−巨大図書館−

円形の構造で広く、壁一面にも多種多彩な古い書物から新しい書物が並び
簡素な椅子と机があるだけの膨大な書物に埋め尽くされた図書館
クライヴ・コールマン
置きレス
(何を見せてくれるのだろう。徐に腕を横へ伸ばした相手。自然と注目する視線が向かう中、何も無かった彼女の指先の空間に異変が生じるのを感じ)

ーー水の匂い?

(スンと反応する嗅覚に続き、耳を澄まし眼を凝らす。次第に水の渦が生まれると、中から出てきたのは物々しい様をした何かの柄の部分だ。それは最後まで見る事は叶わなかったが、今の男には十分だった。やがて空気は元のインクと紙や埃の匂いに充たされた空間に落ち着いて行き)

あの渦、どうやって出したのですか?
いや…その前に、あのような力を呼称するものはあるのですか?

(一言で片付けられる言葉が有れば、それが題名となって検索が容易になるのではと問い掛けて)
ラディアンテ
置きレス
(まだこの世界へ流れ着いてからそれほど経っていないが故に元いた世界の事しかあまりわかっていない。だからこそ討伐の依頼の為にこの魔物図鑑を探しに来ていたのだが、彼から聞くものには自身の能力に似たような物かと思い、一度辺りを見回して他の者が居ないかを確認してから右手を水平に真横へ伸ばし)

成る程…少し違うと思うけど、こんな感じかしら。ちょっとだけ、見せてあげる。
ーーー……シュトルーデル…。

(伸ばした手の指先に集中し目を閉じる事数秒後、ぽつりと呟くと同時に小さな闇と水が混ざったような禍々しい渦が虚空に現れ、その中から太刀のような大きな柄が少しずつ出てくる。が、それは濡れており雫を垂らしてしまう為柄が見えきった所で押し戻した。倉庫のような空間を生み出しているのだが端から見れば渦の水が太刀を生み出しているようにも見えるだろうか)

本が濡れちゃうと大変だもの、これだけ。
私の場合は倉庫から引っ張り出すようなものだから、水が武器になった訳ではないけれど。
……本、探してみる?
クライヴ・コールマン
置きレス
(手伝おうと言う言葉に改めて相手を見据え、不躾ながらその容貌を改める。
見た目に反した大人びた対応はやはり、人外に人間の物差しは通用しないと再認識させた。それで何でも屋と言うのだ、知識も豊富なのだろうかと憶測が過る)

ありがとう御座います。ですが、アレをどう表現すれば…
例えば、何もない所から炎や雷が現れ武器と為す。ーー奇跡の力と称しますか、アレは何なのだろうと思いまして

(装置的な機器がある訳ではない。ある者は不思議な言葉を紡ぎ、発生させていたと思う。そんな何時しかの光景が思い返されれば、上手く説明のつかない男には、見た儘にしか表現する事しか出来なかった。
それには悩しさが増し、双眸を閉じさせる。眉間に寄せた皺が物語るのは新たな表現方法の模索である。これでどうにかヒントになれば御の字。でなければ又、翌々考えるのみで)
ラディアンテ
置きレス
有り難う。
そのようね…貴方も何かお探し?

(少女にしては重そうにも見える抱えていた本を軽々と左手で支え、右手で表紙を捲ってみる。見ていたのは目次で、自分の求める情報が載っていそうだったのか自然と口元に弧が描かれ、満足してかパタンと閉じた)

取ってくれたお礼に、探し物なら手伝ってあげる。
私は何でも屋さんを営んでいるの。

(彼の仕草、表情から彼の探している本はこの本棚には無いのだろうと推測し、目的の本が見付かった自身は彼を手伝うつもりで。うっすらと笑みを浮かべたまま、彼の返事を待ち)

背がお高いと、低い所の本は探し辛いでしょう?
クライヴ・コールマン
置きレス
(少女が返事をして台から降りて差し出される手を確認すれば、僅かに上がる口角と、そして同じ位に細まる双眸。軽く了承に頷けば、どうぞと言いながら本を相手へと収め)

成る程。ここの棚は生き物に関する所か…。

(手渡した本の表紙や題名を見て並んでいた棚を見上げ呟く。抜き出した付近には陸上と空中生物とまた分野があった。この世界にはどんな生物がいるのか、興味はあるが、今知りたい事はこれではない。腕を組み、右手を顎に添えると悩し気に喉を震わせ)
ラディアンテ
置きレス
………ぁ…。

(少し危険だが、思い切って跳躍してみようかと少し身を屈めた時視界に映ったのは伸びてくる腕と、此方を見下ろす長身の男で。本を取ることに集中していた為接近に気付かず突然の事に小さく声を漏らすが問われた事に対してはコクリと素直に頷き)

えぇ、その本が欲しいの。

(眼帯をした少女はジッと桃色の右目で顔を真っ直ぐ見つめたまま答える。善意から届かなかった本を代わりに取ってくれたのだろうと、低い土台から降りてから自然に己の手は本へと伸びていく。もし彼が渡してくれたなら大事そうに胸元に抱えるだろう)

【では、此方こそ宜しくお願いします!】