1 シレーナ=セルヴィトーレ

【海妃の記憶】

「ずっと、君を待ってるよ」


そう言われたのは何百年も昔。


【海妃の記憶】


秋実様

お久し振りです。覚えていらっしゃいますか?
婚約者のシレーナです。

何ヶ月もお手紙を差し上げられなくて申し訳ありません。
養女のアロマが立派に育ち、一人立ちすることになりましたので、それの準備で忙しい毎日を送っておりました。

秋実様はお元気でしょうか。季節が変わろうとしている今、風邪を引きやすいようです。お気を付けて下さいませ。
それでは短いながらもこれで失礼致します。


シレーナ


黒い文字が書かれた白い便箋を青い封筒に入れて、海に流した。


いつか戻ると、そう約束した。

けれど私は戻ることが出来ない。
秋実様のような立派な方に、人魚である私が嫁いで良いはずがないの。


でも本当は…


「帰りたかったわ」


貴方の元へ。


愛しい貴方が待つあの国へ。


人間になって。


「随分探したけれど…やっぱり無いみたいよ、人間になる方法なんて」


独り海に語りかけてみる。


ザァ…――


それに答えるかのように海鳴りが足元で聞こえた。


もう貴方はいないけれど、せめてこの想いだけは。


どうか届いて欲しい。


私達が出会った海に想いを託すから。


貴方、聞こえているでしょう?


この海鳴りが…―――
2 聖妃
=アトガキ=

メインを差し置いて、サブPCであるシレーナのSSを書いてしまいました…。

このSSはシレーナが人間になりたい理由です。

意味不明は文章になってしまい申し訳ありません;;

読んで頂けたなら嬉しいです。

それでは乱文失礼致しました!(礼)