掲示板
過去ログ409
2008/12/31 16:46
▼世話係まだ苦吟しています。
12/31 16:46
▼世話係大晦日樋口一葉が『大つごもり』を書かなかったら、この言葉もすぐには通じなくなっていたかも。「おおみそか」でいいわけで。
12/31 8:18
▼世話係えっもう、大晦日ですか、という感じ。
今日も原稿書きで暮れました。だれが読むのか、出版社は売上高に追われているだけなのに。
12/30 18:21
▼岡坊浮世絵ふっと春画の世界に入り込んでしまいました。リアリズムがありながら、不思議なエロスに満ちた春画が好きで、よく眺めていました。(電車で見ていたら変な目で見られましたが)
カガミモチのような腹部。絵の細部がまた飽きないです。美しい世界を本当にありがとうございます。
うちのおばあさんもよく畑で立って小用すませていましたが、それとはちょっと違うかしら。
『異形にされた人たち』を読んでみます。
12/29 13:24
▼世話係参考までに廊下のすみに立つ若い女が、着物の裾(すそ)を引きあげて腰をうしろにすこしつきだして、足のあいだの桶(おけ)に小用を足していた。
この絵は正月発売の河出文庫『異形にされた人たち』に載せました。
12/29 11:31
▼世話係3]五十七の段 沈黙
ひさしぶりにラッシュの車中にいた。東急池上線の五反田行きで、ここ数年、近辺にマンションがいくつもできて、若いサラリーマンで混みかたがいっそう激しくなった。幸い途中からすわれたが、立錐の余地がないほどの人だ。一車両に二百人ちかくもいるのだろうか。眠気が残っていたので目をつむっていたが、そっと薄目をあけてながめても、黒いズボンに黒いソックス、黒い靴ばかりだ。たまに女性がいても、黒いストッキングに黒い靴。なにもおもしろいことがない。
目をつむっていて気がついたのだが、まわりには寂(せき)として声がない。たまに新聞紙を折りたたむ音がするが、それも、ひとりかふたりで、まわりに遠慮してちいさく折りたたんで読んでいる。ラッシュの車内で連帯めいた感じをもつ人もいるようだが、おたがいを恐れて、ひたすらなにもないことを祈っているようでもある。じっと沈黙している。
むかしはどうだっただろう。すこしまえは、たまに携帯で話す声がして、試験の範囲をたずねたり、家に帰宅時間を報告したり、ときには会社の上司にへつらっている会話もあった。そのまえは、どうだったのだろう。隣りの女の子のイヤホーンからかしゃかしゃと音楽が漏れ聞こえていたのではないか。ずっとまえには、わたしは電車のなかでタバコを吸っていた。さすがにラッシュではできないが、シートにすわるやハイライトとかセブンスターに火をつけた。床にはすいがらが靴で踏みにじられていた。そのずっとまえは、陶磁の白い痰壷が置いてあった。電車のなかも駅のトイレもきたなかった。そして、遠慮のない会話があちこちではずんでいた。
そのようなむかしを想像しようとしたが、具体的なイメージがわいてこない。たぶんわたしは、うとうととしていたのだ。
すいがらも痰壷も夢に現れて、すぐに消えた記憶のようだ。
12/29 11:25