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過去ログ619 2020/2/20 8:02

☆関西人
DMM
ここは、あまり野球に興味ない人も多いだろうからあれだけど、昨年日本一になった球団は知ってる?
さすがに、それぐらいは知ってるよね。
ソフトバンクさ。
ソフトバンクは強い。
なんせ、日本シリーズ3連覇だ。
というか、ここ10年でソフトバンクは6回も日本一になっている。
バルサみたいなもんだね。

プロ野球といえば巨人・阪神という時代に育ったオジサンからすると、こうして後発のIT企業が野球界最強の座に君臨してるのは隔世の感がある。
時代、だよな。
この流れでいくと、サッカー界もIT企業が最強の座に君臨する日も遠くないのかもしれない。
ひとつは、楽天グループのヴィッセル。
あと、近年のサイバーエージェント参入だって侮れんよ。

Jリーグは、どちらかというと巨大資本の格式ある製造業系の企業が多いが、大企業ゆえの保守性にウンザリするところがあるんだよね。
そのての大企業ほど創業者はとっくの昔に亡くなっていて、今の経営者はサラリーマン的な人たち、リスクを張らない人たちなんですよ。
その点、IT企業は新興ゆえ経営者=創業者であることが多く、三木谷さんのところがいい例だが、オーナーのツルの一声で信じられないほどの巨額予算が決済されたりするものなんだ。
だからこそ、ヴィッセルにはイニエスタが来たワケで。
たとえ資金力で楽天を上回る大企業でも、その決済権で三木谷さんには勝てないんだよね。

楽天、サイバーエージェントは皆さんもよく知ってるとして、あと忘れちゃならないのがDMMグループだ。
DMMは、シントトロイデンのオーナー企業である。
しかし、ここは謎だよな〜。
楽天やサイバーエージェントと異なり、株式上場してないから。
グループの株は、大半を創業者の亀山敬司氏が所有してるらしい。
この亀山さんの資産は数千億とも噂されており、それがマジなら日本のトップ10に入るほどの資産家だよ。
だけどこの人、メディアで顔を全く公開してない。
顔出しNG?
顔を出せない理由でもあるのか知らんけど、ちょっとミステリアスな人だよな…。

まず、彼は大卒でなく高卒の人である。
いまどき、高卒でここまで成り上がった人も珍しい。
彼が何で成り上がったのかというと、そこは皆さんもよくご存じだろう。
アダルトビデオである。
そう、亀山敬司=AV界の巨人。
ベルギー人は「シントトロイデンの経営権を日本のIT企業が取得した」とか思ってるけど、アイツら、DMMがエロ産業で成り上がった企業だと分かってるのかな?

この亀山さんがサッカーファンだという話は、あまり聞いたことがない。
じゃ、なぜシントトロイデンを買収したのか?
謎である。
もともとDMMはかなり事業を多角化しており、今はアダルトだけじゃなく、金融、ゲーム制作、アニメ制作、電子書籍、水族館、太陽光発電、人材派遣、音楽レーベルなどなど、挙げればキリがないほど事業の幅を広げている。
その一環として、サッカークラブ経営があるワケだ。
というとテキトーな感じもするが、いやいや、DMMが経営権を取得してからシントトロイデンは赤字から脱却し、今ではベルギーリーグの健全経営クラブランキングで第3位というところまで収益を改善してるという。
凄いじゃん。
ちゃんと黒字化してるのね。

DMMの商才、侮れんな〜。
何で彼らが儲からなそうなサッカークラブ経営に手を出してるのかは謎だけど、割と本気でやってるんだと思う。
シントトロイデンは、冨安のボローニャ移籍で10億円以上もの移籍金を得た。
これが、ひとつのビジネスモデルなのは間違いない。
シントトロイデンは日本から有望株を獲り、それをベルギーリーグで見せつけて四大リーグに高値で売る。
遠藤航も、シュトゥットガルトにレンタルから完全移籍になりそうな気配。
次は鈴木優磨、松原后あたりの番だよね。

私はこの循環、全然ありだと思うよ。
DMMと日本サッカー界、この循環はwinwinでしょ。
Jリーグ⇒シントトロイデン⇒四大リーグ
という流れは、
売れないタレント⇒アダルトビデオ⇒テレビタレント
というDMMが過去にやってきた手口を彷彿とさせる。
いやいや、シントトロイデンに行くのが「AV落ち」とは言わんけどね(笑)。
2020/2/20(木)8:02

☆関西人
地殻変動
Jリーグの中で、やはりマリノスとヴィッセルは異質である。
このふたつは、シティグループと楽天グループという大きな後ろ楯があるから。
いや、どのクラブでも企業がバックについてるんだが、シティや楽天とはちょっとニュアンスが違うよね。

一方で私がちょっと注目してるのが、ベルギーのシントトロイデンである。
シントトロイデンは、ひっそりとJリーグ5クラブと提携している。
FC東京、コンサドーレ、トリニータ、アビスパ、ファジアーノ岡山。
特に、FC東京という大きなところと提携してるのが気になる。
これ、とてもレンタル移籍しやすい下地だと思う。
ひょっとしたら、今後もっと提携を増やしていくかも。
このDMMグループの野望を私はまだ読めないけど、そのうちどこかのJクラブを傘下にするんじゃないか?

あと、財力といえば気になるのがグランパス。
財力のポテンシャルでは日本屈指のTOYOTAがバックについており、しかもTOYOTAは最近本気を出してきた気がする。
観客動員のアベレージが27000を超えたとのことで、これはなかなかの数値じゃん。
TOYOTAにとって、単なる広報宣伝のツールという域を超えてきたと思う。

それでも、やはり頭ひとつ抜けてるのはシティグループだ。
ここのネットワークは底が見えず、ちょっと怖いほどさ。
彼ら独自の巨大な情報網があり、しっかりスカウティングをしてると思う。
その底力が発揮されるのが、今年のACLかもしれない。
これまで中国の巨大資本、および韓国の財閥パワーに屈することが多かったJクラブだが、シティグループの参戦は台風の目になりそうな気がする。

ヴィッセルも楽しみだね。
今の監督、あの人はなかなか優秀じゃないか?
三木谷さんほどバルサ化に固執してないところが伺えるし、外国人だけじゃなく日本人の若手も育ってるみたいだし、今後本格的に強くなっていくかもしれない。

常勝軍団アントラーズが今年は大改革に着手したことからして、Jは流れが変わってきている、というか、むしろ変わっていかなきゃ生き残っていけない段階に入ったのかもしれんな。
2020/2/19(水)13:03

☆関西人
Jリーグ優勝予想
Jリーグの優勝予想がメディアに色々掲載されてるが、比較的多いのがフロンターレを推す声だ。
分かる気がする。
今季のフロンターレは、ACLがないから。
ただそれだけの理由である。
ACLがないというならアントラーズもそうなんだけど、アントラーズの場合はあまりにも選手が入れ替わりすぎてるからな…。

じゃ、マリノス、FC東京、ヴィッセルは、やはりACLとの兼ね合いで力尽きるのか?
そうとも限らんだろ。
途中でACLを離脱するチームも必ず出てくるワケで、そこからは国内に集中するだろうから一気に盛り返すかもしれない。

特にマリノスは欧州本拠のシティフットボールグループがバックについてるので、欧州のリーグがひと段階した後の夏の補強がかなり大型になる気がする。
昨年も、シーズン途中の的確な補強が最後の最後に効いていたよね。
よって、私の中でマリノスはかなり上位ですよ。
フロンターレvsマリノスの構図が今年の本命じゃないかな?

ヴィッセルは、イニエスタ次第かと。
ただしイニエスタも年齢が年齢なので、長いシーズンをフルにはやれないと思う。

FC東京は、また例によって五輪の影響でホームをしばらく使えない状況はマイナスだ。
それに、補強もあまり大したことがないみたい。
ちょっとキツいかもしれんが、それでも結果を出せたら長谷川健太はホンモノだ。
優勝するようなら、マジで次期代表監督に推したい。

大穴は、セレッソかもしれないね。
守備が強いから。
あとは点さえ取れればということだが、ようやく都倉が故障から復帰すると聞いてるので、それ次第でイケるんじゃないかと。
ACL出場圏内には入りそうな予感。

上位は、大体こんなところだろう。
あとは名将ネルシーニョ率いるレイソル、それと序盤に強いサンフレッチェなどが気になるところか。

ただ、今年は五輪開催年なので、特に夏以降は国内戦力の海外流出も見込むべきだろう。
五輪メンバーは約半数が国内組のはずで、それら選手がゴッソリ欧州に獲られてしまうかもしれない。
そこで戦力ダウンするクラブも出てくるはずだ。
だから、夏までと夏以降で大きく流れが変わるはず。

総じて言えることは、こうして春段階に優勝予想するなんてナンセンスなんだよ。
当たるワケないじゃん。
まぁイイさ。
どうせ当たらないだろうけど、じゃ私はマリノス優勝ということにしておくよ。
それは現有戦力云々でなく、夏にトンデモない外国人を引っ張ってくるという前提でね。
2020/2/19(水)11:38

☆関西人
好調不調
海外にいる日本人選手で、評価が上がっている選手と下がっている選手をまとめておきたいと思う。

大迫⤵
酒井宏⤵
久保くん⤵
長友⤵
中島⤵
堂安⤵
食野⤵
鎌田⤵
板倉⤵
植田⤵
シュミット⤵

冨安⤴
柴崎⤴
遠藤航⤴
原口⤴
宮市⤴
中山⤴
小林祐⤴
浅野⤴
鈴木優⤴
権田⤴

南野、吉田、本田など移籍したばかりの選手は、まだよく分からない。

総じて言えるのは、代表レギュラーのアタッカー陣は大体が⤵である。
代わりに、ボランチが⤴だな。
全体的に、2部リーグの選手の活躍が目立つ。

この⤴と⤵は、またすぐに入れ替わると思う。
東京五輪まで、あと5ヶ月。
というより、欧州にいる選手はリーグ閉幕まであと3ヶ月なので、これから3ヶ月の浮沈には要注目である。

でも、あまりリーグでの活躍云々は関係ないかもしれない。
ロシアワールドカップの時の柴崎を思い出してみてくれ。
あの時、柴崎は所属クラブであまり出番はなかったんだ。
それでもワールドカップ本番、柴崎の獅子奮迅の活躍は皆さんもよく覚えてるはず。
ヘタにリーグで消耗してない分、逆にフレッシュだったかもしれない。

五輪メンバーの最終発表は、おそらく6月下旬ぐらいかと。
それより先にまず、5月中旬に候補者が召集され、6月中旬までキャンプ→フランス遠征。
それが実質最終選考で、遠征後に最終メンバー発表。
7月上旬に国内キャンプ。
そして7/17に壮行試合としてキリンチャレンジ。
7/23からは五輪本番スタート、というスケジュールさ。
この一連の流れの中で、所属クラブで試合に出てない選手だろうが、土壇場で試合勘を養えるかもしれない。

今、クラブで調子イイから◯◯選手を召集しよう、なんて考えたところで、リーグ閉幕は5月、そして五輪本番は7月というなら、そこまで約2ヶ月の期間が空く。
だから、私は5月時点の好調不調なんて、ましてや2月現時点の好調不調なんて、ほとんどアテにならないと思う。
それより選手のポテンシャルを信じること、そして今までの代表での積み重ねを信じることの方が、よっぽど大事じゃない?

ここまできた以上、迷うなかれ。
ここまできた以上、今まで信じてやってきたことの完遂でイイと思う。
2020/2/19(水)9:19

☆関西人
オシムの謎
ひとつ、昔から私の中で謎があったんだ。
それは、なぜオシムがマンツーマンDFだったかということ。

お年寄りだから、旧時代のマンツーマンの方がしっくりきていた?
いや、常に最新サッカーの研究に余念がなかったオシムだけに、それはないだろう。

識者によると、ゾーンDFへの移行は計画にあったという。
ただ、最初はマンツーマンから入った。
それは、まず最初は分かりやすくすることを優先したかったんじゃないだろうか。

オシムは、「リスクチャレンジ」を奨励していた。
ここでいうリスクチャレンジとは、自分のマークを捨てることである。
そのマークが「ゾーン」か「人」か、少なくとも日本人の場合は「人」で入った方が教えやすいとオシムは踏んだのかもしれない。
ある選手がマークを捨てて前に出た時、彼が前に出たということは敵のG番は今フリーだ、と周りがキッチリ把握できる。
それはゾーンでもロジックは同じことなんだが、でも周囲のカバーはゾーンより人の方が分かりやすい、対象に向けて動きやすい、ということはあると思う。

というか、いまどきの最新型組織守備を見てると、10年前よりマンツーマンDF要素がむしろ強くなってると思わないか?
マンツーマンDF=旧時代DFといいつつ、一対一の守備のニーズはむしろ高まってるように感じる。
トルシエのフラット3というラインDFや、幾何学的方陣で敵を圧縮していくザック流のゾーンプレスなど色々やったけど、工学的メカニズムだけで全てが解決できないことを我々は学んできてるからね。
守備も無機だけでなく、時に有機的な要素が必要なんだ、と。

思えばハリルが日本サッカーの改革に取り組んだ時、まず「デュエル」というオーガニックな一対一の部分に着手した。
要は、「寄せ」である。
マンツーマンは、最も「寄せ」に適した守備戦術だろう。

どちらかというと、日本は「寄せ」より「ディレイ」をしがちである。
緻密な方陣でコースを切り、まず敵の侵攻スピードを鈍化させる。
あとは、方陣を圧縮して敵を挟み、球を奪う。
そういう理系の守備を理想としてきたんだが、ハリルは「まず寄せろ」と唱えたんだね。
私は、このハリルのアプローチは正しいと思う。
日本人は個が弱いから組織で、というのは一見正しいけど、サッカーの本質はオーガニックな闘いですよ。
機械的に守れるワケじゃないし、機械的に攻撃できるワケでもない。

で、オシムのアプローチもオーガニックだったと思うんだ。
リスクチャレンジして、選手が前に出る。
問題は、どこに出るかだ。
テキストに正解は示されておらず、お前らで正解を考えてみろ、というのがオシムの講義だった。
この点では、ジーコとオシムは少し似ている。
ただジーコの場合はヒラメキ、技術を求めたのに対し、オシムの場合はもう少し体系化されたインテリジェンス、知性を求めてたと思う。
よって、オシムは知性ある選手、サッカーIQの高い選手を重用した。
それがヤットであり、憲剛である。

でも、不思議なもんだな。
オシムが「お前らで考えてみろ」というスタンスをとっても皆は納得するのに、同じスタンスを森保さんがとったら「監督には何もアイデアがない」「選手任せ」「無能」とバッシングされてしまう(笑)。
なぜか、森保さんに対しては理系を求めてしまう傾向にある。

それは、皆が森保さんにオシムのような奥行きを感じてないからだろう。
森保さんにはオシムみたいな文学的な語録がなく、ただの人、ただの理系エンジニアにしか見えないからな。
エンジニアならエンジニアらしい仕事をしろ、ということになってしまうんだろう。

オシムは数学者でありつつ、どこか文学的な香りのある人だった。
数学には答えはひとつしかないが、もっとたくさんの答えがあるのが文学である。
オシムの出題は詩にも近く、その崇高な詩の解釈で皆が悪戦苦闘してたよね。

我々は、いまだオシムの出題した問題を解けていないのかもしれない。
2020/2/18(火)15:18

☆関西人
原点
続きね。

じゃ、俊輔はなぜトルシエの左サイド起用時代、タッチラインを背負った「ヨコ向きの司令塔」をやらなかったのか、と疑問をもつ人もいるかもしれない。
それは、彼が主に利き足の左で球を扱う選手だったからだよ。
体をヨコ向きにして左足で球を扱うということは、ゴールに近い側、つまり敵DFがいる側の足で球を扱うということである。
当然だが、確率としてはロスト可能性が高まる。
キープの鉄則は、まず敵の足が届かない位置に球を置くことだから。
これが右サイドなら、ヨコ向きになると敵に遠い側の足で球を扱うことになり、それはゴールに向かって外角の足だからクロスも上げやすい。
全て、体をヨコ向きにすることが前提だけどね。

トルシエは結局、俊輔を左サイドのレギュラーで残さず、代わりに小野をそこに据えた。
これをもって、【俊輔<小野】だと言うつもりはない。
しかし、小野は確かに良かった。
なぜなら、彼は左足も右足もほぼ同水準で精度あるキックを蹴れたからさ。
よって彼は、左サイドで体をヨコ向きにもタテ向きにもできた。
つまり、クロサーにもパサーにもなれたんだ。
小野が左サイドに入ったことで、トルシエジャパンは攻撃に奥行きが出たと思う。

極端なこと言えば、左に小野、右に俊輔、真ん中に中田英というトルシエジャパンを見たかったね。
トルシエが最初に望んだ「ダニッシュダイナマイト」って、本当は両翼とも攻撃的なコンセプトだったんだろ?
現実的アレンジとして、右が明神になったけどさ。

その思いがあったからこそ、ジーコジャパンの立ち上げに我々は胸が熱くなったのよ。
だって、中盤が中田、俊輔、小野、稲本だもん。
稲本を守備的MFとして、中田や俊輔や小野が連動して攻撃を創る。
戦術で縛ることなく、いわば楽譜を捨てた即興演奏、セッション。
さすがジーコ、分かってる!と我々は熱狂した。
思えば、我々も若かったね…(笑)。

私たちは、トルシエ、ジーコ、ふたりに感謝せねばなるまい。
このふたりが、サッカーの極左と極右を見せてくれたんだから。
極左、極右、どっちもダメだ、どこかで折り合いをつけねば、というところに出てきたのがオシムである。
それが、日本サッカーの原点。

ということを皆さんに分かってもらいたい。
2020/2/18(火)13:06

☆関西人
ヨコ向きのサッカー
日本代表の構造の中で、なぜ左利きを右に配置するのか、という素朴な疑問があると思う。
そりゃもちろん、左足を内角にした方がシュート打ちやすいからだろ、というのが正論だが、そのルーツはオシムジャパンにおける俊輔右サイド起用に始まるだろう。
少なくとも俊輔の場合は、シュートを打ちやすくする為に右サイド配置したワケではない。

俊輔といえば、トルシエの時は左サイド配置だったよね。
このロジックは、よく分かる。
彼を左に配置すれば左足が外角になるので、クロスを上げやすいから。
しかし、俊輔は左サイド配置を嫌っていた。
それでは単なるクロス量産マシーンとなり、彼本来の持ち味である創造力を発揮できないからだ。

じゃ、右サイドではどうなのか。
俊輔は、むしろ右サイド配置を好んでいた。
それは、アウトサイドでは体の向きをタテでなくヨコ向きにして、タッチラインを背後に背負うスタイルだったからだよ。
そうすることで、背後の180度は敵に襲われない安全地帯となる。
ゆえに俊輔は自分の視界前方180度だけに集中できる、ヨコ向きの司令塔としてのプレーをできた。

このヨコ向きの司令塔というコンセプトは、後には本田圭佑にも受け継がれ、今なお堂安、三好、久保くんなどレフティに受け継がれている。
原点は、オシム時代の俊輔だと思う。

ジーコ時代の俊輔は、トップ下、真ん中に配置されていた。
本人としては嬉しいポジションだっただろうが、一方で360度から敵に狙われるリスクに晒されていたワケで。
フィジカルの強くない俊輔としては、ちょっと辛かったね。
この配置ひとつとっても、私は【ジーコ<オシム】だったと思う。

森保ジャパンでも、右シャドーは左利き、左シャドーは右利きという抜擢が多い。
そして、それらシャドーが体をヨコ向きにした時にこそ、日本の攻撃は躍動することが多い。
ただタテに抜けてクロスを上げるウィング型のサッカーをしたいなら、むしろ右に右利き、左に左利きを配置した方が効率イイんだからね。
しかしそれは、日本らしいスタイル、日本が得意なスタイルではないと思う。

ということは、やはり日本はある程度ポゼッションをしなくてはならんということだな?
速攻カウンターでは、選手は全員体の向きがタテ向きのはずである。
サイド選手が体をヨコ向きにできるのは、ある程度のタメを作れた時だ。
そのメカニズムを、まずは理解しなくてはならない。
2020/2/18(火)12:16

☆関西人
今こそオシム
森保ジャパンをオフトジャパンの続編みたいなものだと書いたが、あともうひとつ、実はオシムジャパンの続編という考え方もできなくはない。

森保さんとオシムじゃ似ても似つかんだろ、と思うだろうけど、でも両者を繋ぐキーパーソンとしてペトロビッチがいるんだ。
ペトロビッチの師匠はオシムであり(シュトゥルムグラーツ時代)、現在もなおペトロはオシムを師と仰いでるとのこと。
で、そのペトロのことを師と仰いでるのが、他でもなく森保さんだ。
いわば、オシムにとって森保さんは「孫弟子」といったところだろうか。

オシムジャパンは、今考えても惜しいチームだった。
彼の病気によるリタイアさえなければ、かなり良いチームになったんじゃないかと思う。
オシムの慧眼は、ヤットをチームのキーマンに据えたことだ。
前任のジーコは、ヤットをそこまで高くは評価しなかった。
俊輔、中田英、小野の前では、さすがにヤットも霞むからね。
だけどオシムは、ヤット、それから憲剛にスポットを当てた。

【2007年7月アジア杯】
・・・・高原
山岸・・遠藤・・俊輔
・・鈴木啓・憲剛
駒野-阿部・中澤-加地
・・・・川口

もちろん、これは完成形ではない。
あくまで、就任1年目の過程の形にすぎなかっただろう。

オシムは、エクストラキッカーは2人までという哲学をいつも口にしてたので、おそらくそのエクストラキッカーとは海外組の俊輔、高原だったんじゃないだろうか。
彼らふたりを除けば、あとは全員国内組だからね。

当時、なぜトップ下が俊輔でなくヤットなのか?と不思議に思ったもんですよ。
その疑問に
「今は、中盤を制するサッカーが勝つ時代ではない。今は、サイドを制するサッカーが勝つ時代だ」
とオシムは答えていた。
そう、日本No1のファンタジスタだからこそ、敢えて俊輔はサイドに置かれたワケさ。
その隣のトップ下に与えられたタスクは、俊輔のサポート役である。
ボランチの憲剛のタスクも、おそらくそうだったと思う。

こうして改めて見ると、いかにも頭の良い選手たちばかりが揃えられた感じだ。
オシムが倒れる前、最後に彼が指揮をとったキリンチャレンジは↓のチームで臨んでいた。

・・前田・大久保
山岸・・・・・・遠藤
・・鈴木啓・憲剛
駒野-阿部・中澤-加地
・・・・川口

オシムが指揮をとった試合は僅か20試合で、その中で勝ったのは13回。
勝率65%だ。
まずまずである。
「黄金世代」がドイツで粉砕され、中田が引退し、ある意味でオシムジャパンは絶望からのスタートだったワケよ。
「エクストラキッカー」をたくさん起用するジーコジャパンに対してのアンチテーゼだったのか、オシムはJリーグ組、国内組を重用した。
このオシムジャパンは、その後の代表サッカーの原点になっていると思う。

オシムは病で日本を去ったが、その後も日本サッカーを見守り続けてくれているらしい。
森保ジャパンにも何度かコメントをしてくれている。
先日は、冨安に対する絶賛をしてくれてたよね。
貴重なご意見番である。
もし暇があるなら一回日本に来て、森保さんのオブザーバーとかやってもらいたいぐらいだ。
シリーズ長期化の中で原点を見失ってしまった「ターミネーター」に、またジェームズキャメロンにプロデューサー復帰してもらって軌道修正した「ニューフェイト」を見習ってもらいたい。
日本代表も、今必要なのはニューフェイトじゃないかな?
2020/2/18(火)11:09

☆関西人
ニューフェイト
最近、「ターミネーター:ニューフェイト」を見た。
もう「ターミネーター」シリーズには飽きて、この最新作は見てない人も多いんじゃないだろうか。
確かに、もう続編はいらんだろ、という思いはある。
ただ、この「ニューフェイト」は「ターミネーター」⇒「ターミネーター2」の後を描いた正統続編だという。
え?
じゃ、「ターミネーター3」「ターミネーター4」「ターミネーター:新起動/ジェニシス」はどうなるんだ?
と考えてしまうが、一応「ニューフェイト」の前では「全部なかったこと」にされてしまったようだ。

ターミネーターシリーズは「1」「2」の主人公がサラコナーで、「3」以降からはサラの息子ジョンコナーが主人公になるんだが、この正統続編ではジョンコナーが冒頭で殺されてしまう。
え〜っ?という展開。
物語は、また再びサラコナー中心に回帰するのね。
結局、正統な「ターミネーター」とはサラコナーの物語、というのが公式見解なんだろう。

で、この「ニューフェイト」が正統続編であることの根拠は、ちゃんと製作にジェームズキャメロンが関わっていることらしい。
ちなみに、キャメロンは「3」以降の作品に関わっていない。
なるほどね。
ならば、これから「ターミネーター」を見る人には「1」⇒「2」⇒「ニューフェート」という順で視聴してもらえばイイのか。
「3」「4」「ジェニシス」は、見ると逆にややこしくなるから、やめておきましょう。

シリーズという意味では、私は日本代表サッカーも一種の連作だと思ってるのね。
だけど、シリーズの構成は意外と複雑で、時系列通りではないと私は思うのよ。
たとえば、私の中でトルシエジャパンの続編はジーコジャパンではない気がするんだわ。
ジーコジャパンって、どっちかというとファルカンジャパンの続編じゃない?
でさ、ファルカンジャパンもオフトジャパンの続編というワケじゃなく、オフトジャパンの続編って、私は意外と森保ジャパンなんじゃないかと思うんだよね。
だって、もともと森保さんはオフトジャパンの人だし、ベースはオフトも森保さんもサンフレッチェの人でしょ。

シリーズを分かりやすくする為に、ある程度グルーピングしておく必要がある。

【イタリア編】
@加茂ジャパン
→ミラン式のゾーンプレスを導入し、ミランのようなサッカーを目標とした。
A岡田ジャパン(第一次)
→5バックでカテナチオのチームを創った。
B岡田ジャパン(第二次)
→今度は3ボランチでカテナチオのチームを創った。
Cザックジャパン
→元ミラン監督が、本格派セリエ式ゾーンプレスを日本代表に導入。

【ブラジル編】
@ファルカンジャパン
→ファルカン自身の目で選手をチョイスしていった結果、前代表から大きくメンバーが入れ替わることになった。それがアダとなり、僅か半年で更迭。
Aジーコジャパン
→「黄金のカルテット」からは二人目。
ファルカンに続き、テレサンターナのサッカー再現に失敗。

【フランス編】
@トルシエジャパン
→厳格な戦術家。若手を重用。気性が激しい。
Aハリルジャパン
→厳格な戦術家。若手を重用。気性が激しい。

【サンフレッチェ編】
@オフトジャパン
→サンフレッチェのサッカーがベース。
A森保ジャパン
→サンフレッチェのサッカーがベース。

なんかさ、森保ジャパンって原点回帰、「ニューフェイト」というイメージだよね。
一周回って、またサラコナーが主人公になった感じだ。
ドーハ(カタール)で悲劇を味わった森保さんが、今度は監督としてカタール大会を目指すワケです。
物語として、「悲劇は繰り返す」というフェイトもあり得なくないと思う。
2020/2/17(月)9:23

☆関西人
サッカー文化
我々は、スペインサッカーに憧れている。
スペインサッカーはどうしてああいうスタイルなのか、ということについて書こうと思ったが、それよりまず先に、欧州サッカーの始まりから書いておきたいと思う。

サッカーは、英国から始まったとされている。
それはある意味で正しく、ある意味で正しくない。
スポーツとしてのルールを整備したのは確かに英国だが、フットボール自体は英国のそれより遥か昔から欧州に存在したんだ。
たとえば、イタリアのカルチョ。
これのルーツは、古代ローマ帝国の軍事教練だったと言われている。
ローマ軍がルーツゆえ、やはりカルチョは戦術に特化したフットボールとなった。
よって、カテナチオやゾーンプレスがセリエで生まれたんだね。

特に80年代、アリゴサッキのゾーンプレスは世界のサッカーを変えたと思う。
当時セリエにいたマラドーナ潰しを目的にそれは開発されたとされてるが、そのゾーンの網の目を圧縮する潰し方は、モンスターをも無力化。
一躍、世界サッカーのトレンドとなった。
そういう時代背景の中、スペインで咲いたのがドリームチーム、クライフバルサである。
クライフバルサは、アリゴサッキの逆をいっ たんだ。
ポゼッションである。
モンスターを無力化する為にゾーンプレスが開発されたのだとして、そのゾーンプレスを無力化する為にバルサ式のポゼッションが開発されたようにも見える。

しかし、クライフはオランダ人。
なぜ、オランダのスタイルがスペインで花開いたんだろうね。
それは、もともとスペインにプレスを無力化するポゼッションを良しとするカルチャーがあったからだと思う。
そのカルチャーは何かって、もちろん「闘牛」ですよ。
牛の突進がプレスだとして、それをひらりひらりとかわすのが闘牛士。
そのスペイン伝統のカルチャーとクライフとが融合して、今あるスペインサッカーが成立したんだろう。

・ローマ帝国軍⇒イタリアサッカー
・闘牛⇒スペインサッカー
というように、やはりサッカーを創るのはその国のカルチャーである。
と考えるなら、日本サッカーを創るカルチャーとは何なんだろうね。

私は、「柔よく剛を制す」の柔道が日本サッカーに近いイメージかな、と思う。
敵の胴着を引いて片足に体重移動をさせ、その軸足を刈る。
確かに日本サッカーでは、左にタメを作って敵を寄せ、死角の右から背後を狙うスタイルが昔からひとつのスタンダードだっけ。
攻撃は立ち技、一方で守備は寝技、押さえ込み。
日本サッカーをひとつの人格として解釈するなら、それはひとりの柔道家である。
個人的には柔道家と闘牛士は割とよく似てるように感じていて、スペイン式を導入するのも悪くないかな、と思う。

そうそう、今日ルヴァンでお披露目があったみたいだけど、フロンターレが今季は433のスペイン式みたいじゃん。
憲剛不在が夏まで続くのでどうするのかと思ってたら、田中碧アンカー、大島+脇坂インサイドハーフというマイナーチェンジがそこにあった。
なるほど。
スペイン化の流れは、フロンターレにもキテるね。
2020/2/16(日)21:38

☆関西人
いい時間帯ですね。
最近、私はよく那須やレオザなどYouTubeチャンネルを話題にするけど、あともうひとつ、忘れちゃならんのは「JリーグTV」だと思うのね。
そう、原博実のやつである。
原さんをユーチューバーと呼ぶのは少し違和感あるが、Jリーグ副チェアマン自らYouTubeをやってくれてるのはなんか嬉しい。

改めて思うが、原さんのトークってイイよね。
YouTubeは基本、演者のひとり喋りなんだが、原さんの喋りはず〜っと聞いてても不思議と飽きない。
多分、田嶋幸三の喋りなら、ず〜っと聞いてると苦痛になると思うよ。
それは岡田さんでも、森保さんでも同じことである。
これは何なのかな、声の質、間の取り方、ボキャブラリー、色々な要素で原さんは人を惹き付けるんだ。
キャラクターのなせる業だね。
原さんに「いい時間帯ですね」と言われたら、いい時間帯だと思うもん。

それもあって、もともと解説者時代から人気のある人だった。
明るいキャラクターがテレビに向くという意味では、松木安太郎と双璧。
松木さんは地上波、原さんは衛星放送のイメージだな。
原さんは陽キャゆえ、自然と周りに人が集まってくるタイプだろう。
たとえば、現在マンチェスターシティのディレクターとして知られるチキ・ベギリスタインなどは、原さんのことを今でも「ボス」として慕っている。
なぜ?と思うだろうが、それは以前にチキがレッズでプレーしていて、その時の監督が原さんだったワケだ。
原さんはチキを介してグアルディオラとも繋がっており、欧州での人脈は岡田さんと双璧か、それ以上じゃないだろうか。
日本から板倉や食野など若手がマンチェスターシティに移籍した流れの背景には、きっちり原さんが絡んでると思うよ。

で、JリーグTVに話を戻すと、まず原さんに感心するのは、彼がJリーグの選手たちを非常によく把握してることだ。
J1はもちろん、J2の選手に至るまでよく知っている。
副チェアマンだから当然だろ?という人もいるかもしれんが、いや、少なくともチェアマンの村井さんは原さんほど知らんと思うぞ。
早いこと原さんがチェアマンやればイイのに、と私は思う。

いや、それより原さんの場合は、次期協会会長を視野に入れてイイかもしれない。
田嶋さんの任期の限界は、2024年である。
あと4年。
今のところ、田嶋さんの後継者らしき人物は見当たらないんだよね。
だから、2024年には選挙で立候補者を募る流れになると思う。
もちろん、田嶋さんが推す保守本流、公認候補は出てくるだろう。
しかし、おそらくそれは原さんじゃない。
原さんは、それの対抗馬として出馬するんじゃないだろうか。

田嶋さんvs原さんの会長選は、2016年のことだった。
最初から原さんの不利が指摘されていたが、フタを開けてみれば予想以上に票が僅差だったと言われている。
これは、原さんの人望だったんだろう。
もう一回出馬すれば、彼は勝てるんじゃないだろうか。

私は、キャラクター的に川淵さんと最も近いのは田嶋さんでなく、原さんの方だと思う。
川淵さんも、生粋の陽キャだ。
細かいことをチマチマ考える官僚タイプじゃなく、ざくっとシンプルな思考で動く政治家タイプ。
原さんの考えてることなんて、かなりシンプルだと思うんだよね。
「Jリーグをリーガエスパニョーラみたいな感じにしたいなぁ」
「代表をバルサみたいな感じにしたいなぁ」
ってもんさ(笑)。

田嶋さんはドイツ語がペラペラの人で、原さんはスペイン語がペラペラの人である。
つまり田嶋さんがゲルマンで、原さんがラテンである。
私、そろそろゲルマン⇒ラテンの転換時期だと思うよ。
「日本サッカーの父」デットマールクラマーのゲルマンという原点は当然リスペクトするものの、今後は久保くんが日本サッカー界を背負っていきそうなトレンド、そろそろスペインなんじゃない?
そろそろ、いい時間帯ですね。
2020/2/16(日)14:39

☆関西人
走らないボランチ
YouTubeの那須チャンネルを見てたら、ヤットがゲストに出ていた。
ヤットは那須と同じく鹿児島実業出身であり、那須はふたつ上の先輩であるヤットを前にして、かなり恐縮していた。

それにしても、ヤットが鹿実というのはイマイチしっくりこないね。
鹿実といえば、とにかく猛烈なシゴキのイメージがあるから。
以前、那須チャンネルで「鹿実と国見、どっちの練習がキツいか」を那須と大久保嘉人で話し合う企画があったぐらいだ。
おそらくヤットも鹿実にいた以上は、ああ見えて猛烈なシゴキに耐えたと思うのよ。
ヒィヒィ言いながら走ってるヤットって、あまりイメージできないけどさ(笑)。

もともとヤットは、あまり走らないイメージがある。
でも有名な話、ワールドカップ2010年大会でチームNo1の走行距離を記録したのはヤットだったんだよね。
さすが鹿実(ついで言うと松井も鹿実)。
それでも走ってないイメージがある。
これについては本人も認めており、
「そう思われるのは、ダッシュする回数が少ないからでは?」
と以前に語っていた。
また、
「ダッシュが少ないのは、敢えてしないようにしているから」
と言う。
これ聞いて、鹿実の監督は苦笑いしてるだろうけど。

じゃ、なぜヤットはダッシュをしないのか?
その答えはシンプル。
「ダッシュすると、ボールコントロールが難しくなるのがサッカーだから」
とのこと。
確かに。
しかし、どこのチームでもダッシュをたくさんする選手は多いし、またそういう選手ほど評価が高い。
たとえばヤットとほぼ同世代のボランチとして、明神などがそうだった。
トルシエは
「8人の明神と3人のクレイジーがいれば、試合に勝てる」
という名言を残してたっけ。

一方、私は思うんですよ。
「8人のヤットと3人のクレイジーがいるチーム」も案外強いのでは?と。
というか、むしろ最強では?と。
私は、以前に風間さんがJリーグで挑戦していたサッカーが「8人のヤット」のイメージに近いと思っている。

ではなぜ、ヤットはダッシュをしなくとも評価をされるのか。
普通、ダッシュをするのは守備だと敵に寄せる為、攻撃だとフリーになる為である。
ヤットの場合は、わざわざフリーにならずとも、ちゃんとプレーできるところに凄さがあるんだ。
たとえ敵と至近距離でも、トラップひとつで絶妙な所に球を置くから簡単に奪われないし、また敵が食い付いたら肩透かしのバックパス。
ふと敵が視線をそらした隙に、すっと1〜2m動いてリターンパスを今度はもっと良い体勢で受ける。
この一連の流れは、まさに名人芸である。

ヤットはもう40歳なので、もはや年齢的に運動量を期待するのは酷。
でも彼のプレースタイルなら、たとえそんなに動かなくとも彼らしいプレーはできると思う。
ヘタすりゃ、45歳ぐらいまでやれるんじゃないか?
今季のガンバがどういうフォーメーションになるかは知らんが、昨年はヤットがワンボランチに入る布陣をよく見た。
ワンボランチといっても、そんな縦横無尽に走るようなプレーを期待されてないはず。
それこそ、スペイン式でいうC番じゃないだろうか。
バルサドリームチームで監督ヨハンクライフは、C番に「常にセンターサークルの中でプレーしろ。サークルから出るな」と指示していたらしい。
当時として、C番はメチャクチャ運動量少なかったかもしれないね。

もし、ヤットがクライフの求めたC番のようなプレーの具現者になるのなら、それこそ彼は50歳ぐらいまで現役を続けられるのかもしれないよ。
2020/2/16(日)12:56

☆関西人
爆弾発言
個人的には、先日の昌子の話が衝撃的である。
なぜ、彼がフランスでの挑戦を諦めて日本に帰ってきたのか。
その真相は、トゥールーズというクラブに対する不信感だったというんだ。

彼は、トゥールーズで怪我をした。
その怪我は恐ろしく長引き、今なお引きずっている。
あれ?スペ体質になったのか?と思ったけど、よくよく話を聞くと、どうやらトゥールーズ医療スタッフの「誤診」があったらしいんだ。
しかも昌子は、「骨と靭帯に異常がないからプレーしろ」と言われていたらしい。
それでも痛みが引かないので、「日本で診察を受けたい」と申し出た。
クラブは、それを却下。
それでも粘って交渉し、ようやく日本での診察を受けたところ、なんとトゥールーズでの診断結果とは異なる結果が出たというんだ。
何とも酷い話である…。

昌子は、日本に戻って治療することをクラブに要求した。
しかし、クラブはそれを却下。
このままトゥールーズにいるようでは治る見込みが立たないとして、昌子は移籍を考えるようになったらしい。
しかし、現在リハビリ中の選手が簡単に移籍はできない。
怪我の完治は、少なくとも移籍マーケットが閉まる1月31日まで間に合わないだろう。
よって、たとえ彼が傷んでいても受け入れを許容してくれそうなJリーグに照準を絞ったんだろうね。
とにかく、早くトゥールーズから離れることが優先。
そして、日本でマトモな治療を受けることが先決だ。

こういう話を聞くと、フランスリーグにも酷いクラブがあるもんだな、と思う。
一歩間違えれば、昌子という優秀なディフェンダーがひとり潰されてたかもしれない。
しかし、それが医療の後れた発展途上国ならまだしも、よりによって昌子がいたのは世界五大リーグのひとつ、フランスだぞ。
いくらフランスでも、下位のレベルは酷いのか?
だとすりゃ、ちゃんと下調べをせず、「フランスからオファーがきた〜」と喜んでホイホイ行くのは今後考えものである。

ただ、昌子のこれって爆弾発言だよな。
だって、こんな話を聞いてしまった以上、今後トゥールーズから誰か日本人選手にオファーがきたとして、絶対に行きたくないじゃん。
昌子自身、もう海外は懲り懲りかもしれないし、今後オファーが来ても行かないかもしれないね。

さて、昌子は今ガンバでリハビリ中の身である。
開幕戦に間に合うかは微妙。
だけど、昌子はここでもまた爆弾発言をしている。
彼は、ガンバの印象をこう語ったんだ。

「ちょっとフワッとしているかな、と個人的には感じています。
鹿島は、もう少しピリッとしていた。
これがガンバのスタイルなのかもしれないですけど…」

「ゴール前でミスをしてあわや失点というシーンがあって、結局ゴールにならなかったからなのか、(ミスをした選手に対して)誰も何も言わなかった。
僕の中では、それはあり得ない」

「鹿島では、満男さんにも言っていたし、満男さんもそれを期待してくれていた。
ヤットさんも同じ考えだと思う。
ヤットさんにモノを言える人がいないような雰囲気になっていると思うので、そこは変えていきたい」

↑の話の流れでいうと、「ミスをした選手」ってヤットのことなのかな?
でもガンバは、ヤットがミスしても誰も責めない、と言ってるように聞こえる。

早い話が、ガンバの空気はピリッとしてない、アントラーズに比べてヌルい、と昌子は言ってるんだよ。
昌子って、言うね〜。
新参者が、普通ならこんなこと言わないよ。
なかなか図太い。

今季、昌子は復活しそうな予感がするし、同時にガンバもまた復活しそうな予感がする。
2020/2/16(日)10:25

☆関西人
One Tokyo
本田がオーナーのクラブチーム「One Tokyo」の監督に武井壮が就任したことが話題になっている。
武井壮はタレントであり、スポーツマンではあるけどサッカーに関わりがある人ではない。
じゃ、なぜ彼が監督になったのかというと、チームのオンラインサロンの中で選出されたというんだ。

私はオンラインサロンなるものの知識があまりなくてよく分からんが、要はWEB上のコミュニティでしょ?
キングコング西野やホリエモンのやつが話題になっているよね。
サロンメンバーは月額料を支払っており、サロンがその資金を有効活用していくところにキモがあるんだが、サッカー的に分かりやすく解釈するなら、バルサやレアルの「ソシオ」みたいなものかと。
ペレス会長は、ソシオの選挙で選ばれている。
日本で、こういうソシオ制度で運営されてるクラブが具体的にあるか知らんが(少なくともJ1にはないと思う)、「One Tokyo」はそれに近い形で運営されていくんだろう。

これ、今後サッカー界でひとつのビジネスモデルになるかも。
分かりやすくいうと、これはファンが株主になるような形かと。
ファンは誰しも「こうしたらイイのに…」という思い、不満をクラブに持ってるワケで、しかしクラブに対する働きかけは観客席で声を出すことぐらいしかできない。
ホントは、クラブの会長の投票権が欲しいワケよ。
なんなら、会長に立候補したいワケよ。
それを実現できるのが、具体的にはオンラインサロンという形なのかもしれない。

今後、武井壮がサッカー界で革命を起こす、とかは特にないと思う。
ただし彼の知名度は、「へぇ、サロンメンバーになればクラブ経営に参加できるのか」と世間にビジネスモデルを浸透させることに一定の効果があるはずだ。
今後サロンはさらに拡大し、二代目、三代目にはもっと本格的なビッグネームが監督をやることになるかもよ。
あるいは本格派を求めず、もっとイロモノ、たとえば「レオザを監督に」とかの流れになるかもしれない。
サロンという民主制、共和制の中でクラブはマトモに強くなるのか、これはなかなか興味深い実験である。

うまくいくようなら、やはり日本代表のオンラインサロンを作ってほしいけどね。
日本代表ゆえ、サロンメンバーはかなりの数を集められるはずだ。
ただのファンが月額料を支払うことにより、日本サッカー協会の株主(?)となれる。
あるいは、会長選挙の有権者にもなれるかもしれない。
でもってオンライン選挙の結果、田嶋幸三の次の会長は武井壮になるんですよ(笑)。

「One Tokyo」は、本田がTwitterで慶応大学の現役大学生・奥山大さんと知り合ったことからプロジェクトが始動したという。
この奥山さんという人が、実質運営を仕切っていくことになるらしい。
凄くベンチャー臭がするね〜。
でも、面白いじゃん。
こういう若い人たちが、旧態の日本サッカー界を今後ブチ壊してくれるのかも。
もし「One Tokyo」がJ1まで昇格できる日がくれば、それは胸アツだよね。
2020/2/15(土)11:32

☆関西人
日本の美
・2018年平昌(冬季五輪)
・2020年東京(夏季五輪)
・2022年北京(冬季五輪)
という流れがあり、しばらく五輪は東アジア限定開催なんだね。
日中韓、三つ巴の戦いとも言える。

2022年北京五輪における開会式・閉会式の演出は、またしても巨匠チャンイーモウらしい。
2008年北京五輪で、チャンイーモウの壮大な演出は凄かった。
中国は次もまた想像を絶する資金を注ぎ込むだろうし、スケールという点で東京が北京に勝てるとは思わん。
スケールでなく、東京はセンスで勝負だ。

東京五輪の演出総括は野村萬斎であり、萬斎さんといえば、シンゴジラの「中の人」だね(笑)。
何でこの人が演出総括なのかは謎だけど、きっと何か意味があるんだろう。
近年の日本の五輪開催といえば長野で、その時の演出は劇団四季の創設者・浅利慶太だった。
これ、最悪だったのよ。
日本の伝統文化をアピールしたかったんだろうけど、お相撲さんがゾロゾロ出てきて、雪ん子みたいな子供たちがゾロゾロ出てきて、いかにもお年寄りのノスタルジーという感じのダサい演出だったわ。
萬斎さんも狂言師だから日本の伝統文化を押さえる意味があるんだろうけど、お年寄りではない分、まだマシだと思う。

他にも演出家は何人かいて、そのひとりが映画監督の山崎貴。
山崎さんの作品では、最近「アルキメデスの大戦」を見た。
面白かったよ。
彼は、日本におけるVFXの第一人者である。
おそらく、五輪では何らかのVFXを仕掛けるんだろう。
山崎さんの将来の夢は「ナウシカの実写版を撮ること」らしく、今回はそれをちょっと期待している。
できれば、宮崎駿の世界観を表現してくれたらな、と。

音楽の演出担当は椎名林檎なので、多分平昌みたいなノリにはならないだろう。
椎名林檎って、そもそも音楽のジャンルとしてどこにカテゴライズされるのかもよく分からんが、やや文学っぽいニュアンスがある。
日本人にはあのへんの世界観を理解できるけど、国際的にはどうなのかなぁ。

私は、いまどきの日本のカルチャーのセンスって、正直悪くないと思うのよ。
無理にサムライ、ゲイシャ、ニンジャとか出さずとも大丈夫。
なんつーかな、日本のカルチャーってガラパゴスでしょ。
たとえば、K-POPなどは正統にアメリカのショービジネスを雛型にしてるのが伺えるんだけど、J-POPになるとそこから一歩踏み込んだ結果なのか、明らかに日本独自の歪みがあるワケよ。
輸入文化がいつの間にか独自進化を遂げ、原型すらよく分からなくなってしまうのが常である。
モデルをただ忠実にコピーすることを良しとせず、必ずそこに手を加えていくからね。

野球も、原型はアメリカのベースボールのはずだが、気がつけばベースボールと別モノに仕上がっている。
たとえばの話、日本ではキャッチャーが配球を組み立てる主体なのに対し、アメリカではピッチャーの方が主体なんだそうだ。
このへん、サッカーでも似たニュアンスがない?
日本ではゲームを組み立てるのがボランチなのに対し、欧州ではもっとアタッカー側の方に主体性があるでしょ。
なんつーかな、キャッチャーにせよ、ボランチにせよ、日本のカルチャーって、意外と地味なところに主体性をもたせるクセがあるように思う。

たとえば、ラーメンもそうでしょ。
ラーメンはもともと中国から入ってきた麺料理だが、本場中国のやつと日本のやつは今となっては全く概念の違う麺料理として成立している。
中国のラーメンは、たとえばフカヒレが乗っていればフカヒレラーメン、牛肉炒めが乗っていれば牛肉炒めラーメンというように、具の名称がラーメンの名称となる。
一方日本のラーメンは、スープが醤油味なら醤油ラーメン、味噌味なら味噌ラーメン、塩味なら塩ラーメンというように、スープの名称がラーメンの名称となる。
おそらく日本はスープの文化、ダシの文化なんだろうね。

このダシに該当するのが、野球ならキャッチャー、サッカーならボランチといったところだろう。
中国的な価値観、具を大事にするような価値観からすると、日本のラーメンを見て「質素やな…」と思うに違いない。
だって丼の中にある具は、少量のチャーシュー、メンマ、ネギぐらいだから。
パッと見、貧しい見た目かもしれない。
だけど、ひと口食ってごらんよ。
それがどれだけ美味いことか。
日本のラーメンはスープが命、職人はそこに魂の全てを注いでいる。

そうなんだ。
日本の良さって、結局はそこに行き着くのよ。
和の本質とは、ダシ、キャッチャー、ボランチである。
5・7・5の17文字だけで壮大な世界観を創る俳句とか、装飾を削ぎ落として究極のミニマリズムを追求した禅の美学とか、千利休に見る「侘び」の美意識とか、全てはそこに繋がる。
つまり同じ東アジア圏でも、絢爛豪華を良しとする中国とは違うのさ。
韓国とも違う。
日本には日本ならではの美があり、そこは我々自身が自覚し、その価値を理解すべきだろう。

東京五輪の開会式・閉会式には、かなり期待してますよ。
中国や韓国には絶対に真似できない、日本ならではの美を見せてもらいたい。
2020/2/15(土)1:21

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