塩見 鮮一郎公式WEB 掲示板
過去ログ3180
2017/8/24 0:19
▼世話係読書5⃣姫の一行は、乳母やその長男の「豊後(ぶんご)の介」などの
下女などいれて6、7人か。
夕顔の侍女の「右近(うこん)」のほうも、そのくらい。
宿がこみあっていて、相部屋になった。
下男たちはどこかに追いやらりる。
夕顔の娘は「姫」扱いで、几帳や布にかこまれて、見えなくされている。
「姫と言うは並の女ではない。だれだろう」と、右近は思い、
相手の人たちを観察すると、
一行を率いていた男の顔をおぼえているようでもある。太って色も黒い。
8/24 0:19
▼わかけん悪たぐぁ賞なんざ屁。
とはいえ、いっしょに研鑽を積んでいた仲間が候補になると、なんだか落ち着きませんね。
俺よりぜんぜん若い台湾娘。老作家に噛みついたのは良し。
沈思黙考。
ちばります。
8/24 0:09
▼世話係飲んでいると、、長谷観音が思いだされてきた。
いい女といっしょだったわけでもないし、
いい作品が書けないのを恨んででもない。
30前後、京都と奈良の寺をめぐった。
いくらでも歩けたので、しらみつぶしに寄った。
そのせいで、その後、わたしは仏教に過大な幻想をもたなくてすんだ。
青森の彫師のようには、仏を書かない。
(もう一言、憎まれ口を叩きたいが止めた)
「玉鬘」はあす、つづきを書きます。
8/23 2:42
▼世話係読書4⃣長谷寺で姫と右近を再会させる方法を選んだ。
早く「夕顔」の巻を書いていたころ、すでに計画していたのか。
右近(うこん)という夕顔の侍女は、
そのために源氏のもとに留め置かれたのか。そうにちがいない。
右近だけが知っている。
源氏と夕顔の密会から、突然の死、鳥辺野での火葬、
そして、夕顔の家にいた人たちも知っている。
その右近が源氏の周りにいる高貴の身分の人とまじわるのに疲れて、
長谷寺に参った。
一方、乳母(めのと)と姫も窮状を抜け出したいと、お参りする。
さびしい山道を姫は足をいためながら必死に歩いた。四日もかかった。
8/23 1:57
▼世話係読書3⃣京に上ると、九条の廃屋に住んで、頭の中将に連絡したいと
思っているが、なんの手づるもない。
どのようにして源氏と姫を会わせるのかが、作家の腕の見せ所だ。
マンガではない。大人の読者が納得しなければならない。
「えっ、夕顔の子が見つかったのか」と、
源氏を驚愕させなければならない。
そうでないと、物語は展開しない。
なんどか深呼吸をする。もう若くもない自分を、
式部はふるいたたす。
ずいぶん長く書いてきた。ヤマトいちの長編だが、
姫の運命を書ききらなければ、
夕顔を頓死させた伏線がムダになる。
8/23 1:25
▼世話係読書2⃣乳母の夫が、大宰府の「少弐(しょうに)」に任じられたためである。
大宰府のトップは帥(そち)といい、名誉職で京に居すわっている。
少弐は、所長と言うところか、事務方の中心か。
おさない姫は、母はどこにいるのかと、船旅のあいだも涙する。
「母の御もとへ行くか」と、乳母に問いつづける。
式部女史は、こういう場面をじつにていねいに描く。
端折らない。現代小説よりも、リアリズムをつらぬく。
20になった姫に言い寄る、肥後の好色ボスとの交渉も書く。
このとき少弐はもう死んでいて、乳母は長男と娘に助けられて、
大宰府から逃げる。
8/23 1:12