
世話人
読書C
早乙女朋子『バーバーの肖像』(1996年1月初版)
ネタバレと、盛んにいう。ドラマや映画の批評によく出てくる。
便利だから使いますが、ネタバレなどと言わないで、ネタがバレないようにするのがうまい批評だ。
でも、バーバーの肖像ではどうだろう。
隠されたネタに驚きながら読み進める。のに。
バラしてしまえば、かんたんだ。
少女の母は美しい。無邪気で、すこし妖艶だ。
母と姉と少女は日曜日には、鎌倉の老人の借間をたずねる。
英国風ゼントルマンのモダン老人だ。
少女は老人が父のように思える。
父だといいのに。
入れ歯になっていっしょにいたい。
わかりますか、どういう絵解きになるか。
次回、ネタバレ。
これから小説を読む人は警戒してください。