−Mitten Platz−

白を基調とした、中央に大きな噴水がある広場
ベンチ・ファーストフード店在り(サンドウィッチ・チキン・ホットドッグ・アイス・飲物 etc..)
クライヴ・コールマン
置きレス
仕方がない…ですか。

(そうかも知れない。と呟く声に納得したような響きは無く、返って疑心めいた音を響かせる。そんな頭の中では、堂々を巡る自問自答の声が反響する。眉間に皺を寄せ、納得が行かない。そんな顔をして)

ーーやめて下さい。
俺は…赦されたかった訳じゃない。

(と、静かに言う。大変だったろうと労う言葉は優しく、とても暖かなものだった。しかし、それは唯の甘えだと今の自身には受け入れ難く。思い立ったかのようにその場へ立ち上がれば、励ましに肩へと伸びていた相手の手を擦り抜けるようで)

ディスコルディアさん。戦争に負けた国は、主導者を失うだけで後に残った人達の安全が確保されたとします。
この時、負けた国民はどう思うのでしょうか。
ディスコルディア
置きレス
たった三人…ですか。

戦争が終わらなければもっと犠牲者が増えていたかもしれません。
終わらせる為なら…仕方無かったのではないでしょうか。

(たった三人でも戦争を終わらせたとなれば、キメラはそれだけ戦力としての価値が大きかった事がわかる。彼を責める事はなく、優しく笑って寧ろ慰めてやろうとした。脱力したその手を見下ろしては、多少躊躇ったが肩へと手を置こうと伸ばした)

大変だったでしょう…。
私も、元の世界で多くの敵を殺めてきました。平和の為なら仕方無いと思って、ずっと……最後には負けてしまいましたけど、ね。
クライヴ・コールマン
置きレス
実動出来たキメラは、俺を含め3体でした。他は…もうお分かりですね。

(多くの犠牲による本の一握りの成功例。しかし、男の元居た世界に取っては絶大な力だった。これにて、この男が戦争に携わった事は必然と伝わった筈で)

ーー長年の蓄積もあって、犠牲者は数え切れませんね。

(だがやっと終わったのだ。終わったと信じたい。そんな気持ちが組んだ両手に力が入るも、気に掛かるその後。しかし、見る事もどうする事も出来ない現状に直ぐに脱力したかのように手を緩め)

どんな理由であれ、大量殺人を正当化した行いは、あなたにはどう移りましたか?

(自身がキメラとなった経緯、此処に至る迄の様々があるだろうに。男は言い訳はしないと言う体でいれば話を端折り)
ディスコルディア
置きレス
……半年、ですか…。
その戦争には…っ……他のキメラは沢山いたのでしょうか?

(淡々と話す隣の彼本人もその戦争に参加したのか気になり問おうとしたが、やはりダメだと質問を変えて。半年で終わらなかった戦争に終止符が打たれたのなら複数のキメラが同時に行動していたのだろうかと疑問が浮かび問い掛ける。もし、数が少なかったのなら彼も参戦していた可能性もあるだろうと見ているようだ)

両国とも、沢山の犠牲者が出たでしょうね…。
クライヴ・コールマン
置きレス
…その通りです。
お互いに奪い、奪われ続け、憎しみが憎しみを生む中で、平和条約などと言う良薬が使われる筈もなく。結局、キメラ技術を武力とし、我が国は劇薬を選んだ。

(戦火の真っ只中で強大巨躯の獣が暴れ回る。一般武器の刃物や銃弾では傷ひとつ付けられない、俊敏な戦車とでも言えようか。そんな光景が脳裏を掠める)

効果は覿面でした。実用化されてから半年で、終戦を迎える事が出来たのですから。

(俯向く姿勢、表情も変えない儘、唯一点を見据え淡々と話し続け)
ディスコルディア
置きレス
……っ!
どうして…そんな。

(予想していた事ではあるが、実際に彼の口から聞くと胸が締め付けられるような感覚が襲い、太股に載せていた両手は己の胸元を押さえる。死ぬ恐れがあるものを、どうして何百と続けられたのかと思っていたところで戦争の話に入り、漸く察しがついた)

戦争を終わらせる為?
差を付けて、長い戦争を終わらせる為なんですか…?

(こんな事を今更聞いても良かったのだろうかと、申し訳なさとも悲しさとも取れる表情のまま、聞く姿勢を維持して)