1 ニコ
小説サッカー部UC(完)
「ウイイレやるか?」
「あ、やります。俺強いですよ」
ベッドに二人で腰かけてサッカーゲームに夢中になった。
実試合と違ってゲームは大輔が良太に惜敗した。
「お前強ぇなーくそー」
「先輩が弱いんすよーもっと練習してください」
「もういーや、勝てねー。そろそろ寝るか」
「そうっすね」
「布団取って来るわ」
「あ、すいません」
大輔のベッドの隣に良太用の布団は敷かれた。
気がつくと時計は1時を回っていた。
「すいません布団まで貸してもらっちゃって」
「さっきからすいません言いまくりだな。別にいいんだぜ俺と一緒のベッドでも」
「えっ…」
「…冗談だって(笑)寝ようぜ」
電気を消して二人は床についた。
暗くなると急に話しづらくなる。
良太は思っていたことを大輔に切り出した。
「先輩」
「ん?」
「…今日、練習後すぐ帰っちゃいましたね」
「…あぁ、うん」
「なんか…用事、あったんですか?」
「…」
大輔が少し黙った。
聞いちゃいけないことだったのかもしれないと良太は焦った。
「別に…たまには早く帰ってもいんじゃね?」
「…そう…ですよね、すいません…」
「…」
「…」
「…なぁ」
「…はい」
「…」
「…なんすか?」
少しの沈黙の後、急に大輔が起き上がってベッドを降り、良太の布団に潜り込んできた。
「…!…えっ…あっ…ちょ、先輩…!」
突然の事に良太の心臓の鼓動が速くなった。
暗闇でもはっきりと分かるくらい目の前に大輔が顔を近づけてきた。
自分でも心臓の音が聞こえるくらいだから、大輔に聞こえないだろうかと思うと良太は緊張で体を強張らせた。
大輔の整った一重がじっと良太を見つめて言った。
「…お前さ」
「…はい」
「つらい?」
「…え…?」
「…毎日毎日ヤられてさ」
「…えっ…」
突然の問いに良太はどう返事をしていいか分からない。
「俺が…元々は俺と健太郎がこうさせたんだけどさ…」
「…」
「ここんとこ考えてたんだ、俺…お前に酷いことしたんじゃないかって…」
「そっそんなこと…」
「…まぁ、気持ち良さそうに喘いでるから完全に嫌ではないんだろうけどさ」
大輔が小さく笑った。
白い歯が暗くても分かる。
「ただ…俺らにおもちゃみたいに扱われてんのがひょっとして…ていうか多分イヤだろうなって…そんなん考えてたらさ、なんか、俺…お前をアイツらに犯させたくなくなってさ…だから、今日帰ったんだ」
大輔は慎重に優しく、言葉を選びながら語りかけた。
良太は大輔が自分の事をこんなに考えてくれている事が信じられなかったが、それが嬉しくて少し泣きそうになって大輔の胸に顔を埋めた。
「…ごめんな…つらかっただろ」
「…先輩…俺…」
声を出したら喉が詰まって、こらきれなくなって涙が溢れてきた。
「先輩…俺…先輩達にヤられるのは…いやじゃない…でも…」
「…」
「ただの…道具にしか見てくれてないから…淋しくて…いっつも終わってから後片付けするのが…すげー惨めで…」
嗚咽混じりに話す良太の話を、大輔は静かに頷きながら聞いていた。
「だから…大輔先輩がそんな風に俺の事考えてくれたのが…すげー嬉しくて…」
「…ホントに悪かったな…ごめん…最低だな、俺…」
良太は涙を拭いながら首を横に振った。
「いいんです…大輔先輩がそう言ってくれたから…平気です。俺…大輔先輩にだったら…何されてもいい…ヤられてもいい…」
「…バカだなお前」
「今日だっていつもみたいにされるかもってちょっと思ってた…」
「マジかよ、…ちょっと期待してた?」
「…ちょっとだけ…」
「本当エロいなお前」
大輔の言い方が間が抜けてて、おかしくなって二人一緒に笑った。
「もう泣くな、な?今日は寝ようぜ」
「…先輩」
「ん?」
「…このまま一緒に寝てもいいですか?」
「ん…いいよ」
大輔は寄り添う良太をそっと抱き寄せた。
大輔の鼓動が伝わってくる。
部員達に何十回も犯されてきたが誰かに抱かれたのは初めてだった。
「先輩の匂いがする…」
「あんま嗅ぐなよ(笑)」
「…明日も…一緒にいていいですか?」
「うん…いいよ」
「先輩といるとすげー落ち着く…」
「でももし朝起きて我慢出来なかったら相手してもらうから」
「うわっ言ってるそばから(笑)」
「しょうがねーだろお前見てるとヤりたくなんだよ」
「先輩の方がエロいじゃん…」
「うるせーよバカ」
結局明け方まで二人は話していた。
疲れきっていた良太は大輔よりも先に眠りに落ちた。
大輔はしばらく寝顔を見ていたが、すぐに眠くなってしまい、起こさないよう良太にそっとキスをして目を閉じた。
(第二部完)
なんか…甘甘恋愛モノみたいになってしまった…
一番嫌な流れなのに笑
なんか…すいません笑
ここまで読んでくれた方ありがとうございました!
「あ、やります。俺強いですよ」
ベッドに二人で腰かけてサッカーゲームに夢中になった。
実試合と違ってゲームは大輔が良太に惜敗した。
「お前強ぇなーくそー」
「先輩が弱いんすよーもっと練習してください」
「もういーや、勝てねー。そろそろ寝るか」
「そうっすね」
「布団取って来るわ」
「あ、すいません」
大輔のベッドの隣に良太用の布団は敷かれた。
気がつくと時計は1時を回っていた。
「すいません布団まで貸してもらっちゃって」
「さっきからすいません言いまくりだな。別にいいんだぜ俺と一緒のベッドでも」
「えっ…」
「…冗談だって(笑)寝ようぜ」
電気を消して二人は床についた。
暗くなると急に話しづらくなる。
良太は思っていたことを大輔に切り出した。
「先輩」
「ん?」
「…今日、練習後すぐ帰っちゃいましたね」
「…あぁ、うん」
「なんか…用事、あったんですか?」
「…」
大輔が少し黙った。
聞いちゃいけないことだったのかもしれないと良太は焦った。
「別に…たまには早く帰ってもいんじゃね?」
「…そう…ですよね、すいません…」
「…」
「…」
「…なぁ」
「…はい」
「…」
「…なんすか?」
少しの沈黙の後、急に大輔が起き上がってベッドを降り、良太の布団に潜り込んできた。
「…!…えっ…あっ…ちょ、先輩…!」
突然の事に良太の心臓の鼓動が速くなった。
暗闇でもはっきりと分かるくらい目の前に大輔が顔を近づけてきた。
自分でも心臓の音が聞こえるくらいだから、大輔に聞こえないだろうかと思うと良太は緊張で体を強張らせた。
大輔の整った一重がじっと良太を見つめて言った。
「…お前さ」
「…はい」
「つらい?」
「…え…?」
「…毎日毎日ヤられてさ」
「…えっ…」
突然の問いに良太はどう返事をしていいか分からない。
「俺が…元々は俺と健太郎がこうさせたんだけどさ…」
「…」
「ここんとこ考えてたんだ、俺…お前に酷いことしたんじゃないかって…」
「そっそんなこと…」
「…まぁ、気持ち良さそうに喘いでるから完全に嫌ではないんだろうけどさ」
大輔が小さく笑った。
白い歯が暗くても分かる。
「ただ…俺らにおもちゃみたいに扱われてんのがひょっとして…ていうか多分イヤだろうなって…そんなん考えてたらさ、なんか、俺…お前をアイツらに犯させたくなくなってさ…だから、今日帰ったんだ」
大輔は慎重に優しく、言葉を選びながら語りかけた。
良太は大輔が自分の事をこんなに考えてくれている事が信じられなかったが、それが嬉しくて少し泣きそうになって大輔の胸に顔を埋めた。
「…ごめんな…つらかっただろ」
「…先輩…俺…」
声を出したら喉が詰まって、こらきれなくなって涙が溢れてきた。
「先輩…俺…先輩達にヤられるのは…いやじゃない…でも…」
「…」
「ただの…道具にしか見てくれてないから…淋しくて…いっつも終わってから後片付けするのが…すげー惨めで…」
嗚咽混じりに話す良太の話を、大輔は静かに頷きながら聞いていた。
「だから…大輔先輩がそんな風に俺の事考えてくれたのが…すげー嬉しくて…」
「…ホントに悪かったな…ごめん…最低だな、俺…」
良太は涙を拭いながら首を横に振った。
「いいんです…大輔先輩がそう言ってくれたから…平気です。俺…大輔先輩にだったら…何されてもいい…ヤられてもいい…」
「…バカだなお前」
「今日だっていつもみたいにされるかもってちょっと思ってた…」
「マジかよ、…ちょっと期待してた?」
「…ちょっとだけ…」
「本当エロいなお前」
大輔の言い方が間が抜けてて、おかしくなって二人一緒に笑った。
「もう泣くな、な?今日は寝ようぜ」
「…先輩」
「ん?」
「…このまま一緒に寝てもいいですか?」
「ん…いいよ」
大輔は寄り添う良太をそっと抱き寄せた。
大輔の鼓動が伝わってくる。
部員達に何十回も犯されてきたが誰かに抱かれたのは初めてだった。
「先輩の匂いがする…」
「あんま嗅ぐなよ(笑)」
「…明日も…一緒にいていいですか?」
「うん…いいよ」
「先輩といるとすげー落ち着く…」
「でももし朝起きて我慢出来なかったら相手してもらうから」
「うわっ言ってるそばから(笑)」
「しょうがねーだろお前見てるとヤりたくなんだよ」
「先輩の方がエロいじゃん…」
「うるせーよバカ」
結局明け方まで二人は話していた。
疲れきっていた良太は大輔よりも先に眠りに落ちた。
大輔はしばらく寝顔を見ていたが、すぐに眠くなってしまい、起こさないよう良太にそっとキスをして目を閉じた。
(第二部完)
なんか…甘甘恋愛モノみたいになってしまった…
一番嫌な流れなのに笑
なんか…すいません笑
ここまで読んでくれた方ありがとうございました!