
世話人
たまには読書
ぼうと、半眼の構えで頬杖でいると、
ヘルパーの令嬢は、ふかく同情したのか、
図書館から『すべての、白いものたち』と
山本昌代の『応為坦坦録』を借りてきてくれた。
どちらも河出の本だった。
山本昌代は刊行時、すぐに読んで、これぞ戦後の文学至上主義の小説だと手をあげた。
まだ学生だと言うが、その文体のぎりぎりさ、
弓を発する瞬間の天も裂ける緊張はさすがでした。
いつの間にかイギリスに行ってしまい、作品はなくなります。
もうひとつのハン・ガンの白い言葉とのたわむれも、
とても文学的でした。
いずれも、わたしは好きで、それらの本を刊行した出版社に拍手でした。
過去のあの会社にです。
(ふたつの本の刊行年がおおきく離れているのは承知之助です)