塩見 鮮一郎公式WEB 掲示板

過去ログ1981 2013/2/7 10:31

▼世話係
欄干を持って→欄干をつかんで

と、直したいがそのまま。
ポーでしょう。
『黄色い国』の前作。
2/7 10:31

▼世話係
破局1
第一部


 雲の多い、どんよりと淀んだ空に、夕映えが残っていた。日の当たった家々の壁や庭木は気味が悪いほどに赤く染まっていたが、日陰には暗い、じめじめした冬の夜の気配がおしよせていた。両側に長い石塀の続く細い路地を外套に身をくるんだ一人の青年がうつむきかげんに歩いていた。灰色の、生地は良いのだが、ずいぶんと長いこと着用してきたらしい毛のすれた外套は、忍びよる夕闇にとけあって、ひどく陰鬱であった。彼は痩せて背が高く、すこし丸めている肩のあたりには、薄暗い陰がつきまとっているようで、あの青年特有の若さは微塵も見られなかった。げっそりと頬の落ちた顔にも生気はなかった。
 蔦かずらの赤茶けた枝がうねうねとからみついている石塀を終えたところの短い橋を渡ると、そこからは黒々とした畑の土が遠くまで見渡された。橋を渡り終わったところで、青年は欄干を持って立ちどまり、肩で大きく息をした。冬だというのに、彼の青白い顔には脂汗がじっとりとにじみ、胸の鼓動は高く、気持ちの悪い疲労が体を襲っていた。彼はポケットからハンカチを出すと、顔をぬぐいながら大きく息をした。(いったいどうしたというのだろう。ちょっと歩いただけでこんなに疲れるなんて)
2/7 10:25

▼世話係
蜘蛛姫は
つづけろですね。
2/7 10:24

▼わかけん
エドガー・アランと
黄色い国。
ふむふむ。
なんだろう。
それにしても、
脱出口、告別、幻想、影、狂人、巫女、姥、ナガスネヒコ。
初期塩見鮮一郎を特徴づけるこれらの記号を並べてみると、オモシロイですねぇ。
2/7 10:15

▼蜘蛛
王子のきつね
落語もあるんですね。
ニセ医者と騙すきつねの関係を考えたりしました。
広重の浮世絵にも、白いきつねがたくさん描かれていました。
深川の話から、いろいろ学んでいます。
2/7 9:49

▼世話係
ひょんなことから
深川の話を
つづけましたね。
もうやめようと思っていたら、
王子のきつね。か。
どうしよう。
ポーと『黄色い国』を結ぶリング
の話を載せようかとも愚考したり。
一回、2000字、原稿用紙5枚しか
アップできません。
2/7 9:34

19821980

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