逮捕できるのは、その相手の行為が「詐欺」と認められ刑事事件とされた場合のみです。
実際コス界で散々やっていた某有名詐欺師は１度逮捕されニュースにもなりました。
(復活してまた詐欺をやってるみたいですが････)

個人間取引の場合、多くは刑事事件とは見なされません。
あくまで個人間のトラブル、民事事件と判断されます。
警察は基本的に民事不介入ですからいくら被害届を出しても捜査すらしてくれません。
(そもそも被害届には捜査義務は発生しません。捜査してもらうなら告訴しないと意味がありません)

ですので普通は個人間取引の解決には弁護士や司法書士にお願いしたり、民事で裁判を起こします。

これで解決できないような悪質な場合、警察に動いて貰うしかなくなります。
そのためには、民事のトラブルではなく、初めから金銭搾取目的の詐欺であることを警察に納得させ動かざるをえなくなるだけの材料を用意するか、告訴する必要があります。

前者は兎も角被害者を多く集め被害総額と被害者数を大きくしたり、頻繁に被害者の多くが警察に通って無理やりでも聞いて貰うなど、多少ゴリ押ししないといけない上、被害者同士の連携がとれていないと厳しいものがあります。

後者は告訴を受理さえして貰えば、警察には捜査義務が発生するので、確実に捜査してもらえますが、告訴自体をなんだかんだ理由をつけて中々受理して貰えません。

警察の手を借りて解決した事例は冒頭のような被害者の多い有名詐欺師以外では、自ら犯人宅へ出向き交番の警官に同行してもらったり、犯人への電話を代わってもらったりといった位です。

むしろ裁判に持ち込んだ方が勝ち目はありますが、残念ながら裁判で勝っても支払いされないような事例もあります。

上記全て被害者側の負担があまりにも大きく、この為に数万円位ならと泣き寝入りしてしまう人がほとんどです。
これを詐欺犯はよく理解しているので、本当に裁判や告訴しそうな人にのみ意外と速やかに返金してきます。
返金さえすればそういった人の口や行動を塞ぐ事ができ、また詐欺を続けられる上、例え２割の人に返金しても残り８割の人からの入金で十分潤っているからです。(しかもその返金のお金も他の人を騙して振り込ませているわけですが･･･)

また、詐欺被害者の最終目的は損害回復であって、逮捕⇒刑罰ではありません。
このため更に詐欺犯が野放しとなっています。


結果として返金されれば終わりの詐欺の場合、「逮捕は非常に稀」ということです。