嫌いな言葉

　確かに話し言葉は生きている。だから時代、時代によって変わって行くのは当然だと思う。「ら」抜き言葉にしても、普通に使われて居る地方も有るのだから、今は自分で使わないことで納得している。
　まあ、歳とともに文句を言うことは少なくなっているが、でも、未だに肯定に使う「全然」とか、テレビに出ているバカどもが新しがって使う「なにげに」などを聞くと、バカにされているようで無性に腹が立つ。お前さんは、絶対に使わないだろうけど。

亡くなった父が、言葉にうるさい人でした。
少なくとも、同世代同士の言葉と目上の方への言葉を使い分けられないなら、最初から美しい日本語を使えというのが父の口癖でした。

そんな口うるさい父のお陰で、皆さんから綺麗な日本語を話すと言っていただけるので、有りがたいと思っております。

その１０代の方にとっては、「言葉」に対して御自分の考え方がしっかりしている玲さんと話をするのも、有りがたい機会ではないでしょうか？

私もダメです、「ら」抜き言葉。←一応国文科卒（笑）
あと、変なイントネーションも。

娘は今まさに変な言葉オンパレードの世代なので（苦笑）、
家ではかなり注意している親だと思います。
でも、すべてを否定することはできないんですよね。
やっぱり子供同士のコミュニケーションの中では、
「美しい日本語」が通用しなかったりするのが現実なので。
だからせめて「使い分け」ができるように、って教えてます。
少なくとも、私に注意されることを意識しながら話すだけでも、
違ってくるのではないかと。

日本語、大好きですから。
大切に使いたいです。
「話す」ときも、「書く」ときも。

実はね、「何気に」に関しては、感覚語として嫌いではないの。「何気なく」は半分無意識で、「何気に」は確信犯という感じで。＞おやじさん

あなたほど綺麗な日本語を使う人はいない。
お父さんからの素晴らしい形見だと思って、そのままでいてください。宝だもん。＞ゆうちゃん

「使い分け」できるという事がポイントだよね。頭ごなしに否定するわけにもいかないし。
話し言葉は百歩譲るとして、「もっと見せれる歌手になりたい。」と書かれたときには、こいつは駄目だな・・と思ってしまった私です。＞しのちゃん

　正しい日本語って誰が決めるんだろうね。国語審議会か？
　なぜ、五段活用動詞にしか可能動詞を認めなかったんだろう。上一段活用動詞、下一段活用動詞、カ行変格活用動詞には可能動詞はない。
　「標準語」というくらいだから、国家かそれに近い誰かが決めたんだろうけど、人が決めた言葉の使い方を「正しい」としてみんなで守っている様子は滑稽でもあります。
　ただ、日本語にも「標準」がないと、たがいに言葉が通じなくなる恐れがあるけどね。

　「252 生存者あり」っていう映画が話題になってます。テレビとかの解説だと、252 とは東京消防庁の消防救助機動部隊（ハイパーレスキュー隊）の通話コードで「生存者あり」の意味だと言ってます。
　でも、252 は「逃げ遅れ又は要救助者」を意味する通話コード。「生存者」かどうかはまだわからない。
　しかも、ハイパーレスキューだけじゃなくて、東京消防なら普通の消防隊員でも使う通話コード。
　映画のタイトルはかっこよさが大切だから「252 逃げ遅れ又は要救助者あり」じゃなくてもいいけど、テレビで解説するときはちゃんとした意味を伝えてほしいものです。

　ちなみにちゃんとしたニュースでも、どこの局も申し合わせたように「○○ボルトの電流」なんて報道してますが、「ボルト」は電圧の単位。電流なら「アンペア」。
　最近「どうぶつ奇想天外」かなんかで電気ナマズが「800 ボルトの _電圧_ を発生」と言っていてなかなか良かったです。

　それから、超伝導。テレビや新聞には「超電導」とよく書かれます。物理学では「超伝導」が正しい。「超電導」というのはマスコミが作った用語。（※しかし JIS で超電導と使われるようになったのはなぜ？）

　「金属疲労」もマスコミ用語。物理学にはそんな言葉はなく、「疲労」と言って、別に金属に限りません。

　「震源地」というのもマスコミの造語。「震源」、「震央」という言葉ならある。俗にいう「震源地」は「震央」のことで、「震源」は深さも含めて実際に地震が発生した地下の場所のこと。

　マスコミ用語、僕の知らない分野でも、まだまだあると思う。

　フジテレビがホリエモンに買収されそうになったとき、各局、「放送の公共性」とか「報道の重要性」とか言ってた割には変な用語を「創り出して」使う。
　それに、最近のニュース番組なんか番組中によく言い間違えて、訂正とお詫びを聞かない日がない。たぶん、アウトソーシングとか言って、アルバイトかなんかに原稿やテロップを書かせてるんだろう。

　ちなみにオリンピックを表す「五輪」もマスコミの造語。新聞の限られたスペースでなるべく短く表現しようとして考え出された。
　個人的にこれなんかはうまい造語だと思う。

　とにかくマスコミ、変な言葉をどんどん創り出さないでくれ！