1 ラクシャーサ

月白の館3

元々は親の所有であった館を譲り受けたもので月光に似た白い壁の地上二階建ての洋館、敷地内には譲り受けた時に増設した薬草園と貯蔵の為の『蔵』と呼ばれる和風の倉庫がある。

一階部分には召し使いの居住スペースと広間、キッチン、食堂、浴場。
二階部分には客室と私室、図書室。(客室と私室に個別の浴室がある)

地下に貯蔵庫があるが現在はほぼ酒用になっている。

【私室】
全体的に青を基調にしており『前室』と『寝室』の二間続きになっている。

『前室』
入った最初の部屋。入り口とバルコニーへのガラス扉、寝室への扉以外の全ての壁が天井まで本棚で埋め尽くされ、応接セットと執務机、実験器具の並ぶラックが置いてある。公爵就任以後、執務机の上を占拠していた実験器具は机の脇のラックにかたされ、この部屋は仕事部屋と化している。
ガラス扉をぬけてバルコニーへ出れば傍に枝振りの良い大きな木があるので木登りの達者な者ならそこから移動も可能。(ラク脱走用?)

『寝室』
前室を抜けた奥の部屋、前室とは違い寛ぐための部屋。ドレッサー、ソファーセット、天蓋付きのベッドの脇にはサイドテーブルが置いてあり、奥の扉を開ければ正面に洗面台、向かって右が浴室で左がクローゼット。


敷地内に関しては最近はわりと緩いが、事前通達の無い者の屋敷への侵入は召し使いに止められる(一度来た事のある人ならば聞けば主の在宅の有無を教えてもらえる)

敷地内入り口脇にポスト、及び呼び鈴があり郵便物はいつでも受付可。
100 ラクシャーサ
(低く囁かれた言葉聞けば口許に笑みが浮かび、おいでとばかりに伸ばされた両腕に飛び込むように身を預け)
…嬉しい…
(相手の耳元で甘えるように囁くと耳たぶの下、頸動脈に口づけてそのまま愛撫するように唇を這わせて下がりいつもの位置に…カプリと牙を立てる…いつもならばそこまでなのだが、そこから更に深く牙を突き立て…ゴクリと喉をならすのと同時にくるのは、いつものあれは手加減をしていたのかと思い知らせるほどの強い感覚で…ぎゅっと抱き締めるようにして性的なものに近い感覚相手に与え)
99 ユング・ティグ
(相手を見つめたまま、その変化にこんなに艶っぽい顔をしていたのかと思いながら指から伝わる舌の感触に貪欲に欲しているのを感じて。そして切なげに、熱のある瞳で上目遣いに『もっと』と媚の含む声音で言われてしまえば、扇情的でもあり滅多に見れない姿に悠然と、だが嬉しそうに微笑んで)
…君の望むがままに…
(低く囁けば首元に巻いていたスカーフを取って胸ポケットに入れ、飲みやすいようにと既に開いていたがボタンをもう一つ外してシャツの襟を広げ、おいでとばかりに両腕を相手へ伸ばして)
98 ラクシャーサ
(傷口を舐め、血を口の中に含めば瞳が熱っぽく潤んでとろけ頬が桜色に染まる…普段は相手の首筋に顔を埋めているので誰にも見せる事のない表情の変化だが、今は見られていてもそれどころではなく)
…ん……ふ…‥
(ヴァンパイアの止血効果で、指先の小さな傷などあっという間に血が止まってしまうのだが、それでは全然足りなくてピチャリと夢中で相手の指をしゃぶり…すでに血が止まった皮が切れた白い跡を舌を出して舌先で辿り)
…足り…ない…‥ユンさぁん…もっと…
(切なげに相手を上目遣いに見つめて訴え)
…もっと…ちょうだい?
(小首を傾げ媚を含んだ声音でねだってみて)
97 ユング・ティグ
(手を取られるのに抵抗もなく、相手の様子を見やれば僅かに止まった仕草に、渇きがあった事には気付いていたので当然の反応と。このタイミングで血を目にすればどうなるか解る事で、悪いのか良いのか…ともすれば相手が傷口を舐めるのを静かに見つめ)
……余計に酔ってしまうよ…?
(どう"酔う"のかは含みをもたせ、相手の顔を見るように首を傾けて僅かに口許に笑みを浮かべて)
96 ラクシャーサ
……ありがとう
(拾ってくれた相手に告げるも落ち込んでしまうのはどうにもならず…だが相手が指先に怪我をしたっぽい様子に)
あ…ユンさんだいじょう…ぶ…
(慌てて相手の左手をとろうとし…血を見れば先ほどから感じていた乾きに思考は停止して…無意識に、その手を口許に…傷口を舐めようとしてしまい)