− 私室 −

皇帝の居城の一角
完全なプライベートエリア
セリシアーシャ
退室
(一度はこの部屋に花を飾ろうかと思ったものの、現在の己のことを考えると枢密院の自室に飾る方が長い時間愛でられるだろうか、と考え直し。万年筆を小箱に丁寧にしまい直すと右手にその小箱とメッセージカードを持ち、左手に薔薇を持ち直すと再び鼻腔いっぱいに匂いを堪能して。ふぅ、と肩から力を抜くとマントに薔薇を飾り、身を翻して部屋を後にするその足取りは少しばかり軽そうで。枢密院の自室で万年筆を使用しながら、暫くは贈られた薔薇によって豊かになるであろう部屋の彩りを楽しみつつ、疲れたときなどは時折メッセージカードに目を通し、次の楽しみに思いを馳せながら仕事に励むのだろう。)
セリシアーシャ
入室
(公爵の正装をまとい自室への扉を開き足を一歩踏み入れ、そこからは気が抜けたかのように深く息を吐き出し柔和な足取りで室内を歩き。ふと目に入ったテーブルには身に覚えのない小さな箱と一輪の薔薇。真紅に染まったそれに此処に置いていったのは誰なのか、これが贈り物であることにも察しがつき薔薇を手に取りその芳しい匂いに深呼吸をしてから共に置いてあった木箱へと手を伸ばし。)
万年筆か…。
(己の役職柄、とても重宝するアイテムでもありそのデザインと細さもまた好みのもので、ふわりと笑みが溢れ。薔薇を一度テーブルに置き直すとメッセージカードを手に持ち文面に目を通し、思い出されるのは先日の出来事で。自らもまた当然のことではあるが、彼も気に入ってくれたのだろうかと思うと次が楽しみでもあり、メッセージカードにそっと口づけて。)
ファル・イデア
入退室
(仕事の合間に抜けてきたのか黒衣の正装姿で歩いてくると、相手の部屋の前で止まりノックをしてみる。気配でも居ないと分かれば手に持っていた白い包装紙に包まれたモノとメッセージカード、赤い薔薇一本を空間転移で部屋の中のテーブルへと転移させ、ふとドアへ視線を向けるとそのドアにそっと一度触れて。どこか名残惜しむ仕草のあとに踵を返せば仕事モードへと切り替わり颯爽とその場を去っていき。白い包装紙の中身は長方形の小さな赤茶の木箱で、その中身は木箱と同じ天然木で作製された女性にも使いやすい細みの万年筆。メッセージカードには『誕生日おめでとう。またディナーでも…』と書き記されており)
セリシアーシャ
退室
なっ……、……もう…。
(手を引かれながら、彼からの返答に目を丸くした後、頬に一気に熱が集中し、彼から視線を外すと空いた手で己の頬を包んで。そんな言葉が返ってくるとは思っていなかったため、絶句してそれ以上何も紡ぐことができず。仮に墜ちたとしてそれすら彼は享受しそうな雰囲気に、本当にそうなってしまったら己はどうなってしまうのだろうと、想像もつかないことで密やかに息を吐き出して。考えたところで詮無いことでもあり、歩幅に合わせて歩く彼を見上げると気を取り直したように笑みを浮かべて取り留めもない話題を提案して。ダイニングルームへと到着すれば彼とのディナーを時間が許す限り、ゆっくりと堪能するだろう。)

【こちらこそ、長期に渡りお相手ありがとうございました!こちらこそ亀レスで長引かせてしまいましたが、喜んでいただけたのなら嬉しいです(^^)急なお誘いにも関わらず、本当にありがとうございました!】
ファル・イデア
退室
(告げた言葉に嬉しそうに目を細め頷いて、過去と同じように己の想いに応じてくれた仕草に安堵しつつも満ち足りた様子で微笑みを浮かべて。次いで手を差し出すと相手の手が手前で止まった様子にどうしたのかと顔を見つめるが、それは一瞬のことでゆっくりと手が重なると再び困ったような笑みを浮かべて述べられた言葉に手が止まった合点がいく。相手は困っているようだが、殺し文句のような発言にフッと笑みを溢し)
なんだ、まだ堕ちてなかったのか…。
(堕ちてなかったとは残念とばかりにどこか茶化すような軽口を叩いて肩を竦めると、重なっている手を引き相手の歩調に合わせダイニングルームへとエスコートして。そして会話をしながらゆっくり食事をし、プレゼントされたワインを飲みつつ至福の時間を堪能しただろう)


【長期滞在していたので、強引ですがこれにて退室させて頂きます。誕生日を祝って頂くと共に亀レスにお付き合い頂き、誠にありがとうございました。二人で過ごせる時間こそがファルの何よりの贈り物となりました。心より感謝いたします(^^)】
セリシアーシャ
置きレス
(傍にいろと言われれば、いつかの彼を思い出しながら変わらず同じ想いでいるのだと、暗に伝えてくれることに歓喜するかのように目を細め。傍にいられるだけで良いはずだった頃に比べて、なんとも強欲になったもので自重すべきかと思いつつも、彼が紡ぐ言葉は何と甘美なことか。享受されてしまえば、どこまでもそれに身を委ねてしまうかのように頷いて。続いてボヤく姿に、流石に機嫌を損ねただろうかと思ったものの振り返り此方へと差し出された左手に、つい先程自重しようと思ったのにも関わらず彼の優しさにやはり甘えてしまう己に、一瞬躊躇うかのように伸ばした自らの右手が止まり。それでも結局ゆっくりと彼の手の平に己の手を重ねてしまうと再び困ったような笑みを浮かべて。)
……私に立場というものがなかったら、今頃底もなく、ファルに堕ちてしまっていただろうな。