1 ビーチ

また木虎藍

 「何何、辛いものを食うと下痢することがあるって・・・?」
 三雲修がインターネットをしつついった。
 「辛いものといえば木虎だな、よーし・・・」

 「木虎」
 翌朝、登校中に出会ったジャンパースカート制服姿の木虎に声をかけた。
 「あら、三雲君。おはよう」
 「辛いもの好きだって?これどうだ?」
 修が辛いお菓子を差し出した。
 「あら、ありがとう。いただくわ」
 ポリポリ。
 そして・・・。
 「うっ!」
 ギュルギュルギュル。
 木虎の腹がうなりをあげた。
 「三雲君、ちょっとトイレ・・・」
 「何言ってんだ、早く行かなきゃ遅刻するぞ?」
 木虎は近くの公衆トイレに走っていこうとした。
 「おっと」
 そうはさせまいと修はあのテレビアニメの回のときのように木虎の手を引いて反対側に駆け出した。
 「放してえ!」
 「だめだ、遅刻するってば」
 「トイレに行かせなさい!」
 「学校で行けってば」
 そして
 ブリブリブリビリュルルっ!
 もらしてしまった。
 無論道行く人たちに見られていた。
 「おい、あれ嵐山隊の木虎だよな?」
 やはり後日、うわさになった。
[作者、登場人物、概要]
三雲修、木虎藍