セリシアーシャ
語りかけるもの、か。…確かにそうかもしれん。この物語の視点は、勇者。…だが、描かれない、魔女は、どんな想いを持っていたのだろうな?
(彼の言う通り、確かに語りかける物語なのだが、ではもう一人の視点にならなかった魔女はどんな気持ちだったのか。この本を読むときに思うのはいつもそれで。)
哲学書に心理学…勤勉だな。だからずっと、笑顔を浮かべているのか?
(若くしてそういったものばかりを読み、尚かつ彼の表情から完全に笑みが失われたことはない。これが彼の対人交流術なのだろうかと数度しか会ったことはないものの、違和感があると首を傾げて。)
(彼の言う通り、確かに語りかける物語なのだが、ではもう一人の視点にならなかった魔女はどんな気持ちだったのか。この本を読むときに思うのはいつもそれで。)
哲学書に心理学…勤勉だな。だからずっと、笑顔を浮かべているのか?
(若くしてそういったものばかりを読み、尚かつ彼の表情から完全に笑みが失われたことはない。これが彼の対人交流術なのだろうかと数度しか会ったことはないものの、違和感があると首を傾げて。)
佐奈 玖郎
("同じ人間"と聞けば、本当に酷い話だと。笑みを浮かべたままだが、そういうのは嫌気がさすと眉を歪ませて。パラパラと項を捲るのを眺めながら次ぐ言葉を聞くと、最終的には勇者は自問自答し、魔女とは何かを知らせる内容である事に良かったと安心して表情を穏やかなものにし)
この本は語りかけるものなんですね。…そうですか?本は好きですし、哲学書とか心理学の部類をよく読むから、そういう見方をしてしまうだけですよ。
(読み手に語りかけ、考えさせる本だったんだなっと理解していると、着眼点が鋭いと指摘されて首を傾げながら相手へと視線を上げて。こういう部類の本をよく読むから、こういう見方になってしまうだけだと朗らかに笑って)
この本は語りかけるものなんですね。…そうですか?本は好きですし、哲学書とか心理学の部類をよく読むから、そういう見方をしてしまうだけですよ。
(読み手に語りかけ、考えさせる本だったんだなっと理解していると、着眼点が鋭いと指摘されて首を傾げながら相手へと視線を上げて。こういう部類の本をよく読むから、こういう見方になってしまうだけだと朗らかに笑って)
セリシアーシャ
そう、この物語の視点は勇者だ。そして、クロウの言うとおり、魔女とは薬草や薬の知識に長けた、ただの人間。
(こちらの不自然な間に、なんの言葉もなければこちらもそれに対しては何でも無いふうにパラパラと頁をめくり、やがて終わりの1ページへと辿り着く。それを視線を落として見つめると、ゆっくりと本を閉じ。)
勇者は少女と出会い、少女がただの人間だと識る。そして、自らに問いかけるのだ…魔女とは一体何なのか、本当に討たねばならないのか。その理由が最初の一文なのだ。…卿は、着眼点が鋭いのだな。人間の、それもまだ若い部類に入るのだろう?
(こちらの不自然な間に、なんの言葉もなければこちらもそれに対しては何でも無いふうにパラパラと頁をめくり、やがて終わりの1ページへと辿り着く。それを視線を落として見つめると、ゆっくりと本を閉じ。)
勇者は少女と出会い、少女がただの人間だと識る。そして、自らに問いかけるのだ…魔女とは一体何なのか、本当に討たねばならないのか。その理由が最初の一文なのだ。…卿は、着眼点が鋭いのだな。人間の、それもまだ若い部類に入るのだろう?
佐奈 玖郎
(差し出した本に一拍の間。取った本は間違っていないはずなのに、何だろうと小首を捻ったが受け取って礼が耳に届くと合ってたなと安堵して)
……酷い話ですね。魔女といっても、病気を治してくれたりした魔女もいたって話もあるのに。それを討伐したら"勇者"だなんて、偏見ですよね。これは"勇者側"視点の話なんですか?
(本の概要を聞けば口許に笑みを浮かべているものの、物憂げに表情を曇らせる。魔女とは現代の医者や薬師的な能力を有していたと記述にあり、善し悪しをよく知ろうともしないで恐怖の対象として抹消しようとするのは愚かで。何をもって勇者なのかと疑問を抱きつつ、しかし勇者と称してるならこの本の視点は人間側なのか。それとも魔女とは何かを教える本なのか、気になって本に視線を落としながら訊いて)
……酷い話ですね。魔女といっても、病気を治してくれたりした魔女もいたって話もあるのに。それを討伐したら"勇者"だなんて、偏見ですよね。これは"勇者側"視点の話なんですか?
(本の概要を聞けば口許に笑みを浮かべているものの、物憂げに表情を曇らせる。魔女とは現代の医者や薬師的な能力を有していたと記述にあり、善し悪しをよく知ろうともしないで恐怖の対象として抹消しようとするのは愚かで。何をもって勇者なのかと疑問を抱きつつ、しかし勇者と称してるならこの本の視点は人間側なのか。それとも魔女とは何かを教える本なのか、気になって本に視線を落としながら訊いて)
セリシアーシャ
…ありがとう、助かった。
(隣に彼が来ることでその体格差などがよく分かり、それまで気にしたことはなかったものの、帝都に来てからは長身であるはずの己が見あげることが多いことを思い出し。しかもだいぶ若いだろう隣に立つ青年の横顔を見つめると何処か複雑な心境に陥り、差し出された本を手にするのに一拍置いて。受け取ったところで聞こえてきた問に、恐らく以前にも読んだことがあるようで、簡単なあらすじを告げる。最初のページを捲ると、物語は次の頁からはじまるようで、そこには“魔女とは、ただの生贄でしかなかった。”と一文だけが書かれている。)
これは……魔女というだけで人間から嫌われ、一人高い塔で生活する少女を、勇者が討伐しようとする話だ。
(隣に彼が来ることでその体格差などがよく分かり、それまで気にしたことはなかったものの、帝都に来てからは長身であるはずの己が見あげることが多いことを思い出し。しかもだいぶ若いだろう隣に立つ青年の横顔を見つめると何処か複雑な心境に陥り、差し出された本を手にするのに一拍置いて。受け取ったところで聞こえてきた問に、恐らく以前にも読んだことがあるようで、簡単なあらすじを告げる。最初のページを捲ると、物語は次の頁からはじまるようで、そこには“魔女とは、ただの生贄でしかなかった。”と一文だけが書かれている。)
これは……魔女というだけで人間から嫌われ、一人高い塔で生活する少女を、勇者が討伐しようとする話だ。