
世話人
読書
ハン・ガン『すべての、白いものたちの』(河出文庫、2023)を読む。
2024年ノーベル賞。
2ヶ月しか生きなかった姉のことを、妹(作者)が書いた。姉が生きていたら、妹の自分は生まれなかったのではないか。それでも、姉を生かしたい。
原書再刊から「作者の言葉」が、「あとがき」のように付け加えられた。
それで、「叙情の硬質な叙景」の意味がはっきりする。
ソウルとワルシャワ。ノーベル文学賞の選考委員の心をくすぐる。
「白」は韓国では喪服を意味している。死の詩とすぐに察した。「しなないで」と姉に語りつづける母の悲哀もかさねて語られる。秀逸な一編です。