1 faddy◆FqvO

モンスターパークの風景(ssスレ)

このスレは、ドラ雑のスレに書いたモンスターパークの小説を投下・鑑賞するものです。
 感想もどしどしどうぞ!批判的な感想・矛盾を指摘する文章でも甘んじて受けます。
 また、見てくれた人、ss書きに参加してくれるととても嬉しいです。では、ドラ雑に投下済みの『小さな恋のものがたり』『カシェルの思い』の投下を始めます。
(PC)
22 faddy◆FqvO
おわりです。

あとがき…このSSのテーマは、「亡き友との約束」。今はこの世にいないテリーとカシェルの信頼関係を書いたつもりです。
もうひとつのテーマは、「全員が主人公」。このSSにも、スライムレースでは描かれなかったドラゴスライムのひたむきさがえがかれていたり、ナイトキングにはナイトキングの事情(裏設定としてfaddyの頭の中にはありますが、発表するかは未定)があったりと一人ひとりにストーリーがある!という情景を描こうとしています。

自己満スレなんて呼ばないでね…
(PC)
23 スプリガン
今日ついに小説スレを立てたんだね(^○^)

ファっちの小説は俺的にかなりグ一だね!
次の展開は?とワクワクしながら読んでましたよ

モンスターパークを題材にしたのもいいね
俺は大好きだ(^o^ゞ

これからも応援してるから傑作を次々に読ませて!
(P903i/FOMA)
24 黒崎
>>23同感です(^^)
これからも期待 大です!
ファッチぃの世界をこれからどんどん広げていい作品を作ってね(^0^)/


ファッチぃが書くのをやめるまでファンだぜ!

…やめた後は?


秘密だ!
(SH903i/FOMA)
25 faddy◆FqvO
>>23 ありがとう!これからも、最低3作品は書く予定。満スレ言ったらいいなあ…
>>24 ありがとう!
faddyが書くのをやめたら…
クロちゃんがssを書くのだ!
(PC)
26 ヒーロー◆aOaO
>>1 ファっち
スレ立て乙。
がんがれ!応援してるよ。
(PC)
27 faddy◆FqvO
『孤高の罠魔物』

 ルーメンから南に少し歩いてみよう。しばらくすると、邪悪な心など微塵も感じられないモンスターたちが、ある者はやんちゃに、ある者は物静かに、しかし楽しそうに遊んでいる様子が見られるだろう。そうここは、ルーメンの救世主・アルスの優しさに心を洗われたモンスターたちが暮らすところ。だから人はここを、モンスターの楽園・モンスターパークと呼ぶ。ここに暮らすモンスターはみんなとても仲がいいんだ。でも中には、輪に加わるのが苦手な子がいるみたい…今日は、そんなモンスター、人食い箱君のお話さ…
(PC)
28 faddy◆FqvO
 オレはいつでも一人だった。
 オレは昔なんだったか分からない。昔は仲間とともに暮らしていたのかもしれない。しかしオレは、あいつらとは違った。あいつらみたいな脳みそが完全に腐りきった奴とは違う。
 …あいつら?誰だかわからない。だが、オレはあいつらを軽蔑していた。だからオレは、仲間とも群れることがなかった。そののち、オレはあいつらから離れここに来た。一人真っ暗闇の中で、誰かが宝箱を開けるまでひたすら待っている。何も変わらない日々。いや、日の経ったのも分からなかった。オレはその様な暮らしに飽き飽きしていた。そんな時、あいつがやってきた。
 あいつは、奇襲してきたオレをメラミで焼き払い、唱えかけていた呪文を途切れさせたオレを剣で差しぬいた。オレにかなう相手じゃなかった。そしてオレは、こいつについていけば面白そうな生活が出来そうと思った。少なくても、毎日獲物を待って動かないということはなさそうだ。オレは起き上がり、あいつを見つめていた。するとあいつは、オレに話しかけてきた。
 オレは、あいつの指示にしたがってモンスターパークにやってきた。そしてオレは、現実を知った。
 誰もが新参者、余所者としてオレを見ていた。好奇の目。ひたすら隠れて、不意を突き人間を襲う卑怯者。そうした卑怯者としての目。
「オレは…生きるためにこうしてきた!なんか文句があるならはっきりと言え!」
大声で言ってやった。誰も何も答えない。自分では何も言えない弱虫のくせに、集まると図に乗り出す。そういうやつらなのだ。
 やつらはオレが遠くに見えると、笑いあって話していたくせに突然声を止める。そしてこちらを見ながら何かをひそひそ言う。それを見たオレは、やつらを全力で睨みつける。するとやつらはどこかへ逃げていく。オレを寄って集って笑っているのだ。
 オレはやっぱり、一人だった。
(PC)
29 faddy◆FqvO
 あいつが珍しくやってきて、大運動会というものの説明をしていった。オレはどの種目にも参加する気がなかった。やつらは、あいつに対しては愛想がいい。それに対してあいつは、やつらにもオレにも同じように接してくれた。そういう意味でオレの理解者はあいつだけだった。しかしあいつにしたって、やつらがオレに何をしているか分かっていないようだった。
 今日はその大運動会だ。向こうのほうから声が聞こえる。しかしやつらは、オレが行くとそれだけで避けていく。オレの事が嫌いなのだ。太陽の光が刀のように伸び、宿舎に刺さっていた。オレは、太陽の光がやつらを焼いてしまえばいいと思った。
 しばらくそこでぼんやりと考えていた。あいつと戦ったときは、こんな予定じゃなかった。自分に話しかけ、自分で答える、寂しく味気ない日々は終わるはずだった。
 …オレは、誰かと会話したいのか?オレは、やつらと”おしゃべり”をしたがっているのか?
 答えは出なかった。
(PC)