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過去ログ491 2016/3/25 16:05

☆関西人
アフガニスタン戦A
続きね。

総じてチームの出来は良かったんだが、意外と評価が難しかったのが実は柏木だったと思う。
事実、彼は真っ先に交替にされてしまったから。
じゃ、彼より柴崎を呼んだ方が良かったのかといえば、そういう問題じゃない。
与えられたポジションが、もともと難しかったんだよ。

彼はボランチじゃなく、トップ下でもなく、中盤ダイヤ型の左、インサイドハーフに配置された。
いや、便宜上インサイドハーフと書いたが、案外インサイドでもなかったと思う。
どっちかというと、ポジショニングは左アウトサイドに近かったんじゃないかな?
となると、スピード自慢ではない柏木には、正直ちょっと厳しい。
一方右側の方は原口で、彼の場合はもともとアウトサイドをできる選手だから、特に大きな問題はなかった。

こういう【アンカー+インサイドハーフ2枚】って配置は、確か前任のアギーレも試してたよね。
たとえば、ジャマイカ戦ではこんな配置だった。

・・・岡崎
武藤・・・・本田
・香川・・柴崎
長友・細貝・高徳
・森重・・塩谷
・・・西川

当時、柴崎がインサイドハーフとして高評価だったと記憶する。
じゃ、このポジションは柴崎の方が柏木よりも適性あるのか?
一概に、そうは言えないと思うんだ。
なぜなら、↑の場合はアウトサイドにWGを配置してるから。
対して、昨日の試合はWGを使わない2TOPだったんだ。
よって、柏木も原口もインサイドハーフでありながら、アウトサイドの仕事もこなさなきゃならない戦術メカニズム。
↑の柴崎や香川とは、少し仕事の内容が異なっていた。
つまり、昨日の試合でインサイドハーフ柏木をもう少し生かそうというなら、2TOPじゃなく3TOPにすべきだったということ。
それがチームとして良いか悪いかは、また別の話なんだけどね。

また、過去に2TOPダイヤ型だった代表といえば、実はオシム代表の初期がそうだったかと。
たとえば、初陣のトリニダードトバコ戦。

・我那覇・田中達
・・・山瀬
・三都主・長谷部
駒野・鈴木・田中隼
・坪井・・闘莉王
・・・川口

面白いな〜と思うのが、明らかにアウトサイドの選手である三都主をインサイドで起用してる点である。
この試合は2ー0で日本の勝利だったんだけど、実はその2得点ともが三都主のゴール。
なぜ彼のようなアウトサイド選手をインサイドに使ったのかについて、その答えはやはり「2TOPだったから」だと思う。

あと、昨日の試合で最も評価された選手のひとりが清武である。
彼は柏木と違い、慣れたポジションを与えられたことが何より救いだった。
付け加えると、彼の繊細な気遣いみたいなモノが前線にうまくハマったワケで、それはFW金崎が気遣いの全くないオラオラ系だったことが大きかったと思う(笑)。
このへん、難しいところなんだよね〜。
組み合わせが【気遣い系+気遣い系】だとゴールを脅かす迫力に欠けるし、逆に【オラオラ系+オラオラ系】だと攻めが大味になってしまう。
多分、昨日の金崎+清武は良い組み合わせだったんだよ。

ハリルは、金崎みたいなオラオラ系は決して嫌いじゃないと思う。
ほら、以前にも川又を使ってた時があったじゃん?
その一方、大迫みたいなポストプレーに秀でたタイプ(一種の気遣い系)を意外なほど冷遇している。
と考えると、金崎のキャラはしばらく安泰なんじゃないかな、と。
で、ハリルは金崎と清武をひとつのユニットと見てるかもしれない。
事実、金崎がスタメンに抜擢されたシンガポール戦、あの時もトップ下に入ったのは清武だったんだから(香川はベンチ)。
二人は、もともとトリニータのチームメイト。
確か、ニュルンベルクでも同じくチームメイトだったかと。
まぁ、彼らを【翼くん+岬くん】のような名コンビと呼ぶつもりはないさ。
しいて言うなら、キャラ的には【日向くん+沢田タケシ】に近いコンビじゃないかな(笑)。
2016/3/25(金)16:05

☆関西人
アフガニスタン戦
5ー0の快勝でした。
一部主力を温存し、また442ダイヤ型という新たなオプションにトライした中で、この結果は上出来だと思う。

驚いたのは、岡崎の1点目だね。
コイツ、こんなテクニカルなターン&股抜きをできるような選手だっけ?
しかも、最後は左足。
もはや「ゴン二世」なんて呼べないよ。
だって、ゴンなら絶対あんなプレーできないもん。
先日の華麗なオーバーヘッドもしかり、もはや岡崎は我々の知る岡崎じゃないかも(笑)。

というか、また何で我々は岡崎のことを「ヘタクソ」と思い込んできたんだろう。
よく考えてみりゃ、彼は名門滝川二高で主将だった選手。
その経歴は、もともと雑草系というワケじゃなかった。
事実、U23ではキッチリ五輪代表の本選メンバーに入ってたし、プロ入り3年目には早くもクラブでレギュラー、4年目にはA代表入り。
こういうキャリアを見てると、むしろエリートに近いじゃん?
なのに、我々は彼をヘタクソと解釈してきた。
それは、あのひたむきなプレースタイルのせいかな?
だけど実際は、言うほどヘタクソじゃなかったと思う。
だって、彼は専門のセンターFWのみならず、代表ではWG起用も多かったでしょ?
このポジションはライン際で敵SBと対峙するんだから、まずヘタクソには務まらんのよ。
実はもともと、岡崎は上手かったのかもね。
本人が「生涯ダイビングヘッド」とか泥臭さを過剰にアピールするもんだから、ついつい我々もゴンのカテゴリーで考えてきたけど。
しかしここにきて、いよいよバケの皮が剥がれてきた感じ(良い意味で)。

で、その岡崎と今日コンビを組んだのが、滝川二高の後輩・金崎夢生。
なんか知らんが、今日の彼は先輩のお株を奪うような泥臭さだった。
これ、滝二イズムなの?
とにかくシュート意識がハンパない。
香川に出したラストパスをかっさらってシュートしたシーンは笑ったね。
明らかにガッツキすぎ(笑)。
さしずめ、サッカー界のウーマンラッシュアワー村本といったところだろうか。
ヤンチャやなぁ…。
でも、悪くなかった。
球がよく収まるし、常に良い所にポジショニングしてるし、フィジカル強いし、足技もあるし、これはヘタすると序列で武藤嘉紀を抜いたかも…。

それにしても、442ダイヤ型というのは少し意外だったね。
これ、選手配置としてはプレスをかけにくいと思うのよ。
ゾーンプレスの基礎は、まず中盤にフラットなラインを作るところから始まる。
だけどダイヤ型って、もともとライン形成には適さない配置。
だから、いわゆるゾーンプレスの「網にかける」守り方じゃなかったね。
守備も攻撃も前へ前へという意識で、とにかくラインが高い。
大体は、吉田や森重がセンターサークル内にいた。
ゆえに中盤は選手間の距離が近くなり、面白いようにルーズボールを取れる。
逆にラインが低ければ、つまり中盤がコンパクトじゃなければ、ダイヤ型の弱点は必ず露呈するものである。
たまたま今日はアフガニスタン相手だったからラインを高くできたけど、次のシリア相手でもこれができるのかな…?

あと、珍しく2TOPにしたことについて。
日本には2TOPに慣れてるFWが多いし、これは良かったんじゃない?
WGがいないとサイドはどうなるかと思ったが、SBやインサイドハーフがうまくサイドを突いていた。
でも気になるのは、どうしても442ダイヤ型って中が混むんだ。
あれだけ狭いと、そりゃシュートもブロックされるって。
今の課題は「エリア内の数的優位」よりむしろ、「エリア内のスペースメイク」だと思う。
2016/3/25(金)0:02

☆関西人
アフガニスタン戦の見所A
昔から私があまり好きじゃない料理のひとつとして、湯豆腐がある。
一体、湯豆腐のどこが美味しいのかが、全く理解できない。
なぜか私の父親は湯豆腐大好きで、子供の頃よく食卓に出たもんである。
「お?今夜は鍋だ!」と喜んで鍋のフタを開けたら、中が湯豆腐で一気にテンションが落ちたことがよくあった。
大体、「やった〜!今夜は湯豆腐だ〜!」と喜ぶ子供はまずいない。
もともと子供ってカレーとかハンバーグとかエビフライとかを食いたいワケで、湯豆腐が出て喜ぶ小学生なんて、いくら何でもちょっとシブすぎるやろ(笑)?

当時、私の親父は湯豆腐でテンション落ちてる私に対し、「お前もオトナになったら、そのうち湯豆腐の美味しさが分かる日がくるよ」と、よく言ってくれていた。
あれから、何十年経ったことだろう。
お父さん。私は今や十分すぎるほどオトナになったけど、まだ全然湯豆腐の美味しさが分かりません…(笑)。

あ、誤解のないようにね。
私は、豆腐という食材そのものは嫌いじゃないのよ。
だって味噌汁には絶対豆腐が入っててほしいし、麻婆豆腐や揚げ出し豆腐なんてむしろ大好物なんだよ。
だけど、湯豆腐はダメだな。
あと、冷奴もダメだな。
食ってて、ポン酢や醤油など調味料の味しかしなくて、何か悲しくなる…。
こういう書き方をすると、「どうせお前は美味しい豆腐を食ってないんだろ?」と指摘されるかもしれない。
うん、実は私もそう思って、京都の某有名料亭に湯豆腐食べに行ったことあるのよ。
でも、ダメだったわ〜。

思うに、豆腐は本質が脇役である。
それも名バイプレイヤーといったところか。
きっと平泉成あたりのポジションだね。
もちろん私も平泉成は嫌いじゃないんだけど、敢えて彼の主演映画を見ようとは思わない。
「お前もそのうちオトナになったら、平泉成の良さが分かるよ」と親父は言いたかったんだろう。
まぁ、私も脇役としての平泉成なら別にイイのよ。
だけど湯豆腐ってのは、あるいは冷奴ってのは、言うなれば平泉成のヌード写真集みたいなもんである。
さすがにそれはいらんよ、と。
さすがにそこまで私は平泉成に夢中になれないよ、と。

さて、私は何でまた、こんな変なことを書いてるのか…(笑)。
それはね、ハリルが明日の試合で本田も香川も先発に使わないことを示唆したという話を聞いたからさ。
ちょっとテンション落ちたんだよね〜。
ああ、明日は湯豆腐か、と。
そういう懐かしい感覚が蘇ってしまった。
私は、いまだ味覚が子供の頃のままなのかもしれない。
カレーとかハンバーグとかエビフライとか、やっぱサッカーの試合においても食いたいのよ。
きっとオトナのサポさんたちは、「いやいや、関西人。お前は湯豆腐の美味しさが分かってないだけだよ」とか言いたいんだろ?
はいはい、認めますよ。
私の舌は、いまだガキのまんまですよ。
だけど、私みたいなガキ舌のファンって世の中に多いんじゃないかなぁ?

じゃ、【湯豆腐ジャパン】として私なりに明日のスタメン予想を書いておくね。

・・・ハーフナー
原口・清武・小林悠
・山口・・長谷部
藤春・槙野・昌子・酒井
・・・東口

どう?
これこそ、ガキ舌の子供にはいまだ理解できない、湯豆腐の味わいってもんさ(笑)。
じゃ明日は湯豆腐をアテに、日本酒で晩酌といきますか…。
2016/3/23(水)20:41

☆関西人
アフガニスタン戦の見所
明日はアフガニスタン戦。
しかし欧州組の一部が直前合流だということと、後にシリア戦(こっちの方が強い)が控えてることを踏まえると明日はベストメンバーじゃない可能性が高いだろう。
あるいは、今までの定番4231とは違うフォーメーションもあり得るかもしれん。
私は、433も視野に入ってると思う。
まず選手の登録が、DF8(4×2)・MF6(3×2)・FW6(3×2)という構成なんだから。
宇佐美と原口が競合するライバル関係に見えて、実は宇佐美がFW、原口はMFという別々の登録になってる。

MFで注目すべきは、やはりボランチだろう。
長谷部・山口・柏木がその候補者である。
これ、仮に2ボランチならリザーブの枚数が足りないと思わないか?
仮に長谷部のリザーブは守備力ある山口が務まるとして、じゃ柏木のリザーブは?
今回、柴崎はいないんだ。
残るMF枠には香川と清武と原口がいるけど、そのいずれもが「ボランチ」ではない。

ということで、このMF6名で中盤を切り盛りしていこうというなら、【2ボランチ+トップ下1枚】という構成より、【アンカー+インサイドハーフ2枚】という構成の方がしっくりくるんだよ。
たとえば、

・柏木・・清武
・・・ハセベ

あるいは、

・香川・・原口
・・・山口

という逆三角形の配置。
どういう組み合わせがベストかは、まだ分からないけどね。
特にエース香川を復活させるには、トップ下よりむしろインサイドハーフだと思う。
前任アギーレはそういう使い方をしてたし、昨年ドルトムントでもそのポジションで輝いてたんだ。
彼はネイマールやメッシより、どっちかというとイニエスタに近い選手だということ。

「香川や清武や柏木はまだ分かるが、原口の適性はサイドだろ」と言いたい人もいるだろう。
それは確かにそうだね。
しかしハリルは会見で、「彼を香川や清武を競わせる」みたいな発言を敢えてしている。
実際、以前にもサイドでなくトップ下みたいな使い方をしてなかったっけ?
おそらくハリルの目から見て、原口は真ん中で使った方が化ける素材なんじゃないかと。

決してノスタルジーで言うワケじゃないが、そりゃ2ボランチなら以前の遠藤保+長谷部コンビこそが一番バランス良かったと思う。
ただ肝心のキーマン遠藤が今いないワケで、誰か特定の選手でその穴を埋めることは正直難しい。
相変わらず、青山は呼ばれる気配ないし…。
じゃ特定の選手で埋めるのが無理なら、ユニットで埋めるしかないだろう。
つまり遠藤という個の穴を、インサイドハーフ2枚というユニットで埋めるんだ。
その代償としてトップ下を廃さなければならんが、でもサイドFWには本田や宇佐美など中に入ってきたがるキャラがいるワケで、逆に空けといた方が機能するんじゃない?

しかし、ひとつこのシステムの問題を挙げるなら、ありがちだがセンターFWが孤立しちゃうこと。
トップ下を廃すると、当然だが援護の駒が減る。
これは実際どうしようもないことで、センターFWは個として頑張るしかないのよ。
頑張って体を張り、頑張ってキープし、頑張ってチェイスを繰り返し、頑張ってライン裏へ走る。
ここの候補者は、岡崎・金崎・ハーフナー。
ファーストチョイスはハリルお気に入りの岡崎だとして、次点はおそらく金崎だと思う。
ハーフナーは高さが魅力ながらも、あまりキープできないから孤立するんだよな…。

ただし彼は身長194cmゆえ、前線にいるだけで敵DFを引き付けることができる貴重な存在。
仮に右FWの本田からクロスが出たとして、ハーフナーがそれをピンポイントにヘディングで叩き込むというよりは、むしろ彼がオトリになり敵DFを引き付け、その際の死角ファーサイドから左FWが飛び込んでフィニッシュ、みたいな形の方がよっぽどリアリティを感じるね。
じゃ、その場合の左FWって宇佐美?
いや、彼は「死角から」というようなキャラじゃないし、意外と小林悠あたりの方がそういうの上手そう。
いやいや、それより一番上手いのは岡崎かも。
実際、ザック時代はその形で何度も得点してたし…。

個人的には、また岡崎のサイドFW見てみたいなぁ。
2016/3/23(水)16:51

☆関西人
数字をとれるコンテンツ
昨夜、私が毎週楽しみにしてた月9「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」が最終回だった。
個人的に、今の私は「いつ恋ロス」状態です(笑)。

で、今日のニュースを見てたら、このドラマの全回平均視聴率が「月9史上ワースト記録を更新」と報じられていた。
平均が9.7%という数字に終わったんだそうだ。
そうか〜。
やっぱ、月9でこんな地味で暗いストーリーじゃダメなのか…。

しかし昨夜の最終回の何が凄かったって、主人公ふたりがファミレスで喋ってるだけのシーンが15〜20分間続き、そのままドラマが終わったこと。
こんな地味な締めくくり、いまだかつて月9になかったと思う。
主人公ふたりの演技力だけに頼った、緊迫感あるラスト15〜20分間。
高良君も有村さんも、非常に良かったわ〜。
個人的に、月9史上屈指のラストシーンだったと思うよ。

ちなみに、私はラブストーリーに結構うるさい方なんだ。
というのも、私は大学時代に有志たちとドラマ制作をしており、コンペ出品(NHKのやつ)などをしてた経歴があるのね。
そこのチームでは主に脚本と演出を担当してて、今となっては恥ずかしい話なんだが、よくラブストーリーとかを書いてたのよ(笑)。
それこそ「いつ恋」みたいなやつ。

で、昔に私が勉強したこととして、脚本構成の志向には二通りあるワケね。
ひとつは「ハリウッド映画型の脚本」。
これはテレビでいうと、視聴率をとれる脚本、と言い換えてもイイ。
その特徴は、シーンのひとつひとつが短く、場面転換がポンポンとテンポ良く進んでいくこと。
ファミレスのシーンが15〜20分間も続くって論外(笑)。
ハリウッド式エンターテイメントは、「見てる客の集中力は長く続かない」「せいぜい15分が限界」ってことを前提にしている。
だから、あっちの映画は客を退屈にさせない為、脚本の構成は15分ごとに「事件」を挿入してくる。
それは人が死んだり、爆破が起きたり、主人公が絶体絶命の危機に陥ったり、とにかく何らかの事件、大きなストーリー展開が大体15分間隔ぐらいで起きるようなシナリオの構成にしてあるのよ。

一方、その「ハリウッド映画型の脚本」と対をなすのが「欧州映画型の脚本」。
これはテレビでいうと、視聴率をとりにくい脚本、と言い換えてもイイ。
その特徴は、シーンのひとつひとつが長く、いわゆる「長回し」があること。
また、必ずしも15分でストーリーが大きく展開するようなお約束もない。
ただ淡々と、時間が過ぎていくだけの流れも時にある。
当然「いつ恋」は、こっちのカテゴリーに入るよね。
だから見てる人によっては退屈、見るのに忍耐力を要したドラマだったと思う。
ハリウッド映画は好きだけど、忍耐力を要する欧州の映画は苦手、という人はきっと多いだろう。
「いつ恋」の視聴率が悪かったことも、それなりに納得はできる話さ。

ハリウッド、すなわちエンターテイメント大国アメリカは、たとえばスポーツコンテンツでも「見てる客の集中力は長く続かない」を前提にしてるよね。
野球もアメフトもバスケも、みんなプレーをひとつひとつ短く区切ってゲームを構成している。
あと、点がたくさん入る。
なぜ欧州発のサッカーがアメリカで人気イマイチのコンテンツなのかという点も、実はここにポイントがあったりして。
サッカーは、野球のような細かいラウンド分けがない。
そして点はなかなか入らず、いつ入るのかも予測できない。
見る側は45分間集中力を切らすことができず、ちょっと疲れる。
そこがアメリカ人には合わないんだよ。
よくアメリカンスポーツは試合中に観客席で「ウェーブ」が起きるが、45分間集中を切らせないサッカーではその「ウェーブ」をする余裕すらない。
そんなの興行として楽しくないじゃん、というのがアメリカ人。
この享楽的なアメリカ流こそが視聴率でも結果を出しやすいってこと、何となく意味としては理解できるでしょ?

ところで、アメリカで先月に行われた「スーパーボウル」中継は、視聴率がなんと46.6%だったという。
46.6%!
アメフトはサッカー以上にルールを把握しにくい競技のはずで、そう簡単に婦女子がついていけるようなコンテンツじゃないと私は思うんだけど?
どうして、こんな数字をとれるのか不思議。
ちなみにだけど、今年のJリーグ開幕戦(広島vs川崎)を中継したNHK地上波は、視聴率が僅かに3%だったんだそうだ。
悪すぎる…。
まぁ、ひとつ言わせてもらいますけど、こうして視聴率が悪いからって、内容も悪いってワケじゃないからね?
実際、「いつ恋」は月9史上ワースト視聴率だったらしいが、ドラマの内容としては歴代ベストにも近いほどのクオリティだったワケで…。

さて、明後日は夜7時から久しぶりのハリル代表地上波生中継。
こっちの方は本田&岡崎「凱旋」のニュアンスもあり、私は数字を期待してますよ。
まぁ、最低でもJリーグ開幕戦の5倍は欲しいね。
2016/3/22(火)23:52

☆関西人
ショーンマクアードル川上
最近、意外とジワジワ話題になってるのが、ショーンKことショーンマクアードル川上の経歴詐称問題(笑)。
ぶっちゃけ、この問題が出るまで彼が高学歴を売りにしてたこと自体、全く知らなかった。
おそらくコメンテーターなる職業は、それなりの経歴がないと発言に信憑性が出ず、商売にならないんだろうけどね。

しかし彼みたいな人は、「タレント」か「文化人」かのカテゴライズが難しい。
本業は表向き経営コンサルタントとなってるが、実際は芸能事務所に所属してDJやナレーターなどの仕事が主だったという。
仮に彼が「タレント」なら、多少の詐称は「キャラ設定」として大目に見ることもできるだろう。
たとえば、今までにも「私はコリン星からイチゴの馬車に乗ってやって来た」という詐称、あるいは「私は地獄からやって来た。年齢は10万〇〇歳」という詐称をするタレントもいて、それらは「キャラ設定」だから別にOKだったじゃん。
仮に叶姉妹のゴージャスセレブ設定が詐称だったとしても、それは別に構わないことでしょ?
要するに、みんなが最初から嘘だと分かってるような嘘は、詐称なんて生臭いモノじゃなく「ファンタジー」として成立するってこと。
だけど今回のショーンKの件は、「ファンタジー」とするには少し中途半端なんだよ。
テンプル大卒、パリ第一大留学、ハーバードでMBA取得など、コリン星や10万〇〇歳ほどブッ飛んではいないから。
これは「ファンタジー」じゃなく、確かに「詐称」だね。

よく私がテレビで彼を見かける機会は、「報道ステーション」や「とくダネ」だった。
ところで近年、私が「とくダネ」のコメンテーターで彼以上に気になってたのが中江有里なんだよ。
最近の若い子たちは知らんだろうが、彼女は元アイドル歌手じゃん?
10年以上前のことだけど。
彼女の水着グラビアを見ながら「とくダネ」を見てると、朝から妙に興奮するのは私だけだろうか?
ところが今コメンテーターとしての彼女の肩書きを見ると、「作家」になっている。
…え?
この人、何か作家としてのヒット作はあるの?
これは詐称じゃないにせよ、なんか肩書きに違和感あるなぁ。

やはりこういう業界、肩書きは重要なんだろう。
上から目線で言葉を発するコメンテーターたる者、ひとつの「権威」でなければならないから。
その「権威」の裏付けが、他でもない肩書きである。
サッカー解説者で考えてみてくれ。
一見アホっぽく見える松木安太郎も、一応は「Jアウォーズ初代最優秀監督」なワケよ。
というか、93年・94年の2年連続受賞だし。
それほどの権威でありつつ、決して偉ぶらず庶民目線で試合を語ってくれて、キャラが明るくて喋りが面白くて、しかも声質と滑舌が良い。
私は、「コメンテーター」として完璧だと思う。
「解説者」としては、ちょっとアレだけど(笑)。

それこそショーンKじゃないが、こういう商売、声質は重要だと思う。
たとえば、松木さんと同じくヴェルディ閥から出てきた北澤豪。
彼は日テレのサッカーご意見番として、既に確固たる地位を築いている。
現役時代、W杯本大会には一度も出れてない人だというのに。
私のイメージの中で、彼は「中田英寿にトップ下を奪われた男」だよ。
じゃ、そんな彼が引退後の仕事で何を武器にしたかというと、それは他でもなく、声質。
たとえコメント内容が大したことなくとも、あのよく通る低音ボイスは言葉に妙な説得力を与えている。
あと、彼はあの世代でズバ抜けてファッションセンスが良く、スーツの着こなしがカッコイイ。
だから、テレビ映えするんだよなぁ。
まさに、サッカー版ショーンK。
私は北澤みたいなの、正直ありだと思うよ。
逆に北澤より明らかにサッカーの見識高いのに、声質がイマイチゆえ好きになれない解説者もいるワケで…。

あと解説者のみならず、中継のナビゲーターで声質を武器にしてるのが、言わずと知れたジョンカビラ&川平慈英の兄弟。
この二人は、ホント声質が良い。
思えばジョンカビラなんて、少しショーンKとカブってないか?
あぁ、そうか。
ショーンKも今回ので仕事干されるなら、いっそサッカー界がポストジョンカビラとして彼を引き取ればイイじゃん?
絶対イケると思うけど?
2016/3/20(日)15:34

☆関西人
ハリル代表新召集メンバー
昨日、ハリル代表の新召集メンバーが発表された。
顔ぶれは皆さんご存じの通り、大した変化はない。
しいてサプライズを挙げるなら、ハーフナーぐらいか?
とはいえ、これも驚くほどじゃない。

それにしても、10日ほど前に実施した例のミニ合宿は一体何だったんだ?と考えてしまう。
特に試合の予定があったワケでもないのに、J開幕直後で忙しい選手たちをわざわざ召集したのって、要は「選考」の為でしょ?
あれ、クラブ側は正直迷惑な話だったと思うよ〜。

で、そこまでして「選考」した結果が、今回の召集リスト。
あのミニ合宿召集メンバーが、どれほど今回のリストに入ったかを見てみよう。

【ミニ合宿メンバー】
《GK》
東口→○
西川→○
六反→×
林→○

《DF》
槙野→○
森重→○
米倉→×
藤春→○
塩谷→×
丸山→×
車屋→×
昌子→○
植田→×

《MF》
柏木→○
遠藤康→×
武藤→×
米本→×
柴崎→×
遠藤航→×
(永木→×)

《FW》
興梠→×
小林→○
金崎→○
永井→×
斎藤→×
宇佐美→○
浅野→×

11名が○、16名が×。
かなり狭き門だったみたい(五輪組は日程上、しようがないみたいだけど)。
特にMF枠が凄いよ。
柏木を除き、あとは全員が×じゃん(笑)?
前任アギーレには期待されてた柴崎も、いまや序列が完全に柏木の後ろになった様子…。

さて、このMF枠から唯一入った柏木は、果たして先発できるんだろうか?
もともとボランチの一角は主将長谷部の先発が当確として、問題はその相棒を柏木がやるか、それとも山口蛍がやるか、という選択である。
このへん、私はハリルの方向性がまだよく分からない。
個人的には、ぜひ柏木でいってほしいと思ってるんだけどね。

そりゃ、山口の方が柏木よりボール奪取能力が遥かに上なのはよく分かるよ。
彼のプレスから敵陣近い位置でボールを奪えれば、そこから一気にショートカウンターを発動できる。
ハリルが求める「スピード」の観点でいえば、あるいは【山口>柏木】なのかもしれない。
だけど私がイヤなのは、そうやってスピードを求めるとコントロールが落ちることなんだ。
これ、野球のピッチングと全く同じ理屈さ。
思いっきり剛速球を投げると、どうしてもノーコンになってしまう…。

私は、ボランチって野球でいうとキャッチャーに近い役回りだと思う。
前線アタッカーの女房役として、配球の組み立てを担うワケだから。
悲しいかな、日本のアタッカー陣にワールドクラスの「剛腕投手」型はいないワケね。
肉体の資質として、とても時速160kmの球は投げられないんだ。
素質はせいぜい、MAX130km。
仮に時速130kmの投手が頑張って練習すれば、時速160km出るようになるかい?
そりゃ、難しいでしょ〜。
だけど、頑張って練習すれば、コントロールの方は改善できるかもしれない。
だから我々が取り組むべきは、むしろそっちだと思う。
コントロールを良くして、「配球の組み立て」の方で勝負するんだ。
それをリードするのが、キャッチャー(ボランチ)の役割ってこと。

で、キャッチャー目線でハリル代表を評するなら、もう少し球種のバリエーションが欲しいところだね。
カーブ、シュート、シンカー、フォークなど、打者を球威で圧せない以上は、そういう球種を様々に組み合わせることで崩していくしかないんだから。
で、今回ハリル代表には「新たな球種」が加わったワケです。
言うまでもないが、ハーフナーマイクのことなんだけどね。
これって、球種としてド真ん中ストレートのような気もするけど…(笑)。
2016/3/19(土)0:01

☆関西人
Jr.の時代
J1・J2の開幕に少し遅れて、先週日曜J3がいよいよ開幕した。
今年からの見所は、ガンバ・セレッソ・FC東京のU23チームが、このJ3に参加するという点。
この改革は、個人的に大歓迎である。
きっと上記3チームの若手たちは、実戦を経て成長していくだろう。
いっそ、こういうセカンドチームがJ3優勝すればイイのに。
ただし優勝しても規約上、J2昇格はできないらしいんだけどね。

見ると、ガンバU23には二川がメンバーとして入っている。
そうか〜、二川って老けてるけど、実はまだ23歳以下だったんだね。
…んなワケあるかい(笑)!
もちろん、彼は「オーバーエイジ(3枠)」での参加である。
ずっとガンバの背番号Iを背負ってきた彼だが、最近はトップチームでベンチ外になることも多い。
ひょっとしたら今季はJ3専属で、選手としてはチームを引っ張り、また若手を指導して半分コーチみたいな役割もこなしていくのかな?
もちろん本人としては複雑な心境かもしれんが、でもベテランの使い方として私は有効だと思う。
もし今季も明神が残ってれば、彼もまたこういう役割だったかも?
「それは勘弁」として出ていったんだろうけどさ…。

一方、こういうセカンドチームってメンバーが安定しにくいと思う。
なぜなら、ここで活躍すればトップチームが食指を伸ばしてくる。
つまり中軸選手が抜けちゃうこと、トップの事情により当然あると思うんだわ。
よって、J3はJ1より厳しい「ベストメンバー規定」が
設けられてるらしい。
しかし、若手たちの本音とすればJ3で優勝を目指すより、「いつまでもこのチームにいたくない」「一日でも早くトップチームに引き抜かれたい」というところだろう。
チームとして、難しい位置付けの組織だよね。
意外と、チームワークがバラバラだったりして(笑)。
そういや、昨年はクラブでなく協会技術委員会が仕切る「U22選抜」がJ3に参加してたけど、順位は13チーム中12位だった。
案外、こういうチームは勝てないもんだね。

ちなみに手倉森ジャパンのエース中島は、今季も相変わらずトップチームで出場機会がなく、悲しいけどまたJ3が主戦場になりそう。
J2ならともかく、J3ってのがなぁ…。
私は試合をまだ見たことないけど、やっぱレベルはJ2に劣るんじゃないの?
せめて、そのセカンドチームにJ2昇格のチャンスがあればまだモチベもあるだろうけど。
スペインなんかを見ると、三部リーグのみならず二部リーグにもセカンドチームはあるじゃん。
あれって、要は三部から二部への昇格もあり、ってことでしょ?
いっそ、Jもそうすればイイのに。

しかし、マニアにとってはJ3こそ垂涎。
これぞ、「未来のスター」を見つけられるステージだから。
ほら、よくジャニーズのコアなファンが、嵐とかSMAPとか関ジャニとかには全く目もくれず、ひたすらJr.を追っかけてたりするじゃん?
あと、宝塚のコアファンもそうだよね。
意外とトップスター以上に、若手に関心があったりする。
きっとJ3は、そういうステージになっていくんだろう。

それはそれでイイとして、また別の問題は選手人数の不足。
先日のFC東京U23なんて、スタメン以外のベンチメンバーが3人しかいなかったらしいじゃん(笑)?
それ、いくら何でもあかんやろ。
まだクラブの準備体制が整ってない中、ムリヤリ見切り発車した感じだね。
ちょっと焦りすぎたか…。
2016/3/15(火)20:19

☆関西人
イビツな選手
前節のJ2セレッソvs群馬戦、柿谷の超絶ゴールシーンの映像を見た。
鳥肌モノだね。
さすが「ジーニアス」と呼ばれてるだけあって、柿谷は時々人間離れしたプレーをする。
ゴール前で超絶トラップ→敵DF数名に囲まれる→ゴールに背を向けたままヒールキックでシュート→ゴール、という一連の流れが、僅か1〜2秒間の出来事。
J2の試合だけど、このプレーはワールドクラスだと思うよ。

これだけの才能ある選手が、欧州で全く芽が出ずに今はJ2にいることが何とも惜しい。
ただ、しようがないといえばしようがない。
なぜなら、柿谷ってあまりバランスが良いFWじゃないから。
足技は突出している。
でもそれ以外の部分が、その突出した足技のレベルについていってない。
仮にFWの能力を【技術】【身体能力】【戦術勘】【精神力】という四つの座標で測るとして、柿谷の場合は【技術】だけが群を抜いて高い座標点を示す。
一方で、残る三つの座標点は割と標準値なもんだから、各々の座標点を線で結ぶとイビツな四角形が出来上がるのよ。
むしろ四角形というより、【技術】の座標点だけが飛び抜けて、三角形みたいになっちゃうんじゃないかな?
これが世界一流の選手になると、四つの座標点を線で結べばバランスよく「大きい正方形」を示す。
うん、やはり「大きい正方形」こそが選手のバランスとして理想だよね。

ただ悲しいかな、日本人で「大きい正方形」の選手は少ない。
しいていうなら、それに近い形を示したのは過去に中田英寿ぐらいだろうか。
今だと長谷部あたりがバランス良く「正方形」だと思うが、ただし各々の座標点はそれほど高くなくて「小さい正方形」さ。
まぁ、日本人選手の多くは「小さい正方形」、もしくは「大きいけどイビツな四角形」なんだよ。

じゃ、どうすればイイの?という話。
私はその「イビツな四角形」を、もっとうまくピースとして利用すべきだと思うよ。
たとえば、日本人では宇佐美も柿谷同様「イビツ」でしょ?
だけど彼は、ガンバで不可欠なピースとして機能してるじゃん。
なぜ彼がガンバで活きてるのかというと、それは長谷川監督が彼に「正方形」を期待してないってこと。
彼に期待してるのは、あくまで【技術】の突出した座標点。
じゃ、残る【身体能力】や【戦術勘】や【精神力】はどうするのか?
早い話が、周りの選手でバランスとるのさ。
たとえば、【身体能力】の座標点はパトリックで担保する。
あと、【戦術勘】の座標点はヤットで担保する。
という感じで、個人のバランスではなく、ユニットとして「大きい正方形」を作ろうというのがガンバ流だと思う。
私は、それでイイと思うけどね。

かつての日本代表でいえば、
【技術】→香川
【身体能力】→本田
【戦術勘】→ヤット
【精神力】→岡崎
という感じで、イビツなりにも突出した座標点を線で結んだ「大きい正方形」を作ろうとする狙いが見えた。
今はヤットが抜けたことにより、【戦術勘】の座標軸には本田が回ったのかな?
じゃ、バランスとして【身体能力】が一番の欠員?

…そうか。
ウチって【技術】の方は、まだ足りてるんだな。
仮に香川が錆びても、あとには宇佐美がいるし。
なかなか、ジーニアス柿谷にまで順番は回ってこないかも…。
でも彼みたいなタイプには、変にバランスとか考えてもらいたくないよ。
むしろ彼は、イビツのままでイイ。
ヘタに「正方形」を目指しちゃうと、最近の香川みたく妙に面積が小さくなる可能性もあるからね。
今の柿谷は、香川や乾みたく欧州にいるワケじゃなく、宇佐美みたくACLに出るワケでもない。
これ、考えようによっては恵まれてないか?
だって、「イビツ」なまま座標の頂点目指すのを許されるのは、J2にいる彼ぐらいなんだから。
2016/3/14(月)20:23

☆関西人
日本人の弱点
代表監督は近い将来に日本人を、という田嶋さんのビジョン。
おそらく賛否両論あるだろう。
私もまた、理想論でいうなら代表監督は日本人であるべきだと思う。
なぜなら、代表とはその国のサッカー文化の集大成として、日本人選手の「代表」であるとともに、日本人指導者の「代表」でもあってほしいから。
全部自前でやるのが、本来の理想。

しかし、一方で日本はまだ発展途上国である。
先進国から先生を迎えるのは、極めて自然な流れとも言える。
ちゃんと独り立ちをできるまではね。
じゃ、その「独り立ち」は一体いつのことになるんだ?というのがポイント。
正直そこが曖昧だから、「今すぐ日本人を」という人と「まだ時期尚早」という人にどうしても分かれてしまう。

原さんあたりは、明らかに「時期尚早」派だね。
彼には明確に理想とするサッカー(おそらくリーガ系)のビジョンがあり、それを指導をできる人材を欧州から引き抜く動き方だった。
一方、田嶋さんの委員長時代もまた外国人指導者だったものの、ジーコやオシムなどJリーグの監督をチョイスした点で、原さんのスタンスとは少し違う。

もともと、代表監督に外国人を使う流れを作ったのは、川淵さんである。
彼が委員長に就くまでは、普通に日本人が務めてたんだよ。
それがラモスやカズなど、本場ブラジルのサッカーを知る選手が出てきたあたりから、日本国内しか知らない監督が彼らを指導ができるのか?という議論が出てきたワケね。
確かに、ラモスとか監督の言うこと聞かなそうだし(笑)。
後にその彼を代表から切ったのは、母国ブラジルのレジェンドともいうべきファルカンだった。
そりゃファルカンに切られたら、さすがにラモスも文句は言えまい…。

やがて、そのファルカン自身も半年で切られるんだが、これをできたのはやはり川淵さんの剛腕あってのこと。
普通、たった半年で切らんよ。
で、後を継いだのが日本人の加茂さん。
やっぱ外国人は日本を理解してないから、日本人の方がイイ、と180度違う方針を出した。
これが技術委員会の方針だったかは不明。
というのも、加茂さんの抜擢は当時協会の「天皇」と呼ばれた長沼会長の意向だったみたいだから。
やがて加茂さんの限界を見て、更迭に動いたのが加藤久委員長。
水面下でネルシーニョと交渉し、ほとんど合意に至っていたらしい。
ところが、最後の最後で長沼会長がチャブ台をひっくり返して、加茂さんの続投を宣言。
加茂でダメなら俺が責任を取る、とまで言い切った。
結果はその言葉通り、責任取って彼は会長辞任したんだが…(笑)。

当時として、日本人と外国人では力量に歴然とした差があったのは事実。
加茂さんは世界最先端「ゾーンプレス」の使い手とされてたが、実のところ内容はかなりお粗末だった。
その戦術、とりあえずミランの試合ビデオを見て研究した、っていうレベルなんだから(笑)。
後にベンゲルが加茂流のプレスを見て、「これはゾーンプレスじゃないよ」と言ったのは有名な話。
そんな監督に、長沼さんは代表の命運を懸けちゃったんだね…。

ただ、あくまでこれは20年前の話だから。
今の日本人指導者は、当時よりもっと優秀になってると思う。
仮にも、日本からFIFA最優秀監督(女子だが)を輩出したんだし。
ミランの試合ビデオを見て戦術研究をする以前に、今じゃミランの中軸選手が日本人にいるんだし。
もはや世界最先端の戦術やトレーニング理論も、普通に把握できる高度情報化時代。
昔ほど「監督は先進国の人でなければ」とか、こだわる理由もなくなってきたと思う。

とはいえ、いまだ日本は戦術レベルが低いとよく指摘される。
我々からすれば日本人に足りないのは、身体能力、個の技術、体躯といったところだが、先進国から言わせれば「いや、違う。最も劣ってるのは戦術面だ」ということらしい。
…何となく、そのへんの意味は分からんでもない。
たとえば、日本って試合は支配してるのになぜか点を取れず、逆に一瞬の隙を狙われてカウンターに沈むこと、よくあるでしょ?
あれなんて、戦術がダメの最たる例。
敵がガードしてるのに、そのガードの上から何発殴っても、そりゃ効かんよ。
「戦術」とは、そのガードを下げさせることを指すんだろ?
日本は、そういうのが苦手かも。
思えば、オシムは「考えること」をしつこいほど奨励していた。
彼もまた、日本人は戦術面がダメと思ってたかもしれない。
ただ例外的に遠藤は「考えられる」選手だったので、彼を中田英寿の後釜として抜擢したんだね。

今年に入ってから、ずっと香川が精彩を欠いている件。
昨年まではドルトムントの中軸だったというのに、一体どうしたというのか?
これもまた、↑の話に通じると思うんだよね。
つまり、香川に足りないのは「戦術」。
戦術が足りないがゆえ、せっかくの技術が生かせない、お馴染みのパターン。
ちょっとコンセプトがズレると、人が変わったように精彩を欠く。
まだ、本田の方は「考えられる」選手ゆえ、ミランで見事に持ち直しているけど。
その点、香川はなかなか持ち直しにくそうなキャラだよな…。
2016/3/12(土)20:28

☆関西人
組閣
ひとつ、驚いたニュース。
このたび田嶋新会長の組閣として、なんと西野朗が新技術委員長に就くという。
スゲーな。
田嶋さんの下には、岡田副会長〜西野技術委員長という豪華なラインができるワケね?

この3人、年齢でいえば西野さんが一番上。
西野さんの1歳下が岡田さんで、さらにその1歳下が田嶋さん。
ほぼ同世代。
岡田さんと田嶋さんは、古河電工時代のチームメイト。
そして岡田さんと西野さんは、早稲田サッカー部時代のチームメイト。
彼らは、きっと代表でも一緒だった時期があると思う。

じゃ、今の霜田委員長はどうなるのか?
追い出されるのかと思いきや、意外にも技術委員会に残るという。
肩書きは「委員長」でなくなるものの、仕事内容は今までとさして変わらないとやら?
このへんが正直よく分からんが、もともと霜田さんはつい最近まで原委員長の部下だったワケで、今後はその時のポジションに戻るイメージじゃないかな?
で、彼の上司だった原さんのポジションには西野さんが就く、と。
確かに、霜田さんではハリルに対する査定(場合によってはクビを切ることなど)はキャリア的に難しいかもしれん。
その点、西野さんなら時に非情な決断もできるだろう。
年齢的にも、ハリルに近いし。

それにしても、西野さんはよくこのオファーを受けてくれたもんだね。
正直、協会とは確執があると思ってた。
彼は今まで何度となく代表監督候補に名前が挙がってきたが、いつも話はまとまらなかったじゃん?
基本、西野さん自身が乗り気じゃなかった印象。
あれって、西野さんが川淵さんのことを嫌ってたからだと私は思うのよ。
話はアトランタ五輪の頃に遡るが、当時「マイアミの奇跡」を起こして凱旋帰国した西野さんに、×という査定を下したのが川淵さん。
あれに対して、西野さんはかなり怒っていた。
以降、一切協会の仕事には携わらなかったからね。

そんな彼が今回入閣オファーを受けたのは、やはり副会長に岡田さんがいたからじゃないの?
元チームメイトだけあって、この二人は意外と仲が良い。
やっぱね、ポイントは岡田さんなのよ。
彼を媒介にして、田嶋さんも西野さんも原さんもみんな繋がるんだ。
岡田さん、その全員と元チームメイトだから。
ある意味、彼を副会長に抜擢したのは田嶋さんのファインプレー。
お陰で、史上最強の組閣ができたんだからね。

ただ、これは私の勘にすぎないんだけど、西野さんとハリルは揉めるような気がしない?
お互い気が強くて譲らなさそうなタイプだし、目指すサッカーも少し違う気がするし、二人の板挟みになって霜田さんが禿げる気がする…。
まぁ、田嶋さんは最悪、ハリルは切ってもイイとさえ思ってるんじゃないかな?
それが一番、既存の「原博実色」を払拭する策だし。
ちなみに彼は先日、日本人監督就任の可能性を示唆したという。
2016/3/11(金)23:55

☆関西人
闇のキング
また巨人が野球賭博疑惑とのことで、今回は最高顧問のナベツネを筆頭に、オーナー、会長ら球団TOP3が揃って引責辞任だそうだ。
そうか、ナベツネは野球から身を引くのか…。

思えば、FIFAのブラッター会長も辞めちゃったもんな?
今の時代、どんなに力のある人でも、このての話にだけは簡単に抵抗できないものなんだろう。
仕事のデキるダーティな人と、仕事のデキないクリーンな人を仮に対比したとして、どちらかというと今の時代、後者の方が生き残る流れなのかも…(笑)。

それだけ潔癖な時代になってるのかと思いきや、一方で全く真逆の流れもあるでしょ?
たとえば、最近米国で話題のドナルドトランプ候補。
彼、ナベツネと全く同じ匂いがする人じゃん。
だけど選挙戦のフタを開けてみりゃ、予想外に支持者が多い。
ヘタすりゃ、大統領になっちゃうかも?
「メキシコ国境に壁を作る」とか「イスラム教徒の入国禁止」とか、数々の暴言が一部の層には逆にウケてたりして。
妙な話だ。
そもそも、今回FIFAの汚職摘発に動いたのは他でもない米国であり、ここは闇を排除しようとしてる国のはずじゃん?
それが自国のトップには、敢えて闇のキングみたいな人を担ぎ上げようという矛盾…。

よくよく考えてみりゃ、ロシアだってそうさ。
プーチンなんて、あれも闇のキングでしょ?
ラオウみたいな人だよ。
ロシア国民も半ばそれを理解してるだろうに、その強いリーダーシップを圧倒的に支持している。
なんと支持率が90%近いらしい。
あと、イスラム国もそうだよね。
自爆テロとか斬首処刑とかムチャクチャやってる野蛮な奴らなのに、なぜか支持者は欧州を中心に増殖している。
思うに今の世の中って、ちょっと病んでないか…?

多分、世界にはふたつの流れがあるんだよ。
ひとつは、潔癖への流れ。
賄賂とか汚職とか、そういうのを根絶していく流れ。
中国の習近平なんて恐い独裁者だが、一方で汚職官僚たちを徹底的に粛清していっている。
かつてのヒトラーにしても、この人は潔癖だったらしいね。
意外にも贅沢はせず、政策以外はクリーンな人だったとやら。
そしてもうひとつは、強いリーダーシップを求める流れ。
米国のトランプ旋風なんて、どう考えても穏健派オバマの反動でしょ?
「みんな仲良く」とか、そんなの絶対ムリだと皆が痛感したワケで。
今は町中にチンピラが割拠してて、市民はそのチンピラ(金正恩やアサドなど)に日常虐待されてる。
それならいっそ、チンピラ全員を服従させる、強力なマフィアが町を支配した方がまだマシじゃないか?という発想。
これは巨悪をもって小悪を律する、ラオウ流の平和理論さ。
ケンシロウが現れない以上は、やむを得ない現実的方法論かと…。

あるいは今後、世界が三国志化するのかもね。
ラオウ、サウザー、カイオウ、という三強による均衡。
言うなれば、米国・ロシア・中国による三分割覇権。
ロシアはイスラム圏を牽制し、中国は北朝鮮を牽制し、米国はEUと国連を牽制する、という役割分担になりそうな気がする。

じゃ、日本にもラオウみたいに強いリーダーはおらんのか?ということだが、まぁプーチンや習近平みたいなタイプの政治家はおらんだろう。
だけど財界にはいないこともなくて、それこそナベツネとか…。
あとは、かつて彼のライバルとされた元西武オーナーの堤義明。
彼はバブル期の総資産が3兆円、今のドナルドトランプをも軽く凌駕する世界一の大富豪だった。
鄭ですら、足元にも及ばない。
ただし、彼は約10年前にインサイダー取引で逮捕…。
以降は、あまり名前を聞かなくなった。
…と思いきや、ここにきてなぜか返り咲いてきたんだよね。
3年前にJOC最高顧問に就任。
さらに、東京五輪組織委の特別顧問に就任。
この特別顧問って、最高顧問の安倍総理に次ぐポジションらしい。
同席には、副総理や官房長官の名前がある。
凄いよな〜。
逮捕された人も10年経てばミソギが済んで、国家プロジェクトの中枢に戻れるんだ?
…まぁ、かつて彼は長野五輪招致に成功した人だからね。
長野招致は、彼のIOC人脈がなければ無理だったとも言われている。
ひょっとしたら、今回の東京招致も彼の尽力によるものなのか?

ぶっちゃけ、野球界でお山の大将だったナベツネは、何をやろうがサッカー界にはさして実害がなかった。
だけど正直、堤さんの方は無視できん存在なのよ。
なぜって、彼が君臨するJOCの中で田嶋さんが常務理事をやってるし、同じく東京五輪組織委では川淵さんが評議員やってるし、言ってみりゃJFAのトップが、実質堤さんの支配下にいるってことさ。
絶対、敵に回しちゃいかん人だ。
川淵さんだってナベツネとは喧嘩しても、堤さんとは絶対喧嘩しない。

そういや、昔からあるネット上の都市伝説として、この堤さんの長年の愛人は沢口靖子だ、と言われ続けている。
かなり有名なネタだよね。
しかし、この二人のことがマスコミで取り上げられたことは、今までほとんどない。
文春、何してるんだろう。
私はこの都市伝説をあまり信じてないけど、もし真実だとすりゃ、やっぱマスコミにとっても触れてはいけないタブーなのかな?
なんか、恐いわ〜。
ここにきて五輪組織委が聖火台のことでまた叩かれてるけど、バッシングの標的として堤さんの名前は一切出てこないし。
相変わらず、叩きやすい森さんを叩くばかり(笑)。

やっぱ、日本にも触れると生命が危うくなるほどの闇って、実際あるんじゃないの?
まさに堤義明なんかはその象徴で、こうしてナベツネが退いた流れの中でも、いまだ国家の中枢に君臨する彼には妙な底力を感じる。
と同時に、彼の復権が何もメディアで論じられてないこと自体、かなり怖い話だよね。

私は川淵さんや田嶋さんなんて、ホントにカワイイもんだと思うよ。
2016/3/9(水)21:29

☆関西人
佐藤vs大久保
前節、佐藤寿人と大久保嘉人の争いが熾烈だったね〜。
まず土曜日に大久保がゴールを決め、佐藤とゴンのJ1通算ゴール数トップタイの157点に追い付いた。
するとその翌日、今度は負けじと佐藤がゴールを決め、遂に念願の通算単独トップの158点目!

この二人、お互い意識しまくってることだろう。
実力は、ほぼ互角。
同じ1982年生まれの同世代。
長年のライバル関係だろうか?
まず先に世に名前が出たのは、私の記憶では佐藤の方だったかと。
「市原ユースに凄いFWがいる」として、U16の頃から既に佐藤の名前は挙がっていた。
U代表に呼ばれたのも、彼の方が先だろう。
一方大久保が全国区になったのは、国見が高校選手権で優勝してからのこと。
だけど二人がプロ入りしてからは、大久保の方が先に名前が売れた感じ。
ほんの短い期間だったが、二人は同じクラブでポジションを争ったこともある。
昔から、何かと縁がある関係なんだろう。

そして両者ともに言えることだが、キャリアの中で浮き沈みはあった。
大久保は海外移籍に複数回チャレンジし、そのたびに挫折して失意の帰国。
また、神戸ではFWでなくMFとして起用される機会が多く、得点できない時期が結構長く続いた。
一方、佐藤は広島に移籍以降は安定して活躍してたが、それでもJ2降格という辛い時期があったよね。
そういう紆余曲折あってこそ、今の二人のタフさがあるのかもしれないけど。
ヒサト&ヨシト、ベテラン漫才師みたいなコンビだな(笑)。
どっちかというと、ヨシトがボケで、ヒサトがツッコミ?

そうそう、先週末のことだけど、たまたま私はテレビで「日本アカデミー賞授与式」を見てたのよ。
最優秀作品賞は、是枝監督の「海街diary」だった。
で、この作品は綾瀬はるかと長澤まさみの共演が話題になった映画さ。
この二人もまた、ライバル関係なんだよね。
デビュー時期がほぼ同じで、かたや「東宝シンデレラガール」からデビューの長澤まさみ、かたや業界最大手ホリプロからデビューの綾瀬はるか。
二人とも、注目を集めたのが「世界の中心で愛をさけぶ」の主演で、長澤さんは映画版、綾瀬さんはテレビドラマ版で各々ヒロインを務めたワケね。
新人がいきなり主演って、なかなかある話じゃない。
当時、私はその両方を見ていた。
映画版で長澤さんの相手役が森山未来、ドラマ版で綾瀬さんの相手役は山田孝之。
今考えても、甲乙つけがたいキャスティングだよなぁ。
長澤さんも綾瀬さんも作品の為、実際に剃髪して丸坊主になってたっけ…。
今から12年前の話だけど、当時の演技力でいうと完全に【長澤>綾瀬】だったかと思う。
というか、単に綾瀬さんが酷すぎたんだが(笑)。
でも私は当時から、綾瀬派だったなぁ…。

「アカデミー賞」の中でも語ってたが、実はこの二人、プライベートじゃ一緒に飯を食うほどに仲が良いらしい。
だけど、仕事で共演するのはこの「海街diary」が初めてだったんだそうだ。
それこそ10年以上もの間、周りのオトナたちが共演NGにしてたのかもね。
商売敵だから、って。

言われてみれば、佐藤と大久保の絡みも今まであまり見てないような気がする。
同世代、同じポジション、一時期は同じクラブのチームメイトなどなど、何かと繋がりはある二人なんだけどね。
代表で同時にピッチに立ったこと、あったっけ?
あるいは、共演NG(笑)?
なんか、今の二人を見てると綾瀬はるか&長澤まさみに近い印象がある。

「世界の中心で愛をさけぶ」は今から12年前、2004年の話。
その年に大久保はアテネで活躍し(チームは負けたが…)、その年限りでセレッソを離れることを決意した。
一方の佐藤もその年限りで仙台を離れ、新天地広島に移籍することを決意した。
今にして思えば、それが二人のキャリアの起点。
以降、二人とも頑張ったよ。

何なら今年の得点王争いは、二人が同点1位になればイイのに。
で、Jアウォーズで二人が壇上に並ぶのさ。
それこそ、「アカデミー賞」の綾瀬&長澤みたいにね。
しっかり者の長男と、奔放な次男。
勝った負けたを超越した、もはや戦友みたいな関係。
この二人の関係、良いドラマになるよな。
いっそ、是枝監督に撮ってもらいたいぐらいだわ。
2016/3/8(火)14:02

☆関西人
終焉、そして再生B
はい、なでしこ代表はようやく最終予選初勝利、ベトナムに6ー1の圧勝でした。
だけど、既に五輪本大会出場権は消滅しています…。
切符は、結局オーストラリアと中国が取った。
はい、あとは「消化試合」ってことね?
残る北朝鮮戦、一体どんなモチベで臨めばイイのやら…。

ひとつ、なでしこでよく分からないことがある。
というのは、代表と技術委員会の関わりについてだよ。
男子代表の方には技術委員会が深く関わってて、霜田委員長が常にピッタリ寄り添っている。
だけど、女子代表の方にはそういうのが全く見えない。

おそらく、霜田委員長が仕切る技術委員会は男子限定なんだろう。
じゃ、女子代表の方は誰が面倒見てるのかということだが、組織図をよく見ると、確かに「女子委員会」というのが存在している。
多分、これが技術委員会の女子版なんだと思う。
ここの委員長が野田朱美さんで、副委員長が上田栄治さん。
思うに、この二人がなでしこジャパンのGM的役割を果たしてるのかと。

しかし、霜田さんに比べりゃ全く存在感のない二人だ。
今後に佐々木監督が勇退(?)するは必至として、その後任を決めるのは野田さん、もしくは上田さんということになるんだろ?
この二人、ちゃんとビジョンがある人たちなんだろうか…。
あくまで想像だけど、彼らは今までチームに何ら干渉することなく、方針は佐々木監督に全部丸投げだったんじゃないの?
その顛末が、この哀しい結果だよ。
今回佐々木さんが責任とるのはしようがないにしても、全部を彼に背負わせてしまった委員会にもかなり責任があるんじゃない?

じゃ、なでしこは今後どういうビジョンでいくべきなのか?
たとえば選手に与える背番号ってのは、それこそチームのビジョンを如実に現すもんさ。
男子代表でも、Iの系譜とか重いでしょ?
ラモス→名波→俊輔→香川って、それなりにチームのビジョンを前提にした系譜なワケよ(そりゃ一応、adidasの絡みもあるけど)。
あと、Fもそうだよね。
これは中田英寿がこだわった背番号で、中田が引退して誰が継ぐのかと思ったら、それは意外にも遠藤だった。
ただ、Fを背負ってからの遠藤は確実に代表の軸になったからね。

で、今大会から澤さんのIが大儀見さんに引き継がれたワケです。
正直、これに違和感を覚えた人も少なくはないだろう。
今のチームは、ホントに大儀見さんが軸なのか?
澤さんのように、精神的支柱なのか?
私は彼女にIを与えた時点から、既にボタンの掛け違いがあったような気がするよ…。
そりゃ確かに彼女はエースストライカーに違いないだろうけど、さすがにIを背負わせる選手としては少し毛色が違うだろ?

聞けば、大儀見さんのIを決めたのは他でもない、佐々木監督らしい。
結局、なでしこは良くも悪くも佐々木さんが全権を握るチームだったということ。
彼のキャラとして独裁のニュアンスとは少し違うだろうが、しかし周りから誰も口を挟めなかったのは事実だと思う。
なぜって、彼は日本人で唯ひとり、「FIFA最優秀監督」の称号を得た偉人だからね。
委員長の野田さんより、副委員長の上田さんより、遥か上のステージに立った人さ。
そりゃ、安易に口なんか挟めないって…。

で、次期監督として今筆頭候補とされてるのが、女子U20代表監督の高倉麻子さんだそうだ。
なるほど、高倉さんって野田委員長とはベレーザ時代のチームメイト。
オトモダチというか、委員会として口も挟みやすい人さ。
高倉さんって誰?と皆さん思うだろうけど、実はこの人、監督としては女子U17W杯で優勝してる人で、今までAFC年間最優秀監督の表彰を3度もされたほどの人らしい。
バリバリのキャリア。
でもってユースの指導者を抜擢ってことは、早い話が委員会のビジョンは「世代交代」、それに尽きるんだろう。
つまり、佐々木色の払拭だな…。

もちろん、この高倉さんが今の宮間さんたちを仕切れるとはさすがに思えない。
ベテランほど佐々木さんとの絆が深かったし、そのベテランを今後も軸にすれば、どうしても「ノリオロス」の空気がチームを支配してしまう。
だからこそ、高倉さんは就任早々リストラに着手することになるだろう。
一人じゃ難しいから、野田さんとタッグ組んでね。
それこそ、U20の新鋭をバンバン登用するんじゃない?
まさに、女トルシエ(笑)。
いやいや、ぶっちゃけ私はそれもありだと思うよ?

ただ、そこまでドラスティックに大ナタを振るうのなら、しばらくの低迷は我々も覚悟せねばなるまい。
「やっぱ佐々木さんの時代が良かったな〜」とか絶対言いたくもなるだろうが、皆さん、しばらくは長い目で、温かい目で見てやってくれ。
今なでしこは転換期、過渡期なんだよ。
昭和生まれより、いよいよ平成生まれが軸にならなきゃダメな時代が来てるんだ。
ここまできたら、中途半端な形じゃなく、思いっきりやれ!

そして佐々木さん、お疲れ様。
10年近くもの長期間、ホントにありがとうございました。
いずれ、あなたが「女子委員会」の委員長に就いたらイイんじゃないの?
いつの日か、佐々木委員長&澤監督のなでしこ代表を見れること、楽しみにしてますよ。
2016/3/7(月)22:07

☆関西人
終焉、そして再生A
なでしこが残念な流れになっているんだが、もし今回五輪出場を逃せば(というか、もう無理だろ…)、その後のことがとても心配である。
いきなり「暗黒期」が訪れる可能性も否定できない。

かつて、「黄金世代」が年齢的ピークを迎えて臨んだ2006年、ドイツW杯でジーコジャパンが惨敗し、あの時も確かに暗黒期到来の予感があった。
中田英寿の引退もあって、「あぁ、ひとつの時代が終わったな」と。
ところが、現実は予想した暗黒期というレベルの凋落は起こらなかった。
ラッキーだった?
いや、ラッキーというより、たとえ代表がダメでも国内にはJリーグというプロ興行が立派に存在してたワケで、それが結局は大きかったのかと。

あと、今から遡ること約50年前、日本では当時かなりのサッカーフィーバーが起きていたという。
もちろん、メキシコ五輪における銅メダル獲得が契機としてのフィーバーである。
しかしそのフィーバーは長く続かず、次のミュンヘン五輪出場機会を逃した時点でサッカー熱はすぐに冷め、70年代後半から日本サッカー界は一気に「暗黒期」に入ったんだ。
なぜ、この時は一気に凋落したのか?
これは当時、日本にプロサッカーが無かったこと、あくまでアマチュアがベースだったことが一番大きいと思う。

あともうひとつ、思い出してみてくれ。
北京五輪の頃、日本ではソフトボール女子代表が大フィーバーだったじゃん?
彼女たちは国民的英雄として、連日テレビを賑わせていた。
ところが、今じゃどうだ?
みんな、すっかり忘れてしまっている。
あの時のピッチャーの名前を覚えてる?
…上野だね。
じゃ、キャッチャーは?
きっと、誰も答えられないだろう。
ソフトが五輪種目から外れた途端、結局そんなことになるのさ。
せめて国内にプロ興行があれば話はまた違うんだろうが、ソフトはあくまでアマチュア競技。
プロがあることとないことの差は大きい。

で、なでしこリーグはどうなのか?
あれはプロリーグ?
…いや、違うよね。
プロ契約選手は何人も存在してるが、リーグそのものはプロでなく、社会人リーグに毛が生えた程度のものである。
実際、生活に困窮してる選手も多い。
だからこそ、女子サッカー界にとって五輪出場は「絶対」の生命線だったんだ。
ある意味、男子以上に…。

さぁ、これからが大変である。
どうやって「暗黒期」の到来を防ぐか…。
もはや、ここまでくると協会が介入しなきゃ難しいんじゃないかな?
まだ男子は「官」の介入がなくともJクラブがあるから、彼ら自身による企業としての再生努力を期待できるだろう。
でも、なでしこクラブにそこまでの力があるだろうか?
私は男子と一緒の水準で物事を考えると、最後は行き詰まると思うよ。

幸い、今協会のトップは田嶋幸三である。
彼は「協会による育成」を信条としてて、正直いうとJクラブにとっては邪魔な人だけど(笑)、なでしこ目線では非常にありがたい人だと思う。
彼が作ったJFAアカデミーからの第一期生が、昨年なでしこリーグの得点王に輝いている。
あと、今は二部リーグだけど田中陽子もアカデミー出身だよね(昨年、二部の得点王レースで2位だったらしい)。
意外と協会のエリート育成は、男子より女子の方が成果をあげてるんだよ。

ただ、まだ何か足りない。
このままで、いずれ「澤二世」は出てくるのか?
田嶋さん、せめてあともう一押しを頼むよ。
確かに佐々木さんは優れた指導者だったが、ここ10年間、あまりにも彼に多くを求めすぎた。
そろそろ、女子にも外国人指導者とか考えてイイんじゃない?
お金がない?
…いやいや、なでしこクラブはともかく、協会は持ってるだろ(笑)?
くれぐれも、安易に「澤さんを次期監督に」とかだけは絶対にやめてほしい。
いくら英雄とはいえ、指導歴も何もない人にこの現状を託すなんて、まさに愚の骨頂なんだから…。
2016/3/5(土)18:44

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