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過去ログ477 2015/7/9 1:06

☆関西人
世代
昨夜「すぽると」を見てたら、凱旋帰国した大儀見・宇津木・熊谷・岩渕の四人が出演していた。

なんか、なでしこも女子力高くなったな〜と思った。
みんな綺麗なのよ。
特に宇津木さんなんて、キャバ嬢顔負けの髪の巻き方(笑)。
大儀見さんも試合では金髪メッシュがヤンキーみたいで少し恐いんだが(特攻服が似合いそう)、髪を下ろすと意外と普通にクールビューティーの美人である。
熊谷さんは、年齢を重ねるたびに綺麗になってきてる印象。
もともと色白で素材はイイし、あのぽってりした唇はなでしこのセックスシンボルとなりつつある。
そして、岩渕さん。
彼女のことは佐々木監督も会見で「マナちゃん」と呼んでたから、多分チームのマスコット的存在なんじゃないかな?
色気はほぼゼロでとても22歳女性には見えないが、その性別不詳な小僧っぽさが逆にカワイイと思う。

たまたま、先日に私は岩渕さんのブログを見てたんだ。
皆さんご存じの通り、彼女はバイエルン所属。
だからブログにアップされてる写真を見てても、チームメイト(当然外国人)と一緒に写ってるのが多い。
この子、社交的な性格なんだと思うなぁ。
欧州でのキャリアはせいぜい2〜3年程度だろうに、かなり現地の友達多いのがブログを見てるとよく分かるよ。
暇さえあれば、人に会ってる感じだね。
大儀見さんや熊谷さんら、なでしこの先輩とも向こうでよく会ってるみたい。

これを見て、なるほどと思った。
ほら、一時期彼女がドイツで宇佐美の家に居候してた過去がある、って話。
あれも普通の人の感覚なら、いくらご厚意とはいえ新婚夫婦の家に居候なんて気が引けるよね?
でも岩渕さんなら、あり得る話かな、と。
まぁ、相手が岩渕さんならひとつ屋根の下でも絶対間違いは起きないんだろうけどさ(笑)。

ところで、私は女子サッカーに詳しくないからよく分からないんだけど、岩渕さんって今22歳ってことは2012年のU20W杯(日本が銅メダルを獲得した大会)に出る資格があったんだよね?
あれは「ヤングなでしこ」として田中陽子ちゃんや猶本光ちゃんが話題になった大会だが、岩渕さんが彼女らと競演してる記憶がまるでないんだよ。
で、聞けば彼女はひとつ上の世代、2010年大会の方に出場してたという。
ということは、17歳の時にU20W杯出場?
「飛び級」ってことね。

なるほど、どうりで彼女は生粋の「妹キャラ」なんだね。
その突出した才能ゆえ、常にチームでは最年少であり続けてきた立場。
そのせいか年上に対しても人見知りせず、かなり甘え上手に成長するんだろう。
こういう「飛び級」ばかりしてきた子って、逆に同世代や下の世代とはどういうスタンスの接し方になるのかな?
たとえば田中ちゃんや猶本ちゃんとは一歳しか違わない同世代だと思うが、交流はあるんだろうか?
いずれなでしこが世代交代した時に、岩渕さんは「妹」でなく「お姉様」になれるんだろうか…?

思えば、なでしこでは澤さんこそ「飛び級」の象徴みたいな人である。
12歳で読売トップチームに入り、15歳で既にフル代表。
常に、チーム最年少であり続けてきた人生だろう。
…なるほど、言われてみれば彼女の本質って、いまだに「妹キャラ」な気がする。
あれほどのキャリアゆえ「お姉様」っぽいオーラがもっとあってもイイはずなのに、いまだにどこか天然が少し入ってて、妙にイジられやすいキャラだわ。
それでも、彼女はまだうまく脱皮できた例だと思うけど。

一方男子では、香川にもそんなイメージがあるよね。
彼もまた、ずっとチーム最年少で「飛び級」ばかりを経てきた人生さ。
たとえば年齢としては本来ロンドン五輪世代なのに、実際はひとつ上の世代に入って北京五輪の方に出場してたっけ。
お陰で、すっかり弟キャラ「シンジ」が板についてしまった感じ。
もう年齢は26歳なんだが、いまだに年長者のオーラが全然ないよ。
まだザック代表まではそれでも全然良かったんだけど、ハリル代表になると宇佐美や柴崎など年下の世代がかなり台頭してきている。
実は、そろそろ正念場だよね…?
2015/7/9(木)1:06

☆関西人
なでしこ準優勝
おくればせながら、女子W杯決勝について。

試合が月曜朝8時からの中継って、我々にはちょっと辛い時間帯。
私は出勤の電車時刻ギリギリまで見てたんだが、0ー4になった時点で断念し、ブルーな気持ちで家を出たワケね。
やがて、2ー5で終わったと職場で悲しい情報を聞いた…。

一夜明け、私は今ようやく試合録画を見終えたんだが、感想として意外と悪くない試合内容だった。
そりゃ惨敗は悔しいけどさ。
それより、立て続けに4点取られても心折れることなく(内心折れてたかもしれんが…)、最後まで走ったなでしこたちの姿に私は勇気を貰った。
何となく、ソチ五輪の浅田真央のことを思い出したよ。
彼女もショートプログラムで有り得ないような醜態を晒し、日本全国民が意気消沈してしまった。
あぁ、キムヨナには結局勝てないんだ、と。
でも、一夜明けて翌日のフリーで真央ちゃんの鬼気迫る演技はホントに凄かったんだ。
もちろんメダルには届かなかったが、あれを見せられるとメダルとか順位なんて正直どうでもよくなったよ。

今の私は、まさにあの時と全く同じ気持ちである。
↓にも書いた通りだが、ホントに女って逞しいね。
これが男子なら、仮に前半16分で0ー4に陥ると、もうその時点で完全に心が折れたんじゃない?
でもなでしこたちは、諦めなかった。
そこから2点を返したんだから。
米国相手の2点は十分に評価してイイよ。

それにしても、米国は強かったわ〜。
特にI番の選手なんてバケモノだったし、あんなのJリーグでやっても普通に活躍できそうなレベル。
また、ちゃんと日本攻略を練ってきた感じだね。
特に1点目、CKがまさかの低いボール。
そして2点目、FKがこれまた低いボール。
ウチとしては徹底的にハイクロス対策をしてただろうに、完全に盲点を突かれてしまった。
あれで、なでしこは軽くパニックになった?
そこからは普段あまりしないようなミスまで出てきて、さらに2失点。

でも、そこからは佐々木さんの采配が面白かったんだわ。
驚いたことに、DFリーダーの岩清水を下げて澤を投入。
これは、それまでほとんどの失点に絡んでた岩清水の精神状態を考えたのかもしれん。
で、ボランチの坂口をCBに、宮間と澤をボランチに、宇津木を左SBに、鮫島を一列上げて攻撃的MFに、という大胆なポジションチェンジ。
練習でもしてない形だというから大博打だったんだろうが、私は意外と悪くないアイデアだったと思う。

まずクロスを上げられる鮫島の攻撃専念に合わせ、前線には菅澤を入れてFWをツインタワーにした。
「何で川澄を下げた?」と怒った人も多分いるだろうが…。
澤と宮間は、ボランチというよりタスクはセントラルMFだったと思う。
特にFWが落とした球に対しては、澤の嗅覚が頼りになるしね。
また宇津木がDFラインに入ったことにより、後ろの競り合いには少し強さが出てきた。
トータルして見ると、佐々木さんの修整はかなり上手かったと思う。
本来なら替えのきかない岩清水を下げたというのに、チームの守備力を落とさなかったんだから。

で、終盤になるとさらに右SBの有吉も一列上げて、352にポジションチェンジ。
3バックは、熊谷+坂口+宇津木である。
本職、熊谷一人じゃん?
それでも破綻しなかったのは凄いな〜。
攻撃はジョーカー岩渕を加えており、あれがMAXだったと思う。
大儀見と菅澤の高さ、岩渕のドリブル、鮫島と有吉のサイドアタック、センターからは宮間のキック、そして澤の嗅覚。
打つべき手は、もう全部打ったよ。
こういう即興ともいえる佐々木さんの采配に、ちゃんと形を作ってみせた彼女たちのセンスはやはり大したもんだね。
男子の場合なら「練習でやってない」とか言って、絶対形にならないよ(笑)。
特に慣れないCBをやった坂口、そしてボランチ・SB・CBという3つのポジションをこなした宇津木、この二人のユーティリティはホント素晴らしい。
彼女たちは、今後のなでしこに新たな戦術フォーメーションの可能性があることを示してくれたと思う。

そして、何といっても澤さん。
本当にお疲れ様でした〜。
ぶっちゃけ、今回の彼女に四年前のような神懸かったカリスマ性はなかったよ。
彼女は他の控え選手と同じように、スタメン選手たちにせっせと水を運んでいる。
その姿に、バロンドールのオーラは全くない。
でも、それが実に澤さんらしいな〜と思う。
彼女は間違いなくレジェンドなんだけど、でもキングカズの女版とは少し違う。
なんつーか、全く君臨してないんだよ。
W杯を6回も経験してりゃお局様になりそうなもんだが、お局臭が全くないのが逆に凄いよね。
この人の本質は、絶対に良妻賢母だと思うわ。
決して旦那を尻に敷くようなタイプじゃない。

特に今大会は、主将・宮間の奥さんみたいなスタンスだったと思う。
以前なら【澤=旦那】【宮間=奥さん】だったが(宮間も良妻だった)、今は役割を入れ替えたニュアンスだね。
役割は、どっちがどっちでもイイさ。
どっちにせよ、この二人はオシドリ夫婦なんですよ。
愛川欽也&うつみ宮土理ぐらいのベストカップルですよ。
特に宮間のFKに澤さんが合わせたシーンとか、長年の愛の絆を見せつけられた感じ。
なんか夫婦の営みを見たような気持ちになって、私は軽く勃起したよ。

さて、次は東アジア杯。
これは北朝鮮・韓国・中国が相手だろうから、実は超ハイレベルな大会だよね。
メンバー、だいぶ入れ替わるのかな?
宮間には、たとえベンチでもイイから澤さんがまだ必要に感じるんだけど。
2015/7/7(火)23:48

☆関西人
なでしこは非消耗品である。
なでしこのサッカーは面白い。
基本、サッカーのレベルとしては女子より男子の方が高いのは間違いないと思う。
だけど不思議なもんで、たとえレベルが低くても女子サッカーは見てて胸を打つモノがあるんだ。
ある意味、男子以上に…。

本来なら、サッカーは女子に適さない競技だと思う。
なぜって、それはサッカーに限らず球技全般に言えることなんだが、もともと球技なんてモノは男性の狩猟本能を満たす為にできたような遊戯である。
一方の女性は、生まれつき男性ほどに狩猟本能があるワケじゃない。
だから「スポーツは好きだけど、球技はあんまり」という女性は意外と多いんだ。

古来より、人類は「男が狩猟をして女は子供を産む」という分業でここまでやってきたワケね。
決して男は嫌々狩猟に行くワケでなく、女も嫌々子供を産むワケじゃないよ。
これって男には狩猟本能、女には母性本能を各々最初からプログラムしてあるんだから。
本能って、実にうまいことできてると思う。
もしも女に狩猟本能がプログラムされてたら、人類は滅んでたかもしれん。
だって、子供を産める立場の者が狩猟という命を落とす危険を怖がらなければ、その部族は子供がどんどん減っていくだろ?
最終的に、その部族は子孫が断絶してしまうことになる。
また逆に、男に狩猟本能がプログラムされてなければどうなる?
仮に男が「危険な所に行くのはイヤです〜」と女々しいことを言ってたら、じゃ一体誰が食糧を確保するんだ?
また、村が敵の部族に襲われた時に「僕は暴力イヤだ〜」とビビってたら、じゃ一体誰が村を守るんだ?
男が万事そんな調子だと、部族は確実に滅んでしまう。
だからそういうことにならないように、男には狩猟本能や闘争本能が古来からプログラムされてるのね。
女と違って、身の危険に直面すると逆にワクワクする、むしろその危険に身を投じてみたくなる、という理不尽な本能がプログラムされているんだ。
分かりやすいところでは、今の時代ではギャンブルがそうかと。
ギャンブルは、女よりも男の方が好き。
言ってみりゃ、男のプログラムは本質が破滅型なんだよ。

この理論、私と同世代の人は多分懐かしく思うだろう。
90年代に流行った理論なんだよね。
あの時代、上記の理論をベースにした「すべての男は消耗品である」という村上龍のエッセイがベストセラーになったのを覚えてる?
懐かしいなぁ…。

で、サッカーのような狩猟形態の球技は男が好む遊戯の典型である。
だけど不思議なもんで、今の時代は女性もサッカーをするようになった。
え?女にも狩猟本能、闘争本能があるのか?
多分、あるんだろう。
ただし、女のそれは男のそれとニュアンスが少し違うように思う。
男のそれは、上記に示したように破滅型に近い。
常に死と隣り合わせというか、行き着く先の死を覚悟するような精神が根底にある。
死と直面するとそれを受け入れてしまうというか、どこかで潔く観念しちゃうのが男なんだよね。

一方、女は逆である。
死と直面しても、それを簡単には受け入れようとしない。
何とか生きようとする。
アディショナルタイムのギリギリになると、男なら半分死を覚悟するもんだが、女はまだまだ必死に走ってるからね。
あれを見ると、私は「女って強い」と感動してしまう。
彼女たちのメンタルが優れてるという理論とは別次元で、おそらく神が女にだけプログラムした「生の本能」みたいなもんなんだと思うよ。

男は「消耗品」でも構わないが、女は決して「消耗品」にならない。
その構図を象徴的に示してるのが、私はなでしこのサッカーだと思うのね。
2015/7/4(土)14:24

☆関西人
祝!なでしこ決勝進出
まさか、なでしこが決勝まで行くとは全く予想してなかったよ。
というか、大会前からここまでやるとは予想してた人も少なかったんじゃないかな?
私自身、せいぜい四強が限界と読んでたし。

確かに、決勝トーナメントに入ってからチームの調子が上がってきたのは事実である。
それは、予選リーグとは違ってベストメンバーを固定するようになったからだろう。
ただそれも両刃の剣で、メンバー固定をすると今度は連戦による消耗の問題が出てくる。
事実、この準決勝を見る限り、一部選手は明らかに疲労からプレーの精度を欠いていた。
特になでしこのような組織連携で勝負するチームの場合、走力が落ちてくると正直辛い。
まだ個人の馬力勝負をできる分だけ、後半からはイングランドの方が有利に見えたよ。
アディショナルタイム、あの事故のような1点がなければ、あのまま延長戦になっていれば、正直なでしこはヤバかったかもね。

で、次は因縁の米国戦である。
難しいところだなぁ…。
今のなでしこはベストメンバーがハッキリしてるし、できることならこのままのメンバーで臨みたいところである。
でも、日程は中3日だ。
正直、決勝をベスメンのままでいくのは難しいだろう。
我々が思う以上にあのピッチは暑いみたいだし、主力の消耗はかなり激しいはず。
ましてやイングランド戦、佐々木監督は延長を見込んで交代カードを一枚しか使わなかった。

あるいは、次は準決勝で使わなかった澤さんを先発させるのもありかもね。
代わりに宇津木を左SBに回す。
岩渕は、変に色気を出さずジョーカーのままで私はイイと思う。
だって彼女までスタメンに回したら、ベンチに切り札が無くなっちゃうじゃん?

…ああ、一人だけ岩渕以外にも強烈な切り札いるわ。
私がいつもベンチを見てて驚くのは、控えGK・山根の異常なデカさである。
一人だけ、デカさのレベルが違うよね?
聞けば身長は187cmというんだから、これって女子はおろか、男子A代表に入ってもチーム二番目ぐらいの高さである(一位は吉田麻也の189cm)。
この高さをベンチで温存しとくのはモッタイナイな〜、と私はいつも思うんだ。

いやいや、海堀の代わりに山根を使えと言いたいワケじゃないよ?
海堀は海堀で頑張ってるし、CBとの連携も考えてGKは安易に代えない方がイイだろう。
それより、山根の187cmを見込んでフィールドプレーヤーの切り札として使いたいんだ。
ルール上、GK登録の選手をフィールドプレーヤーとして使えるのかは、正直いうとよく知らない。
でも仮にOKだとするなら、試合終了間際の10分だけでも彼女を前線の電柱として投入してみたい。
みんな連戦の疲れで後半を走れなくなるのは、今からもう見えている。
そうして走れなくなったら、もうなでしこに残された手は「放り込み」しかないんだよ。
そこで、山根の投入で起死回生。
187cmもあれば、屈強な米国のDF相手にもそこそこ競ることができるだろう。
唯一心配なのは、彼女が放り込まれた球をいつものクセでうっかりパンチングしちゃうことだけどね(笑)。
で、彼女がパンチングした球がコロコロとゴールへ…。
通常ならそのプレーは一発レッドで退場になるんだが、いやいや、今大会の審判のレベルを見てると一概にそうなるとは言い切れない。
案外、ゴールと認定されたりして(笑)。

まぁそれは冗談としても、そういう奇策でもないと米国に勝つのは難しい。
でも佐々木さんのことだから、悔いを残さない為にも奇策に走らず、いつもの「なでしこらしいサッカー」を貫く気がする。
それはそれで、悪くない選択かもしれん。
もうここまできたら、勝とうが負けようが、全国民は彼女たちに心から拍手喝采するよ。
精一杯全力でやってくれるだけで、もう私たちは大満足さ。
2015/7/3(金)15:57

☆関西人
手倉森ジャパン
この世代って、そもそも評価が難しいよね?
U17の時はW杯本大会で6‐0という驚異的なスコアを記録し、当時「無慈悲世代」と名付けられるほどの強さだった。
こりゃ期待できそうだ〜と思いきや、U19ではあっさりとアジア予選で散り、U20W杯出場は叶わず…。
強いのか弱いのか、全く分からん。

で、今日は対コスタリカ戦だった。
この試合を見てたら、「やっぱ強いのかな〜?」と感じたのね。
いくらホーム開催の親善試合とはいえ、一応コスタリカはFIFAランク14位の国である。
それを相手にして、2‐0の完勝。
しかも、武蔵や大島など既存レギュラーを使わず、また久保や南野など欧州組を召集してない中での結果である。
それなりに、層の厚さは感じたわ。

私が今回特にイイな〜と思ったのが、喜田だね。
さすがマリノスでレギュラー張ってるだけのことはあり、寄せが凄くイイ。
彼と遠藤航を中盤で組ませときゃ、ある程度安心して見ていられる。
ただ、このコンビを完成させちゃうと、チーム随一のパサーである大島がポジション失うんだよな…。
これは困った。
大島はA代表における柴崎、あるいは憲剛みたいな位置付けとなりつつある?
つまり、このままでは本職のボランチでなく、トップ下に行かなきゃならん宿命かもしれん。
ただし、そのトップ下には手倉森さんのお気に入り、中島翔が既にいるからなぁ…。

そういえば、かつて吉田靖監督はこの世代のエースナンバーI番を大島に背負わせてたかと。
だけど手倉森さんが監督になると、いきなり中島翔がI番を背負うようになった。
これ、私はかなりの大抜擢だったと思うのよ。
だってさ、中島は大島みたく所属クラブでレギュラーを獲れてないし、年齢は大島より二学年下だし、体格はチーム内でも最小だし、普通の思考をする監督なら敢えて彼をエース起用しないでしょ?
手倉森さんって、変わってる人なの(笑)?

いやいや、これは決して彼の選択が間違ってると言いたいワケじゃないのよ。
事実、中島はその期待にキチンと応えるプレーを見せてるワケだし。
言ってみりゃ、中島のエース起用こそが手倉森さんなりのオリジナリティ、ってことなんじゃない?
少なくとも、うまいこと回ってるうちは敢えてこのオリジナリティを崩す必要もないだろう。
私自身は、中島はスーパーサブ起用がベターと思うけどね。
それこそ、黄金世代における本山みたいな位置付けで。

まぁ何にせよ、彼ら無慈悲世代には【リオ経由ロシア行き】で現A代表を脅かす存在になっていってほしいわ。

【岡崎⇔浅野】
【本田⇔野津田】
【香川⇔中島翔】
【宇佐美⇔南野】
【原口⇔関根】
【長谷部⇔遠藤航】
【山口⇔喜田】
【柴崎⇔大島】
【長友⇔室屋】
【酒井⇔松原】
【森重⇔岩波】
【吉田⇔植田】
【川島⇔櫛引】

現時点、まだ右側が左側に勝ってるポジションはないと思う。
でも2018年を見越せば、今後右側の名前から最低でも3〜4人は入ってほしいところ。
手倉森さん自身、A代表はかなり意識してるはずだよ?
だって、アギーレがいた時はこのチームも433をやっていて、やがてハリルになったら今日は4231。
多分、手倉森さんにとって中島はポスト香川なんだろうな…。
2015/7/2(木)0:44

☆関西人
サッカーの女子力
なでしこ、見事オーストラリアに快勝しました!
これで四強入り確定だから、FIFAランキング4位の日本としては最低限のノルマは達成できたといってイイだろう。
次はイングランドか…。
かなり強そうだね。

でもまぁ、なでしこもなかなか強い。
特に今回、中盤の守備が素晴らしかったと思う。
中でも、ボランチの宇津木がかなり効いてたかと。
彼女は、実に便利な駒さ。
体が大きいから当たりに強いし、左足を使えるというのも攻守両面でオイシイ。
よって代表ではボランチだけでなく左SBとして起用されることもあり、どっちのポジションでも高い水準でプレーをこなせている。
ユーティリティ性があるんだよね。

というか、元々なでしこ代表自体がユーティリティの色が強いチームだと思う。
いまや不動のボランチとされてる阪口も、元々はそのポジションが本職ではなかったと聞く。
そういや、以前にFW高瀬をボランチ起用して成功したこともあったよな?
熊谷のボランチ起用もあったし。
あとは大野や川澄もFWとMF両方をこなしてるし、このチームはフォーメーションこそ442で固定してるけど、選手のポジションはかなり流動的にしてここまでやってきたんだ。

そりゃ男子代表にもユーティリティはあるんだが、しかし彼らはそういうコンバート配置に不満を漏らすことが結構多いよね?
各々に「これが俺のポジションだ」という思いが強くあり、そうじゃないポジション与えられると軽くヘコんだりして…。
多分なでしこでも同じ気持ちはあると思うんだが、ただ彼女たちには男子ほど明確に不満を漏らすイメージがないんだ。
なんつーか、男子の方がナイーブなの(笑)?

このへん、実は精神構造の男女差かもしれん。
男子が持つ特有の「こだわり」みたいなモノは、意外と女子にとってはどうでもイイことなのかも。
ある意味、男子ほど志向が「狭く深く」になっちゃうんだよな?
スペシャリスト志向とでも言うべきか。
いわゆるオタク気質が女子より男子の方に多いのも、あるいはそのへんに意味があるのかと。

昔、「話を聞かない男、地図が読めない女」という本がベストセラーになったことがあった。
なるほど、サッカーでコンバートがなかなか上手くいかない男子というのは「話を聞かない男」の縮図なのかもしれん。
一方で、「地図が読めない女」の縮図とは?
基本、女子は男子ほどロジックに強くないと思う。
サッカーでいうと、戦術をあまりロジックで理解しないのが女子というモノである。
その代わり、ロジックでなく感性、あるいはイメージみたいなモノで理解してるんだけどね。
頭脳ではなく、生理で理解する。
このへん、逆に監督やコーチが大変だと思うよ?
戦術を理屈でなく、イメージで選手たちに植え付けてかなきゃならんのだから…。

ほら、よく女子って「カワイイ」って言葉を使うじゃん?
私なんかは、彼女たちの「カワイイ」とする感覚がほとんど理解できない。
悲しいかな、理詰めonlyの男性脳だからね。
だけど女子同士は、ちゃんとその「カワイイ」をイメージとして共有できてるから凄いと思う。
例を挙げれば、ファッションなんてそうだろ?
男性のファッションは、大体が理詰めである。
たとえばベルトと靴の色は合わせなくちゃダメとか、襟の仕様に合わせてネクタイの結びはシングルとダブルを使い分けなくちゃならんとか、紳士服には非常にルールが多いし、ある意味【ファッション上級者=ルールを遵守できてる者】という図式ですらある。
一方、女子のファッションは全く理詰めではないし、ルールを遵守さえしとけば何とかなるってもんでもない。
このトップスにどういうボトムスを合わせれば「カワイイ」のか、どういうインナーを合わせれば「カワイイ」のか、それは感性、イメージみたいなモノでしか絶対に理解できないワケよ。
男子のファッションが左脳の産物だとしたら、女子のファッションは右脳の産物。
全く、似て非なるモノなんだ。

そして、私はなでしこのサッカーを見てると彼女たちのそういう「感性」みたいなモノを感じるのね。
一見、そのビルドアップの形は男子も女子も大して差はないかもしれん。
でも、よ〜く見てほしい。
やっぱね、ちょっとだけ違うんだよ。
男子サッカーのそれにはロジックがあり、女子サッカーのそれには感性がある。
どっちが優れてるかとかはないにせよ、ハマった時に見てて気持ちイイのは、むしろ女子サッカーの方かもね。
たとえば今日の完璧に近かった中盤守備とか、あれはどう見てもロジックというより、感性の産物でしょ?
みんな、イメージで動いている。ロジックじゃないよ。
見てて、私はその感性の高さに少し嫉妬してしまった。
2015/6/28(日)20:40

☆関西人
甘酸っぱい女子サッカー
なでしこが、順当に8強入りを果たしました。

「オランダを撃破」と聞くと一瞬オオッ!と思うが、よくよく考えればオランダはA組3位のチーム(A組1位はカナダ、2位は中国)。
しかも大会初出場国だし、日本とすれば勝って当たり前の相手だったと思う。
で、次の相手はブラジルがくるのかと思いきや、オーストラリアだって?
ここはオランダより遥かに強くて苦戦が予想されるが、それでも決して勝てない相手ではない。
総じて、日本は組み合わせに恵まれたといえるだろう。

そもそも今回のトーナメント、FIFAランキングTOP5のうち、日本を除く四ヶ国(ドイツ・米国・フランス・スウェーデン)が全部あっち側のグループに集結したというのが奇跡。
アイツら強い者同士で潰し合いをし、日本とは決勝戦まで絶対当たることがない組み合わせである。
つくづく、なでしこは強運だな〜、と思う。
まさか、また電通が変なことしてないよね…(笑)?

とはいえ、ここまでの四試合は全て1点差で薄氷の勝利。
オランダ戦、内容は良くなってたけどね。
ただし、アディショナルタイムのあの失点からはヒヤヒヤした。
GK海堀の判断ミス。
イージーな球をセーブせず、胸でトラップしたら後逸。
なんか不思議な現象に見えた。

思うに、女子の胸トラップというのはデリケートな要素が絡むんだろう。
なぜって、女子には乳房があるから。
おそらく海堀は、球を乳房に当ててその衝撃を殺し、前に落とすようなイメージだったに違いない。
ただ悲しいかな、海堀の乳房の面積は本人の自覚よりもかなり小さく、非乳房部分に当たったことでツルッと後ろに滑ったんだと思う。
哀しい現象である。
本人も、かなり落ち込んだに違いない…。

これが、仮にGKが叶姉妹なら絶対こんなことになってない。
あの乳房ならどんな強烈シュートでも優しく包み込み、ポヨンと前に落とすことができるだろう。
あるいは、落とさず挟んだままにすることも可能かもしれない。
「美香さん、ボールが挟まってるわよ」
「あらお姉様、恥ずかしいですわ」
みたいなやり取りもあるだろう。
逆に、浅田真央がGKなら胸トラップなんて絶対禁物である。
あれはシュートの衝撃を吸収できないベニヤ板みたいなもんだから、胸トラップなんかするとベキッと変な音がするだろう。
真央は倒れ、球はゴールへ…。
でも彼女は歯を食いしばり、そこから立ち上がってまたプレーを続行する。
観客は、その勇姿を見て感動する。
これはこれで、素晴らしいGK像だと思う。

…あれ?
自分が一体何を書いてるのか、よく分からなくなってきた。
とにかく、女子選手のプレーというのは時に我々男子には分からない要素が含まれるということだ。
たとえば、彼女たちにあって我々男子にはない要素として、生理というモノがある。
これは、アスリートとして根深いハンディキャップだろう。

学生時代、よく体育の授業を休んで見学してる女子の存在にはドキドキしたもんである。
私の友人には、そういう女子の体育休み状況を全部調査・分析し、クラス全女子生徒の「生理カレンダー」を作成してたという変態もいる。
今から思うと単なるアホだが、当時は何かドキドキしたんだよね。
…いや、正直いうとオトナになった今だって、
「あれ?川澄ちゃん、スタメン外れてるな?」
「あれ?川澄ちゃん、プレーにキレがないな?」
というシチュエーションを見ると、なぜか妙にドキドキするんだ。
男子なら「コンディション不良」の一言で済まされる話が、女子だと妙に甘酸っぱい気持ちになってしまう。
川澄ちゃん、頑張れ!と応援する気持ちが妙に高揚してしまう。

おそらく、佐々木監督はなでしこ全メンバーの「生理カレンダー」をデータとして持ってると思う。
とにかく長くなでしこを率いてる佐々木さんだし、おまけに今のメンバーは長い付き合いの選手ばかり。
当然生理時期なんて完璧に把握してるだろうし、そういうデリケートなデータも含めた上でスタメン選考をしてるはずだ。
アスリートは薬物で生理を止めるという都市伝説も聞いたことはあるが、そんな薬物は体に良いはずがない。
ドーピング検査も怖いし、とにかく薬物は避けた方がイイだろう。

そういや、今大会なでしこはスタメンをかなりイジっている。
色々あるんだろうな〜と思うし、私はベンチに座ってる控え選手たちを見てると、ちょっとだけ甘酸っぱい気持ちになる。

…あれ?
自分が一体何を書いてるのか、よく分からなくなってきた。
2015/6/25(木)11:50

☆関西人
日本鬼子
U22代表や女子代表はともかくとして、男子A代表2015年今後の日程はアジア勢との対戦ばかりである。
欧州・南米など強豪との対戦は、今のところまだ予定されていない。
これはFIFAの国際Aマッチデー規定が最近変更されたとのことで、遠隔の国とのマッチメイクが難しくなったのは皆さんもご存じの通り。
となると、今年のヤマ場は8月の東アジア杯ということになるんだろうか。
中国・韓国・北朝鮮は、なかなかの難敵だからね。

東アジア杯はただでさえ政治的な緊張関係がある中、よりによって8月にこれをやっちゃうというのがミソである。
だって8月15日は終戦記念日であり、この日に安倍総理が靖国参拝するか否かは中韓最大の関心事。
幸い、大会は15日を待たずに9日で閉幕となるんだが、それにしてもアイツらなら何らかの形で政治的アピールを大会に持ち込んでくる可能性はやはり否定できん。
特に、ホスト国の中国は心配。

先日、たまたま私はあるドキュメンタリー映画を見たんだ。
「日本鬼子」という映画である。
公開は2001年だが長らくソフト化されず(政治的理由?)、昨年になってようやくDVD販売が実現したという問題作なんだ。
なるほど、見るとその内容は確かにショッキング。
作品としては旧日本軍の元兵士たち十数名にインタビューするというだけの構成なんだが、その彼らが語る内容というのがかなり生々しいのね。

彼らは皆、日中戦争最前線の部隊に所属していた兵士たちであり、実際彼らが戦地で何をしてたかという点はあまり多く報道されていない。
彼らは、とにかく餓えていたという。
なぜなら戦争が長引いたことで、本部から供給される食糧が尽きていたから。
結局、前線の部隊は村を襲って住民を皆殺しにし、食糧を根こそぎ略奪することを作戦に組み込んだという。
ほとんど、山賊である。
しかも略奪するだけでなく、村の女たちをレイプし、犯した後はヘタな証言をされないように必ず殺したという(一応、強姦は軍規違反だから)。
そんな鬼畜みたいなことは本来やりたくないんだが、やらなければ部隊の中で一人前の兵士と認められないのでやらざるを得ない空気だった、と。
また、村からいくら略奪しても食糧は足りず、最後の方は殺した村人の人肉を食っていたという…。

こういう罪の独白を、元兵士たちはインタビューの中で語っていく。
「どうせ中国のプロパガンダ映画だろ?」と思うかもしれんが、これはれっきとした日本製作の映画である。
「どうせ証言してる元兵士たちは、みんな中国に買収されてるんだろ?」と思うかもしれんが、私が見る限り、彼らはとても嘘をついてるような感じではなかった。
みんな、どこにでもいそうな普通のお爺ちゃんである。
このへんはニュアンスがなかなか伝わらないだろうから、疑う人にこそ是非一度「日本鬼子」を見てもらいたい。

で、私はこれを見て、旧日本軍の蛮行というのは確かにあったんだな、と思ったのね。
そりゃ南京での「30万人虐殺説」は明らかに中国の誇張だと思うし、韓国が主張する従軍慰安婦の話だって怪しいところは沢山ある。
ただそれとはまた論点を別として、ウチらの祖父たちが大陸でエゲツないことをしたのは史実として受けとめなきゃならんだろ、と思った。

…難しい問題だよね。
「そんな歴史はサッカーに関係ない」
「そもそもスポーツに歴史や政治を持ち込んではいけない」
というのは紛れもなく正論だと思うが、でもお互いが人間である以上、特に「国」を強く意識せざるを得ない代表戦ほど、どうしても「国」としての生理を喚起してしまう部分はあるだろう。

ぶっちゃけ、歴史は消せない。
ドイツはホロコーストの罪を永遠に消せないし、米国も原爆投下の罪を永遠に消せない。
それは、日本も同じ。
ただ歴史は消せなくとも、克服は可能だと思うんだよね。
その証拠に、原爆を落としてきやがった米国とウチって今は遺恨がほとんどないじゃん?
何で、我々は米国を恨まないの?
何で中韓みたく、いつまでもネチネチと被害者アピールをしないの?

それは、米国の対応が上手かったからだよ。
米国は、いちいち原爆投下の謝罪なんかしなかった。
ただ、ひたすらカルチャーで日本を洗脳していったんだ。
音楽、映画、ファッション、スポーツなどなど、戦争のことなんか完全に忘却させるほど米国カルチャーで日本を支配し、恨むどころか逆に憧れさせるという作戦さ。
私は、これが一番賢いやり方だと思う。

日本も、中韓に対してはそのやり方が一番イイと思うんだわ。
今さら土下座するとかでなく、逆に開き直って対抗するでもなく、とりあえず歴史と関係ない部分で目一杯向こうと交流していくのがイイんじゃないか?
中国人の爆買い、大いに結構。
あと中国では、蒼井そらが大人気なんだろ?
大いに結構。
案外、そういうところから関係修復が進むのかもしれんよ。
「日本の○○ってカッコいい〜」と憧れさせりゃ、あとはこっちのもんさ。

よって東アジア杯もまた、私は結果云々以上に、いかに「日本のカッコいいスタイル」をアイツらに見せつけられるかが一番のテーマだと思うのよ。
ただ勝つだけじゃなく、そのスタイルにまず憧れさせなきゃ。
で、スタイルをパクられるならそれはそれでイイんだ。
彼らがパクること自体、それは潜在的な憧れの露呈なんだからね。
いくら政府が「日本憎し」と煽ったところで、でも煽られてる人民の側に「でも日本の○○はカッコいい」という気持ちがあれば、逆に政府の方が信用されないようになるのかもしれん。
私は、もう既にイイところまで実はきてると思うよ?
中国人も韓国人も、そこまで馬鹿じゃないと思うからね。
2015/6/24(水)0:08

☆関西人
アンチエイジング
コスタリカ戦に向けたU22代表メンバーが発表された。
親善試合とあって、ちょっとメンバー落としてるのかな?
リストには知らない名前が多い。
というか、このU22世代は所属クラブでレギュラーを張れてる人材がまだまだ少ないんだ。
才能が乏しい世代なのか?
いや、そうじゃないだろう。
ひとつに、ベテランがまだまだ健在だということがある。

たとえば、↓のリストを見てくれ。

【1位‐浦和】→阿部
【2位‐広島】→佐藤
【3位‐FC東京】→森重
【4位‐ガンバ】→遠藤
【5位‐川崎】→憲剛
【6位‐横浜】→俊輔
【7位‐鹿島】→柴崎
【8位‐名古屋】→闘莉王
(以下省略)

これは、今季J上位チームの主将一覧である。
見てお分かりのように、30代半ばの大ベテランが非常に多い。
ひと昔前なら、とっくに引退してるような年齢さ。
でも彼らは引退するどころか、キャプテンマークをつけてチームの中軸になっている。
これはクラブが人材不足ゆえ、やむなく彼らに頼ってるの?
いや、そういうワケじゃない。
実際、彼らはまだまだ使える戦力、クラブにとっては欠かせない戦力なんだ。

私が受ける印象として、選手寿命というのは20年前より格段に伸びてるんじゃないかと。
医学の進歩により平均寿命が伸びてるのと意味は同じで、昔なら「中年」のカテゴリーに入ってた35歳も、今の時代は「青年」カテゴリーの方に入ってるんじゃないか?
近年はスポーツ医学、フィジカルトレーニング理論もかなり進歩してきて、いわゆる「アンチエイジング」がサッカー界でも浸透してる気がする。

野球でも、イチローなんてもう41歳だというのに、いまだ足が速い。
今までも40代の野球選手は結構いたが、大体は熟練の技術で身体能力の衰えをカバーするようなタイプばかりだった。
だけどイチローは、ボテボテの内野ゴロを足の速さだけで内野安打にするようなことをいまだにやってるワケで、41歳にしてこれはホント凄いな、と。
一体、どんなトレーニングしてるんだ?

そうそう、こういうのはアスリートの世界だけじゃないのよ。
たとえばアダルトビデオ業界では、近年「熟女モノ」のシェアが格段に伸びてきている。
いわゆる美魔女ってやつだ。
見た目は20代女子とさほど変わらぬ美貌、しかし中身は熟練のベテランだから若い子では決して真似のできない味わいを醸し出す。
ある意味、最強だよな。
昔は熟女モノというと完璧にゲテモノ扱いだったが、今は明らかに違う。
また、こういう熟女カテゴリーができたことで、AV女優の賞味期限は格段に伸びたといえるだろう。
本来、この業界は次から次へと若手新人が出てくる新陳代謝の激しさ、一定の年齢を過ぎた女優は問答無用に使い捨て、というのがひとつの特徴だったが、今後は案外そうでもなくなるのかもね。
おそるべし、アンチエイジング。
ちなみに、吉沢明歩は今年31歳である。

もちろん、Jリーグもアンチエイジングの流れからベテランの強みは出るだろう。
本来彼らに引導を渡すべき立場の中堅はというと、多くが欧州進出して国内不在。
デビューして間もない若手では、ベテランに引導を渡すにはまだ少し弱いしなぁ…。
なんか、地方の農村みたいだね。
お父さんは都会に出稼ぎに行き、家業の米作りはお母さんとお爺ちゃんとお婆ちゃんでやっている。
たまに、孫も手伝う。
だけどこの構図にアンチエイジングを持ち込むと、お爺ちゃんやお婆ちゃんが村で圧倒的に強くなるワケだ。
そうなりゃ嫁の出る幕はなく、ましてや孫の出る幕も当然ない。
農村の世代交代は、遅々として進まない。
この村、大丈夫かいな…?

ただ、↑のJクラブ主将一覧を見てお気付きだと思うが、たとえば鹿島は今季から主将を小笠原から柴崎に代えてるんだよね。
まだ23歳の柴崎に重責を託したワケよ。
やり方として、案外これもありだな、と思って。
ここで柴崎を主将にするってことは、クラブとして「安易に欧州移籍はさせない」という意思の表れだろう。
あるいは、「お前が小笠原に引導を渡せ」というメッセージかもしれない。

こういう形で、フロントが中長期のビジョンを持つことが大事だと思う。
短期のビジョンだと、そりゃベテランを軸にした方が結果を出しやすいよ。
だから難しいところなんだが、そこはJも決して無策ではない。
事実浦和は20歳の関根をレギュラー起用してるし、ガンバも先日17歳の堂安を大事な試合で先発させた。
この農村のひとつの救いは、年寄りが強いとはいえ、決して過疎村ではないということだ。
子供たちの数は、決して少なくない村なんだよ。
2015/6/23(火)12:40

☆関西人
祝・浦和優勝
浦和、1stステージ優勝おめでとうございます。
しかしテレビの地上波放映もなく、史上稀に見るクールな優勝である。
何しろここまで一度も敗けがなく、あまりにも磐石だったことがかえってメディアを冷めさせたかもね…。

別に、浦和は今年急に強くなったワケじゃない。
去年だって十分強かったし、優勝しててもおかしくはなかった。
ただ少し、運がなかったよね。
これ、水沢アリーのせいかもしれない。
槙野がアリーと別れて以降、浦和は磐石となったんだ。
優勝は時間の問題だったと思う。
ぺトロのコンセプトがJで通用することは、皮肉にも広島が連覇することで既に証明されてたし。
ぺトロを揶揄する人はいまだ多いけど、でも正直あのサッカーは凄いよ。
攻撃時は攻撃に目一杯人数をかけ、一方守備時は守備に目一杯人数をかける。
【イケイケ+深い守備】という、理論上は極めて矛盾のあるコーディネイト。
でも、それを実現させたのがぺトロ流さ。
このアイデアは、グッドデザイン賞を与えるほどの価値があったと思う。

皆さんは、浦和というとどんなイメージがある?
私はエメルソンや田中達也や永井などドリブラーが多くいたイメージ、あとはその後に出てきたワシントン⇔ポンテのイメージかな。
付け加えると、闘莉王など強いCBのイメージ。
どっちかというと、前と後ろが妙に強いイメージがある。
その分、繋ぎのイメージがなかった。
いわゆる攻守分断?
ただ、その当時の下部組織を見ると相反してポゼッション志向だったんだよね。
そこがジレンマだった。
せっかく下からあんな凄い才能が湧いてきてるのに、トップはあんなサッカーをしてる。
これは組織としてコーディネイトできてないよな〜、と。

そこを抜本的に変えたターニングポイントが、私はぺトロ招聘だったと思う。
それまで伝統だった質実剛健のゲルマンサッカーが、ぺトロ就任以降大きく変わった。
ただし、ぺトロは全てを解体したというワケじゃない。
浦和の伝統である「ドリブラー」「スピード」「堅いCB」「果敢なオーバーラップ」は一応受け継いだんだ。
それでいて、下部組織にあったポゼッションをトップチームにまで浸透させていった。
意外だけど、ぺトロと浦和のイズムは相性悪くなかったんだと思う。

思えば、ぺトロは旧ユーゴの人だ。
ゲルマンの「質実剛健」でもなく、リーガの「ラテン」でもない。といいつつ、どっちにも近くないこともない。
いわば、中庸。
逆に、それが良かったんだよね。
ぺトロはオシムの影響下にある人だろ?
思えば、今の浦和ってオシムっぽいかも。
そして、現代表監督ハリルもまたぺトロやオシム同様に旧ユーゴの人だ。

そういや、ハリルはリフレッシュ休暇とやらで今日フランスに帰国したという。
せめて一日延ばして、浦和の優勝を見届けりゃ良かったのに。
まぁ、録画でチェックするだろうけど。
やはり無敗優勝というのはインパクトあるし、次の東アジア杯で代表がいきなり3ー6ー1になってる可能性は十分あると思うよ?
なんせ、ハリルは代表の2015年「無敗」を先日に宣言してたからね。
仮に8月は欧州組の召集が無理だとしたら、たとえば↓の感じを私はハリル代表の再出発としてイメージする。

‐‐‐大久保
‐宇佐美‐遠藤康
藤春‐‐‐‐‐永井
‐‐谷口‐柴崎
槙野‐森重‐森脇
‐‐‐権田

はい、
【大久保⇔谷口】
【宇佐美⇔藤春】
【柴崎⇔遠藤】
【森重⇔権田】
【槙野⇔森脇】
という感じで、それなりにJユニットの利点を優先して選んでみました(永井だけ、コイツの足の速さは単品で十分)。
…なんで今さら森脇が入っとるんや!と不愉快になった人もいるだろうが、ここは堪えて下さい(笑)。
この可変3バックにおいて、森脇は槙野同様キーマンだから。
この3ー6ー1、普通に強いと思うぞ?
例のACLの失態で「内弁慶」「ガラパゴス」と揶揄されてるシステムだが、それが誤解だってことを東アジア杯でハリルに是非証明してもらいたい。
2015/6/20(土)21:21

☆関西人

よくサッカーでは、「数的優位」という言葉が使われる。
いわゆるドン引きは、守備でこの優位を確保する為の極めて有効な戦術だろう。

たとえば、シンガポール戦。
あの試合でシンガポールは、自陣ゴール前にDF4枚、アンカー1枚、MF4枚の合計9枚で密度の高い守備ブロックを作っていた。
攻める側がこれに対して数的優位を確保するには、10人がそのブロックに入っていかなきゃならん。
10人って、どう考えても無理じゃん?
だってフィールドプレイヤー全員だし(笑)。
川島だけ残して、あとは全員敵陣に入るのか?
そんな無謀なサッカー、有り得ないよね。

そもそも、こういう数の論理はあまり意味をなさないこともある。
たとえばメッシなんて、単独で5人を抜いてシュートまで決めるんだから、ここまでくると数なんて全く関係なし。
と言っても、ウチにはメッシ級の才能はいないんだけどね…(笑)。
いや、5人抜きはできなくとも2人抜きぐらいなら出来そうな才能はないこともない。
たとえば、宇佐美とか原口とか。
このへんの選手が仮に2人抜きを成功したら、敵は9ー2=7。
こっちがFW4+MF1+SB2=7が敵陣に入ってたとすると、これは一気に数的同数にまで巻き返せたということ。
ドリブラーって、案外カギなんだよね。
だから【柴崎→原口】というハリルの不可解な采配も、そういう狙いだったんだと善意の解釈をしてあげて下さい(ただしドリブルでなくスルーパスで2〜3人を置き去りにするのもありだから、柴崎残すのも当然ありです)。

しかしながら、いくら宇佐美や原口でも2人抜きからシュート→ゴール!というところまではさすがに厳しいかと。
あの隙間のないブロック、抜いた後はラストパスが精一杯だろう。
ならば、そこから先はラストパスを受ける側の問題が出てくる。
まず、そいつがDFの妨害をかわしてシュートをできるのか、というのが一点。
まだ状況は数的優位でなく数的同数にすぎないんだから、マークはそう簡単に剥がせない。
仮にシュートを打つところまでいけたとしても、最後の難関にはGKがいる。
あらら…、安易に数的同数とか思ってたが、そもそも敵の数にGKは含めてないんだった。
じゃ、こっちはまだまだ数的不利じゃん?
つくづく、ドン引き相手に攻めるのって大変…。

つまり、ポイントは3つ。

@プレスをかわしてラストパス
ADFをかわしてシュートコース確保
BGKをかわしてゴール

攻撃って、この三回の勝負に連続して勝たない限り得点には至らないんだ。
日本代表は@までいけても、Aになるとガクッと落ち、Bになるとさらに落ちる。
3つの連鎖がなかなか難しい…。

よくサッカーでは、個々のプレーにおける「成功率」の数値が出てくる。
果たして↑の@〜Bがどれほどの成功率を記録するものかは知らんが、まぁ仮に各々が20%前後の数値だとしよう。
日本人選手の場合、5回に1回成功するなら上出来だと思うから。
さらに問題は、その成功を三回連鎖させなきゃ得点にはならない、というところにある。
つまり、計算上では【20%×20%×20%=0.8%】。
これだと、確率として1点を取るのには120回ぐらいのチャレンジが必要だということになるのか…(笑)?

まあ、これはあくまで数字の遊びだ。
私は別に、本気で120回が必要とは思わんよ。
たとえばの話、↑の成功率を個々に50%と設定すれば、今度は【50%×50%×50%=12.5%】という計算になる。
確率として、僅か8回のチャレンジで1点が取れることになる。
えらくテキトーな計算だな〜(笑)。
しかしテキトーにせよ、意外とサッカーで点を取ることの本質を示してると思うけどね。
ちなみに、コインを投げてオモテが出る確率は理論上フィフティフィフティ、50%である。
それじゃ、今度はオモテを3回続けて出すことをイメージしてもらいたい。
…皆さんは、難しいと感じる?
それとも、簡単だと感じる?

じゃ、話を元に戻そう。
私の主観でいうと、日本人が最もヘタクソなのは↑の@〜Bの中じゃダントツでBかと。
男子代表のみならず女子代表でも昨日、20本のシュートを打って得点は僅かに1点だった。
Bの成功率、僅かに5%なのか…(泣)。
ならばせめて、私は@とAの精度を上げるべきだと思う。
仮に@とAの成功率を各々に60%と設定すれば、仮にBが絶望の5%でも、計算は【60%×60%×5%=1.8%】。
これ、意外にも一番最初に書いた【20%×20%×20%=0.8%】より数値としてマシなんだよ。
理論上、55回のチャレンジをしたら1点を取れる計算になる。

まぁ、繰り返すがこれは単なる数字遊びにすぎんし、あまり真剣には捉えないでね。
2015/6/18(木)23:59

☆関西人
シンガポール戦B
ドン引きに今後どう対応していくのか、これは今回に限らず日本サッカー永遠の課題だね。
いや、逆に良かったと思う。
だって知将とされたハリルですら、あの状況に陥るとパニクるという現実を見れたワケで。
彼のメッキは少し剥がれたが、いやいや、少し剥がれたぐらいでちょうどイイ。
みんな、彼のことを万能の救世主か何かと勘違いする空気だったからね。
彼は今月末からリフレッシュ休暇で一旦フランスに帰国するらしいが、そこでみっちり対策を練ってくるだろう。
再来日の時は、新たなコーチやスタッフが同伴かもしれん。

メンバーを大幅に入れ替えた方がイイという意見が世間に多いようだが、私は反対である。
そりゃ空中戦で戦える人材を増やすのに異存はないんだが、私はそういうので力を発揮できそうな人材をせいぜい1〜2名ぐらいしか思い付かない。
そしてその1〜2名を加えただけで、劇的にチームを変貌させられるのか?
それこそ、甘いと思う。

思うに、シンガポール戦の失態はそういう簡単な問題じゃないんだよ。
召集されたメンバー自体は、今の時点の最善だったと思う。
問題は能力よりむしろ、チーム戦術の方だった。
ご存じの通り、アタッキングゾーンに選手をズラリと5〜6人も並べてしまったことで、選手の縄張りが個々に縮小されて皆の足が止まったというのが一番マズかったんだ。
本来なら機動力を売りにしてるはずの日本が、自らその売りを捨ててしまったという最悪の失態。
仮に足が止まったとして、スタミナ切れの方がまだ納得いくよ。
でも今回のは、そうじゃないでしょ?
人為的に前を厚くして、後ろを薄くした。
それが結果的に、後ろの選手が前の選手を追い抜いていくような日本得意の組織的な形は全く消えたワケね。
これは監督のせいだけじゃない。
私は、選手たち自身が考えれば何とか配置の修正はできたんじゃないかと思う。

たとえば、前線渋滞の要因となった本田のポジショニング。
あれを良しとするか、悪しとするか。
これは周囲の理解次第だ。
周囲が理解してれば良しだし、逆に理解してなければ悪しだ。
戦術上で本田の機能は割とシンプルであり、左利きの彼が右にいるのは中に入ってシュートを打つことが前提である(サイドに張るのを前提にするなら、左利きは左サイドに置いた方がイイ)。
ならば、中の選手は本田が行けるように本来なら右中央スペースを空けておくべきだろう。
周囲は、それを理解してただろうか?
また逆に、本田はFW大迫の動きを理解してただろうか?
大迫は全く目立ってなかったが、実はラインとの駆け引きをかなり緻密にやっていたんだ。
周囲の選手たちは、見えてなかったのかな?

あと、酒井についても触れておきたい。
彼はミスが多く、採点では最低の部類になっている。
しかし一方で、かなり良いクロスを上げたことが2〜3回あった。
ある意味、クロスに得点の匂いは太田よりあったよ。
それはなぜかって、太田と違って酒井はサイド深くまでスピードでエグったからさ。
その深い所から上がるクロスの角度に、シンガポールのDFラインは対応としてかなりバタバタしてた。
あれを見て、周囲は「ああ、ここが狙い所だな」と感じなかったんだろうか?
実はクロスは左からより、右からの方が得点の匂いがあったんだ。
私はむしろ、酒井は高い位置に固定すべきだったと思う。
しかし実際はかなり守備にも奔走してたというか、鈍足の吉田をフォローしてゴール前をカバーしたファインプレーもあったよね?
お陰で終盤はヘロヘロになり、キックの精度も欠いてしまった。
これも、チーム戦術がしっかりしてればもう少し何とかなったと思うんだが…。

とにかく、ドン引き相手に大事なのはこういう細かい部分の詰めさ。
選手を大幅に入れ替えることじゃない。
ちゃんと戦術のディテールを詰めることだよ。
あとは、ピッチ上でこのへんを分析して選手の動きをひとつのベクトルに束ねられるリーダーが欲しい。
やっぱ、そのへんは長谷部?
いや、シンガポール戦では彼と前線の間にはかなり距離があった。
だからせめてあともう一人、前線の方にIQ高い参謀がどうしても欲しいんだよ。
2015/6/18(木)13:23

☆関西人
シンガポール戦A
試合後、ハリルは
「長いサッカー人生の中で、このような試合を見たのは初めて」
と発言していた。
いやいや、我々日本人はこういうの結構見てますけど(笑)。
このぐらいで衝撃受けてたら、この先日本代表監督なんてやってられんぞ。

↓で私は「原口の入った位置が正確に分からなかった」と書いたが、今日の新聞を見てると「ボランチ起用」としてる記事が多いようだ。
さすがに「ボランチ」は大袈裟な表現としても、機能はセントラルMFみたいなイメージだったんだろう。
だけど、原口にその適性はあったのか?
…正直、なかったと思う。
仮に前線より少し後方に起点を作りたかったというのなら、そのまま柴崎に任せてた方がまだ良かっただろう。
あるいは、その位置にもう少しドリブルが欲しかったのだとしても、そういうタスクなら原口よりは香川の方にまだ適性があったはず。
ところが、ハリルは柴崎も香川も下げてしまった。
そこがおかしいんだって。
やはりこれは、明確に采配ミスだと思う。
MF登録の2人を下げ、代わりにFW登録の2人を入れた。
この時点で、チームには中盤がなくなってしまった。

一応、これもひとつのやり方ではあるんだけどね。
敵の硬い盾に対して、こっちは槍の数を増やして対応。
様々な角度から繰り返し盾を突き、盾自体を破壊しようって考え方だ。
軍師としては、かなりシンプルな思考回路である。
でも、諸葛孔明ぐらいの軍師なら別の策をとるだろう。
私が思うに、ポイントはその盾の向きと配置だったんじゃないかな。
シンガポールの盾は自陣ゴールを背にして、びっしり隙間なく並列していた。

‐‐‐‐GK
‐▼‐▼‐▼‐▼
▼‐▼‐▼‐▼‐▼

大体、こんなイメージだったと思う。
完璧な鋼鉄の要塞。
それに対し、ウチはセンターFW2枚+左右サイドFW+左右SB+セントラルMFという槍の大編隊で全面包囲をした。

‐△‐△‐△‐△
△‐‐‐△‐‐‐△

大体、こんなイメージ?
じゃ、この両軍を重ね合わせるとどうなったのか。

‐‐‐‐GK
‐▼△▼▼▼△▼
△▼△▼△▼△▼△

私の見た感じ、大体こんなイメージになっていた。
組織のメカニズム的に、これは▼が強いのは一目瞭然だろ?
△は、個々が分断されてしまっている。
じゃ、もっと基本に立ち返ろうよ。
その基本は何かって、過去にウチがやってた古臭いやり方だよ。
もともとウチは狭い所を抜けるのに、配置バランスを崩した局所集中の密集戦術を得意にしてきたじゃん?
たとえば、こんな感じ。

‐‐‐‐GK
△▼△▼▼▼△▼
△▼△▼‐▼‐▼
△△

かつて岡田監督はこれを【接近→展開→連続】と称してたし、ザックもまた本田+香川+長友+柿谷を敢えて左サイドに密集させ、敵の盾をヨコ方向に向けさせる戦術をとっていた。
盾というのはゴールに向かってくるタテ方向の攻めには強いんだが、一方でヨコ方向から繋がれると盾自体の角度をゴールの垂直方向に変えざるを得なくなる。
つまり、

‐‐‐‐GK
△◀◀◀
△△◀◀◀ △
△△△◀◀

こんな感じ。
今となっては懐かしい、「左で創って右で仕留める」という例のやつだな。
見ての通りに敵の盾はヨコを向き、タテ目線でいうと隙間ができたワケね。
また、敵のブロックを片方のサイドに寄せたことで、実はゴール前にスペースができている。
もちろん逆サイドFWは中に絞り、DFの死角から飛び込むチャンスを伺っている。
毎度おなじみ、これがウチの得点パターンだったよね?

このやり方、もちろん現代表メンバーが忘れてるワケはない。
ただしハリルの戦術プランにはなかっただろうから、新指揮官に対する忠誠として突如これをやるワケにもいかなかっただろう。
それは分かるにせよ、でも私は思ったんだ。
やはり今回と同じ試練を昔の代表も同様に直面してきた歴史があるワケで、当時の先人たちも色々悩みながら策を練ってきたワケよ。
そういう歴史を、もう一度検証してみるのも悪くないんじゃないかな?
再評価できるモノが、必ず見つかると思うよ。
2015/6/17(水)13:11

☆関西人
シンガポール戦
…最悪のスタートである。

いや、シンガポールを誉めるべきなんだけどね。
特にGKの集中力は素晴らしかったし、またフィールドプレイヤーは皆球際が強かった。
それに、ちゃんと日本を研究してたと思う。
ウチはイラク戦で手の内を晒しすぎたかな?
最優先でトレーニングしてきたタテパスは、ほとんど殺されてしまった…。

でもそんなのは想定の範囲内だったと思うし、タテがダメなら普通にヨコとナナメで勝負すればイイだけのことさ。
そこを、何であんなにも焦ってしまったんだろう?
選手もそうなんだが、何より私がショックだったのがハリルの焦り方。
こんな解りやすい采配ミスはなかなかないよ。
彼の采配、ちょっと振り返ってみよう。

まずは【香川→大迫】で、4231から442にシステム変更をした。

‐‐大迫‐岡崎
宇佐美‐‐‐‐本田
‐長谷部‐‐柴崎
太田‐‐‐‐‐酒井
‐‐槙野‐吉田
‐‐‐‐川島

これの狙いは?
おそらくスペースを潰されたことで、前線に高さを補完したかったんだろう。
ここまでは、私も良しとする。
問題は、その次だ。

【柴崎→原口】
これ、一体何なの?
布陣としては、

‐‐大迫‐‐岡崎
宇佐美‐原口‐本田
太田‐長谷部‐酒井
‐‐槙野‐吉田
‐‐‐‐川島

という感じ?
私は原口がどこに入ったのか、正確にはよく分からない。
仮に彼がトップ下なら、4‐1‐5というシステム?
これが完璧に裏目だった。
だってここから前線中央は渋滞してしまい、個々の選手たちが動けるスペースが狭くなったんだから。
必然として彼らの足は止まり、最後はサイドからのクロスを待つだけのダンゴ状態になってしまったのね。
こうなると、もちろんシンガポールDFとしては包囲をしやすくなる。

じゃ、どうすれば良かったんだ?と言われりゃ、難しいけどね。
とにかく真ん中を固く閉じられてたから、攻めの足掛かりはほとんどサイドからしかなかった。
じゃ、そのサイドを大事にすりゃ良かったんだよ。
ウチはサイドを支配してたものの、意外とサイド奥深くまではエグらなかったでしょ?
センタリングは太田からのアーリークロス系ばかりが多く、長友がいる時にはよく見られるコーナーフラッグ付近でのプレーがほとんど無かった。

実はサッカーもオセロと同じで、サイドの角をとることが大事。
そこをとると、ファーに死角を作れる。
長友がいないと、それができない?
そんなワケないだろ。
せっかく原口や宇佐美(→武藤)らドリブラーがいたんだから、彼らのドリブルでもっとサイドをエグらせれば良かったんだ。
で、そこからマイナスの折り返しとか。
そもそも、今日の試合でマイナスの折り返しなんてほとんど無かった気がする。
そういうのを使わずして、いつも通り「シュートの精度がなかった」とか簡単に話を片付けてたら永遠に点は取れんよ。

あとはサイドだけでなく、センターの「奥行き」を無くしたのも痛恨のミスだった。
奥行き、分かりやすいところではボランチやCBによるオーバーラップ。
守る立場としては、こういう外から急に飛び込んでくる選手の存在がマークで一番困るのよ。
だけどウチは、勝負所になると敢えて後ろの選手を減らしたワケだ。
中盤なんて、実質長谷部一人じゃなかった?
となりゃ、オーバーラップもクソもないわな(笑)。

要するに、今回は自滅だと思う。
選手の自滅、および監督の自滅。
まずは、そこを潔く認めるところから始めよう。
2015/6/17(水)0:54

☆関西人
オプション
報道によると、練習では433のオプションを試したみたいだね。
といっても、4231だろうが433だろうがメンバーは同じ、ということらしい。

【4231】
ーーーーー岡崎
ウサミーー香川ーー本田
ーーハセベーー柴崎
長友ーーーーーーー酒井
ーーー槙野ー吉田

【433】
ウサミーー岡崎ーー本田
ーー香川ーーー柴崎
ーーーーーハセベ
長友ーーーーーーー酒井
ーーー槙野ー吉田

はい、ちょっとズレただけのことです(笑)。
とはいえ、これで433のアギーレ期が単なる「空白」じゃなくなったワケで、何か妙に嬉しいぞ。
選手の配置からして、完璧にアギーレ期の応用になってるし。
ポイントは、香川さ。
アギーレもハリルも、香川をFW(WG)でなくMFとしてインサイドハーフ起用してるのがミソ。
多くの人がテクニカルな才能として香川と宇佐美を同類項に捉えてしまいがちだが、でもアギーレもハリルも解釈は共通して【宇佐美=FW】【香川=MF】だったんだよ。
私は、その解釈が正しいと思う。
その【香川=MF】という機能をより一層明確にするという意味で、433は全然ありだと思うよ。
いまだ多くの人が【香川=FW】と解釈してるもんだから、先日のイラク戦でも彼のプレーを宇佐美や本田と比較してしまい、「香川はダメだね〜」と全く見当違いな評価を下している。
それ、明らかに解釈が違うってば…。

もうひとつ言うなら、433だと柴崎が香川と同列のMFになるというのもキモだね。
彼も、機能としてはこれがベストだろう。
慧眼で知られる中村俊輔が柴崎を評して、「彼はボランチじゃないよね?」と発言したのは有名な話。
実際、彼はボランチとトップ下の中間という曖昧な位置にこそ適性がある選手である。
ある意味、彼こそが正真正銘のインサイドハーフなのかもしれん。

何にせよ、こういうオプションが出てきたのはハリル代表にとって大きな進歩だと思う。
433以外にも、色々引き出しを作ってほしいなぁ。
2TOPとか、あるいは3バックとか。
私がこのチームの戦術的駒として一番期待してるのは、実は永井である。
先日のイラク戦、彼は右FWでジョーカー起用された。
評価としては、可もなく不可もなく、といったところだろう。
ただしあの試合、日本がイラクを押し込んでたもんだから永井はFWとして最初から高い位置取りをしてて、いざ彼が持ち味のスピードを発揮しようにも走れる距離があまりにも短かったという印象。
いくら何でもあの距離じゃ、加速のしようがない。

で、思ったんだ。
彼の脚力をもっと生かすには、WGより一列下げた方がイイんじゃないか、と。
実際彼はグランパスでも、西野監督に列を下げられてウィングバック起用される機会がたまにあるじゃない?
あれ、アイデアは悪くないと思うんだわ。
たとえばの話、

ーーーーー岡崎
ウサミーー香川ーー本田
ーーハセベーー柴崎
長友ーーーーーーー酒井
ーーー槙野ー吉田

から【宇佐美→森重】【酒井→永井】という采配で(特に宇佐美はスタミナ切れから交代は必須だろうし…)

ーーーーー岡崎
ーー香川ーー本田
長友ーーーーーー永井
ーーハセベーー柴崎
槙野ー吉田ー森重

にしちゃうのさ。
この形にすりゃ、永井の眼前には絶好の餌食というべき広大なスペースができるワケよ(便宜上右WBにしたが左WBでも構いません)。
そのスペースに柴崎あたりがポ〜ンと球を出しさえすれば、もうそれだけでこっちのもんさ。
あるいは、逆サイドの長友からゴール前へクロス上げるパターン。
そのクロスの標的は岡崎かと思いきや、スッと岡崎を追い抜いて永井が出てくる。
「え〜っ?ウィングバックの永井が何でここに?」と敵が焦ったところで、永井は異常な足の速さゆえ常人なら有り得ないけど普通にゴール前まで到着してるワケよ。
当然、ノーマークだ。
こういう逆サイド死角からゴール前に侵入するのは、ザック代表におけるWG岡崎の十八番だった。
しかし永井の場合は、岡崎よりも足が速いからさらに一列後ろからでもその役割をこなせると思う。
まぁ、残された問題は彼に決定力があるかどうかだけどね…。
2015/6/15(月)21:34

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