1 レイナス

街外れの宿『Lucas』

エントランスを抜けると正面にフロントデスク。その両側から一対のカーブを描いた階段が伸びている。向かって右が一般宿泊者エリア、左が長期宿泊者エリアとなっており、目立たぬ立地ながらそれなりに栄えている様子。天井はドーム型の硝子張りで随所に星のモチーフが散りばめられたレトロな雰囲気の宿屋。

『Room V』
円形に伸びる廊下の手前から三番目に位置するレイナスの生活空間。シングルベッドの傍らにカフェテーブル、愛用のバッグを引っ掛けた椅子が一脚置いてあるのみで、手狭なキッチンスペースもグラスがぽつんと置かれているだけ。小型冷蔵庫には日持ちする食材をストックしている。個室シャワーとトイレ付き、空調は一定。

▽手紙・郵便物の受取り可
様々な種族を配慮し昼夜問わず常駐しているフロントスタッフに預けるか、入り口左側にあるロックつきのポストに投函可能。後日当人の元へ手渡される。来客用のドアノッカー有り。
33 メルティーナ
【入退室】

お疲れさまでーす。これ、レイナスに!(色濃くなる春の気配につられたかのように軽やかに、敬称も忘れるうっかり具合でフロントスタッフへと封筒を託せばその迂闊な陽気さにくすりと笑みを零された気もするが、己は明るい笑みでただ別れを告げるのみで。宿屋を後にするべくエントランスを進む小さく跳ねるような歩調に合わせ、肩にかけたショルダーバッグで揺れる真ん丸い猫がチリンチリンと機嫌よく澄んだ音を響かせるのもまたスタッフの笑いを誘うだろうか)

『レイナスさま

もしかしてレイナスって人の心が読めちゃう種族なの?
だとしたら今までの自分がすごーく恥ずかしくなるけど、でも、それくらいピタッて、きっと一番嬉しい言葉を貰ったの。誰かと一緒に作るって楽しくておいしくてイイコトばっかりだね。あんなにおいしいごはん食べたの久しぶり!ありがとーございました。
かわいい猫もありがと!ちっちゃいメルのこと、喜んで連れ回しちゃうね。

それから、お買い物のこと、今ちゃーんと約束する!他にもセンちゃんにいろいろ聞いとくから、いつかまた付き合ってくれたら嬉しーデス。もちろんレイナスが直接聞いといてくれてもいーよ?センちゃんのこと、見つけられたら!

ではでは、また今度!

(右下には自分の名前の代わりに丸い猫のシルエットが描かれている)』
32 メルティーナ
【退室】

そーだねえ、きっと私は怒られるねえ。でも、どーせならレイナスから教えてもらいたいなー。ちょっと何言ってるかわからないこともあるから、そーゆー時は遠慮なく突っ込んでいいんだからね。(付け足される言葉に沸き起こる感情が上手く言葉に纏まらなければ代わりに明るい笑みで大きく頷き。相手につられた楽しげな声音は怒られることを少しも恐れていないことの表れであり、その反応を通じて彼の人の人柄まで垣間見えるかもしれない。確かにもう一方から先に聞くことにはなるだろうが相手から見た感想も是非聞きたいと指を組んで意図せず子供っぽくも甘えるように小さく首を傾け、次いで二人の出会いを想像し難解な言葉遣いを指したアドバイスを付け加えたのは良いものの、これだけでは正しく伝わらない可能性の方が高いだろうか。始まりと同じように胸元で両手を合わせてから席を立ち、満ち足りた気持ちは表情を穏やかなものにして素直に言葉を受け取りつつ此方からも感謝の思いを伝え。しかしつい先程の未だ古傷とすら呼べないような苦い記憶を思い出させる台詞にはわかりやすく頬を引きつらせ、NOの返事を期待し問い掛けながら相手に続いて部屋を後にし。自分としては礼儀正しくお願いするつもりだが、もしも答えがYESだったその時は何だかんだのノリの良さで目一杯可愛らしくを意識して口を開くことになるのだろう)ごちそーさまでした!えへへ、レイナスがセンスあったから。私こそありがとー。…げ。うー、意地悪め…。それ、どーしても必要?

【お手紙だなんて感動…!料理男子の兆しを見せたレイナスくんに惚れ直したPLです(笑)相変わらず好き勝手なことばかり言っている自由人は思いの外人使いが荒いようですが、懲りずに相手してやっていただけると嬉しく思います+此度はとても素敵な時間をありがとうございました!またの機会に恵まれることを楽しみにしております^^*】
31 レイナス
【置きレス/退室】

もちろん、それだけって訳じゃないよ?…名前と関係無いけどセンちゃん…わ、どうしよすっごく気になる…!とりあえず呼んでみて、何か起きたら起きてから考えよう。会えたら真っ先に君に報告する。あ、でもその前にメルにお叱りが届くのかな?(彼女を彼女と認識するのは色調のみではないが、己の気持ちが少しでも相手の心に沁み込んだのならば幸いと絶えず笑みを浮かべていて。愛称の由来、異界の文化に不思議な話し方、聞けば聞くほど彼の人物への興味は深まるばかりで、今この時間に根掘り葉掘り尋ね倒してしまいたい衝動をぐっと堪えついつい言葉に熱が入ってしまう。名を紡ぐだけですぐに目の前で美味しそうにパスタを食する彼女に直結するのであればその成果を報告すると約束するものの、言葉のニュアンスから相手は怒られてしまうのだろうかと半ば楽しげに問い掛けて。一足はやく食べ終えた彼女をさほど待たせぬ内に己もまた難なく深皿を空っぽにして両手を合わせてごちそう様、満たされたのは空腹のみではなく、共にひとつを作り上げた達成感と充実感が心の大半を占めているからだろう。賛同を得て椅子から立ち上がったならば、きっと準備が終わるときには時刻はちょうどティータイムに調度良い頃。ちゃっかりと先程のやりとりを冗談混じりに蒸し返して共に部屋を出たのちに、満腹からやや普段よりゆっくりとした足取りで相手を調理場へ案内しようか)──完食、ごちそうさまでした!食べ終わるのがもったい無いくらいだったよ。ありがとうね、メルのお陰だ。…それじゃ行こっか?調理場ついたら可愛くお願いするんだよ?

【それではお言葉に甘えて先に退室させて頂きますね(礼)この度のお礼は後日改めて手紙で送らせようかと思っておりますので^^*次のお出かけや夕月ちゃんとの出会いなどなど沢山の楽しみまで頂けて…!とても充実した日々をありがとうございました+この男も案外やればできる子かもしれないと判明しましたので、また気が向いたら遊んでやって下されば幸いです(笑)それでは、また会える日を楽しみに…失礼いたします。】
30 メルティーナ
【置きレス】

ーー私の色、私の目印、かあ。嬉しい。ありがと!あの色のお陰で見つけてもらえるなら、目立つ色でよかったなって思えちゃうね。えーと、センちゃんって名前には全然関係なくて、私しか呼ばないの。あんまり気に入ってくれてないみたいなんだけど、だいじょーぶ、呼んでもレイナスのことは怒らないと思うから。(言葉を探すうちに照れてはしまったが珍しい顔を見られたことは収穫で、呟きは耳に届くこと無く自分が言われた時の事など忘れてしまったかのように打って変わって上機嫌でパスタを食べ進め、勿論味もまたフォークが進む大きな要因でありパスタの熱によって程よく溶けて麺に絡んでいながらもさっぱりとした仕上がりに食はどんどんと進んでいく。雑談の最中で何気なく口にした己の色に対する複雑な思いに深入りしないだけではなく己の求めていたような言葉を貰えて一瞬返すべき言葉を失い、すぐさまぱあっと表情を明るくし緩む頬をどうにも抑えられないまま声を弾ませて。名前を口にしないのか彼の人物の特徴であり己から漏らすようなことはしないが、だからこそ用意したあだ名に対して乗り気でないのが面白くなくて唇を尖らせ、つまりは知人に対する意地悪なのだと堂々と白状し実際にどうするかは無責任にも相手に任せることにしておき。紙袋に残った存在へと話題が移ると頷いて肯定し続いた提案に二つ返事で大きく首を縦に振り、その頃には随分と空に近くなっていた食器から最後の一口を口に放り込み)うん、ご飯の後に飲めたらいいなって思って。やった、借りに行く行くっ!

【こんばんは、本当に時間が経つのはあっという間ですね…!退室の流れを作ってくださりありがとうございます。名残惜しくはありますが宜しければ先に退室なさってくださいませ+】
29 レイナス
【置きレス】

もう、ホントに分かってんのかな。……メルの気持ちが少し理解できた気がする…(明るい笑い声と軽やかな肯定の言葉に伏せた目線を僅かに相手に流し、はっきりと聞き取れなかったものの何か余計な一言が付け足された気がして腑に落ちない調子ながら相手の笑顔が己の顔に笑みを戻す。そして押し黙った挙げ句、自身が掛けた賛辞と似たような言葉が返されれば、彼女の気遣いから丁寧に紡ぎだされるそれは嬉しさや喜びを易々飛び越えもはや羞恥。今ならば確かに意地悪にも感じられると己の言動を省みながらぽつりと呟きを落としたが、相手は背を向けテーブルへと向かった頃だろうか。テーブルについた後、互いに一口ずつ食してみれば相手の味覚も差違なく美味しさを感じていることに笑みを深めて同調し、今度はゆっくりと味わうよう口に含んで。より小さめのニンニクを選んでくれたからか、はたまたパスタの増幅が功を奏したのか、しっかりと味を纏め上げながら後日に悪影響を及ぼす程の強い風味も感じられず、バジルの爽やかさを打ち消す事もない正に奇跡の調合。否、努力とセンスの賜物だろう。特盛と言えどもトマトの酸味で味に飽きることもなく雑談の合間にのんびりと空腹を満たしていきながら、相手の声に耳を傾けて。今は、と続ける瑠璃色の瞳と翼の裏側にどの様な過去があったのかは想像すらつかないが、一度食事の手を止めて好きという言葉に大きく同意するよう緩やかな笑みを向ける。次いで友人の情報も追加され、名前を用いた愛称なのだろうと予想は出来ても渋い顔となれば口にするべきなのかと首を捻り、ふと無事投入されることのなかったコーヒーとチョコレートの存在を思い出しては、さすがに湯を沸かすポットとコーヒーカップは用意しておらず次なる提案をしてみて)俺も好きだよ。瞳の色も、翼の色も、それはメルの色で、メルを見つける目印だから。……ん、その人"センちゃん"っていうの?呼ぶのは良いけど渋ーい顔って、大丈夫かな…。…あ、っと…そういえば。紙袋のコーヒーとお菓子は今日たべる用?もしそうなら良いとこ食べて、下の調理場まで一緒に道具借りに行かない?

【今晩は+あれよあれよという間に期日がやってきてしまいました…^^;いつまでもお話していられる気分ではありますが、せっかくメルちゃんが食後の楽しみを用意してくれているので一度部屋を出るという流れで退室させようと思うのですが如何でしょうか?+】