−酒場『Schwarz Wald』−

煉瓦造りの建物で酒の種類は豊富
昼は大衆酒場、夜は薄暗く落ち着いた雰囲気
セリシアーシャ
期待している。…やると決めたからには、一ヶ月以内を目処にひとり立ちの準備を完了させろ。必要なものはこちらで揃える。何かあれば執事に伝えるといい。
(意気込む姿に安堵の笑みを浮かべたまま、独立するとなると何かと大変で入用だろう。必要なものがあればこちらで手配すると伝えて、乾杯が終わると自らもグラスを口元に運び少量が喉を通っていき。気に入った様子の少女にグラスを口元から離して微笑んで。)
それは良かった。…他にもビールで割るのも上手い。また試してみるといい。
ファイエ
ぅ、うん!
何年先になるかわからないけど、頑張る…!
(届いた酒をまずは手に取りグラスを回してじっと見つめてみる。見た目はトマトジュースそのままに見えるが、味はどうだろうかと期待を胸に秘めて。乾杯に応じて自身もグラスを傾け、軽くグラスとグラスが触れたならそれを引き口元へ近付ける)
いただきまーす、セリ様ぁ。
んっ…トマトジュースがお酒になったみたい!
(そして一口飲み、大人のトマトジュースだなどと思い気に入ったように目を輝かせている)
セリシアーシャ
…そうだな。卿が主演として舞台に上がるときが来たら、必ず見にいこう。“お返し”はそれで充分。だから、どれだけ厳しくても諦めるな。
(初めは舞台に立てたなら見にいこう、と思ったものの直ぐに目標を高く持ったほうがいいだろうと“主演として”と付け足すように告げて。そうして活躍してくれれば、少女が今どうしているかは己の耳にも必ず届くようになる。それで充分だと笑みを浮かべる頃、少女のぶんのカクテルがテーブルに届き自らのカクテルグラスを持つと乾杯をすべく傾けて。)
ファイエ
はーい…。
(注意されると大人しく止めて、注文したカクテルを作っているだろう店員の方へとちらり視線を向け楽しみだと言わんばかりに長すぎる尻尾を揺らし)
…そう、だよね。
まだ、まともな恩返しも出来ないけど、いつか舞台に上がれるくらいになれたらちゃーんとしたお返し、するからね!
(寂しくはなるが、暗い表情の欠片も見せずに笑顔を浮かべ、その夢を実現させてやるというようにぐっと拳を握り。こっそりギルドで稼いだ金もある為いつでも独り立ちはできるというのもあり、心配かけないようにと更に言葉を続け)
私ね、どんな事があっても諦めないから…セリ様とヴィア様に、いつか立派なディーヴァとして認めて貰うんだ〜、えへへ。
セリシアーシャ
するわけないだろう。その手をやめろ。
(名前から連想したのかと、そんな訳がないと首を横に振りついでにその手の動きもやめるようにと注意をして。)
特に謝ることもない…卿がそう決めたのならば、それが何より。それよりも…導を決めたのならば私が保護する必要はなくなる。元は半年を目処に考えていたが、独り立ちを早めようと思ってな。
自分の足でしっかりと歩んでいくのが卿のためになるはずだ。
(どこに謝る必要があるのだと笑みを浮かべ、この話題を持ちだした意図をしっかりと説明して。もう少し邸で保護していたほうが良いかと思ったが自ら指標をつくり、これからのことを考えられたのなら逆にダラダラと保護を続けるほうが良くないと判断したがゆえのこと。どうだろうかと首を傾げて。)
ファイエ
血の味がするの?
(何に興味を抱いたのかそんな事を聞くとじゅるりと舌舐めずり、しかしこれは冗談のつもりで妙に両手をわきわきさせて)
へぇ〜、美味しそう。
え?ぁ〜…っ、うん、そうなの。
勝手にごめんなさい、その…ごしゅ、ヴィア様に憧れちゃって。
(内緒という訳でもないだろうと思ってはいたが相手の許可なく始めてしまった事に申し訳なく思ったようで、両手を己の膝に乗せて気弱そうに上目遣いで見上げようとし)
でも…練習厳しいけど、諦めないよ?
我慢して頑張って…いつかヴィア様みたいになりたいの。