1 しまでん

感想

 玲お姉さま。優しくて温かい。出だしは一人でくつろいで散歩をしていて、ふとしたきっかけで思い出がよみがえる。くつろいで穏やかな気持ちが、思い出が想起されるに連れて温かい気持ちがこみ上げてくる。優しい気持ちで過去を眺めていると、どんどんと感情が込み上げて来て、自分がいかに幸せだったかという強い実感が湧く。もう一人ではなくて、たくさんの人を感じている。押さえきれない気持ちを感じつつ感謝の念が湧いてくる。柔らかくて温かいけれど、一本の芯が通ったしっかりした人が感謝を伝えたいと心から思う。そして心は穏やかに静まっていく。そんな感じでした。声色は、今僕が目指しているクラリネットの音色と同じ。芯があって広がりがある。

 広瀬さん。柔らかな感情を感じつつ、七色の空間に包まれて心からリラックスして安息を味わっているけれど、消せない苦くて苦しい気持ちも同時に感じてしまう。きらびやかに華やかに広がっているけれど、ふと気付くと奥のほうに苦くて渋い気持ちがよぎる。軽やかな気持ちと少しの重い気持ちが混ざり合った世界。協和音と非和声音の処理との対比、高音域の飾りがそんな感じを出すんだろうな。

 帆足さん。懐かしくて暖かな日差しに包まれた子供時代の思い出が少し。喜びに満ちて、思いっきり高い空に飛び立ちたいけれど、ときどき暖かだった昔を振り返る。でもまた空高く躍進する。一気にパーッと飛んでっちゃうんじゃなくて、思わず過去を振り返りながら上昇していくってところが人間らしくていいです。そして、最後は未練なしで空高く彼方に旅立ってゆく。メロディのオクターブを変えているところが効果的です。

 それから、三人とも、もちろんですが(だってプロだし)、ダイナミクスの変化がとっても豊かな生き生きしたサウンドを作られています。生命の息吹、「生きている」っていう躍動がダイレクトに伝わってきました。
(PC)
2 玲@姐御
しまでん、感想をありがとう。

広瀬さんはたまにこのサイトを見てくれているからきっと、本人が直接読んでくれると思うよ。
帆足さんにもちゃんと伝えておくよ〜。

一発録りなので、何度も聞き返せば悔やむ部分も多々あるんだけど、出だしの1行は自分の理想どおりに作れたのでそれだけでも合格だと思ってます。

この曲を聴いて、何かを感じてもらえることがとても嬉しいです。
(PC)