−劇場『Perle』−

ゴシック建築の古城のように繊細で美しく、荘厳でいて豪華な構造の劇場
オペラ・コンサート・演劇 etc...
アルバ・マグノリア
そういうところは自由性が高いのね。これなら大丈夫な気がしてきたわ。
(特に決まっていないと聞けば、彼の指の動きを見て、それを真似するように指を動かすと、そのうちどこが楽しそうにして。)
うん、やっぱり天音ちゃんも玖郎のそばが一番好きみたい。家族、か…。羨ましい。
(怒っていたはずが今は気持ちよさそうに撫でられる姿に、家族という理由をそこに見つけた気がして。家族という存在に羨ましさを覚えつつ穏やかな笑みを浮かべて小龍を見つめて。しかし、人柄が分かったと言われればどんなふうに感じたのだろうかと純粋に疑問に思いつつ首を傾げ。)
私の?…どんなふうに感じたの?
佐奈 玖郎
指の切り返しは人それぞれかな。やり易い所で親指から押していけばラシドまで滑らかに弾けるよ。曲によって指の位置も変わるし、決まりはない。
(最もな指摘に相手を見るも、首を傾げながら何とも曖昧な返事をし。己は最初、ドレミまで弾いたらファからまた親指と習うも弾きにくかったので我流になったのだと述べて)
信頼というか、家族だからね。自分からしたら世話の焼ける弟なんだけど。
(こちらに飛んできた天音に視線を向けつつ、家族なら当然と告げて。少し怒った様子の天音を掌に着地させれば、逆の手で喉元を撫でてやると気持ち良さそうに尻尾が揺れて)
ごめん。でも、アルバの人となりがよく分かったよ。
(相手もまた少し怒った様子に、あまり迫力はないなと反省する色もなくクスリと笑いながら謝罪を口にし、その反応で人柄がよく分かったとにこりと笑み浮かべ)
アルバ・マグノリア
…でも、指は五本しかないのに、どうやってラ以降を弾くの?
(鍵盤の位置が分かれば一旦はきちんと音階通りの音が出る。ドの場所をしっかりと頭へ叩き込んだはいいが、彼の指の動きを見て気づいたのは、音階に対して指が少ないこと。どうやって弾くのだと言いたげに首を傾げて。)
うふふ、玖郎が知る天音ちゃんの意外な一面ね。強気なのに、追い掛けられると玖郎を頼る。信頼されてるのね。
(彼から告げられた内容には思わず笑ってしまったが、その姿も可愛いのだろうなと微笑ましく思いながら、浮上する姿を目で追って。続いた言葉には、意図的なところもあったと理解して。そういうのは恥ずかしいからやめてほしいと訴えるように口をへの字に曲げて。)
も、もう。意地悪だわ。すごく恥ずかしかったのよ?
佐奈 玖郎
あー…じゃあ鍵盤と、指の運びを覚える所からだね。簡単な楽譜が読めるなら、鍵盤の位置さえ分かれば一人でも練習できるよ。ドの位置は黒い鍵盤が二つ並んでる所の、左側の黒い鍵盤の左下。
(全く縁のない人は同じようなものだが、本当に一から教える感じだと判れば今後はどのように教えるかプランを練り。しかし楽譜が読めるならとドの位置はあそこだと口だけで説明し、そこから親指で順番に押すのだと右の指を動かして見せて)
…天音はいつも強気だからね。猫とかに追われると自分の所に飛んで来るけど。
(嬉しそうに頭を撫でられる天音を見ながら、己はどっちでもいいと思いながら主張はいつも強気な天音。しかし他の動物に追われると逃げてくると可笑しげに笑えば、天音は言い訳でも伝えるようにピーピーと鳴いて翼を広げて飛ぼうとして)
謝る必要ないよ。分かりづらい言い方をしたのは自分だし。
(謝るなんて面白いと思いながら、どちらとも取れるような言い回しをしたのは己で謝られる事はないと。それに何となく、どんな反応が返ってくるのかワザと言った所もあるので気にしないでと肩を竦め)
アルバ・マグノリア
え?…ええ、と…楽譜はドからドまでなら。他の記号に意味があるのは聞いたことがあるけど、どれがどんな意味を持つかは分からないし、…どの鍵盤がドなのか、…分からないわ。
(目標の前に必要な知識は、ほとんどが分からないものばかり。聞かれた内容はどれもこれも分からず、あまりの無知さに恥ずかしくなり、何より呆れられたのではと眉を下げ、しゅんと縮こまって。)
天音ちゃんは、玖郎を守ってるって主張してるみたい。いいこね、天音ちゃんが守ってくれるなら、玖郎も安心ね。
(どうだろうかと言う彼とは反対にしっかりと主張してきた膝上の小龍にクスクスと笑うと、翼を広げる姿に良いことばかりに頭を撫でようとして。)
あ、その、催促したみたいで…ごめんなさい。なんだか、自意識過剰みたい。
(自分を納得させようと紡いだ言葉に返された言葉は、自らに向けられた賛辞に視線。慌てた理由がバレた上に、これではまるで自意識過剰だと恥ずかしさから頬を赤らめて視線から逃げるように顔を背けて。)
佐奈 玖郎
目標?…その前に、アルバが出来るところを知らないと。ドレミの鍵盤の位置と、簡単な楽譜は読める?
(目標と聞けば、最初はあの曲だと思い浮かべるも相手のレベルを知らないと目標も立てられない。首を傾げつつ相手を見下ろして、一応と基本中の基本が分かるか訊ね)
どうだろうね?守ってるのか守られてるのか…小さい時から一緒だけど分からないな。
(失礼かと、こちらに視線を向けてくる相手と視線が合えば気にする様子もなく笑みを浮かべて。物心ついた頃には既に傍に居たので、兄弟のように持ちつ持たれつの関係で本人達では分からなくなってしまったと述べて。尻尾を追うのに飽きた天音は守ってると主張するように翼を広げ、ピィーと鳴いて)
……大丈夫だよ。アルバも可愛いから。
(慌てたような口調が聞こえてクスリと溢して肩を揺らし、顔は天井へ向けたまま視線だけを相手に送り、相手を見て思い出した兎ならば似ているということ。兎に向けた賛辞ならば、それはそのまま相手にも当てはまるのだと何処か可笑しそうに笑いながら)