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過去ログ472 2015/4/5 19:33

☆関西人
今後のFW
↓に大迫の名前を出したが、私はいまだ大迫に対しての期待を捨ててないんだよね。
彼がケルンでレギュラーを獲れてない厳しい現状も理解してるが、何なら宇佐美のように日本へ帰ってきて仕切り直してもイイさ。
彼ほどの恵まれた素材、このまま朽ちていかせるにはあまりにも惜しい。

思えば、彼は早熟の才能だった。
鹿島ではデビュー年から早くも得点してたし、高校サッカーでは大会10得点という驚異的な記録を作り、それはいまだ破られてない。
野球でいえば、松井秀喜ぐらいの才能スケールだろう。
彼の才能を表す「大迫ハンパないって!」というフレーズはあまりにも有名だし。
確か、このフレーズはTシャツにもなってたよね?
その有名なTシャツを見ると、なぜかプリントは大迫自身の顔じゃなくて、「ハンパないって!」と叫びながら泣いてる滝川二高の主将の顔写真だったが…(笑)。

で、この「ハンパないって!」には続きがある。
この滝川二高の主将のコメントは、正確にいうと↓の通り。

「大迫、ハンパないって!あいつハンパないって!
後ろ向きのボールめっちゃトラップするもん。
そんなんできひんやん、普通」

…名言である。
岡崎を生んだ名門滝川二高にここまで言わせるんだから、いかに大迫が超高校級の素材だったかがよく分かる。
特に着目したいのが、この「後ろ向きのボールめっちゃトラップ」である。
何を言わんとしてるかよく分からんが、おそらくは体の向きをゴールに向けた状態で背後から来た球をうまく足下に収めるトラップのことだろう。
うん、確かにこれは普通のトラップより難しい。
それを「めっちゃトラップ」するのは、よほどの技術力がなきゃ無理。
そういや、天才・柿谷もまたこの技術で一躍ブレイクしたよね。

私は、このトラップ技術が今後のカギだと思うんだ。
岡崎が代表1TOPで機能してるのを見ると、彼の持ち味である運動量や裏狙いの動きなどダイナミックなところにばかり目がいきがちだが、意外にも彼はクサビをうまいことトラップして、球を足下に収めるテクニカルなシーンが非常に多い。
今後速いタテパスが増えるなら、その処理には今まで以上にトラップ技術が必要。
ワンタッチで捌いたり、あるいは反転したり。
ボランチは今後青山が軸として定着する可能性が濃厚だから、あの一発フィードをダイレクトにシュートへ繋げるイメージも欲しいよね。

そのイメージに岡崎はかなり近いところにいるが、唯一私の不満をいうとセンター人材としてサイズとパワーの問題、あくまで彼はステアリング優先の小型車であること。
確かに小型車は狭い道にスイスイ入るし、リッター20km走る低燃費も魅力。
ただし、そのエンジン排気量は馬力勝負で負ける。
ブンデスで体幹を鍛えられてる彼ですら、やはり敵に本気で当たられるとよく倒れる。

それでファウル貰えるから別にイイじゃん、という考え方もあるだろう。
いや、それではあまりにも進歩がない。昔と変わってないじゃん。
私は、もし日本が本気で世界トップ20というステージを目指そうというのなら、ここにはもっとエンジン排気量のある車を入れたいんだ。
多少接触しても大破しない頑丈なボディ、ステアリングと馬力を両立したスポーツタイプが欲しいね。
体躯と技術。
代表の系譜でいうと、かつての高原、西澤、久保、前田といったところで、今でいうなら大迫がやはり一番イメージに近いかと。

ちなみに、期待の改造車・宇佐美は峠を攻めるドリフト勝負で無双の強さを発揮するが、ただしパンクやエンジントラブルは他の車よりまだ多そうな不安もある。
仮に彼が「頭文字D」のように峠の最速だとして、果たしてサーキットではどこまでいけるのか?
あと、ニトロ搭載の永井や鈴木武蔵は直線勝負に十分使えるだろうが、こっちはカーブをうまく曲がれるかがまだ不明だな…(笑)。

でもまぁ、こういう個性ある車は大歓迎だよ。
Jリーグでは、まだまだ小型セダンが多い。
確かに、日本の信号の多い公道ではこれが一番走りやすいんだが…。
ああ、そういえば川又も個性ある車だね。
なんつーか、彼もまた走り屋の匂いがするし、イメージは武骨にシャコタンのハコスカGTーR。
豊田は、しいていうならパジェロかな?
2015/4/5(日)19:33

☆関西人
ポゼッションA
思うに、やはりA代表というのはその国のサッカー文化に対してひとつのガイドラインにもなりうる重要な指針じゃないかと。
少なくとも、日本ではね。
事実、A代表が3バックの時はJリーグでも3バックが興隆し、逆にA代表が4バックになるとリーグは4バックが持ち直した過去の実績がある。
やはり、それなりに影響力あるんだよ。

で、今回ハリル代表がスタートして、これが今後Jリーグにどういう影響を及ぼしていくか興味深いところ。
特に、ポゼッションに対する各チームの考え方はどうなるのか。
じゃ、ここでひとつデータを示しておきたい。
Jリーグ各チーム平均支配率のランキングである。
また、それに対するリーグ最終成績を附記してみます。

【2014年支配率ランキング】
@浦和57.9%→成績2位
A川崎55.3%→成績6位
B横浜54.7%→成績7位
C広島54%→成績8位
(中略)
N仙台46.7%→成績14位
OF東45.3%→成績9位
P甲府43.9%→成績13位
Q徳島42.7%→成績最下位

※リーグ優勝ガンバの支配率は52.9%でランキング6位

【2013年支配率ランキング】
@浦和56.7%→成績6位
A横浜54.9%→成績2位
B広島53.5%→成績優勝
B名古屋53.5%→成績11位
(中略)
N清水46.3%→成績9位
O甲府46.2%→成績15位
P湘南45.5%→成績16位
Q大分43.7%→成績最下位

【2012年支配率ランキング】
@清水54.9%→成績9位
AF東54.2%→成績10位
Bガンバ53.6%→成績17位
C浦和53.4%→成績3位
(中略)
N神戸46.9%→成績16位
O新潟43.9%→成績15位
P鳥栖43.7%→成績5位
Q札幌42.5%→成績最下位

※リーグ優勝広島の支配率は53%でランキング5位

こうして見ると、最近のJリーグは浦和が安定してポゼッション王者なんだね?
今季も60%以上の支配率を記録してるとやら。
で、今のところリーグ順位でも首位を走っている。
ただし、↑のを見てもらえばお分かりのように、いつもいつも途中までイイところまで行きつつ、優勝はできていない。
最後の最後、大事な局面の競り合いでは勝負弱いということだろう。
なんか、日本代表っぽい…。

一方、ポゼッション下位のチームにも着目してくれ。
毎回、ポゼッション最下位のチームがリーグ順位も最下位になって降格している。
別に何も不思議はない現象だけど。
常に力の無さから支配される側に回り、相手に主導権を渡したまま終わったということだ。
その一方、2012年の鳥栖みたいな特異な例もある。
支配率ランキングではブービーなのに、なぜかリーグ順位では上位。
確かに、鳥栖は去年もそうなんだよな。
支配率は48%で依然リーグ下位なのに、なぜかリーグ順位では上位に食い込んでいる。
多分この安定したポゼッションの低さは、相手に主導権を渡した結果ではないんだろう。
むしろ、主導権をもって相手にポゼッションを与えているのかと。

要は、大事なのって試合の主導権を握るか否かというポイントじゃないかな?
↑のポゼッション上位チームでも、実は主導権を握らず「球を持たされている」チームは含まれてる気がする。
だから、こんなウワベの数値なんかでサッカーの真理を測ることなんてできない。

ひとつは浦和。
ひとつは鳥栖。
今のJリーグには両極がある。
面白いことに、ハリルは今回の召集で浦和から興梠(残念ながら彼は故障離脱になったが)、鳥栖から豊田(残念ながら彼はバックアップメンバーだったが)、両チームから1TOP用FWをともにリストアップした。
果たしてどっちがハリル代表にフィットするか、これは試してないからまだよく分からない。
普通に「ハリルになって支配率落ちたから豊田優位じゃないか?」と考えることもできるが、でも先日の2試合を見てると、思ったよりロングボールの放り込みは少なかった。
確実にパスレンジは以前より長くなってるものの、基本はグラウンダーの速いパスによる構成。
FWは、今まで以上に速くなったパスを足下で収めるトラップのスキルが必要だな、と感じた。

でもその一方、ハリルは大迫を1TOPに起用せず、川又の方を優先したのも気になる。
ガツガツ系がイイのかな?
まだ、このへんがよく分からない。
とりあえず、しばらく試合はないけど今後合宿召集は夏まで二回ほどあるそうだ。
召集メンバーは欧州組除外で、Jリーグ組だけになるという。
これ、国内組のチャンスですよ。
だって、戦術理解において欧州組をリードできるってことじゃん。
「ハリルチルドレン」は、まず最初にJリーグから生まれるんじゃないの?
2015/4/5(日)12:58

☆関西人
ポゼッション
↓のポゼッションの話の補足だが、今回はアーセナルの興味深い話をひとつ紹介しておきたい。

攻撃的サッカーを標榜し、ポゼッションに強いコダワリがあるかに見えるアーセナル。
これは少し前に何かの記事で読んだんだが、そのアーセナルが過去10年間でポゼッション45%を下回る珍しい試合展開が8回だけあったという。
要は、「らしくない」例外があったということね。
それはそれで別にイイとして、問題はその8試合の戦績だよ。
私は、ちょっと驚いた。
なんと、7勝1分けの無敗だという。
おいおい、って感じだよね(笑)。

ちなみに、ここ10年間でワーストのポゼッションは今年1月に行われたプレミアリーグ第22節だったらしいんだが、その時の支配率は驚異の35%だったという。
よりによって、その試合は強豪マンチェスターシティ相手のアウェーゲームだよ?
だけど結果は、35%という支配率に全く似つかわしくないけど、2ー0でアーセナルの完勝だったワケで…。

こういう話を聞くと、ポゼッションって一体何やねん?と思う。
我々にとってアーセナルは昔からひとつの理想であり、特にベンゲルはいまだ日本代表監督に待望論が出るほどカリスマ中のカリスマ。
基本ポゼッションの人なんだが、でもこうして信念を崩した時にこそ結果を出してるのを見ると、ちょっと我々のベンゲル信奉も揺らいでくるわ。

ぶっちゃけ、どうなんだろうね。
我々は【ポゼッション=善の指標】という意識をいまだに持っている。
たとえば、日本代表がブラジルやドイツあたりの強豪相手に支配率55%という数値を叩き出せば、勝敗はともかくとしても「頑張ったよな」というイメージを普通に抱くと思う。
支配率こそが、ひとつの偏差値というべきか。

何も、日本のポゼッション信奉は今に始まった話じゃないよ。
その起源を辿れば、一体いつの頃にこの思想が始まったかは分からないほど。
かつて、トルシエは「日本に守備のメンタリティはない」と語った。
それはそうかもしれん。
サイズと身体能力に欠ける日本人は、やはりガチで守りきることに明確な苦手意識がある。
だからどうしても、「ずっとマイボールにしとけば苦手なガチ守備に奔走しなくてイイじゃん?」という理論に行き着く。
仮にそこがスタートラインだったとして、それがいつの間にか【ポゼッション=善】という文化にまで昇華されてしまった。
特に近年、バルサの黄金期を経てそのポゼッション信奉はますます拍車がかかった。
メッシ・イニエスタ・シャビがこそ世界の至高。
日本もまた、あの領域に到達しなくてはならんという脅迫観念みたいなモノすらつい最近まであったと思う。
ぶっちゃけ、私自身も意識はそうだったし。

そこをガツーン!と殴られたのが、ある意味2014年W杯だったね。
ホントのこと言えば、ザックは日本の過剰なポゼッション信奉に危機感を抱き(そりゃ一応イタリア人だからな…)本大会用に堅守速攻のコンセプトを模索してたという。
それに真っ向から反逆したのが、他でもない遠藤や本田や長谷部だったワケよ。
結果、ザックは選手を尊重して最後の最後は折れてくれたんだけど…。

その後を継いだアギーレには、あまりにも時間がなかった。
序盤の戦術志向を見る限り、彼もまたホントは堅守速攻をやろうとしたんだろう。
でもアジア杯本番に間に合わないと見るや、すぐさま前代表の遺産に頼る方針に切り替えてしまった。
結果、ああなってしまったんだけどね。
↓のデータを検証すると、意外にも2015アジア杯は2014W杯よりもさらに遅攻である(笑)。

それを経て、今回のハリルですよ。
まだ今のところ、私は彼を善だと言い切る自信はない。
なぜって、それを言い切るにはあまりにも長い【ポゼッション=善】の洗脳を日本サッカーは甘受してきたから。
私自身、洗脳されてきた一人。
ハリル、貴方は我々をこの呪縛から解放するような奇跡を起こせるのか?
まだまだ、ナメちゃいかんぞ。
実際、過去の監督は皆それに挫折してきたワケで…。
2015/4/3(金)21:18

☆関西人
ウズベキスタン戦における日本のポゼッション率は、45.1%だったという。
日本にしては珍しい数値である。
ハリルは、この45.1をポジティブに評価したらしい。
無駄なパス回しが減った、という解釈だね。

今日の日刊スポーツは興味深い記事を載せていた。
ウズベキスタン戦における総パスを〈前〉〈右〉〈左〉〈後ろ〉の四つに分類したデータ。
それを今年のアジア杯(アギーレ代表)、あとW杯ブラジル大会(ザック代表)の時のパス分類と比較した記事だったんだ。
詳しくは↓の通り。

【ウズベキスタン戦】
前→42%
右→22%
左→21%
後ろ→13%
(ポゼッション率45.1%)

【2015アジア杯】
前→32%
右→26%
左→28%
後ろ→15%
(ポゼッション率60.6%)

【2014W杯】
前→34%
右→26%
左→26%
後ろ→13%
(ポゼッション率55.9%)

もう一目瞭然。
ハリル代表のタテパス比率は突出している。
そして過去との比較をすれば、特にヨコパスが減っている。
そのヨコパスの減少分が、まんまタテパスに転じた感じかな。

あと、記事ではウズベキスタン戦の5ゴールを分析し、奪ってからゴールに至るまでの平均所要時間は9秒だった、と。
ちなみに2015アジア杯での所要時間がどうだったかというと、なんと18秒。
つまり、アギーレの時と比較すると約半分に短縮されたワケだ。
凄いなぁ。
何となく感じる印象として速くなったのは確かだが、こうして具体的なデータとして見せられるとやはり変貌はマジだったんだな、と。

と言いつつ、ウズベキスタン戦はアギーレ代表の時とカブってるメンバーも多かった。
岡崎・本田・香川・乾・森重・内田・川島。
大きく変わったのは、ボランチのキャラぐらい。
それでもこれほどパスワークが変貌したのは、ハリルの指導力もさることながら、あとは遠藤離脱の影響が素直に出てるんだろうよ。

思えば、あのザックだって最後の方は遠藤&長谷部の黄金コンビを解体する試みをしてたよな?
その流れで、山口と青山を本大会に連れていったんだし。
あとアギーレだって、最初のうちは遠藤を呼んでなかったし、長谷部もレギュラーじゃなかった。
それがいつの間にか、結局は元のコンビに回帰してきたんだ。
きっとハリルだって、これから先に困ることは必ずあるだろう。
その際、どうするかが見物だね。
↑のデータを見る限り、もう今さら回帰はないような気もするけど…。

あと、ボランチでひとつ足りない駒と思われるのが、ウズベキスタン戦における水本の役割。
あの時の水本が良いか悪いかは別にして、この位置に高さのあるオプションをハリルが欲しがってるのは確かだろう。
今後青山や山口は主力として確実に定着するだろうが、ただし彼らも高さだけはちょっと足りない。
…誰か、良い人おらんか?
2015/4/2(木)23:06

☆関西人
ウズベキスタン戦A
正直、後半に水本をボランチ投入したことはワケ分からなかった。
彼は優れたCBだが、でもあのポジションに適性ある人材とは思えないからね。
思えばアギーレもあの位置に森重入れてたし、外国人監督の目から見ると日本の中盤にはフォアリベロ的オプションが必要に感じるのかな?
そのへんがあまり理解できなかったんだが、ただ試合後にハリルが会見で語った内容を聞いて、私はようやく少し納得がいった。

ハリルいわく、水本の投入は「タクティクス」だ、と。
彼の発言で初めて知ったことだが、後半の日本代表は意図した戦術としてブロックを下げたんだという。
プレスは高い位置から仕掛け、その一方でブロックは少し下げる。
つまり、プレスを仕掛けるライン(攻撃陣)とブロックを形成するライン(守備陣)との間に意図したスペースを作ったんだ、と。
それが一種の「撒き餌」であり、ウズベキスタンをそのスペースに誘い込んだのだという。

ほ〜、それは全然気づかなかった。
確かに後半の中盤は間延びしてたように見えたが、それは単に疲労でコンパクトな陣形を保てなくなったんだな、と皆さんも思ってたでしょ?
あれ、そうじゃなかったのか…。
そういえばテレビの実況解説も言ってたが、水本は危機管理からその間延びしたスペースを埋める為にポジションを上げようとすると、ハリルは「上がるな、CBの前に陣取ってろ」と押し止めてたんだよね?
つまり、敢えてブロックを後ろ気味に固定したワケだ。

こういう戦術、私も含めて皆さんも違和感あると思う。
なんせ、我々は「最終ラインをできるだけ高く保つ」「最前列から最後尾まで30〜40m以内」みたいなタテにコンパクトな陣形こそがベスト、と教わってきたから。
そうじゃない陣形は「間延び」として、ずっとダメの典型と信じてきた。
でもハリルからすると、これも「タクティクス」なんだ、と。

もちろん、かつての日本代表でも意図してブロックを下げたことはある。
ただその場合は、攻撃陣も守備陣に合わせてやや定位置を下げ、選手間の前後距離を詰めるコンパクトなブロックだった。
必然として、球を奪っても敵陣に枚数が足りないから、まずはキープして敵陣への上がりを待つのがお決まりのパターン。つまり、遅攻である。
しかし今回のハリルは、それと真逆のコンセプト。
狙いとして後ろの「ブロック組」が球を奪ったら、ブロックに関与してない前の「プレス組」にタテパスを入れる。
もちろん敵選手のうち何人は「ブロック組」が自陣に引き付けてるから、「プレス組」はそれを置き去りにして空いたスペースへのカウンター攻撃をすぐさま発動できる。
肉を切らせて骨を断つ、考えようによっては大きなリスクチャレンジだけどね。
…いや、だからこそ安全保障としての水本投入なんだろう。
ボランチというよりは、センターラインのCBを3枚にするという考え方に近い。

実はこれ、日本の対アジア戦術としてはかなり有効かもしれん。
だってさ、アジア予選だと敵はウチのポゼッションに対応し、いつも引いてスペースを消してくるでしょ?
たとえ地力はこっちが上でも、そういう相手をこじ開けるのはいつも難しい。
だけど↑のハリル戦術だと、逆にこっちがお株を奪うカウンターを仕掛けられるのかもしれんぞ?
…甘いかな(笑)。

あと、ハリルが会見で語った「タクティクス」はもうひとつ、後半は左から攻めることだったという。
なぜ左だったのかは語ってなかったが、おそらく彼の目には敵の右サイドが弱いと見えたんだろう。
で、左に宇佐美投入。
右は本田を下げ(!)、大迫に替えた。
「左から攻める」という戦術で、なぜか右に投入された大迫が不憫でならん(笑)。
普通に考えりゃ、大迫は真ん中だろ。
でも、案外これも「タクティクス」かな。
仮に左を起点にするなら、そこからラストパス(クロス)が出る場合は飛び込みの強い岡崎がニア、ターゲットになる大迫がファーという狙いは理論上正しい。
あとトップ下についても、後ろの「ブロック組」と前の宇佐美・岡崎・大迫とを繋ぐリンクマンとしてなら、適性は香川よりは半ボランチ・半攻撃的MFの柴崎だろう。

こうして色々考えていくと、ハリルってかなり頭の良い人に思えてきた。
彼が「タクティクス」を仕掛けた後半、前半とは様変わりしてゴールラッシュになったのはたまたまじゃないよな?
2015/4/1(水)21:48

☆関西人
ウズベキスタン戦
苦手ウズベキスタン相手に5ー1の快勝。
上出来である。

前戦の試合後、ハリルは
「ウチは、かなり速かった。ただ時々速すぎて、パスのコントロールがうまくいかない部分があった」
みたいなコメントしてたよね。
で、今回は少し趣向を変えてきた。
身体能力としての速さなら、前戦の永井&武藤の両翼システムがMAXだろう。
でも今回の攻撃陣は彼らでなく既存主力だったワケで、さすがに組み立ては「急」だけでなく「緩」の要素も出てきたね。タテ一辺倒でなく、ヨコとかナナメとか。
と言いつつ、パススピードは昔に比べると格段に速くなってる。
練習段階から繋ぎにタッチ数制限をしてたと聞いてたが、確かに球は1タッチ2タッチでどんどんゴールに向かっていく感じ。
見てて本田あたり、かなり無理してるな〜と感じたけど(笑)。

正直言って、序列はもう分からなくなってきた。
このやり方だと、MFがキープ→SBがそれを追い越すオーバーラップみたいな形が明らかに減ってきてるし、今日の右サイドは本田&内田というストロングラインだったのに意外とおとなしかったじゃん。
これ、長友が帰ってきても正直どうなるか分からんぞ。
あとトップ下も香川は良かったが、後から出てきた柴崎もなかなか良かったし。
左サイドFWの乾もまた良かったが、後から出てきた宇佐美もなかなか良かったし。
既存主力メンバー、マジでうかうかしてられなくなったぞ。

じゃ、すごくチーム内はピリピリしてるのかというと、意外とそういう印象は受けない。
むしろ逆に、選手たちはとても楽しそうにプレーしてる印象すらあった。
試合後ハリルを真ん中にした円陣を組んで盛り上がってたが、この一体感、充実した選手たちの表情、とても発足してまだ2試合目という雰囲気じゃないよな。
思うに、ハリルって凄いモチベーターだよ。
聞けば、宿舎でも連日選手たちと対話してたという。
顔は恐いし、実際かなり厳格な人だと聞いてるけど、その一方で人心掌握には優れた人かもしれん。
これ、大事なポイントだよね。
机上の戦術論がどれだけ優れていようが、対話能力・コミュニケーション能力がなければそれをチームに植え付けることは不可能。
ハリルって、そのへん長けてる人かも。
思えば最初の召集メンバー発表会見でも、わざわざ4231フォーメーション図に選手名を載せて超分かりやすいプレゼン形式だったじゃん?
この人、いかにすれば分かりやすいか、伝わりやすいかを常に考えてるタイプなんだろう。
だから、途中投入の選手が試合に入った途端にビックリするような活躍をできたりする。
あれも、動き方のポイントを分かりやすく的確にレクチャーして送り込んだと思うんだ。
一方で水本を中盤に入れたり大迫をサイドに入れたり、正直「あれ?」という部分はあったけどね(笑)。

でも今日、私は確信したよ。
ハリルって、予想以上の「当たり」だわ。
光明が見えなかった世代交代、この人なら進められるかも。
2015/4/1(水)0:27

☆WIN5プロ
ハリルJAPAN。俺も好感が持てたな。
積極的なチェイシングから、縦に速く攻める意図が素人の俺にもすぐさま理解できた。
非常にリアリティーのあるサッカーと感じたな。
シンプルにゴールを目指すという、ある意味で原点回帰。

日本人選手を性悪説ならぬ性下手説で見る監督かもしれない。
だとしたらハリルホジッチはトルシエ以来の教官タイプか。

どちらかと言えば性善説寄りか、日本人の能力を信頼する監督が続いてきたと思うが、その結果がどっち付かずの中途半端なサッカーだったように思う。

日本らしいサッカー。サッカーの日本化。もう10年以上前から言ってるわりに抽象的過ぎる。
というか、結果が出ないから確信を持って「日本のサッカー」と胸を張るものが無いわな。

サッカーの日本化ってのが、俺には「将来は声優志望」の若い子に通じるんだよな。
声優は立派な職業だが、要するに見通しが甘い。
「好きだから」「なんか面白そう」で簡単になれるわけじゃない。
プロの声優になれる人間なんてごく僅かなんだ。その中で声優だけで食べていける者はより少ない。
日本には約3000人のプロ声優がいると言われているが、冷静に考えてみろ。たった3000人だぞw
弁護士で3万人。一級建築士で30万人。
リアリティーを求めるなら後者を目指した方が、可能性も高いし、食べていける。

この10年は、なれるかどうかもわからない。例えなれても食っていけるかどうかわからないサッカーを目指していたように思う。

ここらで方向転換大いに結構。
いや、むしろ必然かもしれん。一級建築士のトップを目指すのも立派な道だよ。

日本で8人しかいないWIN5とtotoのプロ予想↓

中京11スプリンターズS
◎9レッドオーヴァル


ギフト
2015/3/29(日)8:19

☆関西人
チュニジア戦A
正直、岡崎・本田・香川が先発を外れたのは驚いた。
でもこれは、ハリルいわく「彼らの力は解ってるから」という単純な理由。
で、川又+武藤+永井+清武という前線構成になったワケね。
だけどこれも、彼らがハリルに気に入られたからチョイスされたというよりは、単に消去法じゃない?
だって今回は興梠・小林が故障で離脱したし、あと大迫と乾も体調不良だったと聞く。
これで既存主力を先発させないとなると、攻撃陣で残ったのは川又・武藤・永井・清武・宇佐美の五名だけじゃん。
結局、この五名は全員使わざるを得なかった、と。

一応宇佐美を控えにして武藤を先発にしたのは、堅守速攻のコンセプトだと武藤の方が合致するということだろう。
実際、武藤&永井の両翼は卓越したスピードおよびスタミナという点で持ち味が共通しており、左右対称のバランスがあった。
この二人ならプレス要員としても計算できる。
俊足は攻撃のみならず、守備にもかなり有効。

あと川又についてだが、意外に悪くなかったと思う。
彼の何が良いって、顔が良い。
本田に匹敵する目ヂカラがあり、迫力がある。
もし監督がトルシエだったら、「ライオンの眼をしている」という理由でやはり先発にチョイスしてた気がする。
岡崎は確かに優れたFWなんだが、顔に迫力がない。
それは大迫も同じくで、やや草食動物顔なんだよな?
その点、川又は肉食獣顔だ。
もちろんサッカーは顔でやるもんじゃないことぐらい解ってるが、でも私はコンタクトの激しいゴール前ポジション(FWとCBとGK)は威圧感が大事だと思うよ。

あと、清武について。
彼は遠藤がいない今、右足キッカー要員の筆頭格だね。
間違いなく必要な人材なんだが、でもトップ下としては昨日終盤に出た香川の方が存在感あったからなぁ…。
レギュラーの座、相変わらずヤバいかも。
じゃ、仮に彼が出ないなら誰が右足キッカーやるの?
どうやら柴崎もレギュラーの座ヤバそうだし、いきなりキッカー層が薄くなってきたね。
当分、本田の天下かも…?

あと、宇佐美の途中出場について。
守備センスのない彼は絶対チーム構想外になるだろうと思ってたが、ハリルは意外にも出場チャンスを与えてくれた。
と言ってもチュニジアの運動量が落ちた時間帯だったから、ある程度は差し引いて見なくちゃならんだろう。
それでも、攻撃のセンスは随所に光った。
あのオシャレな球捌き、人により評価が分かれるところだろうが、果たしてハリルはどう見たかな?
私は、ありだと思ったけど。
しばらくはジョーカー枠になるだろうが、うまくハマれば代表における「仕上げのリンス」になりそうだね。
一度、トップ下起用も見てみたい。
彼、ワンタッチで急所を突く技術ならチーム随一だと思うし。

あと、出場機会のなかった柴崎のことも触れておきたい。
一応ボランチ枠の彼だが、その位置で昨日の先発が長谷部&山口だったのは彼にとって逆風。
今野や青山と比較しても彼は守備力で劣るワケだし、ならば今後は攻撃的MF枠に名乗りを上げた方がまだマシなんじゃないかと。
急所を突くタテパス、彼も得意でしょ?

【パサー枠】
清武vs柴崎
【スプリンター枠】
永井vs武藤
【テクニカル枠】
宇佐美vs乾

これらに既存エースの本田・香川も含めて、一度2列目の序列をキチンと整理した方がイイさ。
不思議と、各々に【ブサイクvsイケメン】の構図になってる?
いやいや、サッカーは顔でやるもんじゃない。
2015/3/28(土)22:35

☆関西人
チュニジア戦
まずは初勝利、おめでとうございます。

フォーメーションは、オーソドックスな4231だった。
ボランチは危機管理を優先し、長谷部&山口という堅い組み合わせ。
終盤山口と交替したのは今野だったという徹底ぶりから見て、ひょっとすると「遠藤の後継者」はここに置かないのかも。
アンカーを置かない代わり、ボランチは二枚とも堅さを優先する。

あと今までの代表との相違点として、攻撃ではワンタッチのタテパスが増えた。
そして、全般的にパスレンジが長くなった。
そういや、解説の金田さんが「サイドチェンジしようとすると監督が怒るんで、選手たちはサイドを変えられない。そのせいで左の武藤が孤立してる」と言ってたね。
ほ〜、サイドチェンジはダメなんだ?
ハリルからすると、タテに攻めずサイドを変えること(ヨコに振ること)は回り道の遅攻?
包囲するポゼッションでなく、スピーディにゴールに向かうことを何よりも優先したいんだろう。

だけどさ、当然だけどそういうやり方はずっと90分間続けられないワケよ。
「緩急」の「急」だけでサッカーは絶対に成立しないし、そもそも「緩」を交えなきゃ「急」が生きることもないし。
事実今回の試合でも、意外と「緩」の時間帯は多かった。
ただし、それを許容できるのはミドルサードまで。
アタッキングサードでは、必ず「急」を徹底するのがハリル流だったと思う。
思えば今までの日本のお家芸、「敵陣深くで球を持ったら、まずキープして後方からの上がりを待つ」パターンは今回ほぼ無かったよね?

でもまぁ、私はちょっと安心した。
メディアが【ハリル=カウンター】と妙に煽るもんだから、もっとゴリゴリの筋肉サッカーみたいなのを想像してたのよ。
ところが実際見てみると、意外にそうでもない。
特に敵陣でのワンタッチ連発なんてかなりテクニカルだし、なかなか色気あるサッカーじゃん。
あと、意外と若手が持ち味出せてたのも嬉しい誤算。
だってさ、今まではレギュラー以外の選手が入ると普通に連携グダグダになってたじゃん?
その点、今回はそうでもなかった。
あれだけ新メンバー入れたのに。
思うに、このチームは今までの代表のように「特殊な戦術理解」をさほど必要としない、ってことなんじゃないか?
そうでないなら、よっぽどハリルの指導が解りやすい、ハリルは優秀だ、ということになるんだけど…。

おそらく、彼のサッカーはシンプルなんだよ。
そういや、以前に中田英がこういうことを言っていた。

「今の日本は100点の戦術を80%の理解でやるより、90点の戦術を100%の理解でやった方が効果的な気がする」

なんか、言わんとすることは分かる気がする。
基本的に日本人は学究肌だから、ついつい戦術は高度であればあるほど良いと考えてしまう。
一種のテクノロジー信奉だよな。
だけど、たまにいるじゃん。
ロクに使いこなせもしないクセに、やたら多機能の最新型スマホを持ってるオバサンとか(笑)。
使う機能はせいぜい電話とメールぐらいなのに、それだったらガラケーの方がむしろ使いやすくて合理的じゃん?
と、中田は言いたいんだと思う。
結局、テクノロジーだろうが戦術だろうがそれを扱うのは人間である以上、その人間のキャパを超越することはまずない、と考えるべき。
2015/3/28(土)9:36

☆関西人
ハリルのベクトル
代表合宿ではカウンター攻撃の練習をしてる様子。
確かに、今の日本には速攻が必要だろう。
ただ、ここにきて「速攻が必要」だなんて今さらの話でもある。
だってさ、今から10年以上も昔の時点で技術委員会は「球を奪ってから15秒以内でシュート」とか理念を語ってたじゃん?
みんな、言われるまでもなく速攻の有効性ぐらい解ってたんだよ。
なのに、なぜか速攻文化は日本に根付かなかったのは事実なんだけど…。

ひとつは、2004年が大きなターニングポイントだったかな?
2004年、アテネ五輪開催。
そこで「奪って15秒以内」をスローガンにした山本ジャパンは、グループ予選で脆くも惨敗した。
そして皮肉なことにその直後、「奪って15秒以内」とは対照的な戦術をとったA代表(ジーコジャパン)はアジア杯で劇的な優勝を遂げたんだよね。
日本が誇る遅攻の天才・中村俊輔は見事に大会MVPに輝く。
ある意味、この時点で「勝負あり」だったのかもしれん。
その後は当然のようにしてアテネ組は冷遇され(アテネ経由ドイツ行きは皆無に等しかった)、やがて技術委員会が唱えた「奪って15秒以内」は死語になっていったよ。
この「谷間の世代(大久保や松井ら)」が脚光を浴びるのは、彼らがアラサーになる2010年南アフリカ大会まで待たなくてはならなかった。
ホント、長かったね〜。

じゃ、その2010年以降は岡田さん流の速攻文化が根付いたのかといえば、そう話は甘くもない。
ここでもまた、2004年と同様に【遅攻のA代表】【速攻の五輪代表】という文化の断絶が生じたんだ。
普通、ロンドン五輪でベスト4という快挙があったなら当然のこととしてロンドン組かA代表に大量昇格するだろうに、そこをザックがブロックしてしまったのね。
だってチームの中軸は俊輔と並ぶ遅攻の天才・遠藤だったワケだし…。

でもさ、ちょっとは前向きに考えてよ。
ここにきて、ようやくA代表と五輪代表の融和が有り得る流れなんじゃない?
両代表をトルシエが兼務した時代以来の奇跡というか、ハリルと手倉森さんってたまたまの幸運にせよ、タイプが合致してる。
ようやく、きたんじゃないかな。
ハリルが遠藤を切ったことは、ひとつのターニングポイント。多分、今後日本代表は変わっていく。
当然、肉体派の宝庫・手倉森ジャパンからの昇格組も今後増えると思うぞ?
基本、A代表と五輪代表は断絶がない方がイイのさ。
なぜって、それは協会が招聘した監督と技術委員会の考え方がキチンと合致してるってことなんだから。
それこそ、挙国一致内閣ってことなんだし。

前述のジーコやザックは、おそらく日本人選手を過大評価してくれた監督だったと思う。
逆に日本人なら、あそこまで日本代表のポゼッションを信用しないよね。基本、自虐だし。
だけど今から思えば、トルシエあたりは日本人を軽く見下してたんじゃないかな?
そういや、「黄色い蟻」みたいな侮蔑発言もあったよ(笑)。
で、ハリルはどっちのタイプなんだろう。
私は、この際だし見下されるのもありなんじゃないか、と思ってね。
だって代表のみならずACLでもダメな現状、まずはダメ出しから入られて当然だと思うんだ。
2015/3/26(木)21:50

☆若葉4号
昨年度 J1 ヘッド得点ランク
2014 J1
6得点 永井
5得点 豊田
4得点 パトリック
2015/3/26(木)0:18

☆関西人
韋駄天
今回召集されたFWの中で、個人的に期待したいのは永井である。
彼はハリルの会見でも名指しで期待されてたし、あの異常な足の速さには誰だって期待を寄せると思う。

ただ、こういう俊足タイプの一点豪華主義ってなかなか代表に定着しないんだよなぁ…。
古くは野人岡野が有名だが、彼は最初から最後までジョーカーの域を出なかった。
彼以降では苔口卓也、松橋章太、杉本恵太あたりが注目を集めたこともある。
でも、代表定着はしなかったね。
やはり最終的には、身体能力だけじゃどうにもならない領域があるんだろう。
Jリーグでも代表でも、最後の最後はスキルに秀でたタイプが生き残るのがいつものパターン。

こういうのは速さだけじゃなく、高さにおいても同じことかと。
古くは船越優蔵、平山相太あたりは190cm超の大型FWとして期待されたんだが、これもなかなか代表に定着せず。
まだ一応ハーフナーや指宿に期待は残ってるが、今後どうだろうね。
やっぱ一点豪華主義じゃ、相変わらず厳しいのかも。

で、永井に話を戻す。
私が彼に可能性を感じるのは、この人って意外と武器がひとつじゃない感じがするのね。
聞けば、永井の垂直飛びの記録は90cm超だという。
これ、地味に凄くない?
つまり、彼は速さだけじゃなくて高さもあるってことじゃん。
あと、地味にスタミナもあるよ。
短距離が強い奴って持久力に欠けるイメージがあるが、永井の場合は最初から最後までダッシュが意外と落ちない。
この持久力は、ラスト10〜15分の切り札で終わらせるにはモッタイナイほどさ。
監督とすりゃ、これほどに魅力的な素材を使わない手はないと思う。
実際、ロンドン五輪で「戦術永井」が見事ハマった実績もあるワケだし。

でも、問題は今後の戦術だよね。
今までのように遅攻遅攻でいくなら、彼の速さは宝の持ち腐れである。
「ジョーカーとして使えばイイじゃん」と言ったところで、今まで終盤にハーフナーを投入したのに、ずっと足下で細かく繋ぎ続けたこともあったよな?
ああいうことやってたら、ジョーカー永井でも生きないことは変わらんよ。

思うに、永井を入れるならシステム自体を変えるべきなんだ。
仮に基本布陣を4231にすると、ゴール前は本田・香川を軸としたポゼッション志向がどうしても支配してしまう。

・・・岡崎
乾・・香川・本田
・青山・長谷部
太田・・・・高徳
・森重・・吉田
・・・川島

この前線の四人はとにかく繋ぐから、敵はそれに適応してラインを下げてスペースを消してしまう。
そうなりゃ、永井が生きる余地はないよね?
だから永井を入れる場合、4231や433でなく442にした方がイイ。

・岡崎・・永井
香川・・・・本田
・青山・長谷部
太田・・・・高徳
・森重・・吉田
・・・川島
(乾out →永井in)

こうやってトップ下を廃した2TOPにすることにより(本田⇔香川を分断)、ポゼッションは緩和される。
つまり前線の四人が連動する攻め方でなく、球の流れはMFが出し手→FWが受け手というシンプルな形に変換されるんだ。
そうなりゃ、永井はシンプルに裏のスペースへ走ることに専念できる。
ちなみに青山は五輪代表の元同僚であり、永井の動き出しに合わせたフィードは可能である。

あと、俊足といえば永井ばかりが注目されがちだけど、実はあともう一人いることを忘れちゃいかん。
それは、SBの藤春。
彼が召集されたのを見て「何でやねん?」と不思議に思った人も多いだろうが、彼の速さは永井と同格と言われている。
50m走記録が永井と同タイムの5秒8(ちなみに公式日本最高記録は朝原宣治の5秒75)。
そして、利き足が稀少な左というのは魅力。
ただしSBとしては守備力が秀でてるワケじゃなく、クロス精度が秀でてるワケでもない。
今はまだ、速さだけが取り柄の一点豪華主義に近い。

でも例えば、

・・・大迫
藤春・・・・永井
・青山・・柴崎
太田・長谷部・高徳
・森重・・吉田
・・・川島

みたいな使い方もできるよな?
右足の永井と左足の藤春、両ウィングがともに5秒8って、これはかなり破壊力ありそう。
このオプション戦術、「5.8秒バズーカ」とでも名付けようか(笑)。

ちなみに、この永井も藤春も大学サッカー出身の選手であり、よく考えたら武藤も含めて大学体育会は肉体派の宝庫なんだよな?
あ、長友もそうか。
今回バックアップメンバーに入ってる谷口や車屋、このへんも大学から出てきた選手だがやはりフィジカルが強そう。
…そのうち、ハリルはJリーグにあき足らず大学サッカーまで視察にいく気がするよ。
2015/3/25(水)19:13

☆関西人
合理的サッカーの限界
日本サッカーの課題は、今も昔も決定力不足である。
いまだ、「歴代で日本最高のFWは?」という質問に対しては「釜本」という答えが出てくるほど。
釜本さんって、半世紀近くも昔のFWだぞ(笑)?
近年日本サッカーは劇的な進歩を遂げたといわれてるのに、FWに関してだけは半世紀ほとんど進歩してないんだろうか…。

釜本さんは、今から考えても偉大なFWである。
メキシコ五輪得点王、国内リーグ通算得点202点、代表通算得点75点。
後にバイエルンミュンヘンからオファーが来たものの、ちょうどタイミング悪く肝炎を患ってしまい、その移籍は惜しくも実現しなかったとやら。
もし実現してりゃ、一体どうなってたかな?
あのキング・ペレは彼を評して
「もし釜本が私より先に生まれていれば、私の栄光はなかったはず」
とまで言ってくれてたらしい。

で、その偉大な釜本さんは、イマドキの日本サッカーに対して苦言を呈することが多い。
そりゃ〜彼の目から見りゃ、誰だって未熟者なんだろうけどさ。
特に彼が強調するのは、ラストパスの問題。
イマドキの日本サッカーだと、ボール保持者はラストパスを出す前にまずゴール前でフリーな選手を探す。
で、そのフリーな選手にシュートを打たせようとする。
…ん?
これの何がおかしい?
いや、別に何もおかしくはないんだけど、釜本さんに言わせれば「そんなサッカーしとるから今の日本はあかんのや!」ということになるらしい。

いきなり、ワケ分からんよね(笑)。
ただ釜本さんからすれば、まず「フリーの選手を探す」時点で不満なんだろう。
なぜなら彼自身、ゴール前で自分がフリーじゃない時でも「俺にパス出せ!」と要求して、それを得点に繋げてきた人だから。
そもそもFWは一番得点しやすい位置にいるんだから、敵からマークされてて当たり前だろ?
なのに「マークされてるからパス出さない」って、そりゃおかしいだろ、と。
一番シュートが上手い俺(FW)にパス出さず、フリーだという理由だけで俺(FW)よりシュート下手な選手にパス出してりゃ決定力が落ちて当たり前だろ、というのが釜本理論。

確かに、FWはイレブンの中で最もシュートに特化したトレーニングを積んでる存在。
だから、本来はFWにシュートさせた方がイイ。
だけどそのFWになかなかパス出ないのは、日本サッカーは賢く合理的思考があるからだろう。
そりゃ間違いなく、敵DFを背負ってる選手よりフリーの選手にシュートを打たせた方が得点の確率は高まる。
だからウチはゴール前でパスを繋ぎ、人為的にフリー選手を作るサッカーを志向してるんだよ。
うん、実に合理的なサッカーだ。

でも私は最近になって、この賢い「合理的サッカー」こそが実は決定力の足枷になってるんじゃないかな、と思うようになってね。
逆に、古き釜本さんの時代の馬鹿っぽい「非合理的サッカー」のタフさが妙に眩しくって。
だってさ、あの時代の日本代表なんて「WGの杉山がセンタリング(ラストパス)」「それをセンターFWの釜本が決める」って戦術バレバレのサッカーをひたすら貫いてたんだよ?
それでもちゃんと得点を量産したのって、やっぱ凄くない?
たとえ2〜3人にマークされてても、愚直に釜本さんへ球を集める。
逆にいえば、そういう非合理的サッカーの中でこそ釜本さんというワールドクラスの才能が磨かれたんじゃないかな?

ある意味、韓国とか中国とか中東とかのアジア勢でもFWだけは日本より明らかに上、と感じること皆さんもあるでしょ?
これも、ああいう国の方が日本より釜本時代の色を残してるってことじゃないかと。
今の日本は「シュート打つのは別にFWじゃなくてもイイ」が常識だが、意外と海外はそうじゃないのかも。

私は早いこと釜本二世が日本に誕生してほしいんだが、それにはまず、ロジックを捨てて馬鹿になることも必要だと思う。
確かにロジックは日本サッカーの財産だが、さすがにFWだけはロジック無視の「オラオラ〜、かかってこんか〜い!」という馬鹿丸出しの精神が必要なんじゃないか?
2015/3/23(月)21:09

☆関西人
ハリル代表メンバー発表A
続きね。

じゃ、今度はハリルが示した序列二位、および序列三位のメンバーでフォーメーションを構成してみよう。

【序列二位】
・・・大迫
武藤・清武・永井
・山口・・柴崎
藤春・・・・酒井
・槙野・・水本
・・・東口

【序列三位】
・・・興梠
・ウサミ・大森・小林
・米本・・谷口
車屋・・・・塩谷
・千葉・・昌子
・・・西川

※長友・内田・今野は序列三位だが、彼らは故障の為四位を繰り上げにしました。

見た感じ、序列二位になるとロンドン五輪世代が中心だな。
序列一位だと北京五輪世代が中心だったけど。
まぁ、今後代表にはふたつの命題があるからね。
ひとつはロシア大会本番、2018年を見据えること。
もうひとつは今夏、3ヶ月後に始まるアジア予選を見据えること。
つまり短期的視野と長期的視野の両方を兼ね備える必要があって、短期的には序列一位を軸にして、長期的には序列二位を軸にするような考え方なんだろう。

あと、私は序列三位のチームもなかなかユニークで面白いと思うんだ。
特に後ろは塩谷と車屋というCBをこなせる人材をサイドに置き、また中盤の底でも谷口というCBをこなせる人材を置いている。
そして、ボール狩りの達人・米本もいる。
守備のポテンシャルは相当高い。
だけど攻撃陣に目を移すと、なるほど、そこには守備がヘタな宇佐美がいる(笑)。
すぐ傍に気心知れた大森が置かれてることも含めて、あるいはこれって宇佐美システムなのかもしれないなぁ。

報道ではバックアップメンバーは合宿に召集されないと聞くが、そんなセコいこと言わず43名全員呼んで、何なら【序列一位】【序列二位】【序列三位】の3チーム総当たりのリーグ戦をやってほしいよ。
意外と、優勝するのは【一位】じゃなかったりしてね。
で、そのリーグ戦の戦績をもって↓の選手序列を変動させていくんだ。

今回、こうやって選手序列を資料として公開したことはかなり画期的だと思うぞ。
一部で批判もあるようだが、でも透明度はあるよ。
もともと、こういうランキングを示すのはスポーツ界に多いこと。
テニスもゴルフもボクシングなどは「世界ランク〇〇位」とか必ずあるし、日本伝統の大相撲だって番付表を作って序列を可視化している。

もちろん、そのての個人競技と違ってサッカーは個人ランキングを作りづらいのはよく分かる。
なんせ各チームにより戦術もフォーメーションもバラバラだし、さらにいうとJリーグと欧州のリーグとではリーグそのものの偏差値が違うんだし、そういう基準がデコボコなところで個人の優劣を測っても精度がある番付を作れるかは甚だ疑問。
でもね、だからこそ各クラブ各リーグから選手を一堂に集めて、一定の環境下で選手を見ることができる代表って、やはり価値があるんだよ。

だからキリンチャレンジ終了後、ハリルには改めて番付発表をしてもらいたいね。
直に選手たちを指導して、果たして番付はどういう変動があるのか。
そこが一番大事。
召集する前の番付なんて、ぶっちゃけそんなのどうでもイイのよ。
↓の番付なんて、どう見ても技術委員会が作った、いかにも官僚っぽい資料だもん。
2015/3/21(土)13:50

☆関西人
ハリル代表メンバー発表
ハリル代表、第一回召集メンバーが発表された。

召集は31名、バックアップメンバーを入れれば総勢43名になるというから通常よりかなり多い。
もちろん、ハリルは就任間もないから彼というより技術委員会主導の召集だと思うが、敢えて絞らなかった感じかな?
通常は委員会が数十名ほどのリストを作成し、監督はそこから23名をセレクトするものだという。
だけど今回発表されたのは総勢43名だから、ヘタすりゃこれは作成リストそのまんまのメンツかもしれないね。

そして今回のは、発表形式がまた独特のスタイル。
ハリルは選抜メンバーを担当ポジションごとに振り分けたフォーメーション図(4231)をスクリーンに映し、その図で各ポジションにおける選手序列まで明示したという。
で、その序列というのは↓の通り。

【GK 】
@川島
A東口
B西川
C権田

【右CB】
@吉田
A水本
B昌子
C鈴木

【左CB】
@森重
A槙野
B千葉

【右SB】
@酒井高
A酒井宏
B内田(故障)
C塩谷

【左SB】
@太田
A藤春
B長友(故障)
C車屋

【右ボランチ】
@長谷部
A柴崎
B今野(故障)
C谷口

【左ボランチ】
@青山
A山口
B米本

【トップ下】
@香川
A清武
B大森
C高萩

【右FW】
@本田
A永井
B小林
C柿谷

【左FW】
@乾
A武藤
B宇佐美

【センターFW】
@岡崎
A大迫
B興梠
C川又
D豊田

なるほど。
仮に↑で序列の最優先@にある選手だけでチームを構成するというなら、それは↓のようなフォーメーションとなるワケね。

・・・岡崎
乾・・香川・本田
・青山・長谷部
太田・・・・高徳
・森重・・吉田
・・・川島

なんか、全く意外性のない無難な布陣。
いかにも技術委員会主導のチームという感じだなぁ。
一応この序列も、今後ハリル主導で変動していくとは思うが…。

ただちょっと意外だったのは、アギーレの時は選考に漏れてた青山がここにきて序列1位の復帰を遂げたこと。
これは実質、青山が遠藤の後継者ってことじゃん?
何となくのイメージだが、彼は遠藤よりもパスレンジが長い気がする。
速攻カウンターの起点となるイメージ。
あと、遠藤よりよく走るイメージ。
やはり、この新チームのキーマンは彼だね。
だって彼以外はほとんど前代表の主力メンバーばかりだし(太田は例外だが、彼は長友が復帰したら序列が落ちるはず)、大きく変わった点は【遠藤out →青山in】以外に何もないんだし。

しかし遠藤は今回年齢でアウトにされたが、一方青山だって今はもう29歳。
ロシア大会を見据えるなら、その頃には32歳だ。
ラストチャンスだね。
確か、年代的には北京五輪組だったはず。
思い出すと北京のアジア予選では主力だった彼が、なぜか本大会のメンバー選考からは漏れてしまったんだ。
そのへんよく覚えてないんだが、怪我でもしてたんだっけ?
正直本大会ではボランチの印象があまりなく、確か細貝・梶山・本田拓の3人取っ替え引っ替えの組み合わせで少し不安定だったかと。
やっぱ中盤の底が安定してないと、攻撃のタレントは本田・香川・豊田・岡崎・長友・内田がいて、守備のタレントにしても森重・水本・吉田・西川がいたというのに、結果は史上最悪の3戦全敗ですよ。
あの大会、もし青山が出てたらどうだったかな…?

まぁ五輪ってのは、あの遠藤ですら本大会のメンバー選考で落とされてるからね。
そういう意味じゃ、青山は偉大な遠藤の系譜にある選手かもしれん。
今後、ちょっと楽しみ。
2015/3/20(金)19:55

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