−談話室−

カウンター席と窓際にはソファとテーブルの一式が二組
カウンター脇には蓄音機とドリンクバーが設置されている
セリシアーシャ
卿は何も悪いことをしていないだろう。
いちいち謝るな。…いや、悪いのは私の方か…。
(謝罪を口にされれば、すかさず謝る必要はないと告げるもそうさせたのは己かと気づいて小さく息を吐きだして落としたスプーンを拾い上げ。)
レシピ通りに…そうだな。見た目には自信がある。だが、どうにも相性が悪いらしく味がおかしくなるのだ。それ故に昔、ヴァルキリーが瀕死に陥ったこともある。
(見た目だけならば完璧である。しかし味は違う。レシピ通りにやっても美味しくならず、また誰かに教えてもらっても同じで。そして過去、己のせいで大事件にまでなった過去を思えば料理は二度としたくないと首を横に振り。)
ディスコルディア
…?
あっ…えっと、す、すいません!

(乗り気ではない様子の反応に疑問符浮かべ、更に落ちたスプーンの音に焦りを隠せず何か悪い事を言っただろうかとすぐ様謝罪を述べて。あたふたと両手は不規則に動き、狼狽えつつも頭を下げた)

い、いえ、死にません!ちゃんとレシピ通りに作ればきっと…必ず、全部食べますから!作る事に意味があるんですっ!
セリシアーシャ
…………………う、む。ああ、まあ……。
(過度な期待が込められた眼差しに、まさかひと一人殺しかねないような狂気的な味になってしまうなど言えようか。否、言えるはずがないと視線を徐ろに外しながらコーヒーを一気飲みして。気持ちを落ち着けるべくスプーンを再度手に取ってフォンダンショコラをすくったところでともに作ろうと誘われれば手からスプーンが滑り落ち。暫くの沈黙のあと一度瞳を閉じてから、目を開けて紡がれたのは料理が出来ないというしょうもない内容でありながら真剣な表情で彼女を見つめて。)
将軍、それは却下だ。というか、死にたくなければ私に料理はさせない方が得策だ。
ディスコルディア
手料理…あっ、でもセリ様の手料理、食べてみたいです!お弁当とかきっと美味しいでしょうね、ふふ。

(料理の破壊力を知らない為期待ばかりして食べてみたいと目を輝かせて。料理の話となれば興味を唆り、つい身を乗り出しつつ更にもう一つ提案をし)

もし良ければ、私と作ってみませんか?
料理の合作…きっと、面白いです!

(奢ることはあっても奢られる事は普段からあまりなく、例え奢られる事になっても遠慮して安いものを頼んでしまうだろう。しかし共に作るとなれば遠慮無く食べられると思ったのだろう、嬉々とした表情はそのままに誘ってみて)
セリシアーシャ
(フォンダンショコラを食べながら、カフェに賛同する彼女を見て、この帝都にはオープンカフェがしっかりあるだろうと思っていればどうやら思い出した様子にクスクスと笑い。)
ああ、それは良い。…その時は私がご馳走しよう。本来ならば私も手料理を振る舞うべきだが…残念ながら才能がなさ過ぎてな。好きなものを頼むと良い。
(ある程度、フォンダンショコラを食べてから一度スプーンを置くと紙コップを手にとってコーヒーに口をつけて。)
ディスコルディア
カフェ、ですか…いいですね!
セリ様に気に入ってもらえるお店を探さないとっ!

(紅茶が好きなのは知っており、良い茶葉を置いている店を探さなくてはと気合を入れるが、いつものオープンカフェがまさにそうではないかと言い切った後で思い出し、あっと小さく声を漏らし)

ぁ…今度、お互いお休みの日がありましたらご一緒にオープンカフェへどう、ですか?