1 メルティーナ

運び屋「Azure」9

白を基調とした上品でシンプルな造りの小さな家。白で揃えたポストが控え目に設置されている。
玄関を潜って直ぐに仕事の受付も兼ねたリビングがあり、テーブルとそれを挟む様にソファが2脚、テレビに木製の本棚と飾り棚、仕事机がある。その他1階にはバスルーム、トイレとあまり使われた形跡のないダイニングキッチン。
2階の半分を占めるのはルーフバルコニー。残り半分は自室と今は物置と化している空き部屋になっている。自室には大きめのクローゼットとベッド、テーブルと椅子が2脚に小さな引き出しの多いタンスがあり、バルコニーへと通じる大きな窓は常に鍵が開きっぱなしになっている。

■ 手紙・郵便物受付可 ■
30 レイナス
【入退室】

(カードに記された瑠璃色の文字を頼りに殆ど迷うこともなく上空からそれらしい家を見付け、もう一度周辺情報と住所を照らし合わせて人知れず頷きをひとつ。ポストの前に降り立てば光を受けると柔く煌めく星に見立てた斑点模様のネイビーブルーに白抜きされた箇所へ己の名を書き込んだ封筒をポストに落として、再び夜空に飛び立ち。ポストの上に残された一枚の真っ黒な羽根は大きな鴉がやってきたようにも見えるだろうか)

『To メル

お礼なんていらないとか格好つけといて、本当はちょっと期待してた。…ほーんのちょっとだけ!
俺の予定は君に合わせられると思うけど、そうだな…3月30日はどう?もちろん他の日でも大丈夫だから気長に待ってるよ。

そんで…メル隊員、提案であります。
一緒に飯作って二人で食べない?いっつもひとりか男とばっかだからさー。俺は潤いが欲しいのデス。もしメルの希望があればそっちにお任せするけど、ごけんとー下さいませ。
あれなんの香り?とか異国に知り合いがいるのかー?とか、いろいろ訊きたいけど楽しみとっておく。

それじゃ、体には気をつけて。またね

By レイナス』

【今晩は、この度はお手紙有難うございます^^*喜んでお約束させて頂きたいのですが当方の都合上、置きレスでのやりとりでも可能でしょうか?もし置きレスであれば日付を変更しても構いませんので、気兼ねなく仰って下さいませ。愚息が勝手を言っておりますが、あくまでも一案ですので此方も気軽に捉えて頂ければ幸いです(笑)お返事お待ちしております。】
29 エスペラント
>入退室

(貰ったバレンタインチョコを食べた時の美味しくて嬉しかった気持ちと、ロシアンルーレットのように意地悪い苦い思い出を噛み締めながら自然と眉間にシワが寄りながら、久しぶりの友人宅へ足を向けると手に持った白いリボンで巻かれたスカイブルー色の包みと、リボンの間に挟まれた白い手紙をポストに入れると一言ぼやきつつ立ち去って行き)……嬉しさが、消え失せる程の甘味だった。今度会ったら、お仕置きしなきゃなァ?

「苦い思い出を甦らせた天才的な妹へ

バレンタインのお返し、遅くなって悪いな?優しいお兄ちゃんは1日遅れたけど、可愛い妹にしっかりと普通のお返しをする訳だ。
メルが甘いものの食べ過ぎで太らないように選んだから。
それと、次に会った時は覚えておくように。

優しいお兄ちゃんより」

(箱の中には、美味しいけどカロリーを抑えた有名店のクッキー詰め合わせが入っている)

【PL:今晩は。1日遅れてしまいましたが、お返しに参上しました!と、コメントしたのは私のマイペース故に折角頂いたチョコを食べるシーンを語れなかった事です;あれは、ネタだ……と、勝手に思いまして、表現する気満々だったのですが出来なかったのでMemoryにて置いておきましたので、お暇な時にでも見ていただけたら嬉しいです(笑)それでは失礼しましたっ】
28 メルティーナ
【入退室】

(部屋着に寝癖の残る髪という油断だらけの格好で玄関から姿を表し、ポストの中身を確認すれば幾つかの郵便物の中でも一際目を惹く黒い封筒に寝惚け眼は途端に輝き。仕事関係のものは封を切りざっと目を通しながら家の中に戻ると適当に纏めて仕事机に置き、最後に残った黒いそれを手に自室へと戻るとベッドに腰掛け便箋に目を通すその口元には自然と笑みが浮かんで)ふふ、敵わないなぁ。(文末に至ればまた一行目に戻って相手らしい気遣いの感じられる文字をもう一度なぞってから丁寧に仕舞い。時間も時間だというのにすっかり目も冴えたらしくその勢いでシャワーを浴び手早く身支度を整えると機嫌好く出掛けていき)
27 闇夜桜
【入退室】

(一方の家へと向かう前、慣れた足取りで相手の一軒家へと訪れて。白いポストに相手を真似たのだろう桜の花弁が型押しされた真っ黒な封筒を落として立ち去っていき。シンプルな白の便箋には流れるような筆跡ながら読み手への配慮を欠かしていない達筆な文字が並んでおり)

『青い鳥が幸せを運んでくる

そんな事、ただのお伽噺だとばかり思っていました…なんて。名前など無くともちゃあんと分かりましたよ。美味しいチョコレートもご馳走さまです。少しだけ戴いて残りは軍務の合間の息抜きにこっそり食べることにします。勿論、他の者には差し上げません。

お礼に関して全く心当たりが無いのですが、どうしましょう?それに私は"お預け"が一番苦手ですのに。では、また出会える事を願って──

闇』

【素敵な贈り物へのお返事が後回しになってしまうのは避けたく参上致しました。当方の手違いにより行動が前後してしまい本当に申し訳ありません…!】
26 メルティーナ
【入退室】

(ポストの傍らに添えられていた紙袋。たとえ何処にも名が記されていなくてもメッセージから思い浮かぶ人物はただ一人で、何の躊躇もすることなく自室へと持ち帰るとベッドに腰掛け早速袋の中身であるスノードームを取り出し柔らかく口の端を上げ。それだけでも十分な贈り物なのだが手のひらに乗せてまじまじと眺める内に開けられることに気付き、ゆっくり持ち上げてみれば中から現れたジュエリーに目を輝かせ)わあ……。(言葉を忘れてしまったかのようにただ吐息めいた声を漏らしながら慎重に手に取り満足いくまでたっぷりと見つめてからパンプスを脱ぎ捨てベッド上に引き寄せた足にそっとアンクレットを飾り、眩しげに双眸を細めて暫し眺めた後笑みに緩みきった頬をそのままに再び靴を履いて窓からバルコニーへ、そしてそのまま空へと姿を消し)
25 闇夜桜
【入退室】

(微かな日射しさえも遮る為の真っ黒な外套、誰かも分からぬ程にフードを目深に被った怪しい男はポストの傍らに手のひらサイズの箱が入った紙袋を添え、立ち去っていき。そこに括られたメッセカードには明確な差出人の名は記されておらず)

『Merry X'mas!

良い子なお嬢さんには
とっておきの贈り物を。

日々の感謝と親愛を込めて
黒いサンタクロースより』

(袋の中身は蓋部分がスノードームになったジュエリーケース。ツリーの周りを結晶が舞うシンプルなそれを持ち上げれば、ドロップ型の小さなダイヤが揺れるホワイトゴールドの2連アンクレットが綺麗に納められている)