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過去ログ620 2020/2/29 10:24

☆関西人
馬鹿になってきてる我々
ネットが、その人の視聴履歴、購入履歴、検索履歴などを分析して「おすすめ」や広告を提示してるのは皆さんもよく知る流れだが、そう考えるとネットは政府や警察や諜報機関より遥かに国民を管理下に置けてるということになるよね。
そのての情報だけで犯罪者やその予備軍をも特定することができるらしく、うまく利用しようとする考え方も以前からある。
そんな時代がくれば、情報をもつ側が絶対的強者、全世界の支配者だ。

具体的にその点で最強なのは、今だとGoogle社やAmazon社あたりだろうか?
怖い話である。
ある意味、全く見ず知らずの人間でも、スマホやパソコンからその人の履歴を全部洗い出せば、その人の嗜好、生活パターン、思考、ひいては人格そのものの輪郭を捉えることができるんだから。
嫌だよな〜。
勝手に分析されるのって。

だけど、このての情報は企業にとって価値が極めて高い。
たとえば、スマホでエロばっかり検索してる人たちを選んで、そこにエロいコンテンツの広告を出せば確実にヒット率は高まるんだから。
広告なんて無差別にバラまいてもヒット率は知れており、そりゃターゲットを選定した上で訴求した方が効率良いさ。
普通に不特定多数をターゲットにバラまくのが駅前のティッシュ配りだけど、ああいうのって正直あまり効率は良くないでしょ。
だからイマドキは、企業もネット広告にかなり力を入れるようになってるんじゃないかな?

広告といえば、たとえばYouTube。
YouTubeって、必ず最初に広告の動画が出て、「この広告は5秒後にスキップできます」という機能になってるよね。
私はいつも5秒後にスキップするんだが、ごく稀にスキップできない広告もあるよな?
たった5秒で、心を掴まれちゃうCM。
テレビCMなら「15秒間で、いかに訴求できるか」だったんだけど、ネットCM主体の今は「5秒間で、いかに掴むか」という流れに変わってきている。
15秒の情報化から、5秒の時代へ。
さすがに5秒で掴むのって、難しいだろうけどさ。

こっちの立場とすれば、5秒でポイッと捨てちゃう時代だよね。
ポイッと捨てるのは、ちゃんと思考してのことじゃなくて、直感レベルの作業でしょ。
受けとる側のこっちはやたら直感レベル、動物レベルになってて、対して提供する側の向こうはやたらデータに基づいて論理的、尚且つ効率的になっている。
なんか、我々が向こう側に飼われてしまってるかのような感覚だわ。

我々は日常、好きなコンテンツだけを見続け、見れば見るほど「こういうの好きでしょ?」と次々に類似した新しい「おすすめ」を与えられ続ける。
あとは、ただそれを貪るだけ。
一方で、興味湧かないモノは5秒でポイッと捨てる。
まるで、生態が赤ちゃんである。
我々は、どんどん幼児化してないだろうか。
まず、つまらなくても見続けるような、辛抱する心がどんどん希薄になってるからね。
集中力も長くは持続できず、10分程度の短いコンテンツにばかり慣れてしまってる現状、90分や120分の長尺には耐えられなくなってきてるかもしれない。

典型的なのは、サッカーでいうと動画でよくアップされてる「タッチ集」だよ。
サッカーというのは試合トータルだと90分あるが、選手ひとりがボールにタッチする時間は、せいぜい2〜3分だと言われている。
じゃ、その2〜3分だけを抜粋して編集して、自分が好きな選手の分だけを見ればイイじゃん、ということになる。
それが「タッチ集」だ。

こういうのに慣れてきちゃうと、フルに見るのがしんどくなるかもね。
もちろん皆さんもご存じの通り、サッカーはボールがないところにこそ醍醐味があるんだが、そこをポイッと捨てて「試合を見た」という気になっている人は意外に多いと思う。
特に欧州でプレーする日本人選手の試合なんて、その日本人選手のプレー以外に興味ない人がほとんどなので、「タッチ集」の果たしている役割は極めて大きいかもしれない。

Webでも、「まとめサイト」の果たす役割は現代において極めて大きいでしょ。
それはひとつの事象を箇条書きレベルで体系的に編集されている情報ページのことで、多くが数分ぐらいで大体の概要が掴める仕組みになっている。
便利っちゃ便利だけど、こんな「まとめ」で「分かったつもり」になってるのも怖い話だよな…。

こう言っちゃなんだが、我々はどんどん馬鹿になってきてる気がする。
それは無知というレベルの馬鹿ではなく、一定以上の情報・知識は持ったレベルの馬鹿なんですよ。
自分は馬鹿だと自覚させないように、情報はどんどん供給されている。
しかし矛盾する話だが、その情報を享受すればするほど、また逆にどんどん我々は馬鹿になってきてる気もするんだ。
むしろ情報過疎だった時代の方が、頭の良い人が多かったような気がするのは私だけ?
2020/2/29(土)10:24

☆関西人
共有
最近、深刻に考えていることがある。
それは、自分の情報ソースがかなり偏ってきていることだ。

ひとつ、その要因としてはネットである。
最近、テレビはあまり見なくなったし、新聞もまた同様だ。
情報収集は、主にネットに頼る。
すると、かなり深いところまで検索をできるんだが、基本は「深く狭く」である。
これまでテレビ・新聞等なら「浅く広く」だったんだけど、この「広く」という要素を最近は失ってしまったのがどうかと思ってね…。

たとえば、YouTube。
今はテレビよりむしろYouTubeをよく見るようになったんだが、あのてのネット環境って、その人の視聴履歴から視聴傾向に合致した「おすすめ」の動画を出してくるでしょ?
またその「おすすめ」を見るから、ネットはさらに同カテゴリーの「おすすめ」をゴリ押してくる。
気がつけば、恐ろしく偏った嗜好の視聴履歴になっちゃうんだよ。
あぁ、私はネットに「こういう嗜好の人間」と認識されたんだな、とそこで気づく。

私に限らず、多くの人がそうじゃないだろうか。
世間で◯◯が流行ってるとかはあまり関係なく、皆が狭い世界の中で自分の好きなことだけに触れている。
「ねぇねぇ、昨日のドラマ見た?」
「見てないけど」
という感じになってるよね。
もはや、昔のタモリさんやSMAPみたく、日本国民全員が知ってるタレントは絶命危惧種かも。

あと、広告もそうだな。
皆さんのスマホにも広告がたくさん出てると思うが、お察しの通り、それら広告は皆さんの視聴履歴、検索履歴、購入履歴から嗜好の傾向を分析され、それに合致した広告のみが掲示されている。
よく考えたら、怖いと思わない?
我々は、ネットに「人格」を分析・把握されてるんだよ。
高度情報化社会、恐るべし。

私は、昔の「お茶の間」が懐かしくてね。
昔は一家にテレビが1台で、夜は団欒として家族全員でひとつの番組を見ていた。
当然、父が見たいからと言って私が見たくもない番組も見たワケだ。
チャンネル争いもあったさ。
私は、そういう環境の中で育った。
でも、今の時代はそういうのが少ないだろう。
家族各々に1台の視聴環境があり、各々が嗜好に合った視聴をする。
便利な時代になったが、しかしそこに一抹の寂しさを感じるのは私だけ?
みんなで何かひとつのコンテンツを共有するのって、もはや令和の現代においては幻なんだろうか。

あぁ、ひとつだけ救いがあるわ。
それが五輪だよ。
特に自国開催の東京五輪ともなれば、日本国民1億2000万人がほとんど例外なく、必ずや何らかの関心を持つだろう。
こんな機会、めったにない。
だからこそ、中止にだけはなってほしくないんだよなぁ…。
私は、国民全員と共有できる記憶を作りたい。
それが、森保ジャパン金メダル獲得ならサイコーである。
国民全員と共有できる記憶が
「コロナで五輪中止になったんだよね〜」
じゃ、悲しすぎる。
2020/2/28(金)12:42

☆関西人
寿命
コロナウィルスの流行から気になって、私は世界の人々の死因ランキングを調べてみた。

【世界死因ランキング】
@心疾患(心筋梗塞など)
A脳疾患(脳卒中など)
B肺炎

日本の死因ランキングも調べてみた。

【日本死因ランキング】
@ガン
A心疾患
B脳疾患

どうやら、日本の死因トレンドは世界基準と少し違うようだ。

日本は、ガンで死ぬ人が多い。
そんなのは当たり前で、逆に海外でガンが死因の1位じゃないのは驚いたぐらいだよ。
日本のガンの多さは特殊なのか?と思ったが、よくよく話を聞くと、むしろガンが死因のトップになることは日本の長寿が理由らしい。
80代や90代になればガン細胞ができるのはむしろ自然なことで、多分、80代や90代は長く生きすぎだと肉体が自ら判断し、自爆装置を起動しているということなんだと思う。

皆さんも知ってると思うけど、日本の平均寿命は世界1位だからね?
84〜85歳である。
アフリカの平均寿命は50代。
これは医療の問題かな?
先進国アメリカは、78〜79歳。
これは、食生活が関係してるのかもしれない。
欧米の食事って、日本のに比べたらヘルシーじゃないからな。
あの脂っこい食事を何十年も食べ続ければ、そりゃ心筋梗塞や脳卒中にもなるさ。

私は父をガンで亡くしているが、余命宣告を受けた父が
「ガンで死ねることは幸せだよ。
ガンは突然死じゃなくて余命宣告受けられるから、ちゃんと死ぬ準備ができる」
と笑顔で語っていたのがとても印象に残っている。
それは、確かにそうかもしれない。
付け加えるなら、ヘタに長生きしすぎて、ボケて周囲に迷惑をかけるのはかなわん。
ボケるより先に肉体を自爆させることこそ、人間の体に埋め込まれた正常メカニズムであるような気がする。

これから先も医療は進歩し、ヘタすりゃ平均寿命が100歳を超える時代だってくるかもしれない。
だけど、それによってボケ老人の大増殖になるなら、全く幸福な現象ではない。
仮に筋肉や内臓のアンチエイジングができるなら、それと同等に脳のアンチエイジングもできなきゃ全く意味がないでしょ。
肉体はそこそこ健康なのに脳が劣化して理性を失い、そのへんを徘徊するようなのはゾンビと同じだわ。
人間が100歳を超えても生きる社会って、多分幸せな社会ではないと思う。
事実、老害という言葉もあるんだから。

日本では53歳でもなお現役を継続するカズを英雄視してるが、確かにカズは尊敬に値する選手にせよ、あれはやりすぎでしょ。
いくら日本が長寿だからって、さすがに53歳はキツい。
正直、みんなにはあまりカズの真似をしてほしくないし、今後含めて50代のJ1選手は彼ひとりで勘弁してよ。
彼だけ、特別なキングということで認めるけど。

年齢を重ね、肉体が衰えることは自然の摂理である。
アンチエイジングは確かに素敵なことにせよ、しかし人間があまりにも長く生きすぎると、社会が新陳代謝しづらくなるさ。
それでは能力的に一番ピークの年代が前に出ることができず、むしろ社会全体の利益を損なうことになる。
サッカーにおける監督で見ても、世界最高峰とされるグアルディオラで49歳、クロップで52歳。
ふたりとも、カズより年下なんだ。
監督という仕事は70歳でも80歳でもできるとされてるが、いやいや、監督でも能力を存分に発揮できる年齢のピークは60歳以下のような気がするよ。
だから、ちゃんと選手は30代で現役引退し、ちゃんと40代には指導者としての道を歩むのを常識にしとかないと、結局は能力のピークを過ぎた指導者ばかりが増えてしまわないか、私は少し心配になります。
2020/2/27(木)9:22

☆関西人
五輪中止?
もし東京五輪が中止になるのだとしたら、あれこれ五輪代表を考えることが馬鹿馬鹿しくもなってくる…。

過去に夏季五輪が中止になった事例は、僅かに3回だけだそうだ。
1916年ベルリン
1940年東京
1944年ロンドン
ベルリンは第一次世界大戦、東京とロンドンは第二次世界大戦の影響である。
病原菌で中止になった例は、過去にないようだ。
エイズでもエボラでもSARSでも新型インフルエンザでも五輪中止にはなっておらず、そう考えるとコロナで中止になるのはさすがに大袈裟なのかもしれない。
コロナは、致死率もさほど高いとは思えないし。
なのに、何でここまで「中止もやむなし」という空気になってるんだろう?

多分、これが数十年前なら普通にやってたと思うのよ。
でも近年は、「危機管理」ってやつがテロの横行もあってどんどん重要視されてきている。
ましてや、今回のは伝染病だ。
五輪で世界中の人々が一ヶ所に集まれば、それまで病原菌がなかった国にも菌が運ばれ、その拡散は一気に加速してしまうだろう。
当然、五輪を開催した日本は加害者の立場となる。
もはや、ウィルスの致死率が高いとか低いとかは、あまり関係ないのかもしれない。
それまでコロナの感染者がいなかった国で、もし五輪開催後に僅かでも死者が出たら、その時点で日本は世界中からの大バッシングに遭うよ。
たとえ、死者数がひとりだろうとね。

よって、難しい判断である。
中止するとなれば叩かれるし、開催するとしても叩かれる。
ワクチンの開発は、夏まで間に合わないだろう。
かといって大会を全て無観客試合にはできないし、来日した人たち全てに防護衣を着せるワケにもいかん。
そもそも、感染源のご近所とされる日本に行きたくないという人は多く、開催しても観客席に空席が目立つ事態は十分にあり得るわな。

ただ私は、最終的に安倍さんの判断として「開催」だと思う。
伏線は、福島の放射能汚染ですよ。
あの時も風評被害が酷く、皆が変な空気になっていた。
その中で安倍さんが「大丈夫、心配ない。汚染は100%食い止められる」と大ボラを吹いたんだ。
半分あれは嘘だったんだけど、あの時点では必要な嘘だったかもしれない。
安倍さんは、今年5月にまた大ボラを吹くんじゃないだろうか。
「大丈夫、心配ない。五輪でコロナの感染者は出さないように、日本は全精力を注ぐ」と。
いつものように菅官房長官が発表するのではなく、安倍さん自ら全世界に発信する必要があるだろう。
「これは人類の叡智に対する挑戦だ。
我々は断じて、それに屈してはならない」と演説する。
もちろんたくさんの反発はあるだろうが、しかし演説で多くの人を感動させることができれば、流れは一気に変わると思う。
暴挙も、いずれ勇気と認識される。

内心、みんな待ってるんだよね。
「やるぞ」とトップが決断することを。
2020/2/26(水)12:43

☆関西人
殺人ウィルス
コロナウィルスが収束のメド立たず、ヘタすりゃ東京五輪開催がヤバい流れである。
もし中止になれば、日本は大打撃だ…。

馬鹿馬鹿しい話にせよ、このウィルスには陰謀論、バイオ兵器説も依然ある。
最新のバイオ兵器にしちゃ、殺傷能力低すぎだと思うけど(笑)?
多分、真実はそういう都市伝説好きが期待するようなもんじゃなく、普通に新種の伝染病だろ。

しかし、病原菌というのは次から次に新種が出てくるもんだね。
そのての病原菌のワクチン開発に成功したと思ったら、さらに進化した新手が出てくるのが毎度の展開。
菌は菌で、頑張って生き残ろう、という意思みたいなモノがあるのかも。
そういう意思があるからこそ、ああやってどんどん形態を変えられるんだとしか思えない。
そもそも太古の地球上で原生生物が虫になり、魚になり、爬虫類になり、哺乳類になり、と次々に進化できたのも、きっと「生き残りたい」という生命体が持つ根元的な意思が成した業なんだと思うよ。

これまで病原菌によって絶滅した生物の種は、長い地球史において数えきれないほどいたと思う。
それが自然淘汰というやつで、その病原菌に打ち勝つ為にこそ生命体は様々に形態を変え、それが今の私たちに繋がる「進化」になったんだ。
じゃ、こうして新たな病原菌に侵食されてる現状、我々はここからまた進化していくのか?
分からない。
ただ、何らかの病原菌によって人類のほとんどが死滅する一方、ごく一部に菌の抗体を持つ体質の人類がいて、そういう特定の種だけが生き残る、という展開はあり得そうだね。
日常、衛生的な無菌の町に生活し、明らかに抵抗力が弱っていそうな我々先進国の国民より、不衛生なスラムの住民、あるいは未開の森に住んでいる部族の方がよっぽど逞しく生き残りそうだ。
富める者より貧しき者が生き残る、そういう大逆転がいずれ起きるのかもしれない…。

思えば、ウィルス感染による人類の変異はよく映画でも扱われていて、たとえばゾンビなどはそうだし、あと「X-men」のような能力者となるパターンもあるわな?
人間が猿から進化したのも、ウィルス感染から始まったことだとする学説もあるよ。
感染による影響で、脳が肥大化した種が突然生まれてしまった、ということ。
ある意味、人類とは本当にX-menみたいなものかもしれない。

どうあれ、我々は猿から進化する形で人類となったのは間違いない。
じゃ、今の我々もまた進化の過程にいるんだろうか?
我々は今、進化してる?
…いや、してない気がする。
10000年前の原始人と現代人とを比較したら、進化どころか、その身体能力は落ちてるとさえ思うし。
だって、原始人はマンモスを狩ったりしてたんだろ?
身体能力は、我々より遥かに高いと見た。
しかし、一方で陸上競技の世界記録を見てると、ウサインボルトが9秒58。
30年前にはカールルイスの9秒87でもバケモノ扱いだったのに、今じゃその当時の世界記録は歴代トップ10にすら入っていない。
そう、ここ30年で記録をどんどん更新されてきたんだよ。
人類はどんどん足が速くなってる?
つまり、人類は進化してる?

いや、それは違うわ。
確かに記録がどんどん更新されてるのは事実だが、それは走法の研究、トレーニング方法の研究、シューズの研究などテクノロジーの進化であり、人類の進化とは全く別物である。
それでも、記録は記録だ。
確かにスピードが上がっているのは事実だね。
きっと、サッカーのような集団競技でも同じことだろう。
生身の人間としての進化は特にないと思うが、代わりにテクノロジーは着実に進化している。
それが戦術の進化であり、トレーニング理論の進化かと。

思えば、サッカーそのものの歴史だって、ウィルスvsワクチンみたいなもんさ。
古い話をすると、まず最初にゾーンDFを開発したのは欧州でなく南米ブラジルだとされており、なぜそれがブラジルで開発されたのかというと、ガリンシャがいたからである。
ガリンシャとは稀代のドリブラーで、マンツーマンDFでは絶対に止められないとされた伝説のモンスター。
よって、ブラジルではゾーンDFを開発せざるを得ない現実があったらしい。
言ってみりゃ、ガリンシャは一種のウィルス。
その殺人ウィルスを抑えるワクチンとして開発されたのが、ゾーンDFだったワケよ。

また、同じことはアリゴサッキのゾーンプレスにも言えて、その開発の背景には普通のゾーンDFではマラドーナを抑えられない、セリエAの苦しい現実があったらしい。
マラドーナ=殺人ウィルス。
それを抑えるワクチンとして、セリエにゾーンプレスが生まれたワケね。
こうして強いウィルスが出るたびに、サッカーは戦術テクノロジーの進化を手に入れてきたということ。
ある意味、ウィルスには感謝だ。
そして、ワクチンを開発する人類の叡智にも感謝だ。

とりあえず、その叡智でコロナウィルスのワクチンを早いこと開発してくれないか?
東京五輪、中止だけは避けたいので…。
2020/2/26(水)0:19

☆関西人
ヤットの頭脳
ヤットがJリーグ史上最多出場記録達成(正確には楢崎とタイ記録)とあり、メディア露出が最近多くなっている。
ファンとしては嬉しい限りだ。

Football ZONE webの記事は興味深かった。
ヤットは自身のストロングポイントを問われて、
「頭ですかね。
頭で考えてプレーするということは誰にも負けないかな」
と答えている。
もちろん私たちも彼が頭良いことぐらいイヤというほど知ってるんだが、それでも彼が自ら、自分は頭が良いと語るのが何だか面白くってね。

そういや、先日に彼がYouTubeの那須チャンネルに出演した時もそうだった。
「ヤットが凄いと思うMFトップ3」の企画の中で、3位ヤヤトゥーレ、2位中村俊輔という流れの後、ヤットが1位に挙げたのが「俺」だったのよ(笑)。
で、那須が「自分のどこが凄いと思います?」と聞くと、
「う〜ん、まずサッカーIQが高いね」
と答えていた。
半分ネタっぽい受け答えだったが、でも半分は本気だろう。

一流サッカー選手の三大要素は、
・テクニック
・頭脳
・パワー
である。
この中で、ヤットは主に頭脳を最大の武器としてる人(もちろんテクニックも凄いけど)。
香川真司や中村俊輔ならテクニックだろうし、中田英寿や本田圭佑ならパワーかな?

こういうシチュエーションを想像してみてくれ。
上記に名を挙げた選手たちが、CBからのタテパスをピッチ中央で受けたとしよう。
体勢は後ろ向き。
背後1mには敵MFが詰めてきている。
さぁ、どうする?

おそらく「テクニック」の香川真司なら、パスを受けた瞬間にターンを決め、そこからドリブルで切り返して敵を置き去りにするだろう。
おそらく「パワー」の中田英寿なら、その強靭なフィジカルで敵を吹き飛ばし、強引に前を向くだろう。
ならば、「頭脳」のヤットは?

私が思うに、彼ならターンやドリブルで華麗に魅せたりせず、またフィジカルで敵を弾き飛ばすようなこともせず、まずは敵が背後に来た瞬間、普通にバックパスで球を一回CBに戻すと思う(笑)。
で、敵の目がボールを追ってヤットを視界から外した瞬間、彼はスッと1〜2m動いて敵の逆をとり、悠々と前を向いた状態でワンタッチのリターンパスを受ける。
この一連の動きは地味で、「テクニック」も「パワー」もないから観客も沸かないプレーだよね。
でも「敵のマークを外して前を向いた」という点では、香川や中田のプレーとほぼ着地が変わらない。
ヤットだけ、やたら省エネだけどさ。

そう、ヤットのストロングポイントは、そういう省エネなところじゃないだろうか。
最小限の動きで最大の効果を得る、コスパの良いプレー。
かつて、ヨハンクライフもこう言ってたんだ。

「私に言わせれば、1試合で10km以上も攻撃陣が走るのは、間違ったポジショニングをしているからだ。
走り回ることに労力を費やすより、一瞬のひらめきや重要な場面での突破などの為に、体力を温存しておくべきだ。
無駄に体力を消費してしまうと、判断が鈍り、プレーのキレが悪くなり、結果的にチームにとってもマイナスになってしまう。
だから守備の選手はいいとしても、攻撃の選手が長距離を走らされるのは間違っていると思う。
10番を走らせる監督は二流だ」

私の中で、ヤットの思考回路=クライフの思考回路である。
クライフの右腕ことレシャックが、フリューゲルスで18歳のヤットを開幕スタメンに大抜擢したのも納得だね。

ヤットは今、ガンバでピボーテ(1ボランチ)を務めている。
ピボーテとは、かつてクライフが「常にセンターサークルの中でプレーしろ。サークルから出るな」と走り回ることを制限したポジションであり、40歳になって体力も落ちてるだろうヤットには適任のポジかもしれない。
しかし体力は衰えていても、頭脳の方は衰えてないはずだ。
あるいは今季も、リーグ戦20試合以上は出るんじゃない?
2020/2/24(月)23:16

☆関西人
ふたつのテキスト
日本人が4123をやることを考えてみたいんだけど、ひとつテキストになるのが私はアギーレジャパンだと思うんだ。
アギーレはスペインサッカーを熟知しており、スペイン通の原博実にとっても大本命だったんだからね。

じゃ、アギーレジャパンを少し思い出してみよう。

乾・・・岡崎・・本田
・・香川・・遠藤
長友・-長谷部-・高徳
・・森重・・吉田
・・・・川島

これが基本型だった。

前線はポストプレーヤーの大迫じゃなく、セカンドトップ型の岡崎を真ん中に置いている。
起点を作るのは、どちらかというと左右ウィングっぽい。
中盤底は最初、CB森重を置いたりもしてたが、最終的には長谷部で落ち着いた。
インサイドハーフは香川+ヤットで、片方がアタッカー系、もう片方はボランチ系というコンセプトは最初から変わってないと思う。

これを、ひとつの雛型として考えたい。
このコンセプトを今の代表に落とし込むなら

中島・・南野・・堂安
・・鎌田・・柴崎
長友・-遠藤航- ・酒井
・・吉田・・冨安
・・・・権田

こうなるのかもしれない。
いや、中島のプレスバックがやや不安だから、左は原口にしておこうか。
あとは、4123の本場スペインでプレーしてる乾、香川、久保くん、岡崎、安部といったところも忘れちゃいけないけど。

五輪代表世代にするなら、

食野・・上田・・久保
・・森島・・堂安
杉岡・・中山・・橋岡
・・板倉・・冨安
・・・・大迫

こういう感じか。

あと、もうひとつ。
我々にとって、テキストになる4123がもうひとつある。
それは、ハリルジャパンさ。

原口・・大迫・・浅野
・井手口・・山口蛍
長友・-長谷部-・酒井
・・昌子・・吉田
・・・・川島

なるほど。
インサイドハーフの個性が、アギーレと全く違う。
同じ4123でも、アギーレのがポゼッションに主旨があるとするなら、ハリルのはハイプレスの方に主旨があるイメージだ。
今のA代表にこれを落とし込むなら、

原口・・大迫・・浅野
・井手口・・山口蛍
長友・-遠藤航-・酒井
・・吉田・・冨安
・・・・権田

長谷部のところを遠藤航に替えて、一丁上がり。
五輪代表なら、

遠藤・・小川・・前田
・・田中碧・齊藤
杉岡・・中山・・橋岡
・・板倉・・冨安
・・・・大迫

きっと、こんな感じになる。

4123にはふたつの主旨があって、ひとつはポゼッションをしやすいこと。
もうひとつは、ハイプレスをかけやすいこと。
理想は、このふたつが融合することに違いない。
おそらくグアルディオラもクロップも、やってることは同じ、その融合の試みである。
ある意味、日本にとっても必要なのは(アギーレ+ハリル)÷2という計算式を解くことさ。
その4123の式の答えが、イコール森保ジャパンであれば嬉しい誤算だ。

ポイントは、2インサイドハーフかなぁ…。
ヴィッセルは、山口蛍とイニエスタをインサイドハーフに並べている。
とりあえず、(山口蛍+イニエスタ)÷2、という選手が何人か欲しいよね。
2020/2/24(月)18:41

☆関西人
4123
なぜ、欧州では4123が多いのか。
これを欧州人に聞いても、「昔からそうだから」と答えると思う。
そういう文化、としか言いようがない。

80年代にはアリゴサッキの442が一世を風靡し、決して4123はモードじゃなかった。
ウィング配置、ピボーテ1枚というフォーメーションはむしろ時代遅れ、70年代の遺物というイメージだったんじゃないだろうか。
それを再びモードにしたのは90年代、ヨハンクライフの存在だと思う。
グアルディオラの師匠ね。

↓に、Eきゅーさんが今の時代はサッカーの言語化が進歩してきていると書いていたが、それはその通りだと思う。
たとえば近年に体系化された「5レーン理論」など、これは新たな発見でも何でもない、昔から皆が何となく皮膚感覚で分かっていたことなんだが、言語化されてこなかったことで体系がなかったんだ。
こういうのって、私はサッカーにたくさんあると思うんだよね。

で、クライフに話を戻すんだが、ぶっちゃけ彼はうまく言語化できない人だったんだよ。
と言っても、無口な人だというワケじゃない。
むしろ、よく喋る。
言語の量はむしろ多いんだが、その意味が不明瞭。
長嶋茂雄(笑)?
たとえば、クライフは「ピボーテ(ボランチ)は1枚でなければならない」と持論を展開するのはイイとして、その論拠を「ピボーテを2枚にすると、スペースの関係で中盤全員がピボーテになってしまう」とか言うワケね。
これ聞いて、「あぁ、なるほど」と納得できる?
私は、意味がよく分からない。
クライフ理論は、そういう類いの連続である。
彼の「美しく勝利せよ」はサッカー戦術の名著に違いないが、半分は理解できても残り半分は理解できない。
ただ、クライフの頭脳の中では一応のロジックが成立してるんだろう。
でも結論に至る過程の部分が理解しづらく、とりあえず結論だけを我々は享受している。

そもそも我々は、アインシュタインの相対性理論だってよく分からないんだ。
光速を超えると時間を逆行するって、正しいかどうかもよく分からん。
正しいらしいけどさ。

ぶっちゃけ、クライフの下でプレーした選手たちにも戸惑いがあったようだ。
こういう場合にどうすればイイのか?⇒こうすればイイんだよ⇒やってみたら、うまくいった⇒なぜ、うまくいったのか?⇒あぁ、それはね、…と、ここからが意味不明瞭になる(笑)。
おそらく解答は正しいんだけど、その解説がイマイチよく分からない。
ボキャブラリーの問題?
いや、そうでもないと思うけど。

有名なクライフ理論、ざっと挙げてみるね。

・FW⇔ピボーテ⇔センターバック⇔GKでタテ軸を作れ。

・ウィングはサイドいっぱいギリギリに張れ。

・うまい選手のサポートはしなくてイイ。放っておけ。

・サイドバックは上がるな。後ろで真ん中のスペースを埋めろ。

・トップ下はピボーテに球を戻せ。そして、また動け。

・ピボーテはセンターサークル内でプレーし、そこから出るな。

・見せかけのプンタ(9番)

・ペナルティエリア内に侵入したら、パスを出せ。

これらは全て結論、解答であり、なぜそうすべきかの部分、ロジックを選手がよく分かってないと、次に新しい問題に取り組んだ時、うまく解けないことになるよね。
今の時代、グアルディオラのやってることって、クライフの示した解答から逆算して体系化していく作業、そして言語化し、皆に分かりやすくする作業だったんじゃない?
「偽サイドバック」なんて、まさにその典型である。

学問って、案外そういうもんじゃないかな。
学説はひとつ結論をど〜んと出して、後世の人たちが時間をかけてそれを検証・研究し、体系化していく。
「STAP細胞はあります(小保方晴子)」ってやつだ。

〇・・・〇・・・〇
・・・・〇
・・〇・・・〇
・・・・〇
〇・・・〇・・・〇
・・・・〇

クライフの343。
なんと美しいシンメトリー。
しかしクライフは晩年、「もしあなたが今監督をやるなら、やはり343ですか?」と質問され、「いや、今の時代はもう343は無理。やるなら4123だ」と語っている。

〇・・・〇・・・〇
・・〇・・・〇
〇・・・〇・・・〇
・・〇・・・〇
・・・・〇

センターFWは「見せかけのプンタ」のゼロTOP。
後ろは「偽サイドバック」。
全体の機能は、フォーメーションに合計12個ある三角形で鳥カゴをやる。
これは、クライフがオランダ時代に在籍していたアヤックスのシステムともいえる。

もちろん、これを潰すアンチテーゼはいくらでもあるさ。
70年代アヤックス黄金期
80年代ミラン黄金期
90年代バルサ黄金期
というように、ポゼッションとポゼッション潰しは常に時代の中で拮抗してきた。
今、プレミアでグアルディオラvsクロップ、最新ポゼッションvs最新プレスの構図があるのにも運命みたいなモノを感じるよ。
ポゼッションを潰す為にプレスが生まれ、今度はプレスを無効化する為にポゼッションが進化する。
また、それを無効化する為にプレスもまたさらに進化する。
ある種のイタチごっこだね。

面白いのは、この4123がポゼッションに適した型であるのと同時に、守備では前線から仕掛けるハイプレスにも極めて適した型であるということ。
グアルディオラも、クロップも、ふたりともがこの型を使ってるワケで。
それ考えると、日本もこの型をマスターしないワケにいかんわな…。
2020/2/24(月)14:20

☆関西人
1ボランチ
◯・・・◯・・・◯
・・◯・・・◯
◯・・・◯・・・◯
・・◯・・・◯
・・・・◯

これが、現在Jリーグで主流となりつつある4123だ。
スペインなどで、よく見かける型。

私は、この型が結構好きだな。
布陣の中に三角形が数多く形成されており、ポゼッションには最も適した型である。
ならば、ポゼッション志向の日本にもっと根付いていてもおかしくはないのに、不思議とそうならなかった。
理由は、1ボランチだからだろう。

ポステコグルーも、最初はマリノスをこの形にしていた。
でも、いつの間にか2ボランチに。
確か、トルシエもそうだったよね。
最初は1ボランチの3142だったのに、最終的には2ボランチの3412で着地した。
おそらく、日本には1ボランチをうまくできる人材がいないのかと。
それは能力というより、慣れの問題である。
もともと、日本に1ボランチでやってるチームは少ないからね。

今回、Jリーグ開幕戦で1ボランチを務めた選手は以下の通りである。

・サンペール(ヴィッセル)
・遠藤保仁(ガンバ)
・橋本拳人(FC東京)
・田中碧(フロンターレ)
・松岡大起(サガン)
・三原雅俊(レイソル)
・福田晃斗(ベルマーレ)

ヤット、Jリーグ最多出場記録達成おめでとうございます。
まだまだ、やれそうだね。
さらに、メンバーはヤット以外にもA代表の橋本、五輪代表の田中碧、あと18歳の松岡大起が入ってるのが何とも嬉しい。
なぜって、森保さんの可変システムは

【基本】
・・・・◯
・・◯・・・◯
◯・・◯・◯・・◯
・・◯・◯・◯
・・・・◯

【攻撃】
◯・・・◯・・・◯
・・◯・・・◯
◯・・・◯・・・◯
・・◯・・・◯
・・・・◯

【守備】
・・・・◯
◯・・◯・◯・・◯
◯・◯・◯・◯・◯
・・・・◯

この3つの変換があり、【攻撃】の型は紛れもなく4123なんですよ。

たとえば五輪代表なら、

【基本】3421
・・・・小川
・・森島・・堂安
遠藤・・・・・・相馬
・・中山・田中碧
・板倉・冨安・橋岡
・・・・大迫

【攻撃】4123
遠藤・・小川・・相馬
・・森島・・堂安
板倉・-田中碧-・橋岡
・・中山・・冨安
・・・・大迫

こういう感じで、中山が最終ラインに下り(もともと彼はクラブでCBだし)、田中碧がフロンターレ同様1ボランチという型をイメージしてもらいたい。

A代表の場合は、

【基本】4231
・・・・大迫
中島・・南野・・堂安
・・柴崎・・橋本
長友・吉田-冨安・酒井
・・・・権田

【攻撃】4123
中島・・大迫・・堂安
・・柴崎・・南野
長友・・橋本・・酒井
・・吉田・・冨安
・・・・権田

こういう感じだろうか。
柴崎はデポルティーボでインサイドハーフをやってるので、可変で1列前に出るのが妥当かと。
前述の通り、橋本はFC東京で1ボランチをこなしてるし、また遠藤航もシュトゥットガルトで1ボランチだそうだ。
ようやく1ボランチのスペシャリストとなりそうな日本人選手も出てきてることだし、いよいよ普通に4123をこなせそうだね。

1ボランチは、よく「アンカー」と呼ばれる。
そのアンカーとは錨(いかり)を意味する言葉ゆえ、あまり動かないイメージが湧く。
実際、私はあまり動きすぎない方がイイと思うんだ。
代わりに、インサイドハーフやウィング、FWにたくさん動いてほしいね。
もともと、4123は「前からプレスをハメる」に強みがある型で、前が動いてナンボでしょ?
その後ろに控える1ボランチは、どちらかといえばバランスをとるリベロみたいな感じでやってほしい。

昔、名波が「動かないボランチ像を確立した選手」として挙げたのが、ジュビロで同僚だった福西である。
ワールドカップでその福西とコンビを組んだ中田英寿は、あまりにも福西が動かなくてイラついたんだけど(笑)。
思うに、福西はアンカー適性だったのかも。
むしろジーコジャパンは福西をアンカー、中田をインサイドハーフにした方が良かったんじゃないかな?

しかし動かないボランチって、意外と難しいもんですよ。
動かないからこそ、その時のポジショニングの最適解を常に計算していかなければならないから。
仮にインサイドハーフがどんどん前に詰めていくスタイルなら、それは守備ブロックの方陣が崩れてるってことでしょ?
だからこそ、アンカーのポジショニングの最適解は、その都度変わるワケさ。
ちゃんとそれを分かる選手でなきゃ、まずチームが機能しない。
慣れ、もしくはセンス、どちらかが必要だろうね。

まずは慣れかな、と思う。
日本人に4123が無理というワケじゃなく、今はまだ慣れてないだけ。
今、こうしてJリーグに少しずつ4123が増えてきたことは、慣れへの第一歩である。
遂に日本は、新たな段階にきたと思うなぁ。
2020/2/24(月)10:50

☆関西人
Jリーグ開幕
Jリーグ開幕。
金曜、土曜、日曜と三日間に渡る開幕戦。
2月のこの時期に始まるのは早いなぁ、と思う。
終わるのは12月だ。
10ヶ月もあれば戦いの中で成長する奴もいるし、衰える奴もいるし、怪我する奴もいるし、日本からいなくなる奴もいるし、今はいないけど途中から新たに入ってくる奴もいる。
だからこの開幕戦の結果だけを見て、この戦いの結末を占うことなどできんさ。
よくワールドカップのグループリーグなどでは「初戦に負けると終わり」というジンクスがあるが、さすがにこういう長いリーグになると、「初戦に負けると終わり」というほどのことはないんだよね。
とはいえ過去10年間を見ると、開幕戦に負けたチームが優勝した例は僅かに2回だけらしい。
残り8回、やはり開幕戦で勝ったチームが優勝してるんだってさ。
ということは、マリノスやフロンターレやアントラーズは今季優勝できないの?

それは分からんにせよ、ただ開幕戦を勝つことで優勝に少し近づくのは間違いない。
ある意味、全34節の中で準備を入念にするという意味では、開幕戦こそが一番なんだから。
何週間も前から、みっちり準備してるじゃん。
これほど準備期間がある試合は他にないんじゃない?
で、それだけ準備して結果ダメでした、となると、少なからず落胆する。
逆に、しっかり準備して結果を出せれば自信が湧くし、士気も上がる。
もちろん次の試合にも良い空気のまま臨めるので、うまくいけばリーグ序盤に勝ち点をまとめて稼ぐことも可能となるよ。
最終的には、そこで稼いだ勝ち点が最後の最後の優勝争いに効いてくる。

でも開幕戦、選手としてはまだベストコンディションではないだろう。
試合勘がないし。
だから私が思うに、開幕戦は選手云々より監督の力量なんですよ。
コンディションや戦術理解度を見て、どの選手をチョイスすべきか、監督のチョイスこそがカギを握る。

あと、開幕戦はデータの蓄積がないでしょ。
第2節以降はデータの分析をしてあれこれ考えることができるが、開幕戦は敵が新しいフォーメーション、新戦力を配合してきたりして、読めない要素がたくさんある。
その中で戦いながらアドリブで対応をしなきゃならないから、選手の引き出しは絶対必要だし、あと監督の引き出しも絶対に必要。
つまり開幕戦に勝てるチームって、本質的に地力が強いのよ。

じゃ、開幕戦を少し総括してみようか。
まずは、各チームのフォーメーションから。

レッズ⇒442
ベルマーレ⇒3142
グランパス⇒4231
ベガルタ⇒442
レイソル⇒4123
コンサドーレ⇒3421
フロンターレ⇒4123
サガン⇒4123
セレッソ⇒442
トリニータ⇒3421
FC東京⇒4123
エスパルス⇒4213
マリノス⇒4213
ガンバ⇒4141
アントラーズ⇒442
サンフレッチェ⇒3421
ヴィッセル⇒4123
横浜FC⇒4231

【最終ライン】
4バック⇒14チーム
3バック⇒4チーム

【中盤】
2ボランチ⇒11チーム
1ボランチ⇒7チーム

【前線】
ウィング配置⇒10チーム
2TOP⇒5チーム
1TOP2シャドー⇒3チーム

@4123⇒5チーム
A442⇒4チーム
A4231(4213)⇒4チーム
B3421⇒3チーム
C3142⇒1チーム
C4141⇒1チーム

ビックリだね。
今、Jリーグって4123が一番多いの?
1ボランチ、微妙に増えてきている。
代表の雛型である3421が意外と少ない。
昔は代表こそがモードで、Jリーグはそれに追随した時代もあったんだけどな。
もはや、代表はモードではないということか。

ちなみに開幕戦の勝敗を見ると、

4123⇒2勝3分け
442⇒2勝1敗1分け
4231(4213)⇒2敗2分け
3421⇒1勝2敗
3142⇒1敗
4141⇒1勝

一番勝ち点稼いだのは、意外にも4123だった。

4バック⇒5勝3敗6分け
3バック⇒1勝3敗

2ボランチ⇒3勝5敗3分け
1ボランチ⇒3勝1敗3分け

ウィング配置⇒3勝2敗5分け
2TOP⇒2勝2敗1分け
1TOP2シャドー⇒1勝2敗

なるほど、総じて見ると3バックよりは4バック、2ボランチよりは1ボランチ、前線はウィングを使う形が結果を出せたっぽい。
これを冒頭に書いた「ここ10年のうち8回、開幕戦を勝ったチームがリーグ優勝している」という実績と併せて考えるなら、

・ウィング配置したチーム
・1ボランチのチーム
・4バックのチーム
・開幕戦に勝ったチーム

その全ての条件に合うのはFC東京、ガンバ、レイソル。
ひょっとしたら、優勝はこの3つの中から出るのかも。
2020/2/23(日)19:26

☆関西人
戦術トップモード
なるほど。
レシャックが日本にいた頃の時代は、伝達手段が今より数段劣っていたワケか。
分かる気がする。

実際、フリューゲルスの初代監督は加茂周で、彼はミランの「ゾーンプレス」という欧州のトップモードをチームに持ち込んだんだけど、彼自身、ゾーンプレスのやり方を最初全く知らなかったのは有名な話である。
それでもああいうサッカーをやりたいということで、まず彼がやったことはミランの試合ビデオを観賞することだったらしい(笑)。

ただ、どうやってトレーニングしてイイのかが分からない。
で、加茂さんはミランに知り合いがいるというJリーグの外国人選手に電話で聞いてもらったりしたんだって(笑)。
涙ぐましいよなぁ…。
いや、厳密に言うとフリューゲルスのゾーンプレスは加茂さんひとりの仕事ではなく、コーチのベルデニック(後にジェフやグランパスなど複数のJクラブ監督を務めた)との共同プロジェクト。
とはいえ、ベルデニックも「ゾーンプレスの伝道師」とか言われてる割に、セリエとは特に繋がりがなかったようだ。
なんか、手探り状態だね。
そんな昔を考えると、今は良い時代になったもんだと思う。

それにしても、「ゾーンプレス」を企業秘密にできなかったのはミランとして断腸の思いだっただろうね。
クラブの本音としては、もちろん門外不出にしたかったはずだよ。
普通の企業なら、たとえばコカ・コーラのレシピは社長と副社長以外に誰も知らないというほど門外不出の扱いだというし、ラーメン屋「天下一品」のスープのレシピもそうかな。
でも、ゾーンプレスはミランに特許権があるワケでもなく、どちらかというとサッキ所有の無形財産。
「ミランを離れても、戦術を口外してはならない」というような守秘義務の契約書は作れないはず。
事実、サッキはその後に色々なチームを指導したワケで、その戦術はあちこちに拡散した。
またミランとしても、サッキの後のカペッロが、そのゾーンプレスをさらに強固な形にしていったワケで。
中田英は、ローマでそのカペッロの指導を受けた選手だった。
また、その後に中田が移籍したパルマのテクニカルディレクターをやっていたのが他ならぬサッキだっただけに、中田は本場のゾーンプレスを誰よりも熟知した日本人だっただろうね。
それをジーコジャパンに還元しようとした結果、思わぬチームの亀裂を招いたんだけど…。

今なら、南野が世界トップモードのリバプールに所属してるから、クロップの指導を生で受けてるのが何よりの財産かと。
今後、代表に還元をしてほしい。
それを言うなら、香川はかつてクロップの「ゲーゲンプレス」における戦術的中核だったんだから、もっと代表の戦術リーダーになっていてもおかしくなかったのに。
安部裕葵なんかは、本場の「バルサ式」を代表でレクチャーしてたよね?
久保くんもバルサユースで育った人ゆえ、色々とよく知ってるはずだ。
生を知ってる人は大事である。

ところで、ポステコグルーの前任モンバエルツは今、メルボルンFCの監督をやってるらしい。
思えば、このメルボルンFCもシティフットボールグループ傘下クラブである。
ということは、モンバエルツはシティグループ御用達監督になったの?
まずはモンバエルツで下地を作る、というのがグループの政策なのかもしれない。
あと、ポステコグルーの下でヘッドコーチをやってた人が今季エスパルスの監督らしく、今後Jリーグでシティ系サッカーは拡散していくのかも。
そのうちシティグループは、マンチェスターシティの指導者の修行環境としてマリノスやメルボルンを使っていく気がしなくもない。
逆に、ポステコグルーがマリノスでの仕事を評価され、マンチェスターシティでグアルディオラの後任監督に抜擢されたりでもしたら超嬉しいんだけど(笑)。

と言いつつ、マリノスは開幕戦で早速負けちゃったね…。
策士のツネ様、マリノス潰し用の布陣を密かに準備してたみたいだな。
一方、マリノスは良くも悪くもマリノスのまんまである。
今季のマリノス、あちこちから研究されまくって苦労しそう。
そうか。
今季のマンチェスターシティがリバプールに勝ち点19も離されてること考えると、あるいはマリノスに対してもリバプール的アプローチが一番効くのかもしれんな。
2020/2/23(日)16:34

☆Eきゅー
『横浜F・マリノス』がポステコグルーを監督として招聘すると聞いたときのサポーターの期待はかなり大きかったと同時に、いくばくかの不安があったのも事実ですね。
ポステコグルー監督はオーストラリアのクラブチームで『バルサのようなサッカーをする監督』と名声を獲得し代表監督になった戦術家であるという。
でもバルサのような攻撃的でありながら見るものを魅力するパスを基軸にしたサッカーが『Jリーグで可能だろうか』と思ったのです。(登場はなんとなくグアルディオラのバルサらしいサッカーなんだろうなという予想。一部からはああいうのは欧州だから可能なのだとの指摘もありました)

そこで過去にJリーグでも似た成功例はあっただろうか。バルサのようパスを主体としたサッカーが果たして?といろいろと資料を調べていくうちにちょうどいい比較対象をみつけました。フリューゲルススのレシャックのサッカーです。そしてレシャックのサッカーがなぜ根付かなかったのか。
この点に興味を持ったのでさらに調べてみると、ある雑誌から貴重な記事を見つけました。登場レシャックはどんな指導をしていたのか、選手はどう理解していたのからなど証言が書いてある記事でした(確かフットボールサミットあたりの記事)

まとめると、登場の選手たちはレシャック監督に『こういうサッカーをやるんだ』と映像をみせられるけれど、いつも『素晴らしい講演会だったなあ』という感想で終わってしまっていた。それをどうやるかという実践が不十分だったのではないかと書かれてありました。
いま思うと、落とし込む側だけでなく、落とし込まれる側も含めどちらも『いろいろ』と不十分だったのだろうと思います。
言い換えたらまさに
『時代が早すぎた』

レシャックも日本人に教えるのは始めてだろうし、欧州と日本の戦術理解のギャップ、文化の違いがあります。何より落とし込むための共通言語の不足していたこと、ビデオ機材レベルでは教えたいことを詰めこめないなんていうハード上の問題もあったはず。
学ぶ側の当時の日本人にしても、まだまだ欧州は遠い存在で戦術レベルには開きがあった。

レシャックが早すぎたというのもその通りなんでしょうね。
当時はまだ戦術を言語化できる指導者が不足していたことと、ハード面での技術不足もあったと思います。

2000年代のグアルディオラとモウリーニョの登場以後、戦術の言語化が進みました。さらにメディアの発達により伝達スピードも進みました。
今はネットで欧州の試合が簡単にみれる時代です。欧州で指導者の若年化がすすみはじめたのも現場の経験をメディアの進歩でショートカットできるようになりました。欧州の戦術ブロガーがクラブチームの戦術分析官になる例も出てきました。
かくして戦術思想は拡散しついに日本にも黒船来航。
開港したのが横浜。『横浜F・マリノス』というのが歴史の面白いところです。
ポステコグルー監督の前に欧州戦術をマリノスに布教させたエリクモンバエルツはさしずめ宣教師といったところでしょうか。
2020/2/22(土)23:54

☆関西人
レシャック
つくづく、レシャックを半年で手放したことは惜しい。
しかし、フリューゲルスもレシャックを招聘した時点で、消滅は確定してなかったはずだ。
スポンサー撤退の打診は既にあっただろうにせよ、「レシャックで結果を出し、新たなスポンサーをゲットする」がその時の狙いだったかと。
レシャック招聘は、起死回生の手段だったんだと思う。
でも、完全にミスマッチだよね。
難易度あるバルサ型の343サッカーが、そんな早く完成するワケないんだから。

それでも、レシャックのネームバリューでスポンサーは来なかったのか?という思いもある。
いや、甘かった。
当時、バルサというブランドは今ほどの威光はなかったから。
それこそ、バルサの元エース、バロンドールにもなったストイチコフがレイソルに来ても今のイニエスタほどの社会現象にまではならなかったし。
むしろ、ドゥンガあたりの方が人気あったと思う。
当時として、ブランドは欧州<ブラジル?
というか、世界的スターがたくさん来日してた時代、もはやレシャックぐらいではスポンサーも反応しなかったんだろう。

当時、我々は欧州サッカーをあまり分かってなかった。
ちゃんと知ったのは中田英寿がペルージャで活躍するようになってからで、それこそフリューゲルスが消滅してからじゃないだろうか。
我々が欧州戦術を詳しく知るようになったのも、トルシエのフラット3というエキセントリックなスタイルを見てからのことである。
それも、全てフリューゲルスが消滅してからのこと。
ある意味、レシャックの招聘は少しだけ早すぎたんだ。
あと10年、いや、せめて5年。
それぐらい待ってくれたら、流れも大きく変わっていたのになぁ…。

とはいえ、当時としてJは低迷期だった。
フランスワールドカップも大コケ。
あそこからもう一回盛り返すとは、あまり各企業がイメージできてなかったかもしれない。
バブル崩壊の90年代、各企業がリストラに走り始めた90年代、むしろ消滅したのがフリューゲルスひとつで済んで良かったぐらいだ。

あれから、苦節20年ですわ。
ようやく、だね。
イニエスタがJリーガーとなった今、スペインサッカーはようやくJのメインストリームとなってきた。
そんな今だからこそ、私は改めて思うんですよ。
レシャックのフリューゲルス、また見てみたいなぁ、って。
20年以上も昔、たった半年だけ、伝説のチームがJにあったことを私は一生忘れません。
2020/2/20(木)14:11

☆関西人
F
昨日、マリノスがシドニーFCに4-0で勝った。
シドニーFCって、ザコじゃないだろ?
なのに4-0は凄いな。

私はいつも「マリノス」と書くが、正しくは「横浜Fマリノス」である。
ポイントは「F」だ。
皆さんもご存じだろうが、この「F」はマリノスとフリューゲルスの合併に伴い、フリューゲルスの「F」というイニシャルだけがクラブ名に挿入されたんだよね。
最近はこれも省略されて「マリノス」とだけ表記されることも多く、それはフリューゲルスファンにとって腹立たしいことかもしれない。

先日、ヤットがフリューゲルス消滅についてYouTubeで少し語っていたが、彼は自分が所属するクラブがマリノスと合併する話を聞き、最初「マリノスとフリューゲルスが合併するなら強いチームになるな〜」と楽観的に捉えていたという。
ところがフタを開けてみれば、そういう話ではなく、実質クラブ消滅、リストラ。
ヤットは、マリノスでプレーすることはなかった。

しかし、フリューゲルスは決してショボいチームじゃなかったんだよ。
初代監督は、加茂周。
そう、加茂さんが「ゾーンプレス」を導入したチームが他ならぬフリューゲルスである。
このチームには、山口素、三浦淳、前園など凄いメンツがいた。
特に山口は、加茂さんの代表監督就任に伴い、日本代表の「心臓」に抜擢されたよね。
で、その山口のフリューゲルスでの相棒が現役セレソンのサンパイオですよ。
これ、Jリーグ史上最強のボランチコンビじゃない?

で、その最強ボランチコンビに育てられたのが当時ルーキーだったヤットだ。
ヤットには、後に日本最強ボランチになるだけの運命があったのかもしれないね。
普通、山口とサンパイオがいたら新人のヤットにチャンスあるワケないじゃん。
ところが、実は開幕スタメンだったりしたワケで。
なぜ新人の彼がスタメンに抜擢されたかというと、監督レシャックに高く評価されたみたい。
カルロス・レシャック。
そう、バルサで「クライフの右腕」と呼ばれた、あの人ですよ。
レシャックといえば、メッシの「紙ナプキンの契約書」というエピソードで有名かと。
2001〜2002年シーズンにバルサの監督をやった彼だが、1998年にはなぜかフリューゲルスの監督をやってたんだ。
この年にフリューゲルスは合併を発表したんだから、なぜ最後にレシャックという超大物を招聘したのかも謎なんだけど。

しかし、今考えてもレシャックを招聘したという事実は凄い。
だって、フリューゲルスに来る少し前までクライフバルサ「ドリームチーム」のヘッドコーチ、バリバリ欧州トップモードの人だよ?
もし当時に三木谷さんがいたら、十億以上出してもおかしくない監督だ。
で、彼はJリーグで「ホンモノの343」をやってくれたりもしたワケさ。
もちろん、そんな高度な戦術をすぐにマスターできるワケもなく、あまりフリューゲルスは勝てなかった。
で、レシャックは僅か半年で辞任。
何ともモッタイナイ…。

現在のJリーグは「スペイン化」のトレンドの真っ只中にあるんだが、しかし今から20年以上前に、スペインの「ホンモノ」がJクラブを指揮してくれてたという事実を忘れちゃいけない。
みんな、忘れてるんじゃない?
この消滅したフリューゲルスから、山口素、ヤット、ふたりの傑出した「ピボーテ」が輩出されたことは、単なる偶然じゃないかもしれない。
2020/2/20(木)9:28

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