1 ゆう

お気に入り&日記読みました。

姐御がレクター博士を好きだといっているのは、以前の日記にも書いてありましたね。

華氏911は私も見ました。貧困層の若者が兵士となり、結局アメリカの裕福な人を守るという矛盾っていうお話が、心に残っています。
(PC)
2 相模湖の刑
華氏9/11について(3)

参考に、私が AOLの某MBにて知合った人から貰ったメールを以下に公開します。

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私などはその辺の部外者の日本人ですが、「大統領になって欲しいのはどっち?」なんて聞かれ、本来であれば関係のない状態ながら彼らは知りつつも質問をして来ますし、仕事の合間にそんな話をしています。

日ごろ車に乗っててもラジオなんかをかけない人達が、何処かの州で「ゴアがこういった」とか「ブッシュがこう反論した」等のニュースを聞き、その発言・話し合いの回数は、まるで阪神大震災や、地下鉄サリン事件の時の様な回数です。そのラジオを聞き逃したりすると、家に帰った途端に、奥さんに「何ていってた?」と一番に聞いていたり・・・・ともかく、街も家も大統領選挙一色です。

私が打ち合わせをする相手は、小さいながらも会社を経営している人や、決定権が有るマネージャーの方が多いのですが、挨拶の次の次くらいに必ず誰もがこの質問をして来る状態です。で、それらの人の99%はゴアを支持していて、(世論調査とは違った数値に驚きました)今の景気を継続できるのはゴアだ・・・と言います。ブッシュが当選すると、外交問題に変化の可能性が有り、それによってアメリカ経済が失速するのが不安だと、ゴア支持の人は必ず言います。

光ファイバーの件でも、ポイントが高い様子です。この光ファイバーはホテルの各部屋まで影響を与えています。なんだか分からん(機械音痴ですみません)モデムの様なものがあり、一般の回線で接続するラインと、ファイバーで接続出来るラインと二口出ている所も有りました。空港近辺のビジネスマンが多く宿泊出来るホテルにはテレビでインターネットが接続出来るホテルが非常に多くなって来ているとの事。実際にコードレスで簡単に一時間約$10で接続出来ました。

アメリカでは仕事が忙しく、投票日に投票所に行けない人はメール(郵便)で申し込みが出来るとの事(詳細は聞いていませんが)このサービス?は有料なんだそうですが、この様なサービスがあるのは・・・日本と違いますね。

ニワトリが先か、たまごが先かの話になってしまいそうですが、市民が政治に関心を寄せる機会が多くあるのは、政治に無関心にさせないシステムに裏付けられている様に思います。
(PC)
3 相模湖の刑
華氏9/11について(2)


米国では、選挙や政治だけでなく、裁判もショー化/娯楽化しています。例えば、O.J. シンプソン事件です。あの裁判においては「人種差別問題」にすり替えようとする演出が行われました。あの裁判でも、米国の陪審員制度の欠陥をみる思いですが、いやはや、日本が陪審員制度じゃなくて本当に良かったというのが感想です。いつのまにか人種差別問題に論点をすり替えてしまう「勝ちさえすれば何でもいい」という弁護団、それにまんまと乗せられる陪審員と、それに翻弄される検察・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


米国では、有権者の政治意識が非常に高いと聞いています。ただ、それも日本人の感覚で捉えてはいけないと聞いています。日本であれば、知的レベルの低い人はそもそも政治に関心を持っていない。しかし米国では、知的レベルの低い人達まで、みんなが政治に関心を持っている。その為「威厳がある」「スタイルや顔が良い」「やさしくて正直そう」と言ったような部分指示する政治家を決めてしまいがちであるそうです。
つまり、知的レベルの高いインテリでは、政策通であるゴア候補が指示されていたのに対し「きさくな人柄」を全面に出したブッシュ候補が勝利した原因もそこにあると考えられます。衆愚政治が民主主義の宿命である以上、納得できる現象です。こうしてみると、直接選挙によって首長を選出するようになった場合、政治のショー化/娯楽化に拍車がかかり、弊害も大きいと推測されます。
(PC)
4 相模湖の刑
華氏9/11について(1)

http://members.aol.com/nishitatsu1234/2/mobruling.htm
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  - 政治のショー化/娯楽化
これまで述べてきた事は、民主主義の総本山たる米国の政治世界において、実際に見る事ができます。

米国の選挙や政治がショーと化したのは、ニクソンと JFK が争った大統領選挙からであるとも言われます。二人の討論をラジオで聞いた人は「互角であった」と判断したのに対し、TVにて視聴した人は「ケネディが勝った」と判定したのです。イメージ作戦の勝利です。例えば、売れない俳優あがりで政策音痴であったレーガン大統領においても、演説上手という点において有権者の関心を買い、高い支持率を謳歌していました。また、朝鮮半島を訪問した時は 38度戦を訪れた光景が TV放映されましたが、この時も「歩くルートや立ち止まる場所、その時のポーズ」などが事前に細かく設定されており、国民に「偉大な大統領」というイメージを刷込む事に利用されたとも言われます。現在でも、大統領の演説などは原稿だけでなく、身ぶり手ぶりのポーズまで事前にシナリオが出来ており、完全にショーとなっているとも言われています。

また、大義無き 2003年のイラク侵攻を米国民の過半が支持していたように「米国は世界の警察官」などと本気で信じているわけですし、その他

● 我々には、世界をより良くしていく力があると信じる。なぜなら、我々は米国人なのだから
● 米国の民主主義制度は、いまや世界全体にとっての希望である

などという大統領就任演説に国民が聞き入っている光景を見ると、背筋が寒くなります。それはとりもなおさず

● 米国の判断/価値観/社会制度を押し付けてやる事は、相手にとって良い事だ
● それに従わない奴を武力で叩き潰す事は正義だ         

という意味なのですが・・・・・
(PC)
5 相模湖の刑
華氏9/11について(1)〜(3)については、投稿する順番をエラーしたので、下から上の順番で読んでください。
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ゆう さん

> 華氏911は私も見ました。貧困層の若者が兵士となり、結局アメリカの裕福な人を守るという矛盾っていうお話が、心に残っています

以下より抜粋、ご参照下さい。
http://members.aol.com/nishitatsu1234/zatsudan/bloodtax.htm
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 ●  ポエニ戦争以降のローマ
ポエニ戦争によってカルタゴから巨額の賠償金を得たローマは、味をしめたとでも言いましょうか。イタリア半島を統一するまでの融和政策を捨て、戦争は全て侵略・略奪目的となり、征服地は収奪の対象である属州としかみなさなくなっていくのです。それが再び融和政策へと転嫁するのは、アウグストゥス(オクタビアヌス)によってローマが帝政へと移行し、領土拡大も一服して対外的に守勢に転じてからです。アウグストゥスは平和政策を進めて軍隊を整理し、征服地の他民族(特にゲルマン民族)でも、一定期間兵役に従事すればローマ市民権を与えるようにしたのです。つまり、新たに共同体の一員として認められるためには、Blood Tax を支払い、その共同体の防衛に従事する事が必要だったのです。

余談ですが、現在の米国でも、移民が米国市民権を手っ取り早く取得する方法に、兵役に従事する事 = Blood Tax を支払う事があります。その他、兵役に就いた者が大学へ進む時に優遇措置があるため、裕福ではない家庭の出身者が大学に進む方法として、高校卒業すると兵役に就く場合があります。2003年春のイラク侵攻において、偽りの救出劇だったのではないかと噂されているジェシカ・リンチ上等兵は、大学進学を目的に兵役に就いていたようです。
(PC)
6 玲@姐御
確かに、日本の場合は政治に関心を持たせないようにする政府のやり方に国民はまんまとはめられていると思う。
「選挙で一票投じたところで日本は変わらない。」と思わせたら政府の勝ちだもんね。

そそ、大統領の演説はまさにエンターテーメントだね。演説直前のブッシュの顔があまりにも馬鹿面で、あの場面は大いに笑いました。彼らには専門のヴォイストレーナーがついているんだ。日本の政治家でヴォイストレーナーがついているって話は聞かないけど。

日本で、小泉や民主党のフランケンのドキュメント映画を作っても、誰も見に行かないだろうなぁ。
(PC)
7 玲@姐御
多くの貧困階級の若者が兵役についているのは、以前からも言われていたことだよね。んなこと言ったら、日本だって免許が取れるからとか、何かの資格が取れるからとか、特殊なスポーツを続けたいから・・・という理由で自衛隊に入隊する日本人もいるけどね。

なんだかんだ言っても、災害時の復旧作業にあたる自衛隊員を見ていると、とても良く頑張っていて、それだけで十分だという気になるんだけどね〜。>従兄弟が海上自衛隊員だ。
(PC)
8 相模湖の刑
> 多くの貧困階級の若者が兵役についているのは、以前からも言われていたことだよね。

Blood Tax、すなわち「血の税」です。その共同体の一員として認めるに際し「兵役」という踏み絵を課すというのは、はっきり言って「合理的」です。
ローマ帝国においても、ローマ市民権(つまり国籍であり、相応の特典があった)を「帝国領内の住民全てに付与する」とした事が衰退に向けての大きな転機になったと言われています。
趣旨としては「みなさん、帝国の一員として一体感をもってやっていきましょう」という理想論、善意に基づく施策であったわけですが、その実「ローマ市民権」の箔が剥がれ落ちてしまい、その特典を手にいれようと努力しよう(例えば血税を払おう)という気概を失ってしまったんですね。

これは現実として認めるべきですが、人は生まれながらにして平等ではありませんし、階級というのは必要不可欠です。問題は、階級毎の格差その物ではありません。階級が固定してしまう事こそが問題なのです。階級があっても、がんばれば上に上がれるし、怠けていれば下に落ちるという流動性が確保されている事が大切です。


> 確かに、日本の場合は政治に関心を持たせないようにする政府のやり方に国民はまんまとはめられていると思う。
>「選挙で一票投じたところで日本は変わらない。」と思わせたら政府の勝ちだもんね。

マッキャベリズム曰く「庶民が気にするのは、結局は「食」と「安全(治安)」である。日本人が政治に関心を持っていないのは、豊かで安全だから、つまり日本の政治がうまく行っているからである事に疑問の余地はありません。

80年代後半のバブルの膨張と破裂、そしてその後の停滞について、経済面から語らせたら、止まらんのでしませんが(笑)、日本が活力を失ってしまったのは、世界で唯一成功した社会主義国家(がんばってもがんばんなくても、あまり変わらん)という面はあるでしょう。ローマ帝国はそれが衰退への契機になったし、旧共産圏もそれで西側に負けた。
(PC)
9 相模湖の刑
以下はご参考

「〜 富への欲望こそが人を動かす 〜」事の論証
http://members.aol.com/nishitatsu1234/zatsudan/engineofcapitalism.htm

階級社会への道 〜 貧富の格差拡大と教育制度 〜
http://members.aol.com/nishitatsu1234/2/classsociety.htm
(PC)
10 相模湖の刑
読み返すと、ちょっと何を言いたいのかわかりにくいでの、付け加えましょう。

ここで、米国に軍隊が無かったとしましょう。
米国の永住権を望む人は「兵役に就いてゲットする」という手段を奪われる事になります。
ジェシカ・チンチ上等兵も「退役した後、就役中のサラリーを貯めたお金で、優遇プランを利用して安く大学に行く」というオプションを奪われる事になります。

このように視点を変えてみれば、決して悪い事ばかりではないと思いませんか?
なにかというと「貧しい人達が不当な扱いを受けている」という解釈をしがちなのは、戦後の日本で蔓延している自虐史観、空想的平和主義の弊害としか思えません。

そもそも「所属する共同体を守る」というのは私は神聖な責務だと思います。そして米国のそれは、階層間の流動性を確保する事にも役立っていると言えます。
(PC)
11 玲@姐御
相模湖よ、君の言いたいことは、至極ごもっともだ。うんうん。

今日の新聞の大統領選挙の話題で、「人柄のブッシュ」と書かれていたのには、涙が出たよ。対ケリーとの論戦に負けるブッシュの姿を見て、人間味を感じて支持する人が増える・・・???

はぁ・・・。浮かばれない。
(PC)