塩見 鮮一郎公式WEB 掲示板

過去ログ3229 2017/10/30 1:04

▼世話係
読書H
久しぶりに、薫が部屋へ入ってくる姿は美しい。
「いとあらまほしくきよげにて」
ほんとうに、すっきりとした身だしなみなのだ。

「女、いかで見えたてまつらむとすらむと」
浮舟は、どうしてわたしが薫さまに会うことができましょうか。
匂宮とのことがあるからだ。

しかし、
「艶なるかたはさるものにて、行く末ながく人の頼みぬべく
心ばえなど、こよなくまされたる」
薫にもきらわれたくない。

煩悶の末、浮舟はウナイオトメの道を選んだ。
宇治川に身を沈めた。
10/30 1:04

▼世話係
読書G
二度目にお忍びで宇治にきた匂宮は、もう自己をうしなっていて、
浮舟を抱いて連れ出し、小舟に乗せて宇治川を渡り、
用意させていた小屋で痴戯をつくす。
翌朝、薄着の女の体のなおやかな美しさまでも書く。

二人の男は恋文を送り届ける。
メッセンジャーがかち合い、そのことから
薫は友人の不埒な行為を知る。
早く、浮舟を京都につれてきたい。
そのことを知った匂宮も、京にいそぎ邸宅を用意する。

どうする、娘さんは。なにを考えていますのか。
10/30 0:41

▼世話係
読書F
とくに匂宮は、浮舟のことを思いつめて、
半病人になった。
高貴な身分もわきまえないで、こっそりと
京都をぬけだして、ずっと南下し、
木幡(こばた)の森を超えて宇治にまでやってくる。

いまは宅地化されている丘だが、当時は墓地。
とくに藤原一族のもので、のちに道長もここに埋葬される。

宇治への難所として、式部はくりかえし強調している。
山賊も出没したらしい。

宇治には道長の山荘もあり、お付きの女たちに交じって、
式部はここを歩いている。
宇治川の流れのすごさも、その波音のやかましさについても、
なんどか強調している。
10/29 22:05

▼世話係
読書E
ウナイオトメは求婚してきた二人の男の
どちらにも決めかねて身投げした。
男たちもあとを追って死亡した。

真間(まま)のテコナも、男たちにい言い寄られて投身。

煩悶する浮舟に、仕える女たちもアドバイスしている。
求婚した二人の男が争い、片方が殺人におよんだ。
勝った男も、世間体からか
女のところにこなくなり、他郷へ去った。

さ、それでは薫と匂宮は、どういう結論になるのか。
あざとい設定。
10/29 21:53

▼世話係
生きるのというのは、
持続できることでしょうか。
今夜はスナオに、宇治十帖を完読できそうなので、
そう思いました。

死にそうな老人が本を読んでいる姿を見て、18のわたしは、
なんの意味があるのだと思いました。
このことは何度か書きました。

18のわたしです、それが。
いまになって源氏を通読しているのが、同じわたしです。
10/29 2:07

▼世話係
読書D
女はしだいに相手を受けいれる。
姉の家で、とつぜん抱きつかれたときの感覚がよみがえったのか。
ストーリーの展開のためだけでなく、
女の性の深層を意識しているのか。
式部の筆は、浮舟が陶酔状態になっているのをうかがわせる。

ふたりの男が同じ女を好きになり、
女はふたりの男を同じように好きになる。
それをどう展開してみせるか、
これは式部の野心である。
宇治十帖をつけたした理由かもしれない。

どこまでも欲深い作者だと思います。
ひとりの女にふたりの男、もちろん、
万葉集にすでに歌われているではないですか。
10/29 1:06

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