ローラの診療所 (11)

白い壁に白い三角屋根。ドアには金のベル(インターホン)。家を囲むように、季節の花が植えられている。
看板[ご用の方はベルを鳴らしてから待合室へお入りください。体のケガから心の病気まで、お気軽にご相談ください]白いポスト[郵便物はこちらへ]

玄関から入ると、受付兼待合室。カウンターには名前を書くボードと鉛筆、部屋には３人ほどなら座れるふかふかソファが３脚。奥は診察室で、さらに奥に資料室や薬品庫がある。

２階には大きな窓のダイニングキッチンや浴室、ベッドルーム(自室。ベッド脇には白い木製のチェストと白い木枠の全身鏡。クローゼットには、いろいろな形の白いワンピース、白いカーディガン)。
【郵便物はご自由に】
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…泣いてくれるのは嬉しいな…俺の為に…（瞳を閉じて背中に手を回してそっと撫でようとして）

うっ、ひうっ……ごめんなさい、な、泣いていても仕方ないのに…私が泣いていては、いけないのに…っ、涙が…止まらなくてっ…(素直に抱き寄せられるも泣き止めずにしゃくり上げ)

…有難う、その気持ちは嬉しいぜ…そんなに泣くなよ…（そっと相手を抱き寄せようとしてなだめるように呟き）

見つからないんです…一番見つけたいものが、見えない……私は…っ、あなたを助けたい、それだけ、なのに…うっ……うう…うああっ…!(声を震わせながら話しそのうちに目をこすりながら子供のように声を張り上げて泣きじゃくり)

…悪ぃ、すまねぇ、許せ…俺のせいで…（相手が泣いてるのに気付けば抱き寄せる腕に力を入れて）

(回された手が肩に触れた瞬間ぴくりと震え、目から大粒の涙が流れ出し)
…あなたの痛みが、私の胸にも…痛いんです…(両手で自分の服の胸を掴み、聞こえるか聞こえないかのかすかな声で呟き)