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過去ログ487 2016/1/20 17:15

☆関西人
サウジ戦
「負けても構わない試合」ということで、割と気楽に見ていた。
サウジはグループ突破がかかってる試合だからガツガツくるだろうと思いきや、なぜかそうでもなかったのが理解できない。
前戦で疲弊してたか?

一方ウチは、433という新オプションを試すほどの余裕。
それなりに有意義なテストだったと思う。

収穫は↓の通り。

@井手口は使えることが解った。最年少ながらキモが座ってて、見方によっては大島より良かったかも。

A大島にキャノン砲が撃てることが解った。
識者によると、本来あんなプレーをする選手ではないらしいが…(笑)。

B松原は本調子に程遠いことが解った。まだ全治してないのかも。
とりあえず、SBはしばらく室屋・山中・亀川の3人でローテーションしていくべき。

C433は、予想したより形になっていた。
もともと難しいシステムゆえ三竿には荷が重かっただろうが、オプションとしては使えるメドが立ったと思う。

D南野は、少しずつ持ち味を発揮しつつある。
明らかにケチャップの蓋は緩んできたと思う。
まだ、開いてないけど。

E今大会の審判はクソであることがよく解った。
あれは「中東の笛」のような悪意と違い、純粋にヘタクソなんだと思う。
あれじゃ誤審は防ぎようがなさそうなので、ならばこっちは自分たちに有利な誤審を誘導していくべき。

F改めて、オナイウは使えるメドが立った。
実は、武蔵が傷んでるって?
その彼を温存できて良かった。

この試合、イランが視察に来てたね。
「何だ。日本は大したことないじゃん」と思われたかな?
むしろ、そうあってもらいたいもんだわ。
しかし偵察に来る余裕があるってことは、次はこっちが中2日だけど向こうは中3日ってことね。
要するに、スタミナなら向こうが有利。
となりゃ、今回の試合をスカウティングされたことも含めて、次のイラン戦は今回出てないメンバーを主軸として出すべきだろう。
武蔵、矢島、豊川、遠藤、原川、室屋、岩波、櫛引といったところか。
理想をいえば、中島や山中は交替させて早いうちに温存を図るべきだったが、まぁしようがない。
松原の交替は、純粋に想定外だったんだろうし…。

で、イラン戦のスタメン予想。

・・武蔵・久保
豊川・・・・・矢島
・・原川・遠藤
山中・・・・・室屋
・・植田・岩波
・・・・櫛引

武蔵の故障が気になるね。
個人的にはサウジ戦、最後で5分だけ中途半端に久保入れるぐらいなら、岩波を入れて5バックをシミュレーションすべきだったと思う。
別に、慣れないことして失敗してもOKの試合だったんだから。

【オプション3バック】
・・↑↑久保
↑↑豊川←矢島↑↑
山中↑↑・↓↓室屋
↓↓原川・遠藤↓↓
←奈良・岩波↓植田→
・・・・櫛引

ボランチもできる矢島と、CBもできる遠藤が各々にバランサーとなる。
この形にすることで、サイドの山中と室屋を高い位置にすることと、矢島と豊川と久保、3人の距離を詰めることが狙い。
傷んでるらしい武蔵を使わずに済むし、悪くないシステムだと思うけど?
2016/1/20(水)17:15

☆関西人
システム変更
昨日、手倉森さんがサウジ戦におけるシステム変更を示唆したらしい。
仮に負けても特に問題のない試合ゆえ、ここぞとばかりに442以外のオプションを探るんだろう。
このトライは、心から歓迎したい。
あと、室屋を休ませることは明言したみたいだね。
当然だろう。
疲労もさることながら、確か彼は前戦でイエローカードを貰っている。
ヘタにサウジ戦に出して、またイエローを貰ったら準々決
勝は出場停止となるはず(大会の規約は確認してないけど、多分そうだよね?)。
あと、確か大島もイエロー貰ってたと思う。
彼の場合は次戦に出すべきか否か、悩むところだな…。

じゃ、今回はシステムの話。
今大会、手倉森ジャパンの課題として「選手間の距離」がよく挙げられてると思う。
全体として少し間延びしてて、それがあるからこのチームの繋ぎがうまくいかないんじゃないか、と。
確かに、試合を見てて間延びは感じる。
特に北朝鮮戦は酷かったし、タイ戦では多少改善されたがまだ不十分。
これはなぜそうなるかって、まず442というフォーメーションがひとつの要因だろう。
基本、このチームの442は2ラインというよりBOXの構成になってるから、たとえばボランチとFWの間の距離は結構開いてるし、また2列目の右MFと左MFの間の距離も結構開いてる。
つまり442BOXというのは、もともと選手間の距離が開きがちで、個々が孤立しがちなシステムなんだよ。
これが4231だったら、それら開いた間隔のちょうど中間地点に「トップ下」がポジショニングしており、その選手が個々に孤立したユニットを繋ぐ役割を果たしている。

よくよく考えたら、手倉森ジャパンって少し前までは4231がベースだったよな?
確か、【武蔵センターFW+中島トップ下】が鉄板だったかと。
また何で、大会直前になって442へと変えたんだろう?
中島トップ下が脆弱だから?
あるいは、新たに久保や南野など海外組をチームに組み込むには1TOPより2TOPの方が都合が良い、という判断?
そのへんの真相は、よく分からん。
ただひとつ言えるのは、442BOXにしたことで各々のユニット(FW・両サイド・ボランチ)を繋ぐ仲介者がなくなり、結局は球を大きく前に蹴る機会が増えた、ってことね。
良く言えば、仲介の無駄を省いたことでビルドアップが速くなった。
悪く言えば、ビルドアップがかなり大味になった。

で、北朝鮮戦よりタイ戦の方が大味という点を少し改善されたのは、やはり矢島の存在が大きかったのかな、と思う。
彼は前戦でWG色の強かった中島や南野と異なり、タテだけでなくヨコの意識を見せてたのね。
時折センターに絞って、ややトップ下に近いプレーだったかと。
やっぱ442BOXって、そういう選手がいないとキツいよ。
理想はタイ戦においても、その矢島のすぐ傍で中島(トップ下)がいれば更なる化学反応が起きたはず、と私は思うんだけど。
ワンツーとか、おとりのドリブルとか、創造性あるプレーがもっとやりやすくなるんだし。

思うに、中島も南野もこのチームではサイドで起用されてるが、もっと彼らを活かすことを考えたらトップ下起用の方がイイんじゃないかな?
あと、確か久保も所属クラブではトップ下のはず。
そういや、彼は北朝鮮戦で結構中盤まで下りてきてたよな…。
そうすることで、3列目と1列目の仲介、および右と左の仲介を務めたんだ。
逆に、敢えて下りずにライン裏への意欲が強かった浅野の場合は、あまり多くチャンスに絡めてなかった。
もちろん浅野の気持ちは十分に分かるが、でもあれはジョーカーとしてならまだしも、スタメンとしては案外機能しにくいだろう。
武蔵やオナイウのようなパワー系はまた別として、その相棒となるFWはBOX型の場合、ある程度後ろに下がってMF的役割もこなさないと正直キツいさ。

とりあえず、サウジ戦はオプションとしての4231に再トライしてほしいんだけどなぁ。
特に南野なんて、今のシステムのままではあまりにも宝の持ち腐れだと思うから。
あとは、433も悪くないかと。
だって遠藤とかボランチよりアンカーの方が適性ありそうだし、また大島もボランチよりインサイドハーフの方が活かせるんじゃないか?
2016/1/18(月)21:06

☆関西人
タイ戦
今回もハラハラしたけど、終わってみれば4ー0というスコア。
早くもグループリーグ首位突破確定、おめでとうございます!

しかしタイは、かなり上手かったね。
ちゃんと繋いで、キープもできる。
あそこはムエタイ王国だし、セパタクロー世界ランキング1位の国だし、とにかく足技は得意分野なんだろう。
噂の「タイのメッシ」、確かに良い選手だった。
身長158cmと小柄だけど体躯は強そうでキープができるし、パスセンスあるし、結構イケメンだし、いかにも日本で人気出そうなタイプ。
Jリーグに来る可能性もあるらしいが、是非来てほしいね。
ただし、名前が難しくていまだ覚えられない…(笑)。

あと、タイは守備も良かった。
引かずに、どんどんフォアに出て潰しにくるんだな。
チョンテセは「日本は球際強くいけば怯む」と語ってたが、この攻略法はタイにも認知されてたワケね?
…まぁ、本音をいうと逆にドン引きされてスペース消された方がもっとやりにくいワケで、正直こうしてフォアに出てこられるのは嫌だけど、実はちょっと歓迎である(笑)。
引かれてたら、絶対4点は取れなかったもん。

彼らはフォアに出て徹底的に圧をかけたまでは良かったんだけど、最後にはガス欠でしたな。
かなり尻つぼみだった。
中2日の日程、前戦からほとんどスタメンを変えないと必然そうなる。
一方、日本は前戦からスタメン6名を入れ替えた。
お陰様で、タイほどのガス欠は生じず。
ある意味、戦略勝ち。
ただし、【武蔵⇔遠藤⇔岩波⇔櫛引】というセンター軸は替えなかった。
その結果として遠藤のアシストから武蔵が先制点、おまけに岩波もアシストを決めて、手倉森さんの狙いは見事成功、って感じ。
つまり、センター軸を残して一定のチームコンセプトは担保し、一方で両サイドをほとんど入れ替えることにより、北朝鮮戦とは違う新基軸をチームに導入したワケね。

このへんをもう少し解説すると、前戦では右サイドが南野と室屋のコンビ、左サイドが中島と山中のコンビ。
これ、両サイドともにドリブラーを配置し、機能がどっちもイーブンに突破型だったということでしょ?
ところがタイ戦では、右サイドが矢島と室屋のコンビ、左サイドが豊川と亀川のコンビ。
どう考えても、右と左がイーブンの機能じゃないのよ。
いうなれば、ザックがやってた【左右非対称】のイメージかな、と。
右で崩して、左で仕留める。
まず右サイドは矢島がゲームメイクし、室屋がオーバーラップ。
基本、こうして右サイドのオンザボールで敵のブロックを崩していく。
一方、左サイドはオフザボールのコンセプト。
たとえば豊川は、ザック代表における岡崎の機能と解釈してもらえばイイよ(あの時の岡崎は左じゃなく右だったけどね)。
逆サイドが敵を崩してる時に中へスライドし、虎視眈々とラストパスに飛び込むチャンスを狙う。
なんか、私はこのスタメンのコンセプトもそれほど悪くないな〜、と思った。

また、守備も前戦から改善されてたと思う。
かなり敵がキープしてたから過小評価されてそうだけど、でも寄せのスピードは前戦よりは格段に速くなってて、実は見た目の印象ほど危険でもなかったのよ。
ちゃんとコース切ってたしね。
CBでは、奈良が体を張って頑張ってたし。

あと、FWではオナイウが意外と使えるね?
身体能力はあるが連携プレーがダメと聞いてたけど、そんなに悪くないじゃん。
見た感じ、コンタクトプレーの強度は武蔵以上じゃないか?
やっぱ、血統だね。
同じ黒人系ハーフとはいえ、【武蔵=ジャマイカ系】【オナイウ=ナイジェリア系】というのは何だか納得できる。

で、私は思うんだわ。
この手倉森ジャパンって、試合を重ねるごとに成長していくタイプなんじゃないかな、と。
ホント、現時点でまだ未完成かつ荒削りなのが残念なんだけど、ノビシロはまだ十分にある。
チームの完成が決勝トーナメントまで間に合うかどうかは怪しいにせよ、できれば次のサウジ戦でうまく仕上げてもらいたいところ。
次戦を消化試合とは決して考えず、是非有効に使ってくれ。
だって、今後一番の正念場となる準々決勝の相手は、イランかカタールかシリアか知らんが、何にせよ中東チームとの対戦が濃厚だ。
ならば次にサウジと当たるのは、かなり有意義なスパーリングだよね?
2016/1/17(日)10:15

☆関西人
つまらんサッカー
手倉森さんを見てて、私の中で何となくイメージがカブるのが、かつてU20代表を率いてた大熊清(現セレッソ監督)なんだ。
二人とも選手キャリアがイマイチ地味なところ、あと二人とも弟がいて兄弟揃ってサッカー指導者をやってるところ、あと二人ともカウンターサッカーを志向してるところ等々、どこか似た者同士というイメージがあるワケね。

で、かつての大熊ジャパンを少し思い出してみよう。
当時の大熊さんは協会の信頼が厚かったようで、歴代U20代表監督の中で唯一、2期連続で監督を務めた人なんです。
Wユースでいえば、2003年大会と2005年大会。
10年以上前の話だから、かなり記憶が薄れてるけどさ。

03年大会は、中心メンバーでいうとFWが阿部祐大朗、トップ下は成岡、ボランチは今野、GKは川島。
そしてエースナンバーIを背負ったのが、FW坂田大輔。
ただし彼はベンチスタートで、後半の勝負所で投入される切り札の役割だった。
当時、大熊さんの「坂田サンキュー!」は有名なフレーズだったけど。
今から考えても、地味なチームだよなぁ…。ホント、谷間の世代って感じ。
しかし驚くべきは、こんなチームでWユースのベスト8に入ったのよ。
正直、そこまでいくとは予想してなかった。
やってるサッカーはA代表(当時はジーコジャパン)と真逆の速攻カウンタースタイルで、超つまらなかったんだけど。
おそらく大熊さんって職人肌の人で、「結果さえ出せばイイんだろ!」ぐらいのスタンスだったんだと思う。
ホント、坂田の切り札温存など監督の策士っぷりでムリヤリ結果を出した大会だったんだよね。

で、「結果を出せる」大熊さんは次の05年大会も続けて任せられることになった。
ここはね、あの本田圭佑の世代なのよ。
なら黄金世代じゃん?と思うかもしれんが、いやいや、とんでもない。
当時、本田は一応メンバーに入ってたけど、まだ無名でボランチ起用だったよ。
むしろ梶山、家長、中村北斗あたりの方が有名だったと思う。
FWは平山とカレンロバート。
司令塔は主に、平山の盟友・兵藤だった。
要は、国見軸じゃん?
当然、つまらんサッカーだったよ(笑)。
そして、この大会で日本は1勝すらできなかったんだ。
じゃ、グループリーグ敗退?
いいえ、なぜかグループを2位突破して大会ベスト16でした(笑)。
このへん、大熊さんの帳尻合わせ能力って妙に凄いんだよなぁ。
今となってはU20代表が4大会連続で世界切符を逃してる現状、たとえ「つまらんサッカー」と揶揄されようが、ちゃんと世界大会に出れてベスト8やベスト16までいけてた時代が妙に懐かしい…。

で、今まさに手倉森さんは、そんな大熊さんを彷彿とさせるサッカーを展開している。
最前線にはパワー系を配置するのが前提で、今夜のタイ戦はオナイウ起用が濃厚らしい。
Jの新人王・浅野は切り札として温存し、それこそ「浅野サンキュー!」のコンセプトかもね。
そして高さのないタイにはハイボールを多く使いたいから、またしてもサイド攻撃が基本になるだろう。
きっと華麗ではなく、相変わらず「つまらんサッカー」となる気がする。
当然だが、たとえ勝ってもファンから文句が出るサッカー。
こういうサッカーをする場合は、「結果さえ出せばイイんだろ!」という大熊式の開き直りが必要になってくるだろう。

「結果」とは言うまでもなく、このU23選手権で3位以内を確保すること。
ホント、今の手倉森さんに求めるのはそこだけだよ。
とにかく、五輪本大会出場を途絶えさせてはいけない。
これまでも世代として「谷間」だの「谷底」だの色々あったけど、それなりに何とか帳尻合わせてこられたのは、年代別の最高峰である五輪出場だけは途絶えなかったからだろ?
もしこの選手権を落とせば、日本はU17とU20とU23、全ての世代で世界切符を逃したという前代未聞の事態に陥るんだ。
それこそ、旧石器時代に逆戻りさ。
だから、今さら贅沢は言わん。
「結果さえ出せばイイんだろ!」と言いたいなら、その通り、結果だけは出してくれ。
2016/1/16(土)19:20

☆関西人
疑惑の大会
試合そのものとは関係ない話だけど、北朝鮮の選手が妙に老けてたのが気になった人はいないか?
私は、思いっきり気になったんだけど…。

これ、23歳以下という年齢制限ある大会だよね?
オーバーエイジ認められてない大会だよね?
それにしては、北朝鮮のM番の選手とか30歳前後にしか見えなかったんだけど。
あとキャプテンマークつけてた選手もそうだし、H番の選手に至っては髪が微妙に薄くなってなかったか?
あれで23歳以下だなんて、とても信じられん。
一体どういう人生を歩んだら、21〜23歳にしてあれほど中年の哀愁を漂わせられるというのか。
さぞかし辛い人生だったんだろうなぁ…(涙)。

そりゃ老けた21〜23歳も中にはいるでしょ、と言われるかもしれんが、しかし北朝鮮には前科があるのよ。
事実彼らは08年のU16選手権で年齢詐称がバレてしまい、その時は失格処分を食らっている。
まぁ、こういうのは北朝鮮だけの話じゃないんだけどね。
確か中国もバレたことあるし、アフリカなんてもっと酷いと聞く(ここは出生記録書類がない人多いんだろうけど)。

もちろん、こういう国際大会は選手の年齢を証明する公式書類が提出されてると思うが、その書類は協会が出してるものなんだろ?
じゃ、その国の協会自体を信用できない場合はどうしたらイイんだ。
公式書類を偽造することなんて、北朝鮮なら朝飯前じゃん。
そもそもあの国は政府自体が嘘つきなワケで、先日も国家が公式に「水爆実験に成功した」と声明を出したところ、ほとんどの国がそれを信用してなかった。
また懲りずに嘘ついてるな、ってね。
困ったことに五輪アジア予選は、そういう「信用できない国」も複数参加してるワケです。

最近では、FIFAも協会が提出してくる証明を信用ならんと考えるようになったんだろう。
MRI検査というやつで「骨年齢」を測る、という措置をとることがあるらしい。
それはAFCも同じく。
ただし、それの対象となるのはU16まで、ということらしい。
じゃ、このU23選手権は対象外?
…なるほど。
それで北朝鮮は堂々とオッサン混ぜてきてるんだな。

なんかさ、日本みたく真面目にやってるのがバカバカしくなるよね。
まだまだ世界では、規則なんてどこ吹く風、要はバレなきゃイイんでしょ?という国は数多くあるんだろう。
年齢詐称なんてまだカワイイ方で、賄賂にしたってドーピングにしたって要はバレなきゃイイんでしょ?というのがサッカー界ですよ。
事実、規範となるべきFIFAのトップが贈賄で捜査されてる業界なんだから…。

そうそう、FIFAはブラッター会長辞任を受けて、今のところ5名が新会長に立候補してるはず。
最有力とされてたプラティニにも贈賄疑惑がかかって出馬断念することになり、今の流れ的にはアジアから新会長が生まれる可能性も高くなってきたんだってさ。
立候補者5名のうち、2名がアジア人なのよ。
ヨルダンのフセイン王子と現AFC会長のサルマン氏、どっちにせよ中東なんだけど…。

この人たち、ちゃんとクリーンなのかい?
贈賄を許さず、詐称を許さない人たちなのかい?
カタールW杯招致の贈賄疑惑が今まさに捜査中ということもあり、個人的にAFCのお偉いさんたちを信用する気になれんよ。
クリーンをアピールしたいのなら、まずはサルマン会長、このU23選手権をクリーンな大会にしておくれ。
変なジャッジ、変な裏工作がない大会にしておくれ。
私は、この大会が「中東復権の為の大会」だという疑惑をいまだ持ってるんだけどね…。
2016/1/15(金)0:36

☆関西人
北朝鮮戦A
続きね。

一応勝ったにせよ、「やはりこのチームはダメだ…」とガッカリした人も多いだろう。
正直言うと、私も今大会の優勝は難しいと思う。
3位以内にさえ入れば、それで十分さ。
個人的には、優勝は地元のカタールあたりじゃないかな、と。
このへんは実力云々というより、なんせサルマン会長のお膝元だからね。
西アジアの政治力を甘く見ちゃいかんよ。
多分、妙な審判も今後たくさん出てくるはず。
…え?
日本は準々決勝でカタールと当たる可能性があるって?
そうなんだ。
北朝鮮戦を終えた今、少し気が早いけど残る最大の難関は準々決勝なんだよ。
そこさえ乗り越えたら、あとは何とかなる可能性が大。
たとえ3位決定戦で、ギリギリ切符を貰う形になっても別にイイじゃないか。

ただ少しだけ安心した材料として、手倉森さんは言われてるほど無能じゃないってことだけは昨日の試合で僅かに伺えたんだ。
別に名将ってことはないんだが、それでも最悪ではないよな、と。
まず、ちゃんと準備をできてたじゃん?
北朝鮮のロングボール攻撃や肉弾戦にさほど怯んでなかったし、試合後キャプテン遠藤が「そこは想定できてたので」と涼しい顔で語ってたのを見て、我々が思うほどチームは苦戦したワケじゃないのかもな、と。
それに、セットプレーで点を取れたというのは準備の賜物だよ。
あれ、たまたま偶然で入ったワケでもないんだろ?

あと、スタメンの選考も言われてるほどには悪くなかったと思う。
あれだけ敵の圧がキツいとあっては、うまくセンターで繋げないこともありがちな話である。
そうなると、日本の場合は長所を消されて自滅してしまうのもよくあるパターンさ。
だけどそうならなかったのは、あまり繋ぎに依存しすぎずにドリブルを選択できる人材をチョイスしたことにあるだろう。
あと、サイドを攻撃的にしたのも結果的に良かったんだ。
たとえば、SB。
まず右が室屋で左が山中というのを見て、私は「あれ?」と思った。
この二人は、SB陣の中でも小さい方の組み合わせである。
北朝鮮はロングボールがあると考えて、守備のセオリー通りならSBも中に絞るから高さを求めるもんだろう。
なのに松原(180cm)とか使わんのか?と。
チキンの私なら、やはり松原を使う。
でも結果として、チキンじゃない手倉森さんの選択した【室屋+山中】が最終的に正解だったと思わないか?
だって山中は決勝点をアシスト、室屋は右サイドでチャンスを量産したんだから。

あと、選手交替も実は悪くなかったかと。
特に南野、大島といったエース格を潔く下げたのは勇気のいることだよ。
誰かさんにも見習ってもらいたい(笑)。
個人的には原川より井手口かなと思ったが、そこはまぁ良しとしよう。
最終的には久保まで下げて、442から4231に布陣を変えた。
ここが、実は戦術的に最大のキモだったと思う。

つまり、この采配の狙いはどういうことかというと、途中投入でまだ「脚が残っている」矢島と豊川を両翼にしたワケね。
武蔵をひとりポストに残し、効いてる中島をトップ下にして彼にさらなる自由度を与えた。
両翼は、広島でいうところの「F1式両輪交換」。
手倉森さんいわく「サイドに逃げる」という狙いだが、戦術セオリーとして非常に正しかったと思う。
その証拠に、終盤で北朝鮮がかなり消耗してたの対し、日本はまだ脚が残ってただろ?
あれは、手倉森さんの采配勝ちだったんだよ。
馬鹿のひとつ覚えみたいにジョーカー浅野を使うのでなく、それなりに知性ある逃げ切りをしたのを見て、「この監督は意外と無能じゃないかも」と少し驚いたね。

繰り返し言うが、私は決して手倉森さんを絶賛してるワケじゃないからね(笑)。
ただ、思ったよりマシだったな、と。
私が思うに、基本的に1ー0という薄氷の勝利は監督の采配に負うところが極めて大きい。
多分、この感じだと日本のグループリーグ突破は堅いだろう。
あとは、準々決勝にどれだけピーク照準を合わせられるか、だよ。
この大会、準々決勝が最大の山場さ。
そこを勝つことができれば、私は晴れて手倉森さんを讃えたいと思うぞ。
2016/1/14(木)17:18

☆関西人
北朝鮮戦
いや〜、ハラハラしたね!
でも勝てて良かった。
こういう勝ち方は、逆に得した気分だよ(笑)。

北朝鮮は、敵ながらアッパレなチームだった。
気迫が日本とは比較にならんほど凄い。
精神力では、完全にこっちが圧されてたね。
やっぱ、北朝鮮はアレか?
負けたら拷問されるからか?
…確かに北朝鮮の監督、ちょっと恐そうだもんね。
でもあの監督、眼鏡かけてるから気付かなかった人も多いだろうが、正体は自民党の石破茂だよね?
今まさに国会やってるのに、何でカタールにいるんだろう?

まぁ、しかし日本もよく耐えたわ。
ああいうドツキ合いの展開ゆえ得意のパスワークは封じられてしまったが、その分攻撃は個人技で穴埋めした感じだね。
パスよりドリブルが目立つ試合展開。
特に右SBの室屋、前半素晴らしかった〜。
後半は南野、大島、久保とエース級が次々ベンチに下がり、唯一残ったエース格が中島だったワケだが、いやいや、彼はさすがだったね〜。
相変わらずよく動くし、よく守るし、よく仕掛けるし、たくさんファウル貰うし、でも頑丈だし、スタミナ切れないし、カワイイし、これはもう全盛期のモリシを思い出したよ。
チームで一番の働き者。
今回はよく働いたから、ぜひ次のタイ戦はゆっくり休んでくれ。

FWに目を向けると、個人的に久保は悪くなかったと思う。
万能系だね。
もっとストライカーっぽくやるかと思ってたら、意外とテクニカルに周りを活かすプレーをする選手なんだな?
その分、少し南野とキャラがカブってお互い消し合ってた気もするけど。
だから久保をFWで使うなら、最初から右MFは南野でなく矢島にしといた方が良かったかも。
逆に南野を使うならMFでなくFW起用にして、敢えて久保は使わない方が良いのかも。

もう一方のFW、鈴木武蔵。
…全く良いところなかったね(笑)。
でも前線に最低一人、敵を背負える選手は必要でしょ?
だから何のかんの言いながら、彼は必要な駒なのさ。
それに、あの髪型、あのビジュアル、華があってテレビ映えする。
目立つ選手だからCKの時に敵から一番警戒される存在で、ある意味彼がいたからこそ、植田がどフリーでシュートを決められたのかも。
ただし、タイ戦はオナイウを見てみたいから休んでくれ。

あと、司令塔の大島はどうだった?
結果論だが、あの展開なら井手口スタメンの方がまだ良かったかもね。
ある程度繋げる環境なら彼の持ち味も出せただろうが、そういうシチュエーションじゃなかった。
しかしまだ大会は長いんだし、今後に彼のパスセンスが活きる場面は必ずや出てくるだろう。
次のタイ戦なんて、結構大島向きじゃないか?

なんつーか、このカンニング竹山ジャパンって、まだベストメンバーがハッキリしてるワケじゃないのよ。
次は中2日だから当然ターンオーバーしなくちゃならんのだろうが、そのターンオーバーもメンバー落とす意味になるかというと、まだよく分からないよね。
ターンオーバーしたら、意外とこの組み合わせの方が機能しちゃった、みたいな予想外の発見があったりして(笑)。
それほどに、まだこのチームは未完成っぽいよ。

さて、今後の展開について。
北朝鮮は全力の攻め疲れで、最後はウチよりも疲弊してた感じ。
完全に足にきてたし、どう考えても中2日で次にサウジはヤバイよね。
実力は【北朝鮮>サウジ】だと思うが、あの状態ではサウジ相手にドローが精一杯じゃないか?
…と考えれば、2戦目が終わって日本勝ち点6、サウジ勝ち点2、北朝鮮勝ち点1、タイ勝ち点1(一応、日本はタイに勝つ前提です)になる。
つまり、日本は第3戦を迎える前に1位突破確定。
ウチにとっては、それが一番理想的な展開だな。

しかし、もしも北朝鮮がグループ予選敗退しようもんなら、金正恩、思いっきりキレるよ〜。
そうなりゃ選手たちや石破監督の粛清はモチロンのこと、ヘタすりゃ核ミサイルのボタンを押すだろう。
それ、マズイって。
だから私は、今後北朝鮮を応援しますよ。
紅色帽かぶって応援しますよ。
世界平和の為に…。
あと、ヘタにサウジを予選突破させて、決戦トーナメントでイランと当たらせると非常にマズイことになりそうだし(シーア派vsスンニ派)、どう考えてもBグループは日本&北朝鮮で突破した方がイイんだよ。
2016/1/14(木)8:40

☆関西人
北朝鮮戦を目前に控えて
続きね。

私が思うに北朝鮮の恐いところは、ロングボールを蹴ってくるところ。
ちょっと「国見スタイル」に近く、だからこそトーナメントに強いんだろうけど…。

幸い、ウチの岩波や植田や奈良はゴール前の競り合いに弱いタイプではない。
だからロングボールが即ピンチに繋がるかといえば、案外そうでもないと思う。
ただ、競り合いの為CBが一人フォアに出ることで、ラインにできたギャップを突かれる事態だけは気をつけなきゃなるまい。
そこは手倉森さんも重点的にトレーニングしてると思うんだが、きっとラインのギャップは戦術としてボランチが埋めることになるだろう。
それを想定した際、やはり遠藤航には先発してほしいんだわ。
一部報道では「遠藤温存が濃厚」とある。
やはり病み上がりとあって、かなり不調らしい。
彼の代役は原川が濃厚らしく、メディアの予想は【大島+原川】の2ボランチになっている。
おいおい、ロングボール対策大丈夫か?
後ろに下がってゴール前を締めるのに、大島と原川ではちょっと不安。
それは井手口でも同じことだけど。
三竿はサイズとして一応計算できるだろうが、彼は日々手倉森さんにマンツーマン指導されてると聞くし、少し戦術理解には遅れがあるんじゃないかな?
というワケで、消去法で考えても遠藤は外しにくいよ。
温存するなら、ぜひ次のタイ戦にしてほしいところ。
でも、不調なの?
これが敵を欺く為の嘘情報であることを願うけど…。

あと、攻撃面について。
賛否両論ある選手だが、私は中島に期待している。
彼がキーマンだということは向こうも百も承知なワケで、重点的にマークされるだろう。
だけど中島の良いところは、とにかくよく動くこと。
守る側として、つかまえにくいタイプだね。
そこには、きっと北朝鮮も手を焼くかと。
イラッとして、思わず後ろから潰しちゃうとか。
だから彼に期待するのは、良い位置での被ファウルさ。
そして、そこからのセットプレーが今日のカギ。

ところで、今日のキッカーは誰がやるのかな?
右足なら中島、矢島あたりか?
あと、南野?
左足なら、山中か。
野津田の無回転がないのは痛いね…。
練習ではセットプレーを入念に磨いたらしく、手倉森さんいわく10種類ほどバリエーションがあるとやら。
そこは期待しよう。
きっとスカイラブハリケーンやるんだよね!

あと、密かに期待すべきは久保裕也。
彼は中島や南野ほどドリブル突破に特化してないし、武蔵やオナイウや浅野ほど身体能力に特化してるワケでもない。
ただし、シュート技術はズバ抜けて高いと聞くよ。
小さなモーションで威力あるキックができるタイプだ、と。
じゃ、ミドルとか期待できるんじゃないか?
キャノン砲・野津田の穴を埋めるのは、案外この久保なのかもしれん。
あとは南野も調子は悪くないと聞くし、南野や中島が仕掛けてラインにギャップを作り、その隙間に久保が飛び込みワンタッチで仕留めるプランでOK?

遠藤の不在+北朝鮮のロングボール攻撃で完封はむしろ厳しいと見るべきだろうし、ウチは2点以上取るプランでいくべきだろう。
1点じゃダメだ。
先制さえできれば、後半は布陣をセーフティに固めてラインを少し落とし、前は浅野や武蔵に走らせてカウンターで追加点を狙うプランにできるんだけど。
そう甘くはないだろうな…。

それより私が少し心配なのは、このチームのメンタルである。
よく聞く話として、「みんなおなしくて声が出てない」という評価がある。
黙々とプレーする選手が多いらしい。
キャプテン遠藤がそこを指摘してたが、そのキャプテン自身が今日ピッチにいないとするなら、一体誰がリーダーシップをとるの?
仮に先制点を敵に与えた場合、みんな下を向いたりしないだろうか?
実はそこが一番心配なんだよね。
2016/1/13(水)19:12

☆関西人
明日は北朝鮮戦
昨夜、「やべっち」を見てたら手倉森ジャパンの特集だった。
大した内容じゃなかったけど、唯一チョンテセの言葉だけが胸に響いた。

「球際を激しくいけば、必ず日本人は怯む。これは、どの国も口を揃えて言ってる」

耳の痛い言葉ですな。
だって、実際その通りだから。
アジア各国、そういう日本攻略法をよく解ってるんだと思う。
だからこそ近年、日本はアジアで苦戦するようになってきた。
これは「日本のレベルが下がった」とか「近隣国のレベルが上がった」とか捉えられがちな現象だが、実態は「攻略のコツがバレてきた」というだけの話。
純粋なレベルの話とは少し違う。

でもそれはそれとして、このU23選手権でも球際をガツガツこられるのはまず間違いのないこと。
そこをどう凌ぐか、だよね。
このガツガツこられるのを、ウチは悲観的にばかり捉えなくてもイイだろう。
ひとつ前向きに考えれば、それだけフォアに圧がかけられるということは、逆にそれをひとつ剥がした時には大きな「裏」を狙える、ってことだし。
つまり、【プレスvsプレス無力化】の真っ向勝負さ。
そのへんは、手倉森さんもよく解ってることだろうよ。

まず敵に狙われるのは、こっちのタテパスが入った瞬間さ。
そこを狙って詰められると、ウチはバックパスに逃げるパターンが多い。
だけどそこを逃げてサイドからしか球を前に運べないなら、完全に敵の術中である。
中を使えない日本は、ぶっちゃけ敵にとって全く怖くないから。
で、ポイントはやはり中島と大島だと思う。
この二人、名前と違ってサイズが「小島」ゆえ、敵にとっては格好の潰しターゲットになる。
他にも小柄なのは井手口もそうだが、彼はむしろ肉弾戦を得意としてるからさほど心配いらん。
あと、南野も一見線が細いタイプに見えるが、不思議と当たられても簡単に倒れない強さがある。
ここも心配いらん。
ということで、ポイントは手倉森さんが中島・大島の両エースを使うか否か、私はそこが一番重要だと思うんだよね。

私なら二人とも使うのではなく、どちらか片方だけ使うだろう。
当然どっちも使わないという選択もあるだろうが、それはそれで攻撃の柔軟性が失われてしまう気がするし。
何となく思い出すのが、A代表の2014年ブラジル大会。
ザックは、それまで鉄板だった【長谷部+遠藤】を【長谷部+山口】にして初戦に臨んだワケだ。
また、それまで主力とされてた柿谷をスタメン起用せず、代わりに大迫を前線の軸に据えた。
現実的な判断、「肉弾戦に負けない」というコンセプトだったのかと。
結果として、あまりうまくいかなかったけどね…。
でも前半は堅くしといて、少し緩んでくる後半に遠藤らを投入するやり方は、考え方としてさほど間違ってなかったと私は思う。

で、初戦は北朝鮮が相手。
この北朝鮮、詳しくは知らんがひょっとしてサウジより強いんじゃないかな?
だって、このチームは南野の時のU19選手権で準優勝したんでしょ?
その時の北朝鮮と日本は準々決勝で当たり、惜しくも敗退だったはず…。
で、勝ち上がった北朝鮮は次の準決勝でウズベクに5ー0の圧勝をしていた。
これ、どう考えてもガチで強いチームだよ。
で、北朝鮮の偉大な先輩にはチョンテセがいるワケで、彼のアドバイスにより初戦ガツガツくるのは今から解りきってること。

今の手倉森ジャパンで、その時のU19でスタメンだったのは、確か南野・オナイウ・井手口の三人だったと思う。
いっそ、この三人をまとめて初戦スタメンに起用してくれないかな?
あの悔しさは三人とも忘れてないと思うし、闘志バリバリのフル回転でいくと思う。
ガツガツこられても、絶対に気持ちで負けないだろう。

よって私、関西人の北朝鮮戦希望スタメンは↓の通り。

・オナイウ・・南野
中島・・・・矢島
・井手口・遠藤
山中・・・・松原
・岩波・・植田
・・・櫛引

堅すぎるかな?
とりあえずこれで前半ガツガツいって、後半の少し緩んだ勝負所で大島を投入。
それに合わせ、展開次第で浅野や武蔵などスピードある駒の投入もあり。
プランとして、決して悪くないだろ?
2016/1/12(火)21:24

☆関西人
闘莉王とパトリック
闘莉王が、名古屋退団だって?
まだ十分にプレーはできるはずだが、次の年俸提示が1億ダウンの数千万だったらしい。
そりゃ確かに、半額以下にされるのは納得いかんだろうね。

まだ今後どうするかは未定とのことだが、一部報道ではブラジルに帰国して事業を始める、とある。
彼の将来の夢は、故郷に病院を作ることなんだそうだ。
…ほぉ、そんな夢があったのか。
だけどこれを聞いて、何か違和感を覚えた人もいるだろう。
闘莉王って帰化して今は日本人のはずなのに、何でブラジルに帰っちゃうんだ?と。

そう、ポイントはそこなんだよね。
実は闘莉王って、日本に帰化したとはいえ今でもブラジル国籍があるのよ。
いわゆる二重国籍ってやつだ。
とはいっても、日本の法律では二重国籍を基本的に認めていない。
原則、日本国籍を取得するには元の国籍を放棄しなくちゃならん。
ところが、それに対してブラジルの憲法は国籍の放棄を断固として禁じている。
つまり、双方の法は絶対に折り合わないんだよ。
結局のところ折れてるのは日本の側なワケで、二重国籍は認められないけど黙認する、という実にフワッとした状態になっている。

そういや今日の新聞によると、ガンバのパトリックが2年後に日本への帰化を目指す、とブラジルのメディアに語ったらしいじゃん?
きっとロシアW杯に出たいんだろう。
もし彼が帰化してくれたら、確かに日本代表として大きな補強となる。
しかし、気持ちは複雑だよね…。
一応、帰化という制度自体は意義のあるシステムだよ。
もともと、日本には帝国時代日韓併合の流れから「在日」の人たちが今でも数多く残留してるワケで、彼らが今後も子孫代々日本に生きていくなら、法的に日本国籍にしといた方が絶対にイイ。
実際に、ハングルは話せないけど国籍は韓国、みたいな人たちも数多くいるんだ。
そんな人たちは、帰化して日本人になった方が色々やりやすいのは間違いのないこと(別に強制はしないけど)。
基本、帰化というのはそういう人たちの為にこそあるというか(国際結婚含めて)、早い話が「ずっと日本で暮らしていく為の法的救済」だろ?
だけど、こういうスポーツ絡みの帰化になると、また少しニュアンスが変わってくるさ。
あくまで、ビジネスの為の帰化だもんね。
そのビジネスが終わればブラジルに戻って元通り、みたいな期間限定日本人も実際に多くいるワケだ。
元の国籍を放棄せずに取れる新国籍なんて、彼らにしてみりゃ「便利なライセンス」である。
特にブラジルは二重国籍など珍しいことでも何でもなく、そのへんが我々日本人の感覚と少し温度差あるよね。
国籍って、その程度のモノなのか?

私はてっきり、引退後の闘莉王はラモスみたいな存在になっていくもんだとばかり思ってたもんなぁ…。
でも、実際のニュアンスは少し違ったみたい。
ラモスと闘莉王の差は何かというと、私は奥さんの存在だと思う。
ラモスの奥さんは、確か日本人である(3年前に亡くなったけど)。
一方の闘莉王はまだ独身だが、金髪美女と噂の恋人はブラジルにいるらしい。
そりゃまぁ、普通にブラジルへ帰るわな…(笑)。

ところで今日の日刊スポーツを見たら、気が早いことにパトリックの帰化を想定し、彼の日本名候補が↓のように列記されていた。

【破都立駆】パトリック
【波斗莉功】パトリック
【破徒璃空】パトリック
【羽鳥宮】パトリック
【鳩陸】パトリック
【服部君】パトリック

もう最後の方とか、完全にフザけてるよね(笑)。
2016/1/9(土)18:04

☆関西人
手倉森ジャパンの憂鬱
いよいよ、「AFC U23選手権」が迫ったきた。
北朝鮮戦、確か来週水曜だよね。

この選手権は昨年からスタートしたばかりの新しい大会なんだが、なぜか今回から五輪のアジア予選を兼ねるという極めて重要な位置付けにされてしまった。
完全に、AFCサルマン会長の陰謀だと思う。
選手権を中東開催にすることで、中東勢はかなり五輪切符を取りやすくなるんだから。
ちなみに前回大会、1〜3位を中東勢ばかりで独占している。
もし今回も同じ結果になれば、リオ五輪はアジア代表として中東勢ばかりが出る大会になるんだよ。
そんなの、許されないことだ!
手倉森さん、ここは死ぬ気で3位入賞してくれ!

しかし不安だ。
なんせ、最終的には一発勝負ノックアウト方式のトーナメント制だからね。
2位まで入れば突破のグループリーグはまだしも、決勝トーナメントになって仮に準々決勝をひとつ落とせば、そこでもうジエンドなんだ。
準決勝で負けた場合は、3位決定戦に回るからまだ望みはあるけど。
とにかく、五輪出場枠は3つ。
3位まで入らなきゃ、終わりなんだよ。
ひょっとしたら「中東の笛」があるかもしれんし、なんか緊張するわ〜。
昔みたく、ホーム&アウェー方式に戻してくれよ〜(涙)。

とにかくトーナメント方式である以上、負けないサッカーを志向するしかないだろう。
つまり、堅守のサッカーだよ。
手倉森さんの手腕に賛否はあるだろうが、基本は堅守の人だと思う。
幸い、この世代の守備陣は良い人材が揃っている(と私は思う)。
GKもCBもSBも、そのポテンシャルは過去の五輪代表と比べても見劣りしないレベルにある。

もし問題があるとするなら、中盤より前だね。
ボランチの軸は、もちろんJで抜きん出た実績がある大島だろう。
確かに、彼の技術は凄い。
だけど小さいんだよなぁ。
となると屈強なパートナーが必要だろうし、ここにきて遠藤のインフルエンザ隔離は痛い。
残ったボランチは、原川・井手口・三竿。
最後の最後に三竿を入れたのは、結果的に手倉森さんのファインプレーかも。
とはいえ、この新顔がいきなりスタメンはあるまい。
じゃ、実績がある原川?
でも彼、守備より攻撃が売りの人じゃん。
じゃ、井手口?
一応、彼には当たりの強さがあるが、仮に【大島+井手口】にしちゃうと【身長168cm+身長171cm】の小型コンビになる。
思いっきり、高さを狙われそうな気がするんだけど。
なんか、帯に短し襷に長しですわ…。

ということで、守備はボランチに任せず全体で固めるしかないワケね。
「3点取られても4点取ればイイ」はトーナメントに適した戦い方ではない以上、ある程度引いて守ることも必要だと思う。
当然、攻撃はカウンターが軸となる。
まぁ、確かに前線の人材チョイスを見る限り、そんな感じだね。
足が速い奴、あとドリブルできる奴が目につく。
いまだに関根を選ばなかった手倉森さんに対してアホ呼ばわりする人も多いようだが、既に中島がいて南野がいる以上、そこへさらに関根を入れてもチームの幅は全く広がらないよ?
あと、足速い奴をたくさん揃えりゃイイってもんでもない。
たとえば、選手交替を【鈴木武蔵out → 浅野in 】にしたって、それは【スピードout →スピードin 】で敵の対応はそのまんまじゃん(笑)。
そういう意味じゃ、長距離砲という特異性があった野津田の離脱の方が、よっぽど手倉森さんには痛かったはず。

とにかく、この世代にとって強みといえるスピードを生かす為にこそ、誰か最低でも一人、前線でタメれる駒が必須だと思う。
それは誰?
そこが、正直まだよく分からんのだ。
非公開練習にしてるから、ますます分からんし…。

そういや、結構有名な話だけど、手倉森さんって「キャプテン翼」の立花兄弟のモデルになった人なんだよね(彼は双子である)。
だから今は非公開練習の中で、スカイラブハリケーンの猛特訓をしてると私は睨んでるんだけど。
そのうち鈴木武蔵が土台になって、オナイウが天高く飛ぶシーンを我々は目撃することになるだろう。
オナイウは、その為だけに呼ばれたんでしょ?
2016/1/9(土)0:30

☆関西人
田嶋vs原
今月末、我らが日本サッカー協会の会長選挙があるんだよね。
ご存じのように大仁さんの任期が3月までで、その後を継ぐ新会長をキチンとした「選挙」で決めよう、ってワケだ。
ほとんど今までは「密室」で決められてたけど、いつまでもそれはイカン、とFIFAから教育的指導を食らったらしい。
…そりゃ確かに、FIFAの言う通りだよ。
今までの協会は「役員推薦委員会」なる長老機関があって、実質そこがキングメーカーとしての機能を果たしてたワケね。
なんかさ、まるで中国共産党みたいな機能じゃん(笑)。

で、今回からはそういうのじゃなく、オープンな投票になるワケだ。
と言っても、我々に投票権があるワケじゃない。
投票権があるのは、75名の評議委員の方々である。
立候補者は、田嶋幸三と原博実の2名。
報道によると、田嶋さんの方が優勢とのこと。
そこに驚きはない。
だって田嶋さんの方が圧倒的に協会キャリアが長いし、原さんが台頭してきたのはここ数年の話だろ?

まぁそれはそれとして、両者の所信表明を見てると、なかなか対照的な主張なんだよね。
イメージとしては、典型的な【右vs左】という感じ。

「右」というのは、保守のこと。
一番分かりやすいところで、米国の共和党をイメージしてもらえばイイ。
ブッシュ、レーガン、ニクソン、そして今はドナルドトランプ?
標榜するのは自由主義で、規制を緩和して経済を優先していく方針。
どっちかというと強者(大企業など)に優しく、弱者に冷たい、って感じかな。
日本の安倍総理は、典型的な「右」。

それに対して、「左」の方はリベラルのことを指す。
米国では、民主党がこれに該当するワケね。
オバマ、クリントン、ケネディ。
あと、日本では「2位じゃダメなんですか?」の蓮舫とか(笑)。
標榜するのは福祉国家、平等な国家で、少し社会主義の匂いもあるかな。
格差を嫌い、弱者を助ける。
だから強者の好き勝手をさせないよう、規制を作って民間に干渉をしていくような考え方だと思う。

で、私のイメージの中では
【原博実→右】
【田嶋幸三→左】なのよ。
たとえば、田嶋さんは「育成」を第一義に挙げている。
普通、育成といえばクラブや学校体育会の仕事だよね?
だけど田嶋さんはそっちの民間には多くを任せず、官としてのJアカデミー、およびトレセンに今まで心血を注いできたワケさ。
つまり官主導、社会主義的に日本サッカーの水準を底上げしようと頑張ってきた人なんだよ。
一方、Jクラブに対しては規制をあまり緩めず、格差を広げて弱者クラブが倒産しないように気を配ってきた人である。
もちろん、突出したビッグクラブには否定的な立場だろう。

一方、原さんの方は田嶋さんほどの官僚気質ではない。
もっとザックリしてるというか、「協会は代表さえ強くしとけばイイ」ぐらいのラフなスタンスを感じるんだ。
育成についても、クラブ側にもっと裁量与えて自由にやらせりゃイイじゃん、ぐらいスタンスじゃないかな?
どっちかというと、規制緩和型の人なんじゃないかと。
もともと浦和・犬飼さんの子飼いだったことからして、日本にビッグクラブを誕生させることに抵抗はないだろう。

で、皆さんは「右」と「左」、どっちが好き?
まぁ、今さら我々がどうこう言ったところで、結局田嶋さんに決まっちゃうんだろうけどね…。
2016/1/8(金)21:32

☆若葉4号
欧州リーグアジア人得点ランク
リーガエスパニョーラ(スペイン)

10得点 アロイージ オーストラリア
9得点 ネクナム イラン
3得点 ショジャエイ イラン
3得点 パクチュヨン 韓国
3得点 大久保 日本

今期期待 乾

プレミアリーグ(イングランド)

20得点 ビドゥカ オーストラリア
14得点 キューウェル オーストラリア
11得点 ケーヒル オーストラリア
8得点 キソンヨン 韓国
6得点 香川 日本

今期期待 岡崎 吉田

セリエA(イタリア)

10得点 中田 日本
8得点 ブレシアーノ オーストラリア
7得点 俊輔 日本
7得点 森本 日本
6得点 本田 日本

今期期待 本田 長友

ブンデスリーガ(ドイツ)

17得点 チャブンクン 韓国
16得点 ハシェミアン イラン
15得点 岡崎 日本
13得点 香川 日本
12得点 ソンフンミン 韓国

今期期待 武藤 大迫 香川 原口 清武 山口

リーグアン(フランス)

12得点 パクチュヨン 韓国
5得点 松井 日本
 4得点 ソジョンウォン 韓国
2得点 アンジョンファン 韓国
1得点 アルカマリ UAE

エールディビジ(オランダ)

25得点 マルキ シリア
11得点 ハーフナー 日本
10得点 アマド シンガポール
8得点 平山 日本
7得点 小野伸二 日本

今期期待 ハーフナー 太田

ポルトガルスーペルリーガ(ポルトガル)

9得点 ソクヒョンジョン 韓国
6得点 ヂャンチェンドン 中国
5得点 田中順也 日本
2得点 相馬 日本
1得点 キムドンヒョン 韓国

今期期待 田中順也

トルコスーパーリーグ(トルコ)

6得点 マルキ シリア
6得点 トロイージ オーストラリア
3得点 ステリョフスキ オーストラリア
0得点 細貝 日本
0得点 瀬戸 日本

今期期待 細貝 瀬戸

ロシアプレミアリーグ(ロシア)

13得点 アバコフ タジキスタン
11得点 カシモフ ウズベキスタン
8得点 本田 日本
6得点 マミノフ ウズベキスタン
5得点 シュクビリン ウズベキスタン

ベルギージュピラーリーグ(ベルギー)

22得点 ビドマー オーストラリア 得点王
16得点 マルキ シリア
12得点 ソルギヒョン 韓国
11得点 グーシャネジャド イラン
5得点 鈴木隆行 日本

今期期待 小野裕二

スイススーパーリーグ(スイス)

7得点 ビドマー オーストラリア
7得点 チッパーフィールド オーストラリア
7得点 久保 日本
6得点 ステリョフスキ オーストラリア
3得点 柿谷 日本

今期期待 久保

ギリシャスーパーリーグ(ギリシャ)

1得点 チャンコ シリア
0得点 坂田 日本
0得点 福田 日本
0得点 小林大悟 日本
0得点 梶山 日本

ウクライナプレミアリーグ(ウクライナ)

22得点 シャッキフ ウズベキスタン 得点王
21得点 アバコフ タジキスタン 得点王
 0得点 トゥルスノフ ウズベキスタン
0得点 加藤 日本
0得点


スコティッシュプレミアリーグ(スコットランド)

25得点 ビドゥカ オーストラリア 得点王
25得点 マクドナルド オーストラリア 得点王
9得点 俊輔 日本 MVP
6得点 キソンヨン 韓国
1得点 水野 日本

オーストリアブンデスリーガ(オーストリア)

7得点 南野 日本
1得点 三都主 日本
0得点 宮本 日本
0得点 和久井 日本
0得点 秋吉 日本

今期期待 南野
2016/1/5(火)22:53

☆関西人
質と量
続きね。

ガリンシャみたいな才能があったことで、ブラジルは1950年代から世界に先駆けてゾーンディフェンスを編み出していった。
当時世界サッカーの守備戦術というとマンツーマンが主流だったが、さすがに一人の選手にマーキングを任せても、ガリンシャのドリブルだけは止められるワケないから。
よって、人について守るよりも、マークを受け渡しながらスペースを守る方が効率良い、という発想になったんだろう。
「必要は発明の母」だね。

モダンサッカーの発祥といえば、よく80年代のアリゴサッキによるゾーンプレスから始まるとされてるが、私は違うと思うんだ。
プレスの原型、いわゆる「ボール狩り」は、それ以前に70年代のミケルスがオランダで既にやってたんだから。
本来ならそこから欧州もゾーンが主流になるべきだっただろうが、必ずしもそうならなかったのは、やはりW杯74大会決勝でオランダがドイツに敗れたからこその話さ。
オランダ「トータルフットボール」vs ドイツ「リベロシステム」。
リベロシステムは、マンツーマン守備が前提。
ただし一人だけ例外的に特定のマークを持たないDFが設定されていて(ベッケンバウアー)、その選手が攻守両面をコントロールしていくワケね。
極めて実効性の高いサッカーだよ。
そのせいで、より高度かつ画期的だと思われたトータルフットボールの方は、その後思ったほどには普及していかなかったワケね…。

ところでミケルスがトータルフットボールを開発するにあたり、最も参考にしたテキストは、やはりブラジルのゾーンディフェンスだったという。
そして、そのミケルスをテキストにしてアリゴサッキが後のゾーンプレスを完成させたんだから、結局のところルーツのルーツを辿っていけば、最終的には50年代のブラジル、ガリンシャ封じとして発展していったゾーンディフェンスに行き着くと思うんだ。
聞けば、アリゴサッキがゾーンプレスを開発した背景も、ナポリの怪物マラドーナを封じる為だったらしいじゃん?
案外戦術の進化ってのは、ガリンシャにせよマラドーナにせよ、モンスター対策から始まるもんなのよ。
たった1人の力でチームを優勝にまで導いてしまうほどの圧倒的な個、それが「黒船」になってやがてはリーグ全体の革命を引き起こす、ってことね。

しかしサッキ以降、世界の守備戦術の進化には凄まじいものがあるわな?
もはや1人のボールホルダーに対して、2〜3人で囲んでしまうようなのが普通の戦術なんだから。
今の時代だと、たとえガリンシャでもキングペレでも、そう簡単に突破はできないはず。
もはや、世界の守備戦術を根本的に覆すような「黒船」の出現はほとんど有り得ない話だろう。
21世紀に5人抜きしたメッシは確かに凄いけど、でも彼の出現によって世界の守備モードが大きく変わったかといえば、さすがにそれはないもん。
音楽でいえばビートルズの出現以降、ビートルズを超えるバンドは今後含めて絶対に出てこないのと同じことである。

じゃ、今後のサッカーは果たしてどんな形になっていこうというのか…?
私が思うに、きっと今までと変わらずで、流れは「量の勝負」かと。
たとえば現代の守備戦術って、2〜3人で囲んで個を無力化したり、あるいはラインを下げて網の細かなブロックをゴール前に敷いて、コースを全部消してきたりするワケよ。
これらは全て数的優位、すなわち「量」の優位性を前提にした話でしょ?
こういう守備戦術に対して、果たして攻撃側はどう対処すればイイのか、という話。
そりゃまぁ、攻める側も「量」を意識していくしかないわな?
向こうが3人で構えてくるなら、こっちも3人で攻め込もう。
それを受けて向こうが5人に増やしてくるなら、こっちも増やして5人で攻めよう。
そうやって数的互角を担保して、初めて攻める側は個の無力化を防ぐことができる。
そこまでいけて、ようやくサッカーは「量」から「質」を問うモノに形を変えられるんだ。

じゃ、サッカーというのは行き着くところ、「量」より「質」なのか?
いやいや、そうやって「質」を競う形になればなったで、今度はまた高い次元での「量」に回帰するもんだわ。
たとえば、バルサは【メッシ+スアレス+ネイマール】という「量」で勝負をしてきてるでしょ?
つまり、色々変遷あっても最後の最後に行き着くのは、やはり「量」ということなのかもしれん。
2016/1/5(火)19:27

☆関西人
科学と芸術
続きね。

私は↓で、敢えて「サイエンス」という言葉を使った。
少なくとも日本においては、サッカーは知的ゲームとして【得点=科学】【ビルドアップ=科学】というテクノロジー的な解釈がかなり浸透してると思うから。
ひとつの好例が、佐藤寿人だよ。
彼は「得点は科学」と断言してるFWである。
嗅覚とか天賦の才とかのフワッとしたイメージ論で語られがちなFWというポジションを、学者肌の彼は「得点する為のテクノロジー」を追求することでここまで大成したんだという。
なるほどねぇ…。

なんつーか、彼を見てると落語家の桂枝雀師匠を思い出すわ。
枝雀師匠もまた芸人ながら学者肌の人で、「笑いは科学だ」と断言し、爆笑をとる為に笑いそのもののメカニズムを科学的に研究して、学術論文みたいなのを書いてたよね(笑)。
結局、最後は自殺しちゃった人なんだけど…。
どうも日本人ってのは、こういう科学的なアプローチが本質的に好きみたい。
私自身、割とそういうタイプだけどさ。

思えば、俊輔や遠藤なんかもそういうタイプじゃない?
彼らに試合の分析なんかをさせると、驚くほど論理的な解説をしてくれる。
あぁ、やっぱり彼らにとってもサッカーは科学なんだな、と感じるワケね。
基本、研究者気質が多い。
でもって、そういうタイプがまた大成するんだよなぁ。
寿人なんて、あれほどフィジカルに恵まれてない奴が、Jリーグ通算得点歴代1位という偉業を現実に成し遂げたワケだし。
逆にいえば、Jリーグって天賦の才に恵まれなくとも、死ぬ気で研究していけばトップを取れちゃうレベルなの?
という意地悪な解釈もできるんだが…。

だけど世界に目を向ければ、研究なんかでは絶対追いつけない、天賦の才とか実際にあるワケじゃん?
研究心なんて全くない、でもプレーは世界一流だという選手も数多くいるワケよ。
そもそも、研究する知性すらない奴だっている。
…たとえば、皆さんはガリンシャという選手を知ってる?
彼は我々が生まれるよりずっと前、1950年代のブラジルで大活躍した伝説的ドリブラーで、あのペレと双璧のレジェンドである。
で、この人は実をいうと知能障害だったんだ。
成人しても小学生以下の知能しかなかったという。
なのに、サッカーをさせればそのドリブルは誰にも止めることができなかった。

ガリンシャは、寿人のような学者肌とは対極のキャラである。
なんせ脳ミソが小学生以下なんだから、プレーも子供の遊びの延長線上にあるワケね。
きっと彼には、ドリブルって遊戯だったんだろう。
試合に勝つ為ではなく、得られる快楽の為にこそドリブルをしてたと言ってもイイぐらいさ。
現実に彼はドリブルでCBを抜き去り、GKを抜き去り、あとは無人のゴールにシュートさえすれば点は入るというシチュエーションで、わざわざ後ろに引き返して再びCBをドリブルで抜き始めた、という逸話があるんだから…(笑)。
言っとくけど、これ、遊びじゃなくて試合での話だよ?

しかしこういう話を聞くと、やはりブラジルの土壌って奥深いなぁ、と思う。
まず、日本なら障害者にサッカーやらすこと自体パラリンピック枠以外じゃ有り得ないだろ。
ガリンシャは知能の障害だけでなく、足と背骨が湾曲し、また右足の長さが左足より6cmも長かったという。
よくもまぁそんな体でサッカーできるもんだと思ってしまうが、これは逆に障害があったからこそ健常者に絶対真似できないドリブルをできた、とのこと。
多分、あれだな。
たとえば目が見えない人は異常に耳が良いのと同じ理屈だ。
彼の場合は体の左右バランスがもともと悪いもんだから、逆に平衡感覚が異常に発達してて、絶対に常人じゃ有り得ないスピードでの方向転換、人間離れした切り返しのドリブルをできたということらしい。
なるほどね。

でも間違いなく、日本じゃこんな選手出てこないよ。
確実に入団テスト時点で落とされるはず。
少なくとも日本では、一定以上の知能、一定以上の社会性、一定以上の肉体、というような標準規格をクリアしない限り、まずスタートラインにすら立てない。
だって、日本のサッカーは「科学」だから。
ゆえに工業製品を作るようにしてサッカーを作るワケで、当然使う部品はJI S規格をクリアしていてもらわなきゃ、ということね。
でもブラジルの場合は、考え方がちょっと違うんじゃない?
サッカーは工業製品ってより、むしろ芸術、音楽、絵画、そっち系だと思う。
だから、才能のチョイスの仕方自体がちょっと違うかも。

もちろん私は、寿人みたいな選手を否定するつもりはさらさらないよ。
だけど、今後日本がもうひとつ上のステージを目指すべきだといったところで、今の【サッカー=科学】という価値観だけでは、やはり突出した個は出てこないんじゃないの?と思うワケです。

ちなみに、上記ガリンシャの末路は哀しいものだったという。
この天才ドリブラーは、巨万の富を得ても脳ミソは子供のままだから。
一度引退してピッチを去ってしまえば、単なる社会不適合者でしかなかったみたい。
やがてアル中になり、無一文になり、最期はスラム街で孤独に死んでいったんだそうだ。
このへんも、ブラジルっぽい話だよね…。
2016/1/5(火)0:55

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