−市場通り−

退室
(だがハッと何かに気づくと)
…これで足りるの？…あ、娘さんの容態は？
(渡す金が足りなければまたスリをせねばならないだろうと思ったのかスリを相手に真面目に相談にのろうとし)
…なんだったら僕がローラ先生に……Σあっ！
(名医もいるし紹介状を書いても…と言いかけた所でスリは逃げてしまい、呆然と逃げた方向を見れば顔馴染みの店主が寄ってきて『公爵さまありゃあ嘘だ』と告げられ)
…え？うそ？……う〜、じゃあ困って仕方なくって訳でもないのか…な？
(ため息吐きつつも良かったと呟き)
でも、この状態は早く何とかしなくちゃね
(今回は被害が無かったが治安が悪るくなっているのも事実…どう手をうつべきかと思案しつつ、とりあえず店主に礼を告げてその場を後にして)

入室
(公爵正装で見回りにでも出てきたのかふらりと歩き、賑やかながらもいつもとの雰囲気の違いに溜め息を一つ…だが不意に己にぶつかった相手の手を掴み捩り上げ)
……僕のお財布に何か御用？
(にっこりと言いながら相手の手から己の財布取り返し、スリを引き渡すべく警邏を呼ぼうと口を開きかけた時)
………え？
(逃れたいがための出任せか『娘が病気で…治療費が…』と聞こえて動きを止め)
…それは大変だね
(あっさり信じて、手を離し金を渡そうとして)

退室
もう少し、気軽でも良いのだけどねぇ？…そんなもの要らないよ。
(律儀に様を付けて呼ぶ相手に、真面目な性格が窺い知れて笑みを浮かべるも気にせず親しげにしてくれて構わないと首を傾け。権利云々の話になれば、武具くらいの権利などに興味はないとクスリと溢し)
良いよ。途中まで一緒に行こうか…。
(どうやら会う気力が出てきたらしい様子に、面白くなりそうだと口許に笑みを浮かべて。そして次ぐ帰ると告げ、一緒にと誘われれば女性の誘いは断れないとばかりに微笑んで同じると相手の歩幅に合わせて共に去っていき)

【是非、また宜しくお願いしますね。おやすみなさいませ、良い夢を…】